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日本の農業はどこへ向かうか マイカーで東京から京都まで旅行する場合 ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた 世界と日本の宗教別信者数 2021年版出版社不況 客員教授と非常勤講師ってなんだ? ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか? 天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった やっとのことでJ:COMを退会した 貯まった1円玉はどうする? 自動車整備士に未来はあるか? 液晶テレビが壊れた件 リタイア後の心配事 運転免許証取得者は意外にも増えている 著者別読書感想INDEX −−−−−−−−
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リストラ日記アーカイブ 2022年12月 読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。 日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです |
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---------------------------------------------------------- 11月後半の読書と感想、書評 2022/12/3(土) 1681 民王(文春文庫) 池井戸潤 2010年単行本、2013年に文庫化された日本を舞台にし、政治を扱ったコメディSF小説です。 漢字が読めない総理大臣とか、理想を追い求めて政治家になったものの、政治力学と利権誘導などにまみれていく中で変わっていく政治家などが面白おかしく書かれています。 さらにSF要素として、アメリカの製薬会社で密かに開発された意識を別人と変換できる技術がテロ組織に漏洩して、総理大臣とそのバカ息子の意識が入れ替わるというとんでもない内容です。 著者の小説では、リコール隠しの「空飛ぶタイヤ」や、ゼネコンの談合問題を描いた「鉄の骨」、不良債権まみれの都市銀行が舞台の「果つる底なき」など硬派なものが好きですが、こうしたおちゃらけた小説も書いていたとはちょっと意外な感じがしました。 感想としては、ちょっとふざけ過ぎということで、評価は厳しいものとなります。それは上記にも書いたように「硬派なビジネス系小説」を書く(書いて欲しい)作家というイメージが私の中にはあり、それとの落差が許容できなかったためと思われます。 銀行員出身の著者にしてみれば、政治を扱うことと、それをコメディに仕立てるのはおそらくチャレンジだったと思いますが、空回りしてしまったようです。 ★☆☆ ◇著者別読書感想(池井戸潤) 震災列島(講談社文庫) 石黒耀 以前、デビュー作の霧島火山噴火を描いた「死都日本」(2002年)を読んだことがあるパニック系?小説を得意とする著者の第2作目がこの「震災列島」です。 本職は内科医ということで、北杜夫氏、渡辺淳一氏、北村薫氏、帚木蓬生氏、久坂部羊氏、海堂尊氏、知念実希人氏、夏川草介氏など、才能ある人はなにをやってもできちゃうものです。 本著は2004年に単行本として、2010年に文庫化されています。つまりここが重要なんですが東日本大震災が起きるずっと前に、発生場所こそ違いますが、大地震と大きな津波、そして原発事故を予言していた小説です。 内容は、地面に穴を掘る掘削業者の主人公は、東海地震が起きれば、名古屋市内でも名港に近い自宅周辺では津波が到達するだろうと思っています。 そしてその住宅地には暴力団組織のフロント企業が進出してきて、東海地震にかこつけて地上げをしようと狙っています。 そして住民に対する嫌がらせが始まり、住民組合の会長をやっている主人公の父親と一緒にフロント企業へ苦情を申し立てにいき一悶着を起こします。すると主人公の娘を誘拐し重傷を負わせ、自殺へと追い込む暴挙に出てきます。 それに対して主人公は、暴力ではかなわないので、地震や地盤の知識を生かし、さらに調べて東海地震と東南海地震が必ず連動して起きるだろうことを予測して、暴力団を一網打尽にすることを計画します。 