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日本の農業はどこへ向かうか マイカーで東京から京都まで旅行する場合 ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた 世界と日本の宗教別信者数 2021年版出版社不況 客員教授と非常勤講師ってなんだ? ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか? 天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった やっとのことでJ:COMを退会した 貯まった1円玉はどうする? 自動車整備士に未来はあるか? 液晶テレビが壊れた件 リタイア後の心配事 運転免許証取得者は意外にも増えている 著者別読書感想INDEX −−−−−−−−
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リストラ日記アーカイブ 2021年12月 読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。 日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです |
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---------------------------------------------------------- 11月後半の読書と感想、書評 2021/12/1(水) 1592 海の見える理髪店 (集英社文庫) 荻原浩 2016年に単行本、2019年に文庫化された短篇集で、2016年の直木三十五賞を受賞した作品です。1997年に「オロロ畑でつかまえて」でデビューしてから22年目での受賞となりました。 私はそのデビュー作含め過去に23作品を読んでいますが、もっと早く受賞していても全然おかしくはない活躍ぶりです。 この短篇集は、それぞれ独自の「海の見える理髪店」、「いつか来た道」、「遠くから来た手紙」、「空は今日もスカイ」、「時のない時計」、「成人式」の6篇が収録されています。 共通するテーマはハッキリとは書かれてはいませんが「家族」とか「血縁」というところでしょうか。 中でも本のタイトルにもなっている「海の見える理髪店」は短篇ながら2世代の濃い人生が語られ、読者もあれこれと想像を膨らませる展開で、最後に感動と涙を誘う展開へ向かいます。これは素晴らしい。 著者の長編小説にも素晴らしいものがたくさんありますが、それと比べると短篇にはコミカルな妖怪モノなどちょっと息抜き?って感じで印象深いものはあまりなかったのですが、これは大人の深い小説で確かに一級品です。 「海の見える理髪店」が男同士の関係なら、「いつか来た道」は同じテーマでの女同士の関係を描いています。この二つはペアと言っても良いかも知れません。 ★★★ 著者別読書感想(荻原浩) ダナエ (文春文庫) 藤原伊織 ちょっと古い2007年単行本、2009年文庫化された短・中篇小説集で、「ダナエ」、「まぼろしの虹」、「水母(くらげ)」の3篇の構成です。 本のタイトルになっている「ダナエ」とは私は知らなかったのですが、オランダの画家レンブラントがギリシャ神話をテーマにして1636年に描いた大きな裸婦(ダナエ)の絵画のことです。(レンブラント以外にも多くの著名画家がダナエをテーマに絵画を描いています) そしてこの絵画は1985年にリトアニア人の青年に硫酸を浴びせかけられ、さらに刃物で切りつけられたという過去があります。 それになぞった形で、そこそこ著名になった主人公の画家が描いた妻の父親で大企業のオーナーの肖像画を展示中、硫酸をかけてナイフで傷つけられるという事件が起きます。 神話では美しいダナエは権力者の父親に軟禁されていましたが、全知全能の神ゼウスの子を産むことになり、その子がダナエの父親を殺すというストーリーに沿った形で、絵のモデルとなった主人公の義理の父親の元へ殺人予告メールが届きます。 絵画の世界に詳しくないとさっぱり理解できないところですが、小説の中でそうした説明がちゃんとされますので安心して読めます。ギリシャ神話って深いですからね。 惜しむらくは中篇なので、事件やギリシャ神話の解説などでバタバタとしているうちにアッという間にクライマックスに入ってしまい、「起ーーーー承ーー転/結」って感じ。尻切れトンボじゃないですが、終わり方が慌ただしくてちょっと残念な感じです。 あとの2篇は印象の薄い短篇で、ちょっと迫力に欠けてしまっています。 ★★☆ 著者別読書感想(藤原伊織) それまでの明日 (早川書房) 原りょう 「そして夜は甦る」(1988年)、「私が殺した少女」(1989年)、「さらば長き眠り」(1995年)、「愚か者死すべし」(2004年)に続く5作目の長編小説です。過去の作品はいずれも文庫化されてまもなく買って読んでいます。 もちろんこれも前作に続きレイモンド・チャンドラーに影響を受けて創造した「私立探偵沢崎シリーズ」で、2018年に単行本、2020年に文庫化されました。 東野圭吾氏や貫井徳郎氏のように1年に何冊もの長編小説を書く作家さんも多い中、30年で5作品だけです。 しかもこの「それまでの明日」が出たのはその前の「愚か者死すべし」が出てから14年が経っていました。 