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リストラ日記アーカイブ 2013年12月
読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。

日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです
769 相続税の税率を上げると言うこと 2013/12/1(日)
770 11月後半の読書と感想、書評 2013/12/4(水)
771 続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編 2013/12/7(土)
772 続:浴室のユニットバスへのリフォーム後編 2013/12/11(水)
773 消滅する仕事、残る仕事 2013/12/14(土)
774 12月前半の読書と感想、書評 2013/12/18(水)
775 光陰矢の如し 2013/12/21(土)
776 Wikipediaの成長はいつまで続くのか 2013/12/25(水)
777 成人の力 国際比較 2013/12/28(土)
778 今年もなんとか無事に1年が終えられそうです 2013/12/31(火)

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相続税の税率を上げると言うこと 2013/12/1(日)

769
先日放送があったNHKスペシャル「熟年サバイバル〜年金減額時代を生きる〜」に出演していた藻谷浩介氏は「2000万円以上の現金資産を持つ裕福な高齢者が多いことを示すグラフがあり、これは団塊世代が裕福なのではなく、団塊世代に土地を売ったり商売してきたその上の世代(の一部)がとても裕福なのだ」という趣旨の発言がありました。

統計では60才以上の世帯主の世帯平均貯蓄額は2000万円を軽く超え、さらに持ち家率も90%以上と高く、不動産等の資産を含めると1世帯当たり平均でざっと5000万円近い資産を持っていると考えられますが、その高齢者の詳細な年代別内訳については定かではありません。

世帯主年代別1世帯当たり平均貯蓄額
グラフ1 世帯主年代別1世帯当たり平均貯蓄額

世帯主年代別持ち家率
グラフ2 世帯主年代別持ち家率

上記のグラフだけを見ると逃げ切り世代と言われる団塊世代(現在64〜67才)もおしなべて裕福だと思いがちですが、決してそうばかりとは言えず、団塊世代が結婚し、子供が生まれ、住宅不足になり、そこで住宅用不動産が超売手市場となり、先祖から相続したり安いときに買った土地を、団塊世代達に高額で売った世代が一番多くの富を得たということです。

それでもグラフから見て取れるように60代後半の団塊世代はまだ恵まれているほうで、少なくとも年金は60才から支給され、退職金も当初の見込みよりは多少減額されつつあるとはいえ、ちゃんと支払われているケースが多く、さらに大手企業退職者には、一度破綻した日本航空ですら、OB達には多額の企業年金が支払われています。

いまの50代、40代が定年を迎える頃には、年金の支給開始が遅れ、退職金や企業年金も今までと同等というわけにはいかないでしょう。

そういうことを考えると、雇用問題の議論の場にいつも上がる「中高年層の定年延長または延長雇用義務化」vs「若年層の就職難や非正規社員化」という二つの対立軸だけで話しが終始してしまうことにどうも賛同ができません。

こうした超高齢化社会に起きうるひずみは数十年前からわかっていたのですが、政治家や実質的に国の政策を作ってきた官僚達の無為無策の結果、雇用問題も社会保障制度も待ったなしの非常事態となってきました。

そこで、若年層ばかりではなく、安心した老後が迎えられなくなる中高年層に対しても雇用の確保をおこなうことがひとつ。そして年金受給や老人医療保険など社会保障制度において、これから高齢期を迎えるものの蓄えがない人達に多くの負担をしわ寄せするのではなく、完全に逃げ切った今の高齢者富裕層にも応分の負担をしてもらうべきではないかと考えます。

世界一の個人貯金額を誇る我が国の個人金融資産は総額で1500兆円という膨大なものがありますが、その6割以上が60才以上の高齢者が持っています。

この1500兆円の6割の900兆円はなにもしなければ、そのまま遺産として遺族の相続人や事業後継者に引き継がれていくだけで、消費や税金などで社会に循環していくことはほとんどありません。

そこで新たに目をつけるのは相続税と譲与税です。

現在の相続税は、大ざっぱに言えば残された財産3000万円以下で15%、1億円以下で30%、3億円超で50%となっています(もう少し細分化されている)が、実際には遺族には様々な控除もあり、実際に相続税を支払っているのは100人に4人という少なさです。

この相続税を、1000万円を越える部分に手っ取り早く90%課税をしてしまえばいいのです。それで困る人はほとんどいません。

こういうことを書くと「ルサンチマン(強者に対しての、弱い者の憤りや怨恨、憎悪、非難の感情)」と言う人が現れますが、税金というのは、もともとは集められるところからお金を集め、それを社会の中で再配分するためのものです。

そうでなければ所得税や相続税の累進課税など憲法で認められた法の下の平等ではなくなってしまいます。

あるいは世界の潮流は相続税の廃止や軽減という方向にもあるという人がいます。

しかし日本はそれらの他の国と違い、これから成長が見込まれる国ではなく、今後人口が減っていき、高齢者ばかりの国になっていきます。

そういう日本の国情を考えると、成功してお金持ちになった人には生きているあいだはどれほど贅沢をしても好きにしてもらうけど、死んだ後はその余ったお金を、国民の福祉や医療に充てさせてもらおうという考え方は決して間違ってはいません。

つまり世界でも例を見ない超高齢化社会では従来と同じ発想ではダメで、独自の政策を新しく作っていかなければならないのです。そしてこの政策はやがて、同じく高齢化していく多くの国々で「日本モデル」と称せられるようになるかも知れません。

もし今のままの制度が続けば、日本はお金持ちの子供は、高度な教育が受けられるうえに、潤沢な資金を受け継ぎ、そうでない人は高等教育は受けられず、ずっと貧乏のままという、いわば一部の貴族と平民ばかりの社会になってしまいます。

本来その巨額マネーを相続する人が一番困る?

親から金銭的な財産をもらうっていうのは、不労所得で宝くじに当たるかどうかという違いですからあきらめてもらっていいのではないでしょうか。

たまたま自分の親にたっぷりと資産があったからというだけで、必要以上の資産が引き継げる特権を与えなくても、自分の努力と才覚で親と同じようにお金持ちになればいいだけです。

別にゼロからのスタートというわけではなく、控除分1000万円+遺産の10%でもあれば十分でしょうし、親が裕福ならばすでに立派な高等教育や、親から引き継いだ有力者との人脈など目に見えない財産をすでにもらっているはずです。

親のマイナスの遺産を引き継がなければならない子供もいっぱいいるのが今の世の中にあってです。

そうすることができれば、今後20年間、現金900兆円+不動産などにかかる相続税がたっぷりと入ってくることになるので、それで超高齢化を支える社会保障、福祉や医療を手厚くしていくことができます。

もちろん税金に取られるぐらいなら生きている間に使ってしまおうという人も出てくるでしょう。そうすればタンスの中や銀行の中で死蔵されていたお金が市中に回るようになり、雇用も増えるし内需が拡大し、やがてはインフレに振れるので国内経済としてはありがたいことです。

こんないいことをなぜやらないのか?と言えば、法律を決める人達の多くは、親から様々な遺産や恩恵を受けてきた二世、三世の政治家だったり高級官僚だったりします。

つまり自分で自分(の子供や家族)のクビを絞めてしまうことはできません。それがこの政策の一番のハードルでしょうね。

国会議員削減や公務員改革が進まず、国民が望んでいる感覚と大きくずれているのも、我が身かわいさで同じことなのです。

またそのようなことをすると、お金持ちが日本から逃げていくと人は言います。とにかくダメな理由をいくつでも作ってくるでしょう。

いいじゃないですか、そういう「自分の金は自分のもの、他人の金も自分のもの」という金亡者には安全で、清潔で、医療が発達していて、言葉の心配もなく、四季折々の風景が楽しめる美しい日本を捨てて、どこへでも行ってもらったらと割り切りましょう。

すべての(高齢の)お金持ちが海外に移住するとも思えませんし、逆に世界中のお金持ちが住みたがる安全で清潔な医療先進国、介護先進国を日本は目指せばいいのではないでしょうか。


【関連リンク】
740 高齢者の犯罪が増加
733 高齢者の地方移住はこれからも進むか
687 旺盛な高齢者の労働意欲は善か悪か
574 仕事を引退する時、貯蓄はいくら必要か
546 年金受給年齢の引き上げと高齢者雇用
353 高齢者向けビジネスの実態
349 しらけ世代と団塊世代ジュニア
325 元気な高齢者はいつまでも働くべきなのか
194 黄金の十年が始まる?


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11月後半の読書と感想、書評 2013/12/4(水)

770
三陸海岸大津波 (文春文庫) 吉村昭

Wikipediaによると「初版は中公新書で、1970年(昭和45年)に『海の壁 三陸沿岸大津波』の題名で刊行された。1984年(昭和59年)に中公文庫版が刊行された際に現行のタイトルに改題された。」とあるとおり、今から40年以上前に、定期的に起きる三陸地域の津波について警告を発するルポルタージュ作品です。

2011年3月11日の東日本大震災で三陸海岸を始め、多くの太平洋沿岸で本書に書かれていた通りの大津波の被害を受けたことで、あらためてこの作品が注目されることになりました。

小説として首都直下型大地震が起きたらとか、東南海連動巨大地震が起きたらと言う架空の想定災害小説は数多くありますが、この本では過去の記録や災害を切り抜け生き残った人から直接話しを聞きとりまとめられたもので、今さらながら読むと、ちょうど2年半前に見た光景がまざまざとよみがえってきます。

津波被害経験者やその子孫からの聞き取りは主として1896年(明治29年)の明治三陸地震による大津波、1933年(昭和8年)の昭和三陸地震による大津波、1960年(昭和35年)のチリ大地震大津波ですが、江戸時代の1856年に起きた安政八戸沖地震等、過去に判明している津波被害についても、わずかに残されていた記録や、地元の言い伝えとして触れられています。

過去に起きた津波の様子は、まったく2011年に起きたものと瓜二つで、海に面した地域の建物は軒並み津波に持って行かれ、生き残った人はいちはやく早く山や高台へ避難ができた人か、もしくは流されても運良くなにかに引っかかったという一部の人だけで、現代の技術の粋を集め巨大な防波堤や鉄筋の建物を作ってみても、それは自然の前では役に立たなかったということです。