というような流れですが、個人の復讐劇だけではなく、危険な場所に立地している静岡の浜岡原発で地震による冷却水に問題が発生して建屋が水素爆発したり、管理棟の免震構造が不十分なことなど、東日本大地震を完全に予言していたと言っても良い内容です。 さらに本書の中では、政府が東海地震が起きると世界中から日本売りが殺到することを予測して、日銀とあらかじめ計画を立て非常事態が起きた際には国民の資産をすべて一時凍結する施策を練っていきます。 それだけに内容豊富で、文庫としては約2冊分になる617ページの長編です。 ★★☆ 神と罌粟(ハヤカワ文庫) ティム・ベイカー 本著はオーストラリア人(今はフランスに在住)の著者の2作目の長編小説で、2018年に発刊され、日本語翻訳版は2020年に出版されました。 タイトルにある罌粟は「ケシ」と読みますが、医療用のモルヒネの原料として使われる一方、ヘロインなど麻薬を作る原料を指すことが多いです。原題は「CITY WITHOUT STARS」で直訳すると「星のない街」です。 舞台は2000年頃、アメリカとの国境沿いにあるメキシコの架空の街です。全編メキシコが舞台の日本語翻訳小説というのは珍しいです。今まで読んだことはなかったような気がします。 そこでは経済特区の工場が建ち並び、多くの貧しい女性労働者が、中国との激しい価格競争のために低賃金で雇われています。 そしてその街では過去から800名を超える女性が誘拐され殺されるという事件が連続して発生していますが、なぜか警察の捜査はおざなりで犯人逮捕には至っていません。 主人公と言えるのは、労働組合の女性活動家(オルグ)、女性フォトジャーナリスト、他の地区から移動してこの連続女性誘拐殺人事件の捜査にあたる刑事、犯罪組織カルテルの首領、幼い頃に虐待を受けていたカトリック教会の神父の5人です。 それぞれが語り手としてランダムに出てきて、さらに登場人物がざっと30人ぐらいいますので、ついていくのが結構しんどかったです。 さらにメキシコ人の名前や地名が日本人にあまり馴染みがないこともあってなかなか覚えられず、誰が誰だった?と、半分ぐらいまでは「登場人物一覧」と首っ引き状態でした。 警察組織や上司も腐敗しているようで、そのためあまり乗り気ではない相棒と二人だけで謎の解明と犯人逮捕へ突き進む刑事はわかりやすい構図なので、つい感情移入していきますが、その周囲では聖職者の不正と犯罪組織カルテルの結びつき、さらにはアメリカの麻薬捜査機関が出てきて邪魔をしたり、低賃金にあえぐ女性労働者を組織化し、無謀にも工場の中でストライキを画策しようとする活動家など、様々な話題がとっちらかってしまい、これほどいっぱい詰め込む必要があるの?という感じもします。 文庫としては多い510ページの長編で、登場人物や地名の難しさもあり、読むのに結構時間を要しましたが、日本とはあまり縁のないメキシコの国内事情などが少しわかって(20年以上前の架空の話ですが)それなりに楽しめました。 ★★☆ ブラフマンの埋葬(講談社文庫) 小川洋子 少し前に読んだ「ミーナの行進」(2006年)の2年前に発刊された作品で2004年に単行本、2007年に文庫化されています。 「ミーナの行進」が自分の子供時代を彷彿させるというかヒントにしたような内容だったのに対し、この著作は見事なまでの想像だけで創作したような作品感があります。 ◇2022年4月後半の読書と感想、書評(ミーナの行進) しかも女性作家の小説に多い(というかほとんどがそう)自分を投影した女性を主人公にするのではなく、若い男性が主人公の話で、男性独特の感情の機微がうまく表現されています。 国内の辺鄙な場所にある資産家の大きな別荘を改築して、芸術家達が自由に使える「芸術家の家」の管理人の青年と、あるとき青年の元に怪我をして助けを求めてきた子犬のような謎の生物「ブラフマン」との出会いと別れまでの短い物語です。 その生き物は全身毛に覆われていて肉球もあり子犬のようですが、手足の爪のあいだに水かきがあり、池に連れて行くと喜々として飛び込んで泳ぐという、河童の子供か?と思ってしまいました。河童は全身が毛に覆われているとは思えませんが、私は見たことがないので。 青年のひとり語りで、町にある雑貨屋の娘への淡い想いや、古くから芸術家の家を作業場としている墓碑銘を専門的に彫る石工師との友情、生きた動物の毛アレルギーの手編み作家の高齢女性との諍いなどとともに、その町ができた経緯などがうまく物語に散りばめられてとても面白かったです。 この著作を入れてまだ3作目ですので、これからもっと読んでみたいと思ってます。 ★★★ ◇著者別読書感想(小川洋子) 【関連リンク】 11月前半 夜明けまで眠らない、危険なビーナス、掏摸、高い城の男 10月後半 友罪、カズサビーチ、コロナ倒産の真相、解錠師 10月前半 サラバ(上)(中)(下)、ペスト、団塊の秋 ---------------------------------------------------------- 散髪屋?床屋?ヘアーサロン?理容店の現状 2022/12/10(土) 1682 仕事をリタイアしてから散髪のために散髪屋さんへ行く機会がめっきりと減りました。 現役中は少なくとも2〜3ヶ月に1回は必ず通っていましたが、現在は半年に1回のペースです。 理容店は、散髪屋、床屋、理髪店、ヘアーサロン、カットサロン、理容室など様々な呼び方がありますが、私は子供の頃からずっと「散髪屋さん」一択です。国の厚労省では「理容所」という名称で統一されています。 思えば60年ほど前、まだ幼児だった頃、父親が2週間に一度ぐらいのペースで唯一の休日だった日曜日に近所の理容店へ行くので、それによくついていき、待合場所で漫画を読むのが楽しみだったことがあります。 昔の人は、よく理容店へ通っていたんだなと思いつつ、まだ幼児の頃の記憶なので、間違っているかもと思っていたら、先日年配の理容師さんから「昔の人は1〜2週間ごとに来てくれたのに、今の人はよく来る人でも1ヶ月に1回ぐらい」という話を聞いて、幼児の頃の記憶はそう間違ってないようでした。 理容店は、基本的に男性が髪の毛の身だしなみを整えるために通う場所ですが、私の周囲にも、「カットはいつも美容室へ行く」や、「自分でカットするから何十年と散髪に行ったことがない」、「妻にカットしてもらっている」という人などがいるのと、顔や首筋の産毛などの処理で女性が理容店に来ていることもあり、理容店は男性だけが必ず通っている場所とは言えないようです。 私も若い頃の一時期、パーマをあてるときには美容室へ通っていたことがありますが、美容室ではひげ剃りができないので、それがちょっと残念で、また理容室へ戻ってきました。やっぱりプロが顔全体を丁寧に剃ってくれたあとは、ツルッツルになってとてもスッキリして気持ちよいものです。 最近流行しているQBハウスなどのクイック理髪系は、カット専門で、ひげ剃りやシャンプーなどはやっていないので、理容店に丁寧なひげ剃りを求める私は行きません。 最近の理容店の景気はどうなのかな?と思って店のオーナーの理容師さんと話しましたが、常連さんが来る頻度よりも、近所に大規模なマンションができたり、新築住宅がたくさんできると来客数がてきめんに増えるということで、その店は駅前という地の利もあって周辺の人口動向に左右されるようでした。 理容店(理容所:ブルー)と美容院(美容所:ピンク)の全国推移をグラフにしてみました。 出典:厚生労働省「衛生行政報告例の概況 」 このグラフにはありませんが、団塊世代が若い社会人でオシャレにも敏感だった1970年代にピークを迎えた理容店は、その後緩やかに減少し続けています。 一方の美容室は、現在も増加中で、対称的となっていますが、人口減少時代にはいり、客の奪い合いが始まっているようで、魅力を出すための工夫など経営は決して楽ではなさそうです。 それでも理容店は2020年時点で11万5千店舗もあり、これは全国のコンビニエンスストア5万6千店の2倍近くもあることになります。 理容店は見ていても会社経営というより個人店というイメージがあります。QBハウスのようなフランチャイズに加盟している店も、個人店が中心です。ごくまれにいくつも支店を持ち多くの従業員を抱えている理容店があり、そういうところは会社組織にしているケースがあります。 経営形態(サンプリング数751店)と理容師数の推移です。
まず経営形態では、予想通り91%の店が個人経営の店です。理容師は特殊技能の職人さんでもあり、理容室の経営は会社組織にはあまり向かない業態と言えるのでしょう。 理容師数は、ここ20年間で約4万人、約20%の減少です。美容室数が伸びているように美容師の数は増えていますので、理容師のひとり負け状態です。 さらに今回は調べませんでしたが、理容師の高齢化が進んでいて(古いですが2003年調査時点で理容師の平均年齢は64.6歳)、個人店の後継者がいないという暗澹とする現状です。 ◇ ◇ ◇ 昔から理容店は月曜日が休日で、現在は第2、第3火曜日も休日となっているところが多いのと、どの店も料金がほぼ同じというイメージがあります。 