これでちゃんとプロの作家として生活ができているのかは大きなお世話ですが心配になります。 それはそうと、この作品も過去の作品同様たいへん面白く読めました。ちょっと冗長な感じはしましたが。 シリアスな場面とコミカルな思いがうまくマッチしていて、読むのに疲れません。ただ登場人物の半分が過去のシリーズに出てきた人なので、それらを読んでいないとどういう関係なのかわかりにくいかも知れません。 ストーリーは、赤坂にある老舗の料亭への融資に関連してそこの女将を調べて欲しいと、ある消費者金融会社の支店長に頼まれたものの、調べるとその女将はすでに亡くなっていてそれ以上調査するのかどうかを依頼人に聞くため勤務場所へ行くと、そこで二人組の武装強盗に遭ってしまいます。 そこから話しはややこしくなってくるのですが、暴力団の抗争と裏金の隠し資金、強盗事件で一緒に人質になった謎の若いベンチャー企業経営者の関わり、依頼人の支店長の失踪、腐れ縁の新宿警察署警部補との丁々発止、探偵事務所のビル取り壊しによる移転交渉と連絡先不明の隣部屋の写真家などなど。 マーローと同様、一人称で語られていくストーリーなので、登場人物が多くても会って話しを聞いているのは常に誰か一人だけですので、混乱することがなく次々とやっかいごとが降りかかってきても順序よくこなれていきます。 そして最後には、次作へつながりそうな終わり方をしていますので、また十数年後になるのかも知れませんが、楽しみに待つことにします。 いや〜マーローは消え、スペンサーもいなくなり、スカダーは時の流れと共にすっかり老人になってしまい、頼みはこの探偵沢崎だけです。 そう言えば、文庫あとがきに、著者はギャビン・ライアル著の「ハリイ・マクシム少佐シリーズ」が気に入っているということが書かれていたので、今後はそちらも読んでみようと思っています。その文庫帯の推薦文を著者が書いていたりしています。ライアルの作品では有名な「深夜プラス1」だけは25年前に読んでいますから懐かしいです。 ★★★ ◇著者別読書感想(原りょう) 死の接吻 (ハヤカワ・ミステリ文庫 20-1) アイラ・レヴィン 著者はアメリカの作家で、今回の「死の接吻(原題:A Kiss Before Dying、1953年)の他にも有名な「ローズマリーの赤ちゃん(1967年)」や「ブラジルから来た少年(1976年)」など大ヒット作を残した方で、いずれも原作を元に映画化されています。 著者の作品を読むのは今回が初めてですが、昨年、映画の「ブラジルから来た少年」を見ました。そちらもとても面白かったです。 この作品は今から68年も前に書かれたサスペンススリラー小説ですが、まったく古くささは感じられません。 貧しい出ながら容姿に恵まれた男性が、大企業オーナーで富豪の三女に狙いを付けてうまく関係を持ちますが、予想外の妊娠が発覚します。 まだお互い大学生同士ということもあり、このままデキちゃった結婚をすると、風紀に厳しい父親から絶縁されかねないと判断し、殺人に手を染め、さらにその上の姉の次女に乗り換え、さらにはその上の長女へと、、、 うーこれ以上は書けません。 とにかく、発刊の時期や時代背景はなにも知らずに読んでいたので、現代の小説か?ぐらいに思っていました。それほど新鮮で素晴らしい内容です。 その中で、その主人公とも言える犯人の男性が、大学に入る前に陸軍に所属していた時、太平洋戦争で日本軍兵士を目の前で殺した回想シーンが出てきますので、「あ、これは70年も前の物語なんだ」と感じた次第です。 著者にとってはこの作品がデビューの長編小説で、いきなり著名なエドガー賞処女長編賞を受賞します。 その後の活躍は上記に書いたとおりで作品数は少ないものの、出せば世界的なベストセラーという才能のある方で、今後他の作品も読みたいと思います。 ★★★ 【関連リンク】 11月前半 風に舞いあがるビニールシート、探偵刑事、桶川ストーカー殺人事件、白い声 10月後半の読書 沖で待つ、瑕疵借り、熊野古道殺人事件、東京消滅、最後の命 10月前半の読書 後巷説百物語、すべては死にゆく、シルエット、ニュータウンは黄昏れて、60歳からの生き方再設計 ---------------------------------------------------------- 2年と少しでスマホ故障&買い換え 2021/12/4(土) 1593 今まで使ってきたスマホは2019年9月に買い換えたシャープAQUOS sense2 SH-M08という安いエントリーモデルでした。 3年ぐらい使えばその時には5Gモデルスマホの値段もこなれてきてちょうどいいかなと思っていたところ、先日ちょっと濡らしてしまい、シャープのスマホではよく起きているトラブル「再起動の嵐」が始まってしまい、使い物にならなくなりました。 一応、生活防水機能はあるということですが、ガッツリ濡らしたので、耐えられなっかったようです。 「再起動の嵐」とは、なにもしないで置いてある状態の待機中に、スマホが勝手に再起動をしているということが、数分から数時間の間隔でいつ起きるかわかりません。 さらに、再起動だけでなく画面もおかしくなり、起動時のパスワードが入力できず、開くことができなくなりました。使い出してから2年と2ヶ月です。 故障の時の保証は延長はしていないので、購入後1年で切れています。 