中には海面から50メートルほど切り立った崖の上にある家にまで津波が駆け上がってきたことが証言として出てきますが、2011年の津波も、狭い場所によってはそれぐらいの高さまで届いていたところもあるのでしょう。それなのに、10mの防波堤で十分だという根拠はどこにもなく、依然自然の前にはなすすべがありません。

最後に「津波との戦い」の死者数と流出家屋数が書かれています。

明治29年(1896年)の大津波 死者26,360名 流出家屋9,879戸
昭和8年(1933年)の大津波 死者2,995名 流出家屋4,885戸
昭和35年(1960年)のチリ地震津波 死者105名 流出家屋1,474戸

で、この近代から現代に起きた3度の大津波(チリ地震はちょっと意味合いが違いますが)で、死者数が激減していることを指摘し、それは津波の認識が高まってきたことや防潮堤など設備が整ってきたことによると書かれています。

しかし大津波ごとに減ってきた死者や倒壊家屋は、2011年の震災では死者・行方不明合わせておよそ18,400名、全壊家屋は12万戸を超えています。死者の9割以上が津波による水死や圧死と言われています。

つまり、115年前に起きた津波の死者数こそ下回りましたが、最後に起きたチリ地震による津波被害から51年が経ち、巨大津波を経験した人の数は減り、残念ながら著者が述べているような津波の認識が高まっていたとは言えず、住人や役所に油断があったとも考えられます。

それと115年の間には、多くの知恵と大金をつぎ込み、数々の防災対策が行われたはずなのに、全壊家屋(そのうちかなりの割合が津波による流出)が10倍以上もあるというのに驚かされます。
※明治29年頃の日本の総人口はおよそ4500万人ほどで、現在の人口の37%ほど

おそらくこの震災による生々しい記憶は、実際に厳しい経験した若い人達が住まう50〜60年間は残ると思いますが、やがて津波を経験した人が少なくなってしまうと、悲劇はまた風化していき、同じことが繰り返される可能性があります。そうならないことを願うばかりです。

著者別読書感想(吉村昭)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

聖女の救済 (文春文庫) 東野圭吾

2008年に単行本が発刊され、2012年に文庫化された物理学者・湯川学が登場するガリレオシリーズと言われる作品です。

私がこのシリーズで過去に読んだのは直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」だけです。そしてこの「聖女の救済」は今年(2013年6月)にテレビの人気ドラマで放映されていますので、見た人も多いのではないでしょうか。

読んでみての感想としては、よくもまぁこうした思いも付かない複雑な殺人トリックを考えつくものだとあらためて著者に敬意を称します。

普通こうしたミステリーでは、様々な伏線が敷かれ、読者も一緒になって推理をしていくものですが、同氏の作品で使われるトリックは、「容疑者Xの献身」でもそうでしたが、あとで判明すると決して現実的に不可能ではなく、実際に十分に実行可能でありながら、読者がふと気がつくというような安易なものではなく、精緻によく練られています。

主人公は、趣味が高じてパッチワークで教室を開いている30過ぎの女性。その主人公には1年前に結婚したIT企業を経営する夫がいて、絵に描いたような裕福な家庭が舞台です。

しかしながら夫から子供ができないことを理由として、結婚するときの約束としていた「子供ができない場合は離婚」をを告げられ、それが引き金となって殺人事件が起きることになります。

ガリレオシリーズでは警察の調査で行き詰まる事件を、殺人課刑事の大学同期という物理学者湯川教授が、複雑に仕掛けられたトリックを見破るという水戸黄門様も真っ青なワンパターンな流れですが、このクセのある教授がなかなか面白く、ユニークでストーリーを膨らませてくれます。

まぁ実際には警察のメンツや秘密主義、それに公務員の守秘義務もあり、捜査上の秘密や個人情報を刑事の友人というだけで教授にすべて漏らすなどと言うことは現実にはあり得ないでしょうけど、本当なら捜査や事件解決、犯人逮捕を効率よくやっていくには、こうした民間活力、専門知識、現役の医者でもあり作家の海堂尊氏が導入を提言しているAI(死亡時病理画像診断)などの積極導入などを計っていくのが正しいのかも知れません。

著者別読書感想(東野圭吾)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

覇王の番人(上)(下) (講談社文庫) 真保裕一

著者の作品は「ホワイトアウト 」や「黄金の島 」など過去16作品をどれもたいへん面白く読ませてもらいましたが、時代小説は初めてで、どのような内容になるのかワクワクドキドキ、しかし今までの現代小説とガラリと変わってしまうのでちょっと心配しつつ読みました。この長編小説は2008年に単行本、2011年に文庫版が出ています。

警察ものなど現代小説が多く古くても幕末ぐらいの時代設定だった直木賞作家佐々木譲氏も、ある時突然「天下城」というたいへん面白い安土城建設にまつわる戦国時代の時代小説が出てきて意外な感じがしましたが、この著者に対しても同じ思いです。

タイトルに出てくる「覇王」とは魔王とも鬼とも呼ばれていた織田信長のことです。あるきっかけで運命の糸が結びつけたかのような出会いから始まり、旧来の織田勢には知るよしもなかった朝廷のしきたりや学識にも秀でている上に、忠実で勇猛な家臣として勢力をつけ、やがては天下一の謀反人として名を馳せた明智光秀を主役とした時代小説です。

実は私は織田信長も嫌いじゃありませんが、明智光秀は結構好きな武将で、美濃を出立して以降、なかなか思い通りにはいかない中で、ふとした縁から年下の信長に長く仕え、時には足蹴にされながらも、理知的で家臣や領民からも慕われていた人柄は、単に自分で天下を取りたいがために主君を裏切った謀反人とも思えず、今になってはその理由はわからないけれど、なにか原因があったに違いないと思えて仕方ありません。

特に現在記録として残っているものは、当時の勝者たる秀吉や家康に命ぜられて、あるいはご機嫌をとるために書かれたものが多く、その場合は秀吉や家康の主君であった信長を葬った明智光秀についてよく書かれるはずもないからです。

この小説の主役は明智光秀とともに、光秀が情報戦に使ったとされる甲賀の忍者衆にも準主役がいます。その忍者は子供の頃に、信長勢と思われる武士に親や兄弟を皆殺しにされ、その復讐をするために忍びの世界に入ることになりましたが、やがてはその信長の家臣となった光秀の軍勢に加わることとなり、絶対的な主従関係を結びます。

そして明智光秀の天下太平を願う姿勢にうたれ、その光秀が従う信長に対しても復讐の思いは次第に薄れてきますが、信長の世では一向に戦乱の世が治まらず、敵なら僧侶や女子供も惨殺し、気分次第で無理難題を部下に押しつけてくる信長に対して光秀の心に反目の灯火が点いたことにいち早く感づくと、それなら自分もその場にいたいと願いますがかないません。

そして、クライマックスでは明智光秀対豊臣秀吉、そして忍者対忍者の死闘が始まり、光秀は敗れ去り、忍者小太郎も光秀の密書を毛利軍へ届ける役目を果たせず、片腕と片足を失うという悲劇に見舞われます。

明智光秀の最期は、通例では坂本へ逃げる際、落ち武者狩りに竹槍で刺され絶命することになっていますが、この小説では、瀕死の重傷を負いながらも生き延び、坂本とは目と鼻の先の比叡山に匿われて生き延び、その後徳川時代においても密かに活躍する姿が描かれています。時々出てくる光秀=天海説ですね。

来年の大河ドラマは光秀とほぼ同時代に生きた黒田官兵衛ですが、当初は明智光秀が大河の主役になるのではと噂されていました。結局は見送られたわけですが、きっと何年か後にこの明智光秀が主役となる大河ドラマが作られるのでしょうけど、その時はやっぱり保守的に山科の山の中で竹槍で最後を遂げることになるのでしょう。

文庫版の上下巻で1000ページを超える長い小説ですが、時代背景や戦国時代の登場人物をそこそこ知っていると、意外にスラスラと読めてしまいます。あと忍者の活躍と忍者同士の死闘の場面に迫力があり、時代小説にエンタテーメントの要素をうまくミックスさせたところが著者のこだわりでしょう。

著者別読書感想(真保裕一)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

うつくしい子ども (文春文庫) 石田 衣良

1998年に「池袋ウエストゲートパーク」の短編集でデビューした著者の、1999年に単行本、2001年に文庫版が発刊された初めての長編と言われている小説です。

最初は新聞記者の目と、ひとりの植物好きな中学生の目を通して、筑波と思われる研究施設などがいっぱいある学園都市の平和な風景が描かれますが、そこで小学生の女の子が惨殺されるという悲惨な事件が発生します。

これはこの小説が書かれた直前の1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」通称酒鬼薔薇事件をモチーフにしていると考えられます。

そう書いてしまうと犯人は少年と言うことがわかってしまいますが、小説の中でも犯人は前半であっさりと判明しますので、犯人捜しがこの小説の主要なテーマではありません。

なかなかの力作なのですが、期待していた最後のクライマックスが、凝りに凝った前半部分でとうとう力尽きてしまったのか、ありきたりというか、安っぽいテレビドラマを見ているような感じなのが残念無念。もう一ひねり二ひねりあってもよかったかな。

しかし登場してくる中学生がどの子達も博識で思慮深く、会話も大人が滅多に使わないような難しい語彙を含んでいたりと、私の中学生の頃とは天と地の差があるようです。

今の優秀な学校に通っている中学生達というのは、実際こういう感じなのでしょうね。末恐ろしい気もします。

著者別読書感想(石田衣良)


【関連リンク】
 11月前半の読書 ダブルファンタジー、一刀斎夢録 上・下、小太郎の左腕
 10月後半の読書 時のみぞ知る(上)  クリフトン年代記 第1部(上)(下)、湾岸リベンジャー、新・世界の七不思議
 10月前半の読書 私の男、恋愛時代(上)(下) 、小説・震災後、通天閣


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続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編 2013/12/7(土)

771
先般、自宅の浴室が古くなってきたことから、リフォームを決意し、何社かから見積もりをとった話しを書きました。

その後我が家の緊縮財政下では巨大とも言えるプロジェクトは、リフォーム会社と仕様と値段のハードな交渉が一進一退しながらも続けられ、ようやく工事内容と施工業者が決まり、次いで工事日も決まりました。

