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読書感想INDEX

東野圭吾 HIGASHINO KEIGO 既読書籍

029 危険なビーナス
028 ラプラスの魔女 027 眠りの森
026 ダイイング・アイ 025 ナミヤ雑貨店の奇蹟
024 天空の蜂 023 マスカレード・ホテル 
022 聖女の救済 021 夜明けの街で
020 ブルータスの心臓  019 赤い指
018 容疑者Xの献身 017 黒笑小説
016 さまよう刃 015 嘘をもうひとつだけ
014 幻夜 013 手紙
012 殺人の門 011 レイクサイド
010 時生 009 名探偵の掟
008 片想い 007 宿命
006 予知夢 005 変身
004 白夜行 003 秘密
002 悪意 001 パラレルワールド・ラブストーリー

読書感想は2010年頃以降に書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1958年大阪府生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒業。卒業後日本電装株式会社(現デンソー)に技術者として入社。勤務の傍ら推理小説を書き、1983年に『人形たちの家』、1984年に『魔球』を江戸川乱歩賞に応募するも落選。1985年に『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。1986年に退職し、以後は専業作家。1999年『秘密』第52回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞。2006年『容疑者Xの献身』第134回直木三十五賞受賞。(Wikipediaより引用 2022年)


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029 危険なビーナス(講談社文庫)

2016年に単行本、2019年に文庫化された長編ミステリー小説です。2020年にはテレビドラマ版も作られています。

主人公は動物病院の雇われ院長代理の独身男性で、早くに画家だった父親が亡くなり、母親の再婚相手の裕福な名門家で育ちますが、自分の家ではないと大学を卒業してからはその実家には寄りつきません。

母親と再婚相手との間に子供ができて、その子(主人公の弟)が名門家の跡継ぎとして育てられますが、家のメインの総合病院は継がないで、アメリカに渡ってベンチャー企業を創業しています。

その名門家の当主が危篤に陥ったことから、相続の問題もあり、アメリカから次男が帰ってきますが、婚約者だという女性から「帰国したあと行方不明になった」と主人公の元に電話が入ります。

相続には無縁でいたいと思っていた主人公ですが、その婚約者のために相続争いが予想される実家へ弟の婚約者を連れて行くことになります。

いかにも危険で妖しい雰囲気が漂いますが、相続争いというより、主人公の母親が再婚前に住んでいた家の浴槽で亡くなっていたという古い事故の話が蒸し返され、さらに危篤の当主が若い頃におこなっていた新しい脳の治療術を人体実験していたのでは?ということまで拡がっていきます。

ちょっと混乱しますが、最後はもっと驚愕の展開が待ち受けています。いやーさすがにミステリーの天才作家さんです。リアリティはないですが、予想だにしなかった展開に脱帽です。

★★★

11月前半の読書と感想、書評 2022/11/16(水)

028 ラプラスの魔女(角川文庫) 
2015年に単行本、2018年に文庫化された長編ミステリー小説です。タイトルのラプラスとは、1700年代にフランスの数学者ピエール=シモン・ラプラスによって提唱された「周囲の物理現象を見て解析できる能力があれば、極めて高い近未来の予測が可能になる」という「ラプラスの悪魔」と呼ばれる超人間的知性のことで、現代では量子学によってその可能性は否定されています。

もっと簡単に言うと、気象で言うと天気予報も近未来に起きる現象を予想していますが、スーパーコンピュータに頼らずとも空を見ただけで、次に何が起きるか、例えばその先の木に1時間後に雷が落ちるとか、どこそこの地域に雹が降ってくるとかがわかる特殊能力です。

主人公は複数いて、そうしたラプラスの悪魔の才能を得た二人の男女、地球化学の学者、元警官でラプラスの魔女を護衛する男、火山性ガスで中毒死した事故を殺人事件ではないかと疑い追う刑事など。様々な視点で描かれています。