なんとかダマシダマシでもう1年使えないかな〜と、SIMを抜き差ししたり、エアダスターを吹いてみたり、工場出荷状態に戻してみたり、いろいろ試してみましたがどうもダメっぽい。 起動しても触れていないのに勝手に画面が次々遷移するなど、タッチパネルがいかれたみたいで、操作ができないのであきらめて買い換えることにしました。 私の場合、スマホではウォーキング中の歩数カウントや、radikoで音楽を聴き、なにか面白いものがあれば写真を撮る程度の使い方で、少ない外出中に限り、急ぎのメールの送受信、電話、マップやルート検索ぐらいです。 自宅にいるときにはすべてパソコン(デスクトップとノート)があるので、スマホの利用度は限定的です。 コロナ禍がなくてもっと外出する機会が増えれば、もう少し利用する機会もあるのでしょうけど、どちらにしても歳で小さい画面を見て操作するのはツライので大きな画面とキーボードのパソコンの利用がメインです。 今回、これから主流となる通信速度の速い5Gスマホも考えましたが、たいして使わないので旧型でも安いのでいいかと、従来のと同じ4Gの昨年の秋モデルを購入しました。 データや環境の移し替えに面倒がなく、操作方法も今までと同じで慣れているのが良いと思ってシャープのAQUOS sense4です。(写真は別売の保護カバーを取り付けています) 【スペック】 RAM容量:4.0 GB、OS: Android 10 ディスプレイ:約5.8インチ フルHD+ 2280×1080ドット IGZO バッテリー容量: 4570mAh CPU: Qualcomm Snapdragon 720G 2.3GHz+1.8GHz オクタコア メモリ:(内蔵)RAM 4GB, ROM 64GB/(外部)最大1TB(microSDXCカード) プラットホーム: Android 10 通信速度:受信時最大:350Mbps、 送信時最大:75Mbps SIMカード:nanoSIM×2 DSDV対応(1基はmicroSDXCカードスロットと排他利用) 重量 177g 厚み 8.9mm RAMが4GBで、カメラは1200画素と、ゲームや動画をよく見たり、綺麗な写真や動画を撮りたいパワーユーザーには物足りない1年前に発売されたスタンダードなエントリーモデルです。 ただ、嬉しいのは今までは1日おきで充電が必要でしたが、今回はバッテリーが大きくそれほど使わなければ3〜4日は持ちそうです。 スマホを買うと、同時に必要となるのが表面保護のためのガラスフィルムと本体の保護カバー(ケース)。胸ポケットに入れている時、かがんで地面に落とすことがあるので、私には必須の備えです。 以前に書いていますが、今はMVNO(仮想移動体通信事業者)の格安契約(月2500円程度)を使っていますので、スマホ本体はいわゆるSIMフリースマホでSIMの規格(サイズ)が同じであれば入れ替えるだけで使えます。 あとは、スマホの中に入っている音源や写真などを移して、今まで利用していた必要なアプリをインストールすればOKです。私の場合は、画像や音源データはmicroSDカードに保存しているのでそれを取り出して付け替えるだけです。 本当は既に発売されているシャープの5Gモデルが良かったのですが、まだ高いので仕方ないです。3年後の次には当然そうなるでしょう。 なぜ国内では標準のiPhoneにしない? 昔、仕事でいろいろあって、ビックカメラとアップルコンピュータの店舗や製品は自分では買わないと30年ぐらい前に固く決めていてその意地です。 【関連リンク】 1468 スマホの普及でカメラ産業は風前の灯火か 1366 スマホ3年で買い換え 1307 格安スマホ(MVNO)を利用してきて思ったこと(1) ---------------------------------------------------------- 知っていそうで知らないディサービス 2021/12/8(水) 1594 私の住む地域は都市部郊外地域で、30年前に引っ越してきたときには大きな道路から少し入れば田畑など農園も拡がる割とのんびりした地域でした。
そして気がつくと、自宅の周囲には多くのデイサービス(通所介護)事業所ができています。 Googleマップで自宅周辺の「デイサービス」を検索するとおよそ半径1kmほどの中に15箇所のデイサービス事業所が見つかりました。 同条件で検索するとコンビニはもう少し多くて20箇所ありますが、コンビニは駅周辺に集中しているのに対し、デイサービス事業所は地域全体に広がっています。 平日、朝にウォーキングをしていると、ディサービスの送迎車ばかりが目立ちます。住宅地の中を走るクルマは宅配便のクルマかディサービスのクルマどちらかです。 そのディサービスですが、中でなにがおこなわれているのか?というのはあまり知られていません。 規模や設備などによっても違うそうですが、ディサービスの目的は「(要介護者が)自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図る」だそうです。 つまり、 1.機能維持・向上 2.日常生活のお世話 3.機能訓練 4.孤立感の解消 5.家族の(身体的/精神的)負担軽減 結構アレもコレもと欲張りな目的です。 要介護者に認定されると、介護保険の範囲でディサービスを利用できるわけですが、当然ながら利用者側から様々な意見があります。 