最終的には、建売だった我が家の浴室の広さが一戸建てにしては小さく、主としてマンション用として使われる小振りなユニットバスにせざるを得なく、それで妥協することになりました。

ユニットバス(写真はイメージ)

せっかくの一戸建てながら、豪華な注文住宅ではなく、20数年前の安普請住宅なので仕方がないとはいえ無念です。

20数年前、最初にこの家を見に来たとき、当時はマンションに住んでいたのに関わらず、この家の風呂は小さいなぁという感想を持ちましたので、それがはからずも今回実証されたわけです。

新しく家を建てるときには「浴室スペースは広めに!」というのが今回の教訓です。

最近タイル張りの在来工法浴室ではなく、なぜユニットバスがもてはやされるかと言うと、(1)冬でもタイル張りほどは冷たくなく保温性気密性も高いので寒くない (2)タイル張りだと長く使っているとヒビ割れや隙間ができ、そこから水漏れが発生して軒下の土台や柱、壁が腐蝕しやすい (3)タイル張りだと目地や天井にカビが発生しやすく掃除がたいへん などがあり、ユニットバスにするとそれらは概ね解決します。

またタイルの部分を含め、元々の壁の厚みによってはそれを解体することでワンサイズ大きめのユニットバスが入ることもあり、そうなれば従来より浴槽や浴室が広がることもあります。

ユニットバスのデメリットとしては、(1)規格サイズで組み立てるので従来より狭くなる場合がある (2)浴槽や壁、棚、床など好きなデザイン、素材、色、形状にあまりこだわれない (3)天窓の設置や複数の出入り口など自由性がない などでしょうか。アメリカ製の大きなジャグジーを入れたいとか、檜の浴槽を入れたいとかの要望はききません。

ユニットバスには、一戸建て用とマンション・集合住宅用とがありますが、なにが違うかと言えば、浴槽の長さ(幅)が小さなものまであるのがマンション用で、さらに天井の高さもマンション・集合住宅用は一戸建用より低くなっています。

最近のファミリー用マンションでは浴室は広く作られていることが多いので、一戸建て用のものとそう変わりありませんが、ワンルームマンションやシングル専用マンション、昔ながらのアパートや団地などでは浴槽は小さなものでないと入りません。

そしてリフォーム価格ですが、一番最初に見積もりをもらった時のサイズからワンサイズ小さなものになるので、安くなるのかと思ったら、意外や意外、逆に高くなってしまいました。

まぁ多少サイズが小さくなったからと言って価格に差が出ないというのならばまぁ納得できるのですが、逆に高くなった理由をあれこれ考えると、ひとつにはやはり一番よく売れているシリーズやサイズが仕入れ値的にも安くなる。二つめにモデルチェンジしたばかりの新製品の値引は渋くなる。三つ目に他社と競合の少ないサイズや仕様はあまり値引かない。などなど。

ユニットバスちなみにユニットバスメーカーでは最大手はTOTO、次がINAX(LIXILリクシル)。ほうろう製品ではメジャーなタカラスタンダードも当初は候補に入れていましたが、ほうろう浴槽など高級な製品が多く、値引率も渋いので断念しました。

その他にもヤマハやパナソニック、ヤマダ電機のグループのハウステックなどがあります。まだ国産品が主流ですが、いずれこの分野でも低価格のアジアン製品が押し寄せてくるのは時間の問題かもしれません。

将来のメンテナンスのことを考えると、できるだけ汎用性のあるメーカーや製品を使うのがベターでしょう。

水栓やシャワー、換気乾燥機なんてものは10年20年のうちには故障をする可能性があり、その時に既に会社がなかったり、交換部品がなかったり、製造中止をしているメーカーだと困ります。

規格や寸法さえ合えば他のメーカーのものでもたいがい使えますが。

ま、あれこれ無理を言って手抜き工事されるのも嫌なので(もう十分無理は言ってきたが)、INAXの同等品と比べるとやや割高な設定となっているものの、無難というか浴槽の形がINAXより使い勝手がよさそうに思ったTOTOの製品で決定しました。

ネットで調べると「TOTOかINAXか?」という対決ではトイレはTOTO、ユニットバスはINAXという声が有力です(根拠はかなり曖昧)。INAXのユニットバスは排水口のくるりんポイが主婦から圧倒的支持を得ているようです。

でもリフォーム業者さんはなにも言わなければ概ねTOTOを勧めてきます。これはTOTOがINAXより実入りが多い(卸値や販売奨励金とか)と言うことではなく、工事のサポートが万全だということと、TOTOは直販をおこなっていないことがその根底にあるようです。

リフォーム業者(その上の代理店)にしてみると、INAXは子会社を使った直販優先に力を入れているという姿勢がかいま見え、リフォーム業者にとってはライバルにもなりあまり面白くないという心情的な反感が多少見受けられます。

今回はTOTOとINAXを比較検討しましたが、両社の祖先は森村グループでつながっていて(現在はINAXは森村グループから離れている)、両社の製品の品揃えや性能を比べてみてもほとんど同じです。ネーミングだけ違うって感じ。

例えば冷めにくい保温浴槽では「TOTOの魔法瓶浴槽vsINAXのサーモバス」、冷たくない床では「TOTOのほっカラリ床vsINAXのサーモフロア」、シャワー水栓では「TOTOのエアインシャワーvsINAXのスプレーシャワー」、暖房付き換気乾燥機は「TOTOの三乾王vsINAXの換気乾燥暖房機(愛称なし)」、排水口は「TOTOのらくポイヘアキャッチャーvsINAXのくるりんポイ」、その他にも壁は一面だけ好きな色に変えられる仕様、壁は掃除がしやすい光沢仕様が標準でマット仕様にすると割引になるとか両社の製品には差はありません。

製品自体は同じ会社(下請けやOEM)が作っているんじゃないかと疑ってしまいます。

あとリフォーム業者さんの選び方として、経験上注意すべき点を書いておくと、リフォーム会社には「営業が主役のリフォーム会社」と「技術者や職人さんが主役のリフォーム会社」の2種類あります。

わかりやすく言えば、最初に見積もりのための現地調査に若いサラリーマン風の人がやってくるのは前者、建築士の資格や、いかにも現場経験が豊富そうな職人風の人がやってくるのが後者です。

見積書を出してもらう時に、耳に心地よい、夢のある話ばかりしてくるのが前者で、普段のメンテナンスが悪いと基礎が腐っているかもなど耳の痛い話しや工事を始めた後に補修のための追加工事費用が発生すると脅してくるのは後者です。

それのどちらがいいかという判断は個人それぞれでしょうが、もし見積もり金額にそれほどの差がないのなら、後者を選ぶ方があとで後悔はしないと思います。

私の場合、前者の営業主役のリフォーム業者がこちらの希望する大きめのサイズのユニットバスが入ると断言してきたので、その時点で、後者の建築士の資格を持つ経験豊富そうな担当者が来てくれた業者さんを先に断ってしまいました。これが後になって後悔することになります。

つまり内容を詰めていくに従い、営業主役の会社は次々と前言を撤回、修正に次ぐ修正で、最終的には後者の業者さんがアドバイスや提案をしてくれたことがすべて正しく、しかし一度他に決めたからと断ってしまった手前、再度交渉のテーブルに上がって欲しいも言えず、結果的に信頼感のないいい加減な営業主役の業者に依頼するほかなくなってしまいました。

後編へ続く


【関連リンク】
753 ユニットバスへのリフォーム道険し
670 我が家のテレビ視聴環境改善 準備編その1
507 洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編
504 エアコンの購入
470 地デジアンテナ設置さてどうするかな
381 液晶テレビが壊れた件
375 アナログ放送の終焉とブラウン管テレビの行方


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続:浴室のユニットバスへのリフォーム後編 2013/12/11(水)

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前編から続く

当初の約束や聞かされていたことを次々と反故にしていくリフォーム業者と何度かやりとりを重ね、なんどもうんざりしましたが、どうにか交渉がまとまりました。

そして製品が決まった後、ユニットバスの壁、浴槽、床の色や、細かな仕様を実際の見本を見て決めるため、TOTOのショールームへ行ってきました

TOTOショールーム来年の4月から消費税増税が決まったこともあり、この10月以降は駆け込み需要でショールームはめちゃ混んでいます。

2週間ぐらい前に予約をしておかなければ、まともな応対もしてくれない状況。これは事前に業者から知らされていましたので、早めに電話を入れて予約しました。

ショールームで色や仕様を次々決めていくと、それがTOTOから自動的に代理店やリフォーム会社へも伝えられるようになっていて便利です。

その後浴室とは関係がない隣の洗面所の床の仕様や壁のクロスの色を決めるためにリフォーム会社を訪れたとき、当初は年内にすべて工事が終わる予定だったのが「12月中にどうしても職人さんの手当が付かず12月と1月の2回に分けて工事をする」と言い出しました。またまた前言撤回で変更です。

これだから営業主体のリフォーム会社は信用がおけません。何度か席を蹴ってキャンセルしようかと思いましたが、これから新たに交渉を始めると、工事は消費税増税後の来年春以降になってしまいそうで、グッとこらえて我慢しました。

前言撤回はこれまでにしてもらいたいのですが、このリフォーム業者との交渉過程において、数々の前言撤回を書いておくと

 1.現地調査後に一戸建てサイズのユニットバスは可能と見積書提出⇒入らなそうなのでマンション用サイズに変更
 2.サイズを変更した見積書⇒内容が前のと混ざっていて無茶苦茶を指摘⇒作り直し
 3.当初の見積金額90万円ぐらい⇒120万円ぐらい
 4.工事は3日間+予備1日⇒4日間はまるまる工事
 5.11月に自前の社員で工事をする⇒12月に外部の職人で工事する⇒12月中には全部終わらない

どうです、ひどいものでしょう?