もしそうしたラプラスの悪魔の能力を得た人間が、それを利用して完全犯罪を計画すればどうなるかということがメインの内容です。

小説や映画の世界にはしばしば超能力の持ち主が登場してきますが、そういうものにはもう飽き飽きしている人(私です)にも、この話は的確な未来予測能力ということで、なにか現実でもあり得そうでワクワクします。

私だったら、まず競馬場のパドックへ行き、次のレースでどの馬が勝つのかを予測します。下世話な話ですけど。

★★☆

8月前半の読書と感想、書評 2022/8/13(土)

027 眠りの森 (講談社文庫)
刑事加賀恭一郎シリーズ第2作目の長編小説で、1989年に単行本、1992年に文庫化されています。

加賀恭一郎シリーズと言うと、阿部寛主演で連続テレビドラマ化された「新参者」(2009年)や、映画になった「麒麟の翼」(2011年)が有名ですが、この2作目では、主人公の刑事が地方出身で貧しくも一途なバレエダンサーに一目惚れするなど、まだ人間味があふれた刑事の姿が印象的です。

内容は、東京のバレエスタジオに窓から侵入していた男と部屋の中で鉢合わせし、襲ってきたので花瓶で殴ったところ頭から血を流して死んでしまったと自供するダンサーの女性が逮捕されます。

またそのすぐ後に、公演直前のリハーサル中に、演出などを手がけるバレエマスターが毒殺されるという事件が起きます。さらに事件を調べようとしていた男性ダンサーの水筒にも毒が盛られあわや3人目の殺人!?という事態にまで発展していきます。

これらの事件につながりはあるのか?男を撲殺した女性には正当防衛が成り立つのか?毒殺犯は誰でなんのために?など、ふたつの事件が複雑に絡み合いながら、刑事とバレエダンサー、バレエ団とそれぞれの思惑が交錯していくという感じです。

なかなか複雑な構成ですが、狭いバレエ団の中だけの話しなので、読んでいても複雑さは感じられません。

推理小説ですから、一応自分なりに、犯人は誰?って考えながら読みましたが、まったくかすりもしませんでした。

実際にリアリティがあるかどうかはともかく、31年前の小説ですが、よくできたミステリーで、面白く読めました。

★★☆

4月前半の読書と感想、書評 2021/4/14(水)

026 ダイイング・アイ (光文社文庫)
小説宝石に連載され、その後2007年に単行本、2011年に文庫化された推理ミステリー小説です。2019年にはWOWOWで昨年亡くなった三浦春馬主演のテレビドラマが放送されています。

夫婦共働きの新婚家庭で、妻が仕事から自転車での帰り道でクルマに追突され、塀とクルマの間に挟まれ無残に死ぬところから始まります。

タイトルにあるように、事故を起こした加害者が、死につつある恨みのこもった人の目を正面に見ることがキーポイントになっています。

主人公はバーの店員で、仕事が終わった後に、客としてきていた男に後ろからスパナで殴られ、一命は取り留めたものの記憶障害が起き、自分が起こしたという交通事故のことが思い出せません。

犯人は事故で亡くなった被害女性の夫で、その夫は自宅で事件直後に自殺してしまいます。

と、複雑に絡み合った交通事故と事件について、主人公が記憶をたどりながら、必死に思い出そうとしますが、肝心なところがなかなか思い出せず、それがクライマックスのところで明らかになっていきます。

記憶喪失というちょっとミステリーにはご都合良すぎる設定ですが、主人公に一番味方っぽいと思っていた人が実は極悪人だったというのはお約束というか王道のようです。

★★☆

1月後半の読書と感想、書評 2021/1/30(土)

025 ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)
2012年刊、2014年に文庫版が発刊された、第1章から第5章までつながる中編の連作小説で、2017年には日本と中国でそれぞれ映画化されています。

日本版映画の監督は廣木隆一、出演者は山田涼介、西田敏行、尾野真千子などで公開済み。

一方の中国版は今年2018年10月に日本で公開されます(香港・中国・日本合作)。中国版では日本版の西田敏行と同じ役にジェッキー・チェンが従来のイメージとは違う老け役で登場しているそうです。