例えば、「はてな」にディサービスについて投稿されていたコメントを一部抜粋して引用すると、 「ボランティアでデイサービスに行ったときに、利用者の方に「みんなが好きでここにいるんじゃない」と言われた」 「デイサービスは個人の部屋が無いしまわりがガヤガヤしてるのが苦手な人は逃げ場が無いからキツい」 「塗り絵とか子どもの遊びみたいのさせられる。ばかみたいって祖母も嫌がってる。人によって「尊厳が傷つけられた」と感じる基準違うから難しい。」 「デイサービスは利用者の世代が60代から100代と幅広く、性別も趣味も障害もバラバラの人々が一堂に会するから。これを解決する手段はない」 これらの意見はいずれも介護現場の近くにいる関係者か要介護者の家族の話しばかりで、ディサービスを利用している要介護者本人の意見ではありません。 影響力がある多くのフォロワーを持つ要介護者が、TwitterなどSNSで利用者の本音を発信するようになるのは、まだあと数年はかかりそうです。 ◇ ◇ ◇ NHKスペシャルでも放送されましたが、認知症診療の第一人者だった精神科医の長谷川和夫さんが認知症に罹り、社会に認知症の理解を進めていく活動をされていましたが、今年の11月に亡くなられました。 その長谷川医師が自ら提唱したディサービスへ自分が介護される立場になって通所した時のことについてこのようなことを語っています。 「認知症の第一人者が認知症になった」(NHK)
確かに負担が大きい要介護者を抱えた家族にとってディサービスは大きなメリットには違いありませんが、肝心の要介護者本人にとっては「行きたい場所ではない」となっているケースがあるようです。 特に高齢者や認知症患者は新しい対人関係が苦手な人が多く、個室がなく、全員で一緒になにか(童謡を歌ったり折り紙したり)をやらされるとか、不満がたまる人もいるでしょう。集団生活が苦手な私もたぶん合いそうもないです。 最近は、高齢者の趣味嗜好にできるだけ合わせた行事や活動、レクリエーションを取り入れているところもありますが、まだまだそういうのは例外的で、多くは「危険がなく安全第一で」「できるだけ全員一緒に」「少数の介護者で管理が可能な」ことに限定されるのでしょう。 障害の程度や機能の違い、性別や年齢、趣味趣向など幅広い要介護者を相手にしますので、たいへんだとは思いますが、これから自己主張が特に強い団塊世代がその対象となって一気に増えていきますので、様々な問題やトラブルが起きそうで心配です。 【関連リンク】 1556 寝たきりの人はどのぐらいいるのか 1043 親の介護は行くのか呼ぶのか 999 覚悟の地方移住か都市部で介護難民か ---------------------------------------------------------- 日本の刑法犯と警察官 2021/12/11(土) 1595 一般的にニュースなどで報道される刑法事件は、芸能人など有名人でもなければ刑法犯の中でも重大な殺人事件などごく一部だけです。 過去にも刑法犯の種別など書いたことがありますが、国内刑法犯の割合と認知件数の推移について不定期でも見ておくため、書いておきます。 刑法犯は、2019年1年間で748,559件の認知件数があります。 認知件数ですので、検挙数や逮捕者数とは違い、犯罪が発生しそれが警察事案となった件数と言ってもよいでしょう。 刑法犯は比較的軽いものは万引きや空き巣などの窃盗や詐欺、風営法違反など、凶悪なものは飲酒運転でのひき逃げや暴行、強盗、殺人などがあります。 その中でなんと言っても数的に圧倒的に多いのは窃盗(自転車盗、車上狙い、万引き、ひったくり、置き引きなど)です。 窃盗だけで刑法犯全体の71%(侵入盗8%+侵入盗以外63%)も占め、その窃盗犯の中の1割(刑法犯全体では8%)が空き巣や店舗荒らしなどの侵入盗になります。 データ出典:警察庁 警察白書 2019年は認知件数は748,559件ですが、実際に逮捕や検察官への送致(警察が被疑者の身柄や記録を検察官に引き継ぐこと)等される検挙数は294,206件で、検挙人数は192,607人です。 但し、逮捕や検挙されても微罪などの場合は、検察(司法手続き)へ送致されずに微罪処分(前科は付かず前歴が残る)で済ませる場合もありますから、すべて裁判にかけられるというわけではありません。 つまり刑事犯として認知したものの、誤解から生じたことだったり、被害者が告訴を取り下げたり、軽微ですぐに和解が成立していたりすると不起訴になるケースも多いと言うことでしょう。 桶川ストーカー殺人事件のように、面倒だから告訴状を被害届に警察が勝手に書き換えたり、殺人事件でもまともに捜査をしないで放置し、警察の失態を隠そうと事件をうやむやにしておくとかでなければ良いのですけどね。 未だに「最近、犯罪が増えている!」と勘違いしている人が時々いますが、もちろんそんなことはなく刑法犯は大きく減少しています。 データ出典:警察庁 警察白書 2002年(平成14年)には刑法犯が285万件を超えていましたが、その後は17年連続して減少し、2019年は75万件と2002年の1/3以下へと減少し、戦後もっとも少なくなっています。 刑法犯が多かった20年前、2002年と言うと、サッカーW杯日韓大会が開催され日本代表が初のベスト16入り、ノーベル賞では小柴昌俊氏(物理学賞)、田中耕一氏(化学賞)のW受賞など明るい話題もありましたが、三島女子短大生焼殺事件、北九州監禁殺人事件、平野母子殺害事件、群馬女子高生誘拐殺人事件、マブチモーター社長宅殺人放火事件、石井紘基刺殺事件など凶悪事件も多く発生した年でした。 