12月と1月に2回に分けて工事をすると言うので、それなら12月にこだわらなので1回でまとめてやってほしいと頼み、結果的に1月に工事をすることで決着。

工事のたびに洗面所に設置している洗濯機、洗面台、乾燥機などを別の場所に動かすのに無駄な時間と作業がかかり効率が悪いのと、お正月を工事中の壁むき出しのまま放置というのもちょっと感覚を疑います。

9月中旬に最初の交渉に入り、結局工事は1月ですから、たかがユニットバス設置と思っていましたが、えらく時間がかかったものです。私の交渉の入り方がまずかったのかも知れません。ここは素直に反省も。

工期は4日間の予定。通常一戸建てのタイル張りの浴室からユニットバス設置の工事だけなら、最短3日(まん中の1日は土間の土台コンクリートの乾燥のみ)あればできるらしいのですが、今回は、隣の洗面所の床の張り替えと壁のクロス張り替えも同時に依頼をしましたので、どうしても3日では厳しいと。別の業者は3日で楽勝と言っていましたが、要はそれぞれの職人さんがタイミングよく手当できるかどうかの問題のようです。あまり焦らしても手抜きにつながるので、4日間でOKとしました。

本音で言うと、3日目の夕方から風呂や洗面所(=洗濯機&洗面台)が使えるのと、4日目の夕方からになるのとでは、遠くの銭湯へ通う手間がたいへんです。

もし工事が早く進むようなら、とりあえず3日目の夜からとりあえずお風呂は使えるようにしてもらえるよう交渉しています。

大まかなスケジュールは、

1日目 在来浴室の壁のタイルや天井を取り壊し空間を拡げる。配管工事、土間コンクリート打ち
2日目 浴室の隣の洗面所の床をはがし基礎の補強と床張り、湯沸かし器交換
3日目 ユニットバスの設置、、配管接続、電気工事(夕方以降ユニットバスのシャワーは使える予定)
4日目 壁のクロス張り、ユニットバスのドア枠補修

1日目は大工さん
2日目は大工さん、ガス器具屋さん
3日目はTOTO代理店のユニットバス組み立て屋さんと電気設備屋さん
4日目は大工さんとクロス貼り屋さん

ってな感じ。

また、今回お風呂には追い炊き機能もつけるので(今まではなかった)、湯沸かし器は大型のものに交換し、さらに花粉症のため春には衣類やシーツを外に干せない子供がいるので、それらを考慮し、暖房付き換気乾燥機を贅沢におごりました。

浴室は冷たい風が吹き付ける北側に面し、冬の洗い場はとても寒かったのが、これで少しは楽になります。

それらの豪華仕様?のため、当初の予算から大きくオーバーしてしまい、夫婦とも高齢化していくことを考えて、壁のあちこちに手すりを付けておこうと目論んでいたのですがそれは断念せざるを得ませんでした。ま、後付けできる部品もあるようなので、暇と資金があれば自分で付けちゃいます。

そうそう、現在の湯沸かし器に接続されている温水パイプがウォーターハンマーを起こしていて、急に水栓を閉めると大きな「ドン!」という音が建物全体に響き渡ります。

昔の水栓はグルグルと回して徐々に流れを止めていくタイプが主流でしたが、ここ15年ぐらいの間にシングルレバーの水栓が流行し、うちでも台所、洗面所ともシングルレバーの水栓に交換したところ、湯沸かし器に接続されている温水パイプだけその現象が起きるようになりました。

1年ぐらい前にはその影響もあったのか、温水パイプから漏水が発生し新たに敷き直すことになりました。

そこで、その対策として、今回湯沸かし器を交換するタイミングでウォーターハンマー軽減器を付けて欲しいと業者にねだっておきました。こっちも前言撤回じゃないけど、言えることはなんでも言ってしまおうと半ばクレーマー覚悟です。

サービスで付けてくれるか別料金になるかは不明ですが(たぶん別途請求される)、これで深夜に子供が風呂に入ったりしてもウォーターハンマーの音でビックリして目が覚めるってことがなくなれば安いものです。

いよいよ工事編は↓
浴室のユニットバス化リフォーム工事完了


【関連リンク】
772 続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編
753 ユニットバスへのリフォーム道険し
670 我が家のテレビ視聴環境改善 準備編その1
507 洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編
504 エアコンの購入
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消滅する仕事、残る仕事 2013/12/14(土)

773
スマート・マシーン(7)機械の自動化で人間の仕事の50%は消滅する!?」というタイトルのブログを読んで、確かに時代とともに消えゆく仕事と、新たに生まれる仕事がいくつもあることに気づかされます。

そして現代ではITの活用によってその速度が加速度的に速くなってきているのかも知れません。

調査会社のガートナーが2013年10月に発表した調査では、2020年までにスマート・マシーンにより49%が雇用の影響を受けないとし、仕事が拡大するのが34%、失業するのが17%としています。
(中略)
調査会社のダビンチインスティティートでは、2030年に世界中の全雇用の50%、20億人分の仕事が機械化でなくなると指摘しています。

私が社会人になった23年ほど前は、大手企業では「電話交換手」「和文タイピスト」「キーパンチャー」はほぼ必須の職業として存在していました。特に公的機関への届け出書類が多い企業では、役員秘書までが和文タイプを扱えることが求められたりしていました。

また当時の商社や貿易会社には欠かせなかった「テレックスオペレーター」や、「カナタイピスト」、秘書の必修科目だった「英文タイピスト」といった職業や職能も今は消えてしまいました。

さらに中堅以上の企業では専任で受付(嬢)を置いているところが多くありましたが、現在では巨大企業以外、専用の受付で要件を伝え、取り次いでもらうということはあまりなくなりました。あっても総務部の仕事と兼任していたり、無人の受付から内線電話で直接連絡する方法がとられています。

一方、当時から新たに増えた職種というのは、、、意外となかなか思い浮かばず、案外少なかったりします。

つまり、ソロバンが電卓に代わり、その後パソコンや端末機に変化し、使うツールが変わっただけで、経理の仕事は経理で、営業の仕事は今でも営業として変わりありません。

もちろんWeb管理者やサーバ管理者、ゲームクリエーターのような新たな名前の技術職は生まれていますが、当時のプログラマーやエンジニア、汎用機オペレーター、デザイナー、シナリオライターなどの業務が、ネット上や対象を変えておこなう仕事に変化しただけともとれます。

昔の新聞社や印刷会社には、活字拾いのベテラン職人さんが必ずいましたが、現在は電子版組へと変わりました。

しかしその活字拾いに相当する専門職はいまでも存在しています。もちろん記者や編集者といった仕事は30年前と今とで、手書きしていたのがデジタルに変わったことぐらいでやっていることは今も昔もほとんど変わりません。

一番大きく変わってきたのはやはり製造業の現場かもしれません。

30年前までは、巨大な体育館のような工場の中で多くの工員が朝から晩まで黙々と仕事をしていたり、一部は機械化されてベルトコンベヤで次々と流れてくる部品を人が効率よく組み付けて仕上げていくような工程だったのが、現在そのようなシステムで動かされている工場はほとんどないでしょう。

80年代中盤ぐらいから工場へロボットの導入が進み、現在ではどうしても人間の代わりができない部分や、試作品など少ロット製作などがかろうじて残っている状態です。特に加工食品のオートメーション化技術については驚くべき進歩を遂げています。

さて、今後20年を考えたときに、どういう業界の職業がなくなるか?と考えると、今まではいわゆる第二次産業、主として製造業のオートメーション化が重点的に進められてきました。

しかし先進国の製造業においては行き着くところまで行ってしまい、次は第一次産業、つまり農業や林業、漁業といったところか、それとも残る第三次産業、サービス業ということになります。

職種で考えると、小規模な農家はやがてなくなり、大規模な企業経営農場と野菜工場などでオートメーション化され、農作業の多くは機械が肩代わりし、種をまく時期、給水量、温度などのコントロールはITが担うことになるのでしょう。

同様に個人事業としての漁師さんも減り、企業経営で完全自動化した養殖や組織的で効率的な漁がおこなわれる仕組みへとシフトしていきそうです。

街の電気屋さんが大手家電量販店に、文房具店が100円ショップチェーンやコンビニに、八百屋や魚屋さんがスーパーに駆逐されていったのと同じ構図です。

すでに建設現場では実用化されていますが、高層ビルを建てる際の建設ロボットが自動的に鉄骨や壁を組み立てて溶接していくシステムがもっと本格的に普及すれば、建設労働者の数が大きく減ってくるでしょう。

自動運転といえば、すでに砂や岩石の採掘現場や、大規模な農地では人間が操縦しない巨大なダンプカーや大型トラクターがGPSを利用して自動運転で活躍しています。

すでに公道以外で自動運転が利用されているわけです。そう遠くない将来、輸送トラックやタクシー、バスも自動運転になるかも知れません。

東京臨海新交通臨海線を走る「ゆりかもめ」は8年も前から無人運行をしていてノウハウもたまっていることから、今後近い将来鉄道の多くは無人運転が主流になっていくことが想定されます。

交通事故が起きるのはヒューマンエラーによるものがもっとも多く、自動車、電車、船、飛行機の運転や操縦がやがて完全自動化されていくのは時代の要請でもあるでしょう。

翻訳家や通訳といった職業は、まだすぐにはなくならないでしょうけど、自動翻訳や自動通訳の精度が格段に上がると一気に過去の職業となる可能性があります。

この分野はいつどこで誰がどのようにブレークスルーさせるか見物です。私の生きているうちには実現してもらいたいものです。

一方、日本国内において20年やそこらでは絶対になくならない、大幅な削減がない専門職は、、、

絶対と言うにはあまりにも世の中の変化と技術の進歩が速いので、なんとも言えませんが、私見では

・経営者
・高価な商品やサービスの販売員(安価な製品、サービスはセルフ・自動化されていく)
・財務、経理、税務スペシャリスト(単なる経理事務員は不要となる)
・エンジニア(導入、運用、保守など)
・コンサルタント(総合ではなくセキュリティコンサルなど特殊な専門分野)
・編集者(情報氾濫の整理役)
・コーディネーター(人と人、企業と企業をつなぐ役目や、物事をわかりやすくかみ砕いて説明したり紹介する)
・学校教員
・医者、看護師
・芸術家
・政治家