東京近郊の住宅地で、以前は活気があったものの、最近は人口流出が続き、商店街もシャッターが降りているようなイメージのある高台にある古びた雑貨店が舞台です。

話しに出てくる年代が、ビートルズが解散した1970年、政治的理由でボイコットしたモスクワオリンピックの1980年前後、そしてこの小説が書かれた現代(2010年頃?)と、行ったり来たりして、今読んでいるのはいつの年代?って迷ってしまうことがあります。

現代の人が書いた文章を1970年代の人が読むと、「携帯で」とか「ネットで」と書いてあっても、まったく意味が通じないということにあらためてそうだったなぁと思いました。

ネタバレが少し入りますが、つまり、1970年代から80年代に雑貨店を営んでいた経営者が、子供からの質問に対し、一つ一つ丁寧に返事を返していたことが拡がっていき、やがて人生相談など深刻な話しが持ち込まれるようになります。

それにも一生懸命返事を書いてきたことが、その後の人生に役立ったのかどうか知りたくて、自分が死んだあとの30年後に相談者にアドバイスが役立ったかどうかを書いてもらい、再び雑貨店のポストに投函して欲しいと息子に遺言で頼みます。

すると不思議なことに、その30年後に届くお礼の手紙が、その経営者が死ぬ直前に、時空を超えて届くという奇跡が起きます。

その時代感が上記に書いたようにちょっと複雑ですが、面白く楽しく読むことが出来ました。さすがベストセラー作家の作品だけあります。

★★★

9月後半の読書と感想、書評 2018/10/3(水)

024 天空の蜂 (講談社文庫)
1995年に単行本、1998年に文庫化された書き下ろし長編小説です。2015年には堤幸彦監督、江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵などの出演で映画化されています。

今や押しも押されぬ不動の人気作家の著者ですが、この小説が出た当時はデビュー10年に満たない若手作家のひとりでした。もっともこの頃から多くの意欲的な作品を次々出して、人気作家の階段を上り始めていましたが。

主人公は、三菱重工を思わせる原子力プラントや自衛隊ヘリコプターなどを複合的に製造しているメーカー技術者で、新たに開発した自衛隊用の大型ヘリのテスト飛行日に格納庫から盗み出されてしまいます。

無線操縦と、予め仕込まれた自動操縦機能で、無人の大型ヘリは、名古屋の工場から敦賀市にある新しい原発の上空へ向かい、その真上でホバリングを始めます。

同時に盗み出した犯人から、「爆薬を搭載したヘリを原発に墜落させたくないのなら、日本中の原発を今すぐに停めて破壊せよ」という脅迫が届けられます。

しかし、無人のはずのヘリに試験飛行を見に来ていた主人公の息子が乗っていることがわかり、犯人との交渉で自衛隊員が飛行中のヘリから子供を救出することになります。

というようなアクション場面が満載の優れたエンタテインメントで、小説発表後20年も経った後ですが、映像化することでその魅力がさらに伝わりやすく、映画化されたのも頷けます。

原発事故の話しや原発の仕組みなどが節々に登場しますが、この小説から16年後には、テロではないものの、本当に原発が水素爆発し、原子炉がメルトダウンするという大きな悲劇に見舞われることになります。

まるで、その時を想像していたかのような深い内容で、おそらく東北震災後に映画化されたのも、そうした原発事故を受けて、単なるエンタメだけでは終わらず、あらためてこの作品が持っている奥深さを表面化したいと考えたのではないかなと思われます。

いろいろと無理のある設定もありましたが、そうしたことを吹き飛ばすような深いリアリティのあるアクション小説と言えるでしょう。

★★★

7月後半の読書と感想、書評 2018/8/1(水)

023 マスカレード・ホテル (集英社文庫)
2008年より小説すばるで連載、2011年に単行本、2014年7月には文庫版が出版されている、作家生活25周年記念作品の第3弾となります。ちなみに第1弾は「麒麟の翼」、第2弾は「真夏の方程式」です。