その2002年以降はずっと下降傾向でしたが、ここ1〜2年は、コロナ禍で自粛を強いられ、閉塞感が高まり、さらに仕事がうまくいかない、モノが売れない、客が来ないなどで経済的に追いつめられての犯行というのが増えている気がします。 値上げラッシュで生活が厳しくなる年金生活の高齢者の犯罪も、この世代の人数が元々特出して多いだけに目立ちそうです。 そうした犯罪を防止し、取り締まる警察官ですが、日本の警察官の人数はおよそ26万名(2017年)で、人口千人あたりにすると、2.06人(0.2%)人です。 人口が減ってきているのにこの10年間でなぜか1万人近く(2007年25.1万人)も増えています。 最近は交番の中はいつも不在で電話が置いてあるだけになっているのに不思議ですね。 この数は他国と比べてどうなのか?と思って調べたものの、新しい適切なデータが見つかりません。 ちょっと古いですが、2008年のeurostatのデータでは、人口千人あたりで警察官が多いのはスペイン4.9人、トルコ4.8人、ギリシャ・ポルトガル4.5人で、少ないのは、フィンランド1.5人、ノルウェー1.6人です。 日本はデンークやスウェーデン、カナダと同じ2.0人と全体で見ると少数派に入りそうです。 その他の国では、オーストラリアが2.2人、米国2.3人、英国2.7人、ドイツ3.0人、フランス3.6人、イタリア4.1人などとなっています。 国によっては、国内の治安を維持するのは警察官だけではなく、様々な制度や形態があるので、一致した数値を求めるのは難しいかも知れません。特に共産国や非民主主義国の実態は不明です。 北欧の国は比較的安全と言われていますが、最近はテロ事件なども起きています。一番良いのは、街の風景の中には武装した警察官の姿が一切見えず、万が一なにか起きたときには素早く警察官が現場に到着するような国家です。 少なくとも、武装した警察官が市民側に向いて銃や盾で威嚇するような事態だけはなってもらいたくないものです。 【関連リンク】 1402 警察官の年齢構成はどうなっている 914 殺人事件の国際比較 850 少年犯罪は増加、凶悪化しているのか? ---------------------------------------------------------- 12月前半の読書と感想、書評 2021/12/15(水) 1596 しゃばけ(新潮文庫) 畠中恵 著者は1959年生まれということで私とほぼ同年代です。数多くの小説を出されていますが、読むのは今回が初めてです。 本著は実質的なメジャーデビュー作ですが、2001年に単行本、2004年に文庫化された小説で、日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞を受賞しています。 その後もこの「しゃばけシリーズ」が2021年から毎年1巻ずつ、2021年には20作品目の「もういちど」まで続いています。 ファンタジーと言うと、私のもっとも苦手なジャンルですが、できるだけ好き嫌いを言わず、「精霊の守り人」や「英雄の書」「光の帝国 常野物語」「陰陽師」「妖星伝」など、頑張って読んでいます。 本著が面白かったのは、時代は江戸時代、主人公は身体が弱い大店の若旦那で、隔世遺伝?で妖怪が見えて話しができる上、亡くなった祖母の依頼で妖怪達が自分を守ってくれる存在という変わった主人公の話しです。 もちろんファンタジーですからリアリティなどクソ食らえですが、江戸の夜は現代と比べるとそれはそれは真っ暗闇の世界ですから、日本独自の奇怪な妖怪とは相性が良さそうです。 ともかく、パッと読んでサッと忘れてしまうのがファンタジーで、映画で見た「ハリーポッターシリーズ」ももうほとんど忘却の彼方です。それで良いのがファンタジーでしょう。 ★★☆ 深海のアトム (上)(下) (角川文庫) 服部真澄 2014年に単行本、2017年に文庫化された長編小説です。 日本の東北地域を日本の特別な自治地域「陸滸国(リアス)」として、そこで暮らしている少年が主人公のひとりで、政治と大企業の癒着、エネルギー問題(原発誘致)、漁業の衰退がこの地域で様々起きています。 別の主人公、アメリカで鉱物や微生物を研究している日本人学者はこの陸滸国の出身で、陸滸国の海洋学者とともに一発逆転の放射性元素の処理技術を作り上げていくという流れです。 そして東北、リアスとくれば起きるのが大地震であり、大津波であり、原発事故です。 少年は鉱山トンネルの中で落盤事故に遭い、少年の姉は漁船に乗っている時に避けられない大津波に遭い、登場人物の多くがこの大地震や津波に襲われるシーンは迫力のあるシーンとなっています。 ともかく、サイエンスとサスペンス、それにエンタメなどがギュッと詰まった内容で、ひと言で説明は難しいです。 ★★☆ ◇著者別読書感想(服部真澄) ノモンハンの夏 (文春文庫) 半藤一利 今年2021年に亡くなられた著者の1998年のノンフィクション作品で、2001年に文庫化されています。 司馬遼太郎氏が最後に書くつもりで共に取材を進めてきた中、司馬氏が1996年に亡くなったあとにその思いを継ぐつもりで書かれた作品です。 ノモンハン事件と言えば、太平洋戦争前に、日本軍とソ連軍が戦い、大きな損害を受けたという簡単な知識しかもっていませんでした。 実際は満州国とモンゴルの国境の一部が明確になっていなかったことから、互いの都合が良い国境ラインを守るため「相手が侵略してきた」と双方の軍が激突したわけです。 