などでしょうか。

自衛隊員はどうかなと思いましたが、まだすぐにはなくならないものの、いずれはロボット兵士や無人機、無人戦闘車両、偵察衛星に置き換わり、武器も人が前線で利用する大砲や小銃から、何十キロも離れた場所から撃ち込む正確無比な誘導ミサイルなどに変わっていきそうです。

特に日本のように専守防衛だけを考えるなら、無人兵器だけでもかなりのことができそうです。しかしインフラが整っていない海外派遣や災害支援などでは臨機応変に判断できる職業人がどうしても必要です。

塾の講師や学校の教員などはすでにe-learningやオンデマンド授業などがあるので、高等教育には教員は不要かなとも思いますが、やはり初等・中等教育では少年少女の健全な育成に人の暖かいサポートと支援が必要でしょう。

両親が仕事と自分の生活で手がいっぱいになり、子供の育成が手薄になる分、逆に教員の重要性は増すかもしれません。

いずれにしても人は今後ますます多様な知識や技術を身につけておかなければ、それでなくても寿命が延び、年金資金不足から定年がどんどん延長され、学校を卒業してから50年60年と働かざるを得なくなります。

私の父親世代(大正の中・後期生まれ)が55才定年だったことを思うと隔世の感があります。

そして50年間ずっと同じ仕事が続けられるということは難しく、望むと望まないにかかわらず、転職や自ら事業を起こすなど、常々先を読む力がないと、せっかく苦労して身につけた技術や能力もわずか10年で陳腐化してしまい、中途半端な年齢で仕事を失ってしまうということになりかねません。

いやはやますます厳しい世の中になりますね。


【関連リンク】
741 消滅すると言われていた新聞社の近況
631 サッカー選手と野球選手の経済的考察
577 ハローワークを頼りにしていいのか?
537 新聞・テレビが2011年どころか10年後でも消滅しない3つの理由


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12月前半の読書と感想、書評 2013/12/18(水)

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NHKにようこそ! (角川文庫) 滝本竜彦

地元川崎(多摩区生田辺り)が舞台の小説という知識だけで買ってきましたが、結論を先に言ってしまうと「損をした」ということになります。

NHKといえば一般的には日本放送協会のことですが、それを勝手に自分流に「日本ひきこもり協会」と解釈し、引きこもり自慢をしているのがこの小説の主人公です。

その引きこもり生活は著者の実体験らしいのですが、それにしても文章力のせいなのか、まったく真に迫るものも盛り上がりにも欠け、ちょうどギャグが出てこないギャグ漫画を読んでいるようで、私にとっては時間の無駄でした。

しかしながらAmazonなどでこの本を検索すると、小説だけでなくコミック化もされていたりと、この作品をそれなりに高く評価している人もいるわけで、これはもしかすると50代のオヤジが読むにはハードルが高かったのかなと読後になって反省です。中年オヤジが雑誌CanCamを読んでも役にも立たないし面白くないのと同じ理由で。

前半は親のすねをかじって大学を中退し、そのまま就職もせず引きこもり生活。しかも贅沢に実家を出てマンションに1人住まいと、個人的な感情ではまったくもって許し難い状況。

後半ではいよいよ親からの仕送りが止まり、生活費がなくなりやむなく夜間道路工事の誘導係などちゃんとバイトをしているので、これは引きこもりとは言えず、単なるその日暮らしのフリーター。

そのような堕落した生活の中で、毎日しっかり食べ、コンビニで買い物し、公園で知り合った女性とデートし、次々と合法ドラッグを買ったり、いったいどこにそれだけの金銭的余裕があるのかまったく不思議な世界です。孤独死間際の単なる夢の中?って感じ。

ま、学校出て、その後は自分のため、家族のためと、働きづめに働いてきた普通の中高年にとっては、頭にくるだけのしょうもない話しなので、私のような人はくれぐれも読まない方がいいかもしれません。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

舟を編む (光文社文庫) 三浦しをん

2012年の本屋大賞で第一位に輝いた三浦しをん著「舟を編む」は、松田龍平、宮アあおい主演で映画化もされ、今年の4月に公開されていました。本を読む限り盛り上がりもなく淡々としたストーリーですが、映画の成績はどうだったのでしょうかね?

松田龍平と言えば同じ著者原作の映画やTVドラマ「まほろ駅前多田便利軒」でも準主役を演じていますので、三浦しをん作品とは切っても切れない関係にあるのでしょうか。

著者の作品は、過去に箱根駅伝を描いた「風が強く吹いている」、三重県の山奥で営林業で働く若者を描いた「神去なあなあ日常」を読みましたが、いずれの作品も面白くて読み応えがあります。真面目に働く現代若者群像を描かせると「西の有川浩」(出身地が高知県)に「東の三浦しをん」って感じかな。

ストーリーを簡単に言えば、「老舗出版社が新しく辞典を出すにあたり、人選をしたところ、営業部でくすぶっていた入社3年目の大学院卒の変わり者を発見し、その彼が様々な難関(社会人にとっては当たり前のことで難関とはとても言い難い程度ものだが)をくぐり抜け、成長していく姿を描いたもの」で、その主人公が学生時代から住み続ける老朽化したアパートに、年老いた大家の孫が帰ってきたことで、新しく出会いが生まれ恋愛が始まったりもします。

物語は特に大きな波乱もなく淡々と進んでいき、長い月日を経てやがて辞書が完成するまでの行程が描かれているに過ぎません。そう言うことに興味がない人は薄味過ぎて退屈するかも知れません。

いっそ小説としては今回は脇役で、主人公と結婚することになる板前修行中の香具矢が、男の世界で一流の板前にのし上がっていく話しをもっと膨らませ、女性版「前略おふくろ様」っぽく書いたほうがずっと面白そうに思ったりします。

辞典がもうひとつの主役ですから、日本語についてのもうんちくも数々出てきますが、これって映画となり日本国外で上映された際、どういう見せ方をするのか不思議です。外国人に日本語の言葉の深い意味や語源、使われ方なんてわかるわけもないので。その辺りはうまく作られているのでしょうね。

巻末にはこの本を書く上で岩波書店(広辞苑)と小学館(大辞泉)の辞書制作担当へ取材したことが明記されていましたが、面白いのは映画化にあたっては、三省堂(大辞林)が制作協力し、制作者の中にはこの原作本の発行元光文社が入っています。

その他の国語辞典を発行している大手出版社(例えば角川書店、新潮社、旺文社など)は、原作にも映画にも加われず、悔しい思いをしているでしょうね。

この小説ではテーマには上がっていませんでしたが、私の世代では普通に国語、漢和、英和、和英、現代用語、百科事典などが各家庭にありましたが、これだけ電子化が進んでくるとなかなか家それぞれで各書を購入すると言うことはないでしょう。

救いはまだ学校では辞書を使った学習を教えていますが、IT教育が進むとやがてはそれもなくなってしまいそうな気がします。こうした辞典や辞書は、やがて紙の書籍から、デジタル化されたデータでしかなくなってしまうのでしょうかね。

著者別読書感想(三浦しをん)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

死への祈り (二見文庫) ローレンス・ブロック

マット・スカダー・シリーズ15作目のこの「死への祈り」はアメリカで2001年に発刊され、日本語に翻訳されたこの文庫版が出たのは2006年になります。

このニューヨークの刑事(のちに退職して探偵)を主人公としたマット・スカダー・シリーズが始まったのは「過去からの弔鐘」の1976年ですから、この15作目の「死への祈り」の2001年までには25年の月日が経っています。

私がこの著者の作品を最初に読んだのは1993年に短編集の「おかしなこと聞くね」でしたが、今回のマット・スカダー・シリーズに初めて触れたのは1999年になってからで割と遅めからでした。

同じく探偵が主人公のハードボイルド小説、ロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズは1973年から亡くなる2010年まで書かれてきましたが、その間37年、主人公のスペンサーはほとんど年をとらない、いわゆる国民的漫画サザエさんと同じく、どれから読んでも主人公達の若々しい肉体とスーパーマン的活躍が期待できました。

しかしこのマット・スカダー・シリーズは、書かれた時期に合わせてそれなりに年を取っていき、その点主人公とともに自身も年を重ねていき、本当に現代を生きている主人公のようなリアル感があっていいものです。

今度スペンサーとマットと、もう1人マイクル・コナリーのハリー・ボッシュの年表でも作ってみると面白いかな。著者のローレンス・ブロックもマット・スカダーの第1作を書いたときには意気盛んな38才でしたが、現在(2013年)はもう75才です。

さて本編のストーリーは、探偵の免許を取り上げられ、妻のエレインと悠々自適の生活をおくっていたある日、自宅の近くで弁護士夫婦が惨殺され、その後犯人と思われる二人が自殺死体となって発見される事件が起きます。

警察もマスコミも犯人が死んだことで一件落着としましたが、殺害された弁護士の妻の姪が、この殺人事件にはなにかスッキリしない疑問があることを主人公に相談したことから、暇にあかせて独自に捜査を開始します。

そうした中で、主人公の元妻の病死が伝えられ、現在の妻エレインに多少気兼ねしつつ葬儀に参列したり、ほとんど交流のなかった元妻との子供達の微妙な関係なども話の中に入ってきて、マットも年老いてきたなぁと感じさせられます。

やがてマットの執念が実ることになりますが、そこはミステリー小説ですから読んだ人だけのお楽しみです。しかしこんなにツキのある犯人って他には見たことがないです。

著者別読書感想(ローレンス・ブロック)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

美しい隣人 (集英社文庫) 花井良智


2011年に仲間由紀恵と壇れい主演でテレビドラマ化され話題となった作品の小説版(ノベライズ)です。そのテレビドラマは見ていませんが、この小説では内容は少し違っているそうです。

郊外の住宅地の高台に建つ2軒の新しい住宅が舞台となり、その1軒に住む夫が大阪に単身赴任中で幼稚園児がいる専業主婦が主人公です。

その隣の家に、ひとりの美しい女性が引っ越してきます。その女性の夫はアメリカ人で、まだしばらくアメリカで仕事をしているのでここに住むのはインテリアコーディネーターの仕事をしている自分ひとりとのこと。

そしてこの隣人が引っ越してきてから、主人公に様々なトラブルが降って湧いてくることになります。無言電話、仲のよかったママ友との仲違い、姑との関係、そして大阪に単身赴任中の夫の浮気、、、