舞台は都内の高級ホテル。主役はホテルで働く女性フロント係と殺人事件に関わる捜査で、ホテルの中で同じフロント係として配置されることになった警視庁の刑事です。

都内で連続殺人が起き、そこに残されていた数字が、次の殺人場所を予告していることを突き止めた刑事が、犯人に悟られることなくホテルの中で監視をするためにフロントやベルボーイ、リネン係とそれぞれに扮し、疑わしい客を監視することになったものの、犯人は当然そうした警察の裏をかこうとし、刑事と犯人との知恵比べが話しの中心となります。

ホテルには様々な客が訪れますが、おそらく著者がホテルを取材し、過去に実際にあったケースを元に書いたのでしょうけど、ホテルの中には世界の縮図、社会の縮図がいっぱい詰まっていて面白いものです。そのあたりは元京王プラザに勤めていた森村誠一氏の著書に多く登場してきます。

私も学生時代に高級とまではいえないものの、ある観光ホテルで数年間アルバイトをした経験があり、ホテルの裏側、特に従業員側から見た利用客の実態はある程度知っていて、さほど驚くことはことはありませんが、その記憶が蘇ってきます。そう考えると、ホテルのサービスは、過去何十年も前から基本的にはなにも変わらない数少ない仕事なのかも知れません。

小説に出てくる客は、例えば、部屋備え付けのタオルをベッドの下に隠しておき、持ち帰ったように見せかけて、従業員に犯人扱いさせておいてホテルにクレームをつけようとする客、盲人のフリをして泊まりに来る老婦人、禁煙ルームを希望しておき、ベルボーイの隙を見てタバコに火を点け、部屋にタバコの臭いがするとクレームを付けて部屋のアップグレードを計ろうとする客、夫の浮気現場を押さえて離婚を有利に計ろうとする女性客などなど。

最後のどんでん返しもなかなかよくできていて、いつもの東野ワールド全開でした。

9月後半の読書と感想、書評 2014/10/1(水)

022 聖女の救済 (文春文庫)
2008年に単行本が発刊され、2012年に文庫化された物理学者・湯川学が登場するガリレオシリーズと言われる作品です。

私がこのシリーズで過去に読んだのは直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」だけです。そしてこの「聖女の救済」は今年(2013年6月)にテレビの人気ドラマで放映されていますので、見た人も多いのではないでしょうか。

読んでみての感想としては、よくもまぁこうした思いも付かない複雑な殺人トリックを考えつくものだとあらためて著者に敬意を称します。

普通こうしたミステリーでは、様々な伏線が敷かれ、読者も一緒になって推理をしていくものですが、同氏の作品で使われるトリックは、「容疑者Xの献身」でもそうでしたが、あとで判明すると決して現実的に不可能ではなく、実際に十分に実行可能でありながら、読者がふと気がつくというような安易なものではなく、精緻によく練られています。

主人公は、趣味が高じてパッチワークで教室を開いている30過ぎの女性。その主人公には1年前に結婚したIT企業を経営する夫がいて、絵に描いたような裕福な家庭が舞台です。

しかしながら夫から子供ができないことを理由として、結婚するときの約束としていた「子供ができない場合は離婚」をを告げられ、それが引き金となって殺人事件が起きることになります。

ガリレオシリーズでは警察の調査で行き詰まる事件を、殺人課刑事の大学同期という物理学者湯川教授が、複雑に仕掛けられたトリックを見破るという水戸黄門様も真っ青なワンパターンな流れですが、このクセのある教授がなかなか面白く、ユニークでストーリーを膨らませてくれます。

まぁ実際には警察のメンツや秘密主義、それに公務員の守秘義務もあり、捜査上の秘密や個人情報を刑事の友人というだけで教授にすべて漏らすなどと言うことは現実にはあり得ないでしょうけど、本当なら捜査や事件解決、犯人逮捕を効率よくやっていくには、こうした民間活力、専門知識、現役の医者でもあり作家の海堂尊氏が導入を提言しているAI(死亡時病理画像診断)などの積極導入などを計っていくのが正しいのかも知れません