しかも満州は日本が、モンゴルはソ連がそれぞれの国の防衛を担っていて、厳密に言えば代理戦争ということになります。 事件が起きたのは1939年のことで、三宅坂にある陸軍参謀本部とその満州の出先機関である関東軍参謀部とで、不明瞭だった満州とモンゴル国境線の取り扱いについて意見が割れます。 モンゴルの背後にいる極東ソ連軍など恐るるに足らずとなめきっていた関東軍エリート幹部達が、国境付近にいるソ連軍を追い払おうと暴走気味に戦端を開きます。 最初のうちは調子が良かったものの、ドイツと不可侵条約を締結することでソ連の西側に憂いがなくなり、スターリンの指示を受け近代兵器を大量に極東地域に投入したソ連軍に関東軍がコテンパンにやられてしまうという国境紛争です。 タイミング的には、中国との戦争が泥沼状態に入り込み、英国や米国との関係が悪化、しからばとヒットラー率いるドイツと同盟交渉をしますが、陸軍と海軍で意見が割れ、さらに英国大好きで陸海軍の最高責任者でもある天皇陛下への説得もままならず、陸軍参謀本部は混乱の極みに陥っている時期でした。 その結果、能なしで危なくなると自分たちはとっとと逃げ出す最高幹部達に命令された最前線の哀れな兵士達はソ連軍の近代兵器に蹂躙され、日本軍だけで7千人以上の戦死者(ソ連軍は9千人以上の戦死者)を出すことになります。 「その地に重要な資源が埋まっているとか石油が出るとかでもなく、目印になるような木も1本もなく、ただ広いだけの寒冷地域の草原で、国境線がわずか数キロあっちだこっちだと言って殺し合いすることの無意味」という感想は確かにその通りに思います。 でも威勢の良いところを見せて、新たな勲章を胸に飾りたいエリート国粋主義者にはそれが許せなかったのでしょう。 本著では、実名で戦後までのうのうと生き続けたノモンハン事件の首謀者の参謀などをバッサリと斬り捨て、陸軍組織や幹部達の愚かな一面をさらし、さらにその反省がまったく生かされることなく、太平洋戦争でも繰り返すことを辛辣に書いています。 ★★☆ ◇著者別読書感想(半藤一利) 玻璃の天 (文春文庫) 北村薫 以前、昭和初期の帝都で起きる推理小説シリーズ、「ベッキーさんシリーズ」では、直木賞を受賞した3作目の「鷺と雪」を読んでいます。 2013年12月後半の読書(鷺と雪) 本著は、2007年に単行本、2009年に文庫化されたそのシリーズ第2作目で、「幻の橋」「想夫恋」「玻璃の天」の中篇3作が収録されています。 現在の明仁上皇、当時の第一皇男子(皇太子)が誕生した1933年頃の東京が時代背景で、主人公は大企業の令嬢と自家用車の運転手(別宮、愛称ベッキー)のコンビです。 同時期に読んだ半藤一利著「ノモンハンの夏」のノモンハン事件が起きたのが1939年ですから、その6年前という、日本では軍部勢力が拡大し続け、民主主義的なことが徐々に抑圧されつつある時期です。 そうした時代ですが、財閥系大企業社長令嬢として上流階級にいる主人公が、自家用車の女性運転手とともに、女学校の同級生の家の悩み事や、駆け落ち騒動、新築祝いに招待された先での転落事故に首を突っ込んで推理し解決していくという内容です。 所々に出てくる銀座の町並みや三越百貨店ビル天井のステンドグラス、資生堂パーラーのクロケットなど、まだ戦災に遭う前の平和な時代が偲ばれます。 そうしたまだ私も生まれてはいない時代ですが、なにかしら懐かしい日本の都市の原風景が頭の中でイメージできて楽しいです。 ★★☆ ◇著者別読書感想(北村薫) 【関連リンク】 11月後半 海の見える理髪店、ダナエ、それまでの明日、死の接吻 11月前半 風に舞いあがるビニールシート、探偵刑事、桶川ストーカー殺人事件、白い声 10月後半の読書 沖で待つ、瑕疵借り、熊野古道殺人事件、東京消滅、最後の命 ---------------------------------------------------------- 民主主義対非民主主義、勝つのはどっちだ? 2021/12/18(土) 1597 日本は太平洋戦争後に初めて「(戦後)民主主義」となり、その後70年以上が経ち、今ではほとんどの国民が「それが当たり前」と思っていますが、世界を見るとこの「民主主義」は決してメインストリームでもないし、グローバルスタンダードでもないことがわかります。 「民主主義」の対義語は、いろいろあって「独裁制(主義)」や「専制政治(主義)」「全体主義」「王制(主義)」など多々あり、ここでは「非民主主義」という言い方にしておきます。 「非民主主義」の国としては、金一族が世襲で国を治める北朝鮮や、共産党の1党独占で、言論の自由がない中国などはもちろんですが、軍部のクーデターが起きた東南アジアのタイやミャンマーも、さらに大統領が強権を発動するトルコなどもすでに民主主義国の範疇から外れてきています。 中東やアフリカの諸国は元々「非民主主義」国がほとんどで変化はなく、逆にハンガリーのように、1989年に一度「民主主義」になった国も、2018年に「非民主主義」へと戻った国もあります。 スウェーデンの調査機関V-Demによると、2019年は87(48.6%)ある「民主主義」の国・地域に対し、「非民主主義」の国・地域は92(51.4%)でした。それが2020年には「民主主義」の国や地域は46%へと下がってきています。コロナ禍で強権発動が必要だった影響があったのかも知れません。 