これは「理容店が加盟している組合の指導というか規則でそうなっているのだろう」とずっと思っていましたが、調べると組合にそういう強制力はなく、組合に加入していても料金や休日は自由に決められるそうです。店の家賃や物価も地域や場所によって大きく違いますから料金が違うのは当たり前ですね。 ただ休日に関しては組合に加入していると、そこでおこなわれるイベントや研修などは月曜日に開催されることが多く、それに休日を合わせておくほうが便利ということになります。 料金は、昭和の時代はともかく、現在は店が自由に決められます。昔は低価格を打ち出して価格破壊をする店には周囲の店から嫌がらせなどがあったそうですが、今はそういう時代ではありません。 理容師が加入する組合組織は、「全国理容生活衛生同業組合連合会」で、現在4万5千名が加入しているそうです。 すでに引退したり、理容の仕事をしていない有資格者を含めて理容師数は21万名いますから、4.5万名だと理容師全体の21%が加入していることになります。 これは店舗数が11万以上あることを考えると、意外と少ない感じがします。加盟店一覧で調べてみると、近所の徒歩圏にある理容店は11店舗ありますが、組合に加入しているのは2店舗だけでした。 なんでも古くから理容店を営んでいたり、父親から継いだような人は加入しているケースが多いそうですが、若い人や新たに理容店を始める人は加入しない人が増えているそうです(組合に加入している理髪店主の話)。これも時代です。 理髪料金は、QBハウスのような価格破壊モデルが登場したり、客の要望や店によってパーマやマッサージなど様々なオプションもあり、画一的ではないのと、地域差も大きいので統計データとしては、総務省の家計調査の支出で見るしかありません。 それとは別で出典は不明ですが、1965年(昭和40年)頃は350円、1975年(昭和50年)555円、1985年(昭和60年)2800円、1993年(平成5年)3334円、2015年(平成27年)3541円、2022年(令和4年)3612円というデータがありました。 私がいま(2022年)通っているところは調髪、シャンプー、シェービングで3,800円でしたので、概ね平均値に近いですが、都市部の駅前と言うこともあってやや高い設定かも知れません。 QBハウスが登場した1995年以降、理髪にかかる費用は全体的に減少傾向にあったと思いますが、上記の数字はその後も上昇していて、一般的な理髪店の価格という気がします。 長期間の推移で家計や収入に占める理髪費用や美容院費用が上がったのか下がったのか、いずれ調べてみたいと思います。 想像ですが、男性の理髪費用は減り、女性の美容院費用は増加しているという気がします。もっとも美容院は男性利用者も多いので、男女で分けるのは正しくありません。 【関連リンク】 1614 自動車整備士に未来はあるか? 1538 日本の農業はどこへ向かうか 1399 生涯未婚率はこれからも上昇する? 527 教員の高齢化について ---------------------------------------------------------- 国語の試験では四文字熟語と文学が得意 2022/12/14(水) 1683 中学生の頃だったか、高校生の頃だったか定かではないですが、国語の授業中に先生が「では今からそれぞれが知っている四文字熟語を3つ書いて提出して」という突然のテストがおこなわれました。 四文字熟語は、聞けばその漢字も意味もすぐに思い出せますが、まったく無の状態から書き出せと言われるとなにも浮かんでこないから不思議です。 その時何を書いたかは記憶にありませんが、それ以降、四文字熟語を見ると、必ずその時のことが思い出され、「次はコレを書こう」と思うようになりました。 今ならば、辞書を見ず手書きで書けるかどうかは別として、「四面楚歌」や「知行一致」「優柔不断」「温故知新」「捲土重来」「画竜点睛」「臥薪嘗胆」「呉越同舟」「不撓不屈」「乾坤一擲」などすぐに出てきます。 しかし中高生で、すらすらと書ける四文字熟語と言えば、「弱肉強食」や「一期一会」「風林火山」「一朝一夕」「他力本願」「大義名分」「日進月歩」「文武両道」「公明正大」「大安吉日」「自給自足」「一石二鳥」「一刀両断」「天地無用」などがよく使われそうです。 形式上は四文字熟語でも、慣用的には使われない四文字の複合語、例えば「資本主義」「交通信号」「東西南北」などは無数にあります。 なにも思い浮かんでこない場合は、そうした複合語をつい書いてしまいそうです。 