いや、ま、元々がテレビドラマですから、次回以降の番組を盛り上げるため次々と事件や裏切りが起きるのは常套手段ですが、ちょっとサイコ的な色彩が強く、私には抵抗があります。

以前読んだ石田衣良著「眠れぬ真珠」でも主人公に災難が降りかかる同じようなサイコチックな展開がありましたが、それに似ている感じです。幸せそうな夫婦の家庭が壊れていく様子は湊かなえ著の「夜行観覧車」にも似ていたりします。

【関連リンク】
 11月後半の読書 三陸海岸大津波、聖女の救済、覇王の番人(上)(下)、うつくしい子ども
 11月前半の読書 ダブルファンタジー、一刀斎夢録 上・下、小太郎の左腕
 10月後半の読書 時のみぞ知る(上)  クリフトン年代記 第1部(上)(下)、湾岸リベンジャー、新・世界の七不思議


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光陰矢の如し 2013/12/21(土)

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いよいよ年末が近づいてきました。

年を取ってくると「1年がアッと言う間に過ぎる」と人はよく言います。

信楽焼タヌキ前になにかで読んだ受け売りですが、これには根拠があって、20才の若者にとって1年という期間は、その人が生きてきた20年という時間の長さの中の1年、つまり1/20(0.05)の時間に相当しますが、60才の初老の人の1年は今まで生きてきた60年の中の1年ということで1/60(0.0167)です。

20才の人と60才の人では、1年の長さが感覚的に3倍も違ってきて不思議ではないということです。

そりゃ年配者が1年を短く感じるのは当たり前です。次第に感じるようになる感覚的なものですからこれを若い人に言葉で理解しろと言っても伝わりません。年を取るごとに身をもって実感していくというものです。

そんなわけで今年で56才になった私も四捨五入すればもう60才、定年まであと4年という年齢になってしまいました。

もうずっと前に亡くなった父親(大正8年生まれ)が働いていた時は、55才定年の時代でしたので、その年代をとうとう超えてしまったということになります。

戦後、平均寿命が急速に伸びたことから定年が55才から60才へと延長されたのは1980年代頃でしたが、自分がまだ20代の頃は、60才定年になっても、自分は55才までにリタイアして、仕事以外で余生をゆっくり楽しもうと思っていました。

残念ながら55才までに引退するという夢は果せず、さらに年金支給開始年齢の引き上げや雇用延長が当たり前の風潮で、60才を過ぎてもまだまだ働かされそうな勢いです。逃げ切った団塊世代以上の人達に、貧乏人は死ぬまで働けと言われているようです。

閑話休題、まったく「光陰矢のごとし」とはよく言ったものですが、これは年齢を重ねるにつれ実感が深まっていきます。

その「光陰矢のごとし」という言葉ですが、「少年老いやすく、学成り難し」と対になって語られることが多く、後者の出典は、

 少年老い易く学成り難し
 一寸の光陰軽んずべからず
 未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢
 階前の梧葉(ごよう)已(すで)に秋声


子供の頃より学問を志しながら、高齢になっても、大きな成果を果たせていない。
残り少ない人生だから、一瞬の時間もおろそかにしてはならない。
春の池の堤に芽生えた若草のように瑞々しく、夢はいまも覚めずにいるのに、
気がつけば、石段の前に生える梧桐の葉が、秋の訪れとともに色づくように、
自分が人生の秋ともいうべき初老を迎えている。

とされ、作者は12世紀末頃の中国宋代の朱熹(朱子)の漢詩からというのが長い間通例でしたが、近年の研究では朱熹の作品の中には含まれていないことが判明しているそうです。また同詩の「少年老い易く学成り難し」に対する「光陰」は含まれますが「矢のごとし」までは含まれていません。

もう少し調べてみると、「光陰矢の如し」は、元の中国では「光陰如箭」という漢字にあたり、これは9世紀初頭の唐代の詩人李益の作に使われているようです。朱熹(朱子)よりも300年以上も前のことです。

9世紀と言えば、日本は平安時代で、最澄、空海が命をかけて唐に渡った頃ですね。彼らが唐で流行っていた漢詩をそこで耳にして、面白い言い回しだと思って日本に持ち帰ってきたとも考えられます。証拠はありませんが。

日本でこの「光陰矢の如し」という言葉が記録として残っているのは、14世紀初頭の大燈国師遺誡の中に登場します。大燈国師(宗峰妙超)は鎌倉時代末期に、京都大徳寺を開山した臨済宗の有名な僧侶です。

 汝等諸人此の山中に来つて道の為に頭を聚む。
 衣食の為にする事なかれ、
 肩有つて着ずと云ふ事なく、口有つて食はずと云ふこと無し。
 只須らく十二時中無理會の處に向つて、
 究め来り究め去るべし、
 光陰箭の如し、謹んで雑用心すること莫れ、
 看取せよ看取せよ。
 〜以下略


修行僧達よ、この寺には修行の為に来たのだ。
着飾ったり、美味いものを食べるために修行するのではない。
肩があれば着物を、口があれば食べることは自然とついてまわるもので、
それに気を取られることなく、ただ仏道修行に打ち込め。
そしてそれを極めることだ。
時は矢のように過ぎ去って行く。余計なことを考えず、
真実を見極め会得せよ。

いろいろと含蓄のある言葉です。


【関連リンク】
553 企業名の妙
534 ATOKの変換モード表示がデスクトップから消えてしまう件
528 最近の若い奴らときたら・・・
413 Googleのあまり知られていない便利な方法や裏技


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Wikipediaの成長はいつまで続くのか 2013/12/25(水)

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ネットを使う人にとってはもう欠かせないサイトになっているインターネット百科事典Wikipedia(ウィキペディア)ですが、利用することは多いのですが、その概要についてはほとんど理解していませんでした。

Wikipediaがスタートしたのは2001年のこと12年前のことです。まずは英語版をベースとして始まり、日本語を含む多国語への対応も同じ年から始まりました(日本語版は2002年に改良が施されて現在の形になる)。

運営するのは民間企業ではなく「ウィキメディア財団」というジミー・ウェールズが創設した非営利組織で、記事執筆はすべて無償のボランティアです。

運営資金は寄付などによりまかなわれており、私が考えるにインターネットができて以来、無償でこれほど世界中の人に役立つコンテンツサイトはないと断言できます。

Wikipediaで使用されている言語は286種類、まだ増えていく可能性もあります。掲載されている記事(中身のある1ページ)は世界中に25,227,270記事あり、そのうち日本語で書かれている記事は、885,856記事あり、日本語の記事だけでも毎月4〜5千記事が増加しています。

岩波書店発行の広辞苑に収録されている日本語の数はおよそ23万項目(語)と言うことですので、それの3倍以上となります。

ただしこれは広辞苑などには含まれない著名人や芸能人、各種キャラクター、企業名、楽曲名などの固有名詞などが数多く含まれているためと思われます。

広辞苑などの辞書は掲載する言葉や種類をプロが厳選しますが、Wikipediaは誰でも自由に加えていけるところが特徴です。

先日、三浦しをん著「舟を編む」を読み、辞典の編集についての内幕を知ることができましたが、専門家が言葉を集め、紙の書籍の限界から説明文の文字数や収録すべきかどうか、もっとひいて発刊がビジネスとして成り立つかどうかの判断など、制作者側の都合で編纂したり決められるものとは違い、ネットを活用する辞典では収録数や文字数などに制限はなく、百科事典にとっては最高の環境といえるのかも知れません。

しかしながら、Wikipediaの特徴でもある、誰でもが自由に記事が書け、編集できるということは、書かれていることが信頼できる誰かに保証された内容とは限らないわけで、意図してあるいは意図せず誤った内容が書き込まれたり、自分や特定の会社に有利に解釈して書くことも可能で、それを信じた人が、損害や迷惑を被るということも当然起きます。

そのような問題はさておき、Wikipediaによって、無料で素早く疑問を解決することができるようになったことは、人類の大きな進歩ではないかと思っています。

「『知るは楽しみなり』と申しまして、知識をたくさん持つことは人生を楽しくしてくれるものでございます。」と「クイズ面白ゼミナール」(1981年〜1988年)の番組冒頭で語っていたのは鈴木健二氏ですが、Wikipediaはまさに、この知るという楽しみを身近に与えてくれるひとつとなっています。

このWikipediaに関する各種データを拾ってきましたので掲載しておきます。数値は基本2013年10月現在です。

まず言語別の記事数のランキングです。

Wikipedia言語別ランキング

フィリピンは最近は英語がメインに使われているので、現地語は地方や高齢者以外はあまり使われていないのかと思っていましたが、なんと10位、11位にふたつもの現地語がランクインしています。

それだけフィリピンではこのWikipediaの利用が盛んなのでしょうか?フィリピン人のIT活用がこれほど進んでいるとすれば、今後IT業界が人材や開発拠点を求める先は中国やインドではなくフィリピンなのかも知れません。

ネイティブスピーカー(母国語を喋る人)が多い言語は、1位中国語、2位英語、3位ヒンディー語、4位スペイン語、5位アラビア語という順ですが、Wikipediaの言語別記事数は当然その順番とはなっていません。

特に中国本土では、何度かWikipediaへのアクセスがブロックされたせいもあり、中国語を使う人口が多い割りには記事数はあまり伸びていません。

オランダの人口は約1660万人で世界で58番目という国ですが、オランダ語の記事数は英語に次ぐ171万記事、第2位というのには驚かされます。それだけオランダ語圏でWikipediaの活用(閲覧だけでなく投稿や編集含め)が進んでいるのでしょう。

英語版のWikipediaで2012年の1年間にもっとも多く見られた記事は、1位Facebook、2位Wiki、3位Deaths in 2012(2012年に亡くなった人リスト)、4位One Direction(英国・アイルランド出身のポップスグループ)、5位The Avengers (2012年公開の映画)です。

日本語版に限定すると、1位AV女優一覧、2位AKB48、3位ももいろクローバーZ、4位ONE PIECE、5位嵐 (グループ)となっています。なんて平和で脳天気でスケベな人が多く活用している日本語版でしょう。

しかし日本語版で今年12月のある1週間だけを切り取り、もっとも多く見られた記事を見ると、1位特定秘密保護法案、2位軍刀、3位ネルソン・マンデラ、4位彬子女王、5位山口鉄也となっていて、2位と5位については?ですが、それ以外は社会性のあるテーマが上位を占めています。どっちが本当の日本人ユーザーなのか?です。

さて、このWikipediaという巨大な存在は、まるで生き物のように、今後もどんどんと成長を続けていくのでしょうか?