もうひとつ、米国の独立組織「Freedom House」が1972年から毎年発表している「自由度の調査」では、「政治的権利スコア」と「市民の自由スコア」を元に (1)Free(自由) (2)Partly Free(一部自由) (3)Not Free(自由ではない) の3つに世界210の国と地域を分類しています。 民主主義(国)は、当然ながら「政治的権利」も「市民の自由」も高いものでなければなりません。 一般的な憲法や民主的に作られた法律、公序良俗に反するようなこと以外で、例えば、政治を批判する言論の自由や、思想・宗教などの自由など、一部でも国民にとって自由でないことがあれば、非民主主義(国)と定義できます。 その2021年12月時点の結果は下記の通りです。出典は「Freedom House「Freedom in the World 2021」です。
※太字赤:G7加盟国 太字青:G20加盟国 210の国と地域のうち、(1)Freeは80(40%)、(2)Partly Freeは63(30%)、(3)Not Freeは64(30%)です。 民主主義国家(地域)と言える(1)Freeは2005年には89カ国(地域)でしたから、2021年までの16年間で9カ国(地域)減少しました。現在の40%は上記のV-Dem2020年データ46%ともかなり近いものがあります。 このまま、民主主義国が減少していけば、数十年後には民主主義国は世界の中でも少数派になってしまうかも知れません。 そして日本の民主主義は安泰か?というと、基本的に戦後に保守合同の55年体制以降、短期的に下野したことはあっても安定的というかほぼ独占的に政権を担ってきた自民党が日本の政治をリードし、大局的に見ると1党独裁政治と言うことになるかも知れません。 そうした独占により、権力者に対する周囲の忖度や、権力者のお友達に対する特別な配慮や優遇、権力者に都合が良くなるように公文書の改竄、公金の私物化、政党交付金など政治資金の不正利用など、「権力は絶対に腐敗する」を地でいくことになり、万年野党も負け犬根性で、強力な対抗勢力が長く存在しないことで、政治家達には緊張感が失われ、緩みきった状態になっています。 そうした国家が、本当に「民主主義」なのかどうかは、後世の人が判断するでしょうけど、形式だけ整っていれば「民主主義」だというわけにはいずれいかなくなるでしょう。 【関連リンク】 1552 新型コロナワクチン接種を受けながら考えたこと 1538 日本の農業はどこへ向かうか 1349 国会議員を半分に減らす方法 ---------------------------------------------------------- 日本と世界の平均気温 2021/12/22(水) 1598 日本には四季があり、それぞれの季節を肌で感じることができるというのが一般的な日本人の季節感です。 しかしこれは日本列島という南北に長い国にとって、すべての地域で共通して言えることではありません。 下記は日本の主要地点の月別平均気温グラフです。 データ出典:気象庁 例えば、1月の平均気温は北海道の旭川では-7℃に対して、東京は5.4℃、福岡6.9℃、沖縄は17.3℃です。旭川と那覇では24.3℃の違いがあります。 夏場(8月)はその差はずっと縮まりますが、旭川が21.2℃に対して那覇は29.0℃で差は7.8℃あります。冬と比べるとその差は1/3と意外と小さい印象です。 しかしこれだけの差があれば、生活スタイルや植生までも大きく変わってきて、四季と言っても旭川と那覇ではまったく違ったものとなりそうです。 その点、多くの人口をを擁する東京や名古屋、大阪、福岡という大都市圏は、一番寒い旭川と一番暑い那覇のちょうど中間の気温に収まっていて、先人達も寒すぎず、暑すぎず、「気候が住みやすそうなところ」に多く集まってきたということでよくできたものです。 では、世界の主要都市の平均気温はと言うと、様々あって確かに日本のように冬と夏とで大きな気温差があるところは珍しいかも知れません。 日本列島の大きさをヨーロッパに置いてみると下記の図のようになります(南北の経度は正確ではありません)。 日本列島の大きさは、ヨーロッパで言うと北はオランダやドイツ、中程にはフランスやスイス、南はスペインやモロッコまで広範に拡がります。 これだけ南北に長いと、国内でスキーとサーフィンが同時にできたり、生活に必要な水が豊富に得られる雨期があったりなかったり、作物も温暖な地域と寒冷な地域でそれぞれ別の品種が採れ、四方は海なので侵略がしにくく、逆に外へ出るには開放感があって、そうした地勢は、四方が陸続きの国境でひしめき合っているヨーロッパの国々にとっては羨ましく思われるでしょう。 上図は、「THE TRUE SIZE OF・・・」 で簡単に作成ができます。 【使い方】左上のボックスにJapanと入れて検索すると、日本の形が別色になりそれを世界中自由に動かすことができます。なかなか便利です。 世界の主要都市の年間平均気温は下記の通りです。 データ出典:気象庁 バンコク(タイ)の平均気温は、1年中30度前後で四季はありません。ハワイは25℃前後とバンコクよりは低いですが、冬でも23℃を下回りません。 平均的に暑いのは容易に想像できますが、リヤド(サウジアラビア)とニューデリー(インド)で、冬でも15℃以上、夏は何ヶ月間も30℃を超えます。 東京と似た平均気温をもつ国は意外と多く、ニューヨーク、ソウル、北京、マドリードなど。 