学校の入学試験にはこの手の四文字熟語を使った問題がよく出てきます。虫食いになった部分の漢字を書くようなものや、意味を紐付けるものなど。 先ほどの突然のテストのおかげで、普段から四文字熟語にはかなり敏感になって、次々と覚えて理解してきたため、そうした試験問題は怖いものなしでした。 同様に、国語の試験では、文学書と著者を結びつけるものが必ずと言っていいほどありました。 よく出てくるのは日本の作家では川端康成や三島由紀夫、芥川龍之介、谷崎潤一郎、太宰治、正岡子規、夏目漱石、永井荷風、森鴎外など。 外国の作家では、ルナール、ユーゴー、イプセン、ミルトン、ゲーテ、シェイクスピア、ドストエフスキー、トルストイ、チェーホフ、セルバンテス、魯迅、カフカ、ヘミングウェイ、チェーホフ、カミュ、サガン、スタンダール、チョーサー、スタインベックなど。 代表作が1作だけの「ミルトン=失楽園」などならともかく、川端康成や三島由紀夫、夏目漱石、トルストイ、シェークスピア、ドストエフスキーなどは代表作と言える作品が何作もありますので、覚えるのがたいへんでした。 どうすれば覚えられるか?って考えると、それらを片っ端から読むのに限るとばかりに中学生時代から文庫を買ったり図書館で借りてきて次々と読みました。えぇ、読んでも意味などよくわからないものもありましたが、とにかく触れてみることが記憶するのに一番の近道です。 【関連リンク】 1501 活字離れは事実か? 1498 蔵書書籍3200冊のタイトル分析 1432 文学小説の読書感想文の書き方 ---------------------------------------------------------- 12月前半の読書と感想、書評 2022/12/17(土) 1684 レンブラントをとり返せ(新潮文庫) ジェフリー・アーチャー 原題は「Nothing Ventured」で2019年に出されたこの作品の翻訳版は2020年に発刊されました。この作品は、「クリフトン年代記」の中に登場する架空の主人公のひとりが人気作家で、その作家が書いたベストセラーが本著と言うことになっています。 「Nothing ventured, nothing gained」は「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ということわざで有名ですが、その前段だけですから直訳すれば「危険を冒さなければ」とでもなるのでしょうか。もうちょっと意訳すれば「当たってくだけろ!」的な感じかな。 翻訳版では小説の内容を説明するかのようなつまらない説明をグダグダつけた副題を含む正式名は「レンブラントをとり返せ-ロンドン警視庁美術骨董捜査班-」と長ったらしいタイトルがつけられています。早川書房の編集部だと、こういう大御所の作品にこんなベタなタイトルはつけないでしょう。 ともかく、美術館から盗まれたレンブラントの最後の作品と言われている「アムステルダムの織物商組合の見本調査官たち」をロンドン警視庁美術骨董捜査班に入った主人公の若きヒーロー刑事が取り戻すというタイトルそのもののたわいもない話です。 同時に、美術館で知り合った婚約者の父親が、理不尽な取り調べと裁判によって殺人罪で刑が確定し収監されていることを知り、著名な弁護士である主人公の父親が一肌脱ぐというその二本立てストーリーが並行して進みます。 もちろんハッピーエンドで終わりますが、このシリーズはしばらく続くそうで、そのためか、主人公が追いつめた大物悪役は生き延びて次回作へ引き続き主人公を悩ますことになりそうです。 ★★☆ ◇著者別読書感想(ジェフリー・アーチャー) カササギたちの四季(光文社文庫) 道尾秀介 2011年に単行本、2014年に文庫化された連作短篇小説集です。2010年に「月と蟹」で直木賞を受賞した直後の作品です。 四季を意識した「鵲の橋」「蜩の川」「南の絆」「橘の寺」の4篇のミステリー短篇からなっています。 主人公は郊外にあるリサイクルショップを友人と二人で始めたのは良いけれど、客の押しに弱くて高く買い取り安く売ってしまうと言う儲からない商売をやっています。 タイトルのカササギは鳥のことではなく、その事業を一緒に始めた友人の名前です。その友人はいつも「マーフィーの法則」を愛読していて、ミステリー好き、事件や謎が起きると推理を始めますが、いつもちょっとピント外れで、主人公が裏でリカバリーしていくという流れです。 なにか連続ドラマなど映像化を視野に入れたというか、すぐに安上がりに制作できそうな舞台装置と内容ですからきっとそのうち実現するでしょう。 