11月後半の読書と感想、書評 2013/12/4(水)

021 夜明けの街で (角川文庫)
出せば必ずヒットする多作なベストセラー作家ですが、少々飽きがきていて読むのは久しぶりかもしれません。

村上春樹の1Q84と並行して読んでいたせいもあって、時々小説の内容が混乱することがありました。いや内容が似ていると言うのではないのですが、登場人物が時々混ざってしまい混乱をきたし、あれどうだったっけと少し後戻りして読み返したりしながらの読了でした。内容は決して複雑ではなく、普通に一冊だけを読んでいれば、すぐに読めるものです。

ストーリーは「15年前に起きた殺人事件と進行中の不倫」ということで、もう十分使い古されたテーマですが、そこは東野圭吾氏のテクニックで多少ひねりが入っています。

でも彼の人気と実力なら、いつまでもこのような本は書いていて欲しくないなという思いが半分で、あとの半分はこれだから安心して読めるということです。

正直なところ、東野圭吾氏の小説はすでに10冊以上読んでいるので、ハーレクイーンか水戸黄門と同じく大筋の流れがワンパターン化も極まれり、もうお腹が一杯という感じです。もう彼ほどの成功を収めると、お金のために書く必要はなくなっているはずなので、次は彼がなにかを吹っ切って、新しいことに大胆に挑戦した時に読んでみたい気がします。

12月前半の読書 2010/12/18(土)

020 ブルータスの心臓 (光文社文庫)
「ブルータスの心臓」は複雑な人間関係が絡む殺人ミステリーということで、特に目新しいものはありません。

慌ただしい師走に読むにはお気楽で最適かもしれません。ただこの著者超売れっ子で量産が激しく、限られたネタを少しずつ出し惜しみしているって感じで、一冊に込める情熱というのがなくなってしまったという気がします。

これはとにかく出せば必ず売れるという欲深い出版社の責任かも知れません。

一度3年ぐらい充電して、1年ぐらいをかけてじっくりと1冊の本を書けば、いい本が出来上がるような気がしますが、ファンと出版社には許してはもらえないのでしょうね。

12月後半の読書 2010年1月2日 (土)

019 赤い指 (講談社文庫)
久々の東野圭吾でしたが、ハズレの少ない作家ですから、まぁそこそこ楽しめました。しかし最後の謎解きにはちょっと無理があるよなぁって読後の感想。まぁこれも東野圭吾。

9月前半の読書 その1 2009年9月14日 (月)


「BOOK」データベースより
少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。

018 容疑者Xの献身 (文春文庫)
2008/08/30読了

「BOOK」データベースより
これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。

累計290万部突破。直木賞を受賞した大ベストセラー!
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。福山雅治主演で2008年に映画化され、堤真一、松雪泰子の熱演も話題になった。

017 黒笑小説 (集英社文庫)
2008/08/06読了

「BOOK」データベースより
作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。「賞をもらうために小説を書いているわけじゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲しくて欲しくてたまらない。一方、編集者は「受賞を信じている」と熱弁しながら、心の中で無理だなとつぶやく。そして遂に電話が鳴って―。文学賞をめぐる人間模様を皮肉たっぷりに描いた「もうひとつの助走」をはじめ、黒い笑いに満ちた傑作が満載の短編集。

016 さまよう刃 (角川文庫)
2008/07/10読了

「BOOK」データベースより
長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。謎の密告電話によって犯人を知った長峰は、突き動かされるように娘の復讐に乗り出した。犯人の一人を殺害し、さらに逃走する父親を、警察とマスコミが追う。正義とは何か。誰が犯人を裁くのか。世論を巻き込み、事件は予想外の結末を迎える―。重く哀しいテーマに挑んだ、心を揺さぶる傑作長編。