Wikipeddiaに登録をして記事を書いたり編集をおこなう人達のことをウィキペディアン (Wikipedian) といい、誰でもなることができますが、実際に記事を書いたり頻繁に編集をしている人は限られています。

このウィキペディアンの増加と活性化が今後のWikipediaが成長、発展していくかどうかを左右しています。もちろん記事の質も問われています。

現在でも世界広域で見ると、記事の偏りが見られ、例えばウィキペディアンが多い高等教育を受けた西洋人・白人から見た社会現象や歴史認識と、そうでない人達から見たそれとでは大きく食い違っていて当たり前です。もっと言えば、Wikipedia日本語版と韓国版で竹島や慰安婦の記事はおそらく双方相容れない内容が書かれていることは容易に想定されます。

そうした政治や宗教、人種、戦争、文化、歴史、領土などの記述については、書いた者勝ちとなってしまうことが得てしてあり、あとから反論を付け加えたり書き換えることもできますが、現状ではウィキペディアンの勢力が強いものが勝ってしまう状態です。

したがって、現在まだネットにアクセスできない世界中の多くの人達が、今後ネットにつながりWikipediaを見ると、驚き、嘆き、哀しみ、怒りとなって様々な問題、例えば国際紛争や宗教戦争を引き起こすきっかけとなるかもしれません。

いずれにしても「世界の44億人がまだネットにアクセスをしたことがない」と国連の専門機関国際電気通信連合が発表しています。この数は、世界人口のおよそ6割に相当し、概ね発展途上国に集中しています。

これらの人が今後ネットにアクセスすることになればWikipediaはもっと発展すると同時に、前述したような先進国やIT活用度の高い国の一部の人が書いた内容が議論を巻き起こすことになるのでしょう。

それと英語の記事が439万もあると言うことは、それをすべて各国語に翻訳するだけでも相当なボリュームがあり、さらに紙の辞書が数年ごとに改版されるように、Wikipediaも日々更新されるコンテンツが数多くあり、ここで終わりというものがありません。現状ではまだ無限の可能性を秘めていると言っても差し支えないでしょう。

ひとつの危険性を述べておくと、このような巨大なデータベースを持ち、世界中で大きな影響力を持つ存在になったWikipediaを運営する「ウィキメディア財団」が、公正中立(なにをもって公正中立かという別の問題もありますが)な立場で居続けられるのかという疑問もあり、野心ある誰かが、それをうまく利用して情報操作や利益誘導に使わないとも限りません。過去にはそのような問題も実際に起きています。

万が一、公正中立な立場が失われてしまえば、「Wikipediaの記事はまるで信用がおけない」という評判が一気に広まり、悪影響を怖れる検索エンジンの結果からも除外されてしまい、結果、優秀で良心的なウィキペディアンが去り、忘れ去られた遺物になってしまうこともあり得ます。

また、初心者やITリテラシィが低い人ほど、ある特定個人が書いた主張を定説と誤認し、その内容を盲目的に信じ込んでしまう危険性もはらんでいます。

そうした意図的で作為的な記事についてはWikipedia運営側や良心的なウィキペディアンの素早い対応や判断(削除や注意書き)が要求されるでしょう。これはどこまで人が無償で奉仕を続けられるかという重い課題にもつながっていきます。

したがって「ウィキメディア財団」が今後長年にわたって、広告主などスポンサーを得ることなく、寄付金でまかない、特定企業や国家に頼ることなく運営し、公正中立な立場を堅持し続けてこの巨大なシステムを維持して、さらに質を担保していけるのかがこれからの大きな問題となってくるのでしょう。


【関連リンク】
767 若者の離職の原因は単なるミスマッチなのか?
765 労働生産性はむやみに上げるもんじゃない
738 日本人の年齢別死因は
644 うつ病に罹った人との関係は難しい


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成人の力 国際比較 2013/12/28(土)

777
リストラ天国日記の777回目ということで、なにか嬉しい話題とか楽しくなる話しがないかと探してみたところ、ありました、ありました。

OECD(経済協力開発機構)がおこなった「国際成人力調査(PIAAC)」というのがあって、「読解力(Literacy)」、「数的思考力(Numeracy)」、「ITを活用した問題解決能力(Problem solving in technology rich-environments)」の3つのスキルについてOECD加盟国を中心に24カ国で調査が実施され、その結果が今年2013年に発表されました。
※PIAAC:Programme for the International Assessment of Adult Competencies

調査の対象となった母集団は、OECD加盟国を中心とする参加24カ国の16〜65才の個人で、日本では2011年〜2012年にかけて11,000人が対象となりその中から5,200人が調査に参加しています。

この3つのスキルを他国と比較することで、自国の教育に偏りがないかどうか、自国民の優れているところや、逆に他国と比べ劣っている部分が判明します。国の教育水準や教育制度上の欠陥など、さらにこれからの教育政策にも役立つものとされています。

昔から日本は資源のない国で、国民全体の教育レベルを高めることにより、世界に伍してビジネスを展開していかなければならないという宿命があり、それこそ学校の教師や塾の先生をはじめ、官民とも必死に子供や若者の教育に力を注いできました。

その代表的な話しが「米百俵」の故事です。「百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、(売却してその金を)教育にあてれば明日の一万、百万俵となる」という明治初期の長岡藩士小林虎三郎の言葉です。つまり「目の前の利益よりも、将来を見据えた教育投資こそが重要」という教えです。

そうした過去の遺産を受け継いできた日本の教育制度は、ここ数十年もの間、世界の中でもトップクラスを維持し続けてきました。欧米からすればアジアの片隅にあり、第二次大戦でこてんぱんに敗れ去った野蛮な小国が、このような教育水準を作り上げ維持しているなんてまったく信じ難かったことでしょう。

その調査結果の概要を簡単にまとめておきます。

(1)「読解力」
PIAACにおける読解力とは、社会に参加し、自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発展させるために、書かれたテキストを理解し、評価し、利用し、これに取り組む能力

日本では識字率はダントツに世界のトップだと昔から言われてきましたが、確かに義務教育の充実と、他国からの移民や難民をほとんど受け入れない排他政策のため、日本語という特殊な言葉の読解力はおしなべて優れていると言っていいでしょう。

ただそれ故に国内では日本語だけですべて完結し、他国語を取り入れるという必要性がなく、それが文化や経済の国際化の波に大きく後れを取ってしまっていることはゆがめません。

調査では「読解力」を6段階の習熟レベルに分け、習熟度がもっとも高いレベル5の割合が一番多いのはフィンランド(2.2%)、次いでオーストラリア(1.3%)、オランダ(1.3%)、スウェーデン(1.2%)と続き、日本は1.2%で第5位となっています。全体の平均は0.7%。

最高のレベル5では5位ですが、比較的習熟度の高いレベル4とレベル3の割合がもっとも多いのは日本で、逆に習熟度が低いレベル2、レベル1、レベル1未満の割合がもっとも少ないのも日本です。

つまり「突出した天才は少ないけれど、高いレベルの人が多く、低いレベルは少ない」ということになります。

その結果、全体の平均点では日本がトップ、年齢を区切って若者(16〜24才)の平均点でも世界でトップです。気持ちがいいですね。

国際成人力調査読解力国別平均

16〜24才の若者の読解力国別平均点
国際成人力調査16〜24歳読解力国別平均

国語の読解力はまずベーシックな国力となるものですから、それが世界一というのは誇れることではないでしょうか。ただそれと引き替えにして外国語が苦手というハンデも一緒に背負うことになってしまったわけですが。


(2)「数的思考力」
PIAACにおける数的思考力とは、成人の生活において、様々な状況の下での数学的な必要性に関わり、対処していくために、数学的な情報や概念にアクセスし、利用し、解釈し、伝達する能力である。

日本人は以前は数学など理系に強い国民と言われてきましたが、最近は若者の理系離れが心配されています。しかしその伝統は今でも残っているようです。ただ残念ながら読解力と同様、突出したレベルの天才型は少なく、平均的に高いというのが特徴です。

数的思考力がもっとも高いレベル5の割合が多いのは、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、ベルギー、オーストラリア、そして7番目に日本です。

インドはこの調査に含まれていませんが、もし入れると人口が多くレベルにばらつきはあるでしょうけど上位にくる可能性はありそうです。

数的思考力の比較的高いレベル4、レベル3の割合がもっとも多い国は日本で、低いレベル1とレベル1未満の割合がもっとも少ない国も日本です。つまり数的思考力も平均的に他国より高いことを物語っています。

そして成人全体の平均では他国を圧倒しています。

16〜65才の成人の数的思考力の国別平均得点
国際成人力調査国別数的思考力平均

しかし薄々気がついていたことですが、若者(16〜24才)の数的思考力の平均トップはオランダ、次いでフィンランド、そして日本と3位に落ちてしまいます。

16〜24才の若者の数的思考力の国別平均得点
16〜24才の若者の数的思考力の国別平均得点

これってゆとり教育が原因なのか?と思いましたが、ゆとり教育は2000年前後からですので、この調査の年齢には一部は達してなく、それよりも考えられるのは、90年代頃からこの国で静かに進行してきた「若者の理系離れ」に関係していそうです。ちょっと心配ですね。


(3)「ITを活用した問題解決能力」
PIAACにおけるITを活用した問題解決能力とは、情報を獲得・評価し、他者とコミュニケーションをし、実際的なタスクを遂行するために、デジタル技術、コミュニケーションツール及びネットワークを活用する能力である。

この「ITを活用した問題解決能力」については、残念ながら日本は平均レベルで、高年齢層に至っては大きく平均を下回る結果となっています。国内には多くのIT企業があるに関わらず、世界を見ると利用技術でもっと先へ行っているようです。