この短篇での設定には無理がいっぱいありそうですが、リサイクルショップで起きるミステリーというのはうまい設定です。 というのは、昔から東洋西洋問わずミステリーが起きる場所として、古書店や骨董品店などが舞台となることがよくあり、現代で言うならそれはリサイクルショップと言うことになりそうです。 ★★☆ ◇著者別読書感想(道尾秀介) 仔羊の巣(創元推理文庫) 坂木司 たまたま同時期に読んだ道尾秀介著「カササギたちの四季」(2011年)と似たような展開(書かれた時期はこちらのほうがかなり前です)の連作短篇小説で、2003年に単行本、2006年に文庫化されています。 いわゆる「ひきこもり探偵シリーズ」の2作目で、シリーズ1作目の「青空の卵」(2002年)は2011年に読んでいます。 ストーリーはワンパターンで、引きこもりの友人を持つ20代も後半の主人公が、日常起きる謎などを引きこもっている友人に話聞かせ、時には目の前で問題を解決してくれるという流れです。 その謎が無理に作られたようなものではなく、十分にあり得そうな設定なのでストーリーに引き込まれていきます。よくできています。 今回は、主人公が働いている外資系保険会社の同僚や、木工細工の講師をしている老人、いつも利用している地下鉄の駅員など脇役が良い味を出していて、物語に膨らみを持たせています。 ほんわかと優しい気持ちにさせる内容もあり、落ち込んでいるときに読むと良いかも知れません。 ★★☆ ◇著者別読書感想(坂木司) 異常快楽殺人(角川ホラー文庫) 平山夢明 著者の作品は今回が初めてですが、1961年生まれのホラーや怪談話を得意とする作家さんです。 数多くの小説を書いておられますが、今回読んだのは著者のデビュー作品となる1994年に単行本、1999年に文庫化されたノンフィクションの犯罪録です。 大量殺人犯、エドワード・ゲイン、アルバート・フィッシュ、ヘンリー・リー・ルーカス、アーサー・シャウクロス、アンドレイ・チカチロ、ジョン・ウェイン・ゲーシー、ジェフリー・ダーマーなどの生い立ちや異常な犯行などをこれでもか!と、グロテスクに露わにしています。 簡単に登場人物(メインでなく同類の犯罪者として出てくる加害者も含む)のプロフィールを書いておくと、 エドワード・ゲイン(1906年〜1984年) アメリカ人。2人の殺人及び墓から9体の遺体を盗掘。死体の皮膚や骨を使って日常品を製作。小説(映画)「サイコ」や「悪魔のいけにえ」に影響を与えた。 クノー・ホフマン(1931年〜?) ドイツ人。殺人の他、墓地や遺体安置所から遺体盗難、屍姦、人肉食。 アルバート・フィッシュ(1870年〜1936年) アメリカ人。数多くの子供や成人を殺害。屍姦、死体損壊、人肉食。 フィリップ・ハーマン(1879年〜1925年) ドイツ人。50人以上の殺人、人肉食。自分が経営する精肉店で人肉を食用肉に混ぜて販売。 ヘンリー・リー・ルーカス(1936年〜2001年) アメリカ人。母親含め100件を超える殺人を自供。死体損壊、人肉食。「羊たちの沈黙」のレクター博士のモデル。 アーサー・シャウクロス(1945年〜2008年) アメリカ人。陸軍でベトナム従軍。ベトナムでの残虐行為を公言。帰国後11人の殺人で有罪。死体損壊、人肉食。 アンドレイ・チカチロ(1936年〜1994年) ロシア(旧ソ連)人。52人を殺害。小説「チャイルド44」(2008年)、映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」(2015年)のモデル。 ジョン・ウェイン・ゲーシー(1942年〜1994年) アメリカ人。少年を含む33名を殺害。パーティなどでピエロに扮することが多かったことからキラー・クラウン(殺人ピエロ)の異名を持つ。スティーヴン・キング著の小説「IT」(1986年)にモデルの要素が加わっている。 ジェフリー・ダーマー(1960年〜1994年) アメリカ人。17人の青少年を絞殺。屍姦、死体損壊、人肉食 人肉食(カニバリズム)や殺害方法、死体損壊の方法、子供への性的虐待などがリアルに出てきますので、気の弱い人や、怖くて夜寝られなくなる人は無理かも。 映画などで描かれるショッキングなシーンもアレですけど、事実は小説より奇なりというのがよくわかります。 しかし一部は時代がかなり古いとは言え、またアメリカのような広大な土地の中に家があるとか特殊性ゆえかも知れませんが、ひとりで何十人も誘拐し、殺し、捨ててもなかなか捕まらなかったというのも驚きです。 