015 嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)
2003/03/07 2007/06/24読了

「BOOK」データベースより
バレエ団の事務員が自宅マンションのバルコニーから転落、死亡した。事件は自殺で処理の方向に向かっている。だが、同じマンションに住む元プリマ・バレリーナのもとに一人の刑事がやってきた。彼女には殺人動機はなく、疑わしい点はなにもないはずだ。ところが…。人間の悲哀を描く新しい形のミステリー。加賀恭一郎シリーズ

014 幻夜 (集英社文庫)
2007/04/12読了

「BOOK」データベースより
おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。

013 手紙 (文春文庫)
2006/11/25読了

「BOOK」データベースより
強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。

012 殺人の門 (角川文庫)
2006/07/10読了

「BOOK」データベースより
「倉持修を殺そう」と思ったのはいつからだろう。悪魔の如きあの男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。そして数多くの人間が不幸になった。あいつだけは生かしておいてはならない。でも、私には殺すことができないのだ。殺人者になるために、私に欠けているものはいったい何なのだろうか?人が人を殺すという行為は如何なることか。直木賞作家が描く、「憎悪」と「殺意」の一大叙事詩。

011 レイクサイド (文春文庫)
2006/03/09読了

「BOOK」データベースより
妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。四組の親子が参加する中学受験の勉強合宿で起きた事件。親たちは子供を守るため自らの手で犯行を隠蔽しようとする。が、事件の周囲には不自然な影が。真相はどこに?そして事件は思わぬ方向に動き出す。傑作ミステリー。

010 時生 (講談社文庫)
2005/10/01読了

「BOOK」データベースより
不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

009 名探偵の掟 (講談社文庫)
2005/09/25読了

「BOOK」データベースより
完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

008 片想い (文春文庫)
2004/12/15読了

「BOOK」データベースより
十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。

007 宿命 (講談社文庫)
2004/06/20読了

「BOOK」データベースより
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。

006 予知夢 (文春文庫)
2003/08/31読了

「BOOK」データベースより
深夜、16歳の少女の部屋に男が侵入し、気がついた母親が猟銃を発砲した。とりおさえられた男は、17年前に少女と結ばれる夢を見たと主張。その証拠は、男が小学四年生の時に書いた作文。果たして偶然か、妄想か…。常識ではありえない事件を、天才物理学者・湯川が解明する、人気連作ミステリー第二弾。

005 変身 (講談社文庫)
2003/01/25読了

「BOOK」データベースより
世界初の脳移植手術を受けた平凡な男を待ちうけていた過酷な運命の悪戯!脳移植を受けた男の自己崩壊の悲劇。平凡な青年・成瀬純一をある日突然、不慮の事故が襲った。そして彼の頭に世界初の脳移植手術が行われた。それまで画家を夢見て、優しい恋人を愛していた純一は、手術後徐々に性格が変わっていくのを、自分ではどうしょうもない。自己崩壊の恐怖に駆られた純一は自分に移植された悩の持主(ドナー)の正体を突き止める。

004 白夜行 (集英社文庫)
2002/05/27読了

「BOOK」データベースより
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。

003 秘密 (文春文庫)
2001/06/18読了

「BOOK」データベースより
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。映画「秘密」の原作であり、98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。

002 悪意 (講談社文庫)
2001/01/20読了

「BOOK」データベースより
人はなぜ人を殺すのか。東野文学の最高峰。人気作家が仕事場で殺された。第一発見者は、その妻と昔からの友人だった。逮捕された犯人が決して語らない「動機」とはなんなのか。超一級のホワイダニット。加賀恭一郎シリーズ

001 パラレルワールド・ラブストーリー (講談社文庫)
1998/07/08読了

「BOOK」データベースより
親友の恋人を手に入れるために、俺はいったい何をしたのだろうか。「本当の過去」を取り戻すため、「記憶」と「真実」のはざまを辿る敦賀崇史。錯綜する世界の向こうに潜む闇、一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー。



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