それらの国より一段低いのが、ジュネーブ、ベルリン、モスクワ、ヘルシンキなど。 アフリカの北東部にあり、赤道にも近く、暑い国と思っていたエジプトは、意外にも年間を通して17℃前後と快適なところです。さすがに世界最古級の文明が発達した地域で、ここでも「人は気候の住みやすいところに集まる」は常套なようです。 お金持ちな人がリタイア後に生活をするのはマイアミやハワイ、ニースなど比較的年中温暖な地域が多いですが、気候だけで言うのなら、エジプトや南半球で夏と冬が逆転しますが、暑すぎず、寒すぎない、さらに夏と冬であまり気温の変化が少ない(冬は25℃以下、夏は11℃以上)のアルゼンチンなどが狙い目です。 ただ、その両方とも、残念ながら治安と安定した経済という面ではちょっと心配な国ですけどね。 【関連リンク】 1597 民主主義対非民主主義、勝つのはどっちだ? 1479 世界電子政府ランキングと徴兵制 1453 ビザなし渡航できる最強パスポートは日本が3年連続世界一 ---------------------------------------------------------- 2021年を日記で振り返える 2021/12/25(土) 1599 Merry Christmas! 今年もいよいよ暮れてきました。ちょっと早めですが、今回が今年最後のブログ記事となります。読んでいただいた方、今年もありがとうございました。 昨年に続き、今年もコロナで始まりコロナで終わりそうな1年でした。まったくいいかげん気が滅入ってきます。 自粛ムードで若い人が溜まったマグマを噴火させて、ハメを外したくなる気持ちも少しはわかりますが、そこはまもなく高齢者に加わろうかという良識ある大人?(私)としては、ひたすら我慢、忍耐です。お金も乏しいですしね。 それはさておき2021年のブログ記事は、本年最後のこの記事を含めると、昨年と同数の102記事になります。3.58日に1記事の割合で、月に平均8.5記事でした。 ビジネス現役中とリタイア後で記事数が変わらないというのは、ビジネスに身が入っていなかったか、あるいは時間の使い方が巧かったか、その両方だったかです。 テーマ別に、その代表的な記事(リンク)を書いておきます。 ◇ ◇ ◇ 記事数が一番多い「読書、書籍関連」は31記事で、昨年から1本増です。基本的には読んだ本の感想が中心ですが、中には、過去に読んだ書籍で、お勧め本をまとめたシリーズがあります。 1559 浅田次郎の歩き方 1516 お薦め小説 2021年版(国内小説) 1520 お薦め小説 2021年版(海外小説) 1528 お勧め新書、エッセイ、ノンフィクション 2021年版 ◇ ◇ ◇ 「統計」テーマは17記事で昨年から3本増えました。代表的なものは、 1598 日本と世界の平均気温 1591 ゴルフをプレイしている年代層割合に驚いた 1556 寝たきりの人はどのぐらいいるのか 1524 2020年自動車(メーカー別、ブランド別、輸入車)販売台数 1522 戦国武将たちの身長は? ◇ ◇ ◇ 「映画/テレビ」テーマは8記事で、昨年と同数です。「見た映画」の感想以外に下記のような記事があります。 1537 定番映像に危険な香り 1517 100年前の日本とは? ◇ ◇ ◇ 「健康/食品」テーマは7記事で昨年から2本減です。 1572 快眠のための枕とは 1543 ウォーキングを継続するための工夫 1513 男性の変形性股関節症は診断が難しい ◇ ◇ ◇ 「雇用/リストラ/ビジネス」テーマは、昨年12記事から9記事へと減少です。仕事を辞めて1年を超えましたから仕方ないでしょう。 1590 昨今は面接時の質問に注意 1587 地方の道の駅の正しい方向性は 1567 退職して無職・無収入の身に起きること 1544 コロナ禍で零細企業は生き残れるか 1512 2021年版出版社不況 ◇ ◇ ◇ 「クルマ/事故」テーマは3記事で昨年と同数です。 1576 可搬式速度違反自動取締装置は手強い 1560 ドライバーの交通ルールとマナー 1505 日本のEVシフトは環境問題ではなく経済問題 ◇ ◇ ◇ 「高齢者」テーマは昨年と同じく3記事です。 1594 知っていそうで知らないディサービス 1577 高齢者の賃貸入居拒否問題と空き家 1503 地域別100歳以上の高齢者数 ◇ ◇ ◇ 「生活/DIY」テーマでは昨年は4記事ありましたが、今年は下記の2記事だけです。 1548 窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか? 1546 窓ガラスのひび割れ修理 ◇ ◇ ◇ 「お金」テーマも少なく下記の2記事のみです。 1563 年金未納問題とFIRE 1539 金利金利金利 ◇ ◇ ◇ 「その他」ではいくつか力作(自称)もあります。 1580 美術館と博物館 1550 天文とは天から届く文(ふみ) 1535 マリー・アントワネットの時代 1510 日本のお城は美しい 1507 神社の種類について 来年こそコロナに打ち勝って下火となり、以前の日常が戻ってくることを願うばかりです。 引き続き来年もよろしくお願いいたします。 【関連リンク】 1497 日記で振り返る2020年 1395 日記で振り返る2019年 1290 日記で振り返る2018年 |
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