習熟レベルでもっとも高いレベル3の割合が多いのは、スウェーデン、フィンランド、日本の順で、かろうじて3位につけているものの、比較的習熟度の高いレベル2の割合は、スウェーデンがトップで次がノルウェー、オランダ、フィンランド、デンマーク…と続き、日本は韓国の後で14番目という低さです。

習熟度の低いレベル1の割合はもっとも少ないポーランドに次いで日本は2位、もっとも習熟度の低いレベル1未満の割合では日本がもっとも少なくなっています。(つまりレベルが極端に低い人は少ない)

ITを活用した問題解決能力の国別平均得点
国別ITを活用した問題解決能力

そしてちょっと意外だったのはコンピューター経験がないと回答した成人の割合では、OECD平均が9.3%であるのに対し、日本は10.2%と、平均よりも高くなっています。

考えられるのは、日本ではパソコンと同時期にネット接続やメール利用が可能な携帯電話の普及が進み、コンピュータ(パソコン)の利用がそれに取って代わってしまったこと、個人経営や零細企業、特に農業や漁業など第一次産業と小規模な小売業ではほとんどITが活用されてこなかったこと、当初ライバルがいなかったNTTがネット接続の通信料をバカ高く設定していたことにより、パソコンとネットの普及の拡がりに待ったをかけてしまったことなど考えられます。

それに積極的に国民のIT活用を推し進めている国が多いのに、日本は国が先導するIT導入は少なく、民間企業に頼るばかりで、ネット選挙がようやく一部だけ解禁されたのもようやく今年からで、学校教育の現場においても他国に大きく差を付けられています。

下図の「ITを活用した問題解決能力の習熟度と年齢の関係」を見てみると、60〜65才の年齢層だけがOECDの平均値を下回っていることがわかります。

ITを活用した問題解決能力の習熟度と年齢の関係ITを活用した問題解決能力の習熟度と年齢の関係

これは、世界で見ると、他国では年齢が高くても比較的ITを活用できているのに、日本の60才以上は利用していなかったり習熟度が低いことを現しています。

もっと早くから選挙にネットが導入されていたり、納税や社会保障、役所の手続き等がネットでおこなえるようになっていれば、また違っていたでしょう。

以上の結果を概観すると、IT活用はちょっと勢いをそがれましたが、それでも日本の教育(学校ばかりではなく家庭や塾や職場教育なども含め)は世界水準でみるとまだ世界のトップクラスを走っていることがわかります。

しかしこの調査では出てきていない、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)や、さらに経済発展が目覚ましいその他の国の多くが教育に必死に取り組んでいますので、この情勢が塗り替えられる日はそう遠くないかもしれません。

また日本もこれから人口減が顕著になってくることから、外国人移民受け入れの政策も必要となり、そうするとその移民の子供達が日本の学校へ通い、日本で社会へ出て行ったときに、今までのように、ほぼ単一民族だけに教育をしてきた同じ教育水準が維持できるか?と言うとそうはならない気がします。

それに国民の資質は決して教育水準だけではなく、他人を思いやる感性とか、いにしえよりの教えをうまく取り入れた文化など、数値では表せないものがたくさんあります。今後はそういうものを大事にしていきたいものです。

少なくとも教育水準では他国を圧倒しているわけですから、なにか他国や他人とのもめ事が起こったとしても、そこは大人の態度をとり、追いつこうと必死にもがき、時にはやんちゃな相手であっても、余裕と懐の深い態度で優しく受け入れてあげる国民性が作れると、世界中から敬愛される国になれるかも知れませんね。

先のことはわかりませんが、とりあえずは、日記777号にちなみ、めでたしめでたしという話題でした。

【関連リンク】
765 労働生産性はむやみに上げるもんじゃない
749 TwitterとFacebookの現状
738 日本人の年齢別死因は
669 ネット人口の正しい統計


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今年もなんとか無事に1年が終えられそうです 2013/12/31(火)

778
年もいよいよ押し迫ってまいりました。今年もどうにか1年を無事に終えられそうです。

今回が今年最後の投稿となるので、今年一年の日記をさっと振り返ってみたいと思います。

今年の初日の出は、あまり天気がよろしくないと聞いていたので、ここ数年のように初日の出を見るために遠方へは出掛けず、近所の小山になっている公園へ出て拝みました。わずかに雲がかかってしまいましたが、それでもなんとか初日の出を拝むことができました。

2013年あけましておめでとうございます

お正月が明けてすぐ箱根へ家族で1泊旅行に出掛けました。ゆっくり温泉につかり、帰りには御殿場のアウトレットに寄り、大学生の長女と高校生の次男はお年玉を使いあれやこれやと買い物に精を出していました。

私もたまたまのぞいたナイキの店で、型落ちのブーツが破格値で出ていたので衝動買いをしました。

そのおろしたてのナイキのブーツを履き、1月中旬に大震災と津波に襲われた東北三陸海岸沿いを2泊3日でひとり旅をしてきました。8月には夏休み中の子供を伴って、原発事故避難地域近くなどを巡る東北沿岸地域を回ってきました。

東北巡り

震災後すでに2年が経ち、復興もかなり進んでいるかと思いきや、そう簡単ではなさそうでした。また観光気分で被災地を巡るのは抵抗感があり、沈痛な面持ちで数え切れないほど壊れた建物や学校や海岸に向かって手を合わせるという心が痛む旅となりました。

普段はクールであまり表情を変えない高校生の息子も、8月に南相馬市から浪江町へ向かったとき、人っ子ひとりいなくなった街を見て、とても緊張をした表情をしていたのが印象的でした。

社会はいよいよ団塊世代が65才となり、雇用延長後の大量退職者が続出しているという時代背景もあり、本格的な高齢者社会へと向かいつつあります。

旺盛な高齢者の労働意欲は善か悪か
高齢者の地方移住はこれからも進むか

テレビも新聞も街のあちこちでも高齢者に向けた番組、記事、話題、商品が目立つようになってきました。こうやって世の中が変わっていくのだなぁと実感しました。
高齢化社会の行方
高齢者の犯罪が増加

昨年末に民主党政権があっさりと倒れ、代わりに国民に期待され第二次安倍政権が誕生し、デフレ克服、インフレ誘導、日本経済復活という掛け声とともに、一気に様々なモノの値段が上昇していきました。でも庶民は給料も賞与も上がるどころか、天引きの額だけが増えていき、実質手取り額は減る一方で、一般庶民の家計は困窮を極めていきます。

値上げ、増税スケジュールを考える
相続税の税率を上げると言うこと

非正規社員と正規社員の格差の問題が、不思議と派遣社員の問題(派遣切り)とよく混同され象徴的に報道されたり議論されています。「年越し派遣村」など湯浅なんとかという人のデマにうまくのせられ踊らされ、それらが偽善に満ちた嘘っぱちだったことをそろそろ理解すべきですが、インパクトを求めたがるマスメディアにとっては、常に悪者は巨大な存在(非正規社員個々人ではなく派遣会社)でなければならないようです。

非正規雇用拡大の元凶が人材派遣だって?
ハローワークは非正規職員のおかげで回っている
労働契約法改正で非正規雇用者は幸せになれるか

また大学の授業料の高騰と、奨学金ビジネスの実態が大きくクローズアップされるようになってきました。格差社会をなくすためには平等に高等教育が受けられるように!という発言の裏には、多くの人を大学に呼び寄せ、大学ビジネスで一儲けを企もうとする人が必ずいることを知らなければなりません。

大学へ奨学金で行くということ
大学生の就職率推移と卒業後の進路

家電エコポイントや地デジブームで昨年までは好調だった家電量販店最大手のヤマダ電機が今期は赤字転落するというニュースは、景気が上向いているという政府や日銀の必死のアピールに水を差しましたが、ネット通販のAmazonや楽天などの好調ぶりをみると当然の結果と言えます。

アマゾンジャパンは国内の小売り業を破壊するか?
Amazonにガチ対抗できるのはイオンかセブン&アイか

都市と地方の格差問題についてもいろいろ書きました。限界集落化とそれを食い止めるためのコンパクトシティという言葉がニュースなどでよく流れていました。TPPによる競争激化や個人農家の高齢化、後継者不足の中で、国の政策にただ乗っかりなにもしてこなかった一部の農家へ税金を支払ってきた減反政策が見直されるのは遅すぎたぐらいです。

地方が限界集落化していく
道の駅は次の段階へ進めるか
農業の大規模化と零細な起業

テレビなどでも大きく特集され、結婚しない人が将来陥るかもしれない孤独死や介護できない認知症の問題も今年は話題となりました。

認知症患者の増大で国は衰退する?
コンパクトマンションが流行っているらしい

もちろん結婚することだけが善というつもりはありません。人の自由意志や価値観が変化していくことを国は臨機応変に認めてそれに合った政策や制度を作っていくべきでしょうし、国民側も自らの力で様々な規制や障害を乗り越えていく努力が必要です。

離婚の多さと結婚という形式
そして次男坊は希少価値を持つ

雇用は上向き傾向にあると言われていますが、学生、中高年とも就職は相変わらずたいへんです。「贅沢言わなければなにか仕事はあるでしょ?」という人もいますが、若い人にとっては使い捨てで将来性もなく収入が低い仕事に積極的には就きたくないのは当たり前です。

有効求人倍率と完全失業率から推測する未来
離職率が高いことは悪ですか?

雇用のミスマッチと言いますが、人口が減り、必ず漸減していく経済環境では今後大きく伸びていくだろう産業もなく、これでは若者の将来に夢が描けません。

就活では大企業を目指すべき3つの理由
若者の離職の原因は単なるミスマッチなのか?

この日記は元々「リストラ、失業、再就職、雇用」が主たるテーマでした。最近はちょっとサボリ気味ではありますが、その関連の話題も時々書いているつもりです。

退職勧奨・強要にあった場合の対処法
40歳以上の解雇や退職勧奨は最悪だ
それでも日本の解雇規制は緩すぎる

今年書いてきたブログ記事の一部ですが、紹介させていただきました。

それではこれで今年の筆納めとさせていただきます。1年間どうもありがとうございました。
皆様もよいお年をお迎えください(ぺこり)。

さて年賀状書かなきゃ(-_-;)

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