どうしてこういう種類の本を読んだかと言えば、凶悪犯罪を犯す人物にはなにか共通すること(幼児体験とかトラウマなど)があるのだろうかということに興味を覚えたのと、元々犯罪記録や裁判記録に関心があったのと、ビジネス界から引退してからまったく脳への刺激がなくなってしまい、これでは早くボケそうと思い、少し揺さぶってみようという魂胆からです。 んで、刺激されたかって?気持ち悪いだけでした。 ★★☆ 【関連リンク】 11月後半 民王、震災列島、神と罌粟、ブラフマンの埋葬 11月前半 夜明けまで眠らない、危険なビーナス、掏摸、高い城の男 10月後半 友罪、カズサビーチ、コロナ倒産の真相、解錠師 ---------------------------------------------------------- ワールドカップ出場国を調べてみた2022年版 2022/12/24(土) 1685 サッカーが世界中で人気なのは、競技の優劣が決して国力(経済力)や人口(競技人口)、体格、宗教等に影響されず、世界中の人達がお金をかけず容易に練習したり試合ができ楽しめるスポーツだからでしょう。極端なことを言えばボールが1コあればどこでも誰でもプレイすることができます。 4年前のワールドカップ開催後にも調べて書きましたが、今回もワールドカップの出場国のGDP、人口、そして新たにそれぞれの国の軍事費を調べてみました。 ◇今頃になってワールドカップの出場国について調べてみる 2018/7/21(土) 今回も出場32カ国について調べてみました。 まずは、32カ国をFIFAランク順に並べています。背景は地域別で分けています。
パッと見ると、やはりサッカー先進国のブルー背景の欧州の国がFIFAランクで上位の多くを占めていますが、その上位の中でピンク色背景の南米のブラジル(1位)とアルゼンチン(3位)の2カ国が突出しています。 やはりペレやマラドーナといった世界中から尊敬されるサッカーの神様や図抜けた天才が国のサッカーブームを牽引してきたのでしょう。 ワールドカップの出場国は、それぞれの地域で決められた出場枠数を争いますので、決してその時点の最強32カ国が選ばれているわけではありません。 今回のW杯でもランク6位のイタリアや、17位のコロンビア、23位のペルー、25位のスウェーデン、27位のウクライナなどランキング上位国が予選で涙をのんでいます。 そうした中でFIFAランク下位が多いアジア勢やアフリカ勢は地域ごとの出場配分で恵まれているということになります。 次に、出場国32カ国のうち、イングランドとウェールズは同じ英国ですのでひとつとして31カ国の2021年GDPと人口、1人あたりGDPを表とグラフにしてみました。背景がピンク色になっているのはベスト16入りをした国です。
GDPが高いとサッカーが強いかどうかはハッキリわかりませんが、ややGDPの高い国が決勝トーナメントの16強入りを果たしているかなという感じです。 しかし31カ国中もっともGDPが低いセネガルが16強入りをしていますので、決して経済力がその国のサッカーを強くするとは言えなさそうです。 出場32カ国の人口順のグラフです。オレンジ色の背景はベスト16入りした国です。 これからも人口が多い国ほどサッカーが強いとは言えません。人口わずか4百万人の前回大会で準優勝のクロアチアは今回も4強へと進みましたが(結果は3位)、3億3千万人のアメリカや1億2千万人の日本は16強止まりです。 世界の中でもっとも人口が多い中国が過去W杯に出場したのは2002年の日韓大会の日韓両国が予選免除されライバルが少なかった時の1度だけで、その時はグループリーグで3戦全敗、まだ勝ち点は挙げていません。人口2番目のインドや4番目のインドネシアはともにまだ本大会に出場したことはありません。 人口が多ければ、それだけ才能や体格に優れる人の数も多いはずですが、それだけではダメで、子供の頃から競争して選別される環境、良き指導者、練習場や施設の充実、選手生命期間が短いサッカーで食べていける収入など、様々な要素が必要になりそうです。 最後にW杯出場国の軍事費支出額を調べてみました。オレンジ色の背景はベスト16入りした国です。
アメリカの軍事費がグラフに収まりきらず(収めると他の国がみな底辺にへばりつきます)突出しています。 アメリカの年間軍事費778232百万米ドル(およそ112兆円)から、中米のコスタリカは軍隊を持たない国ということで軍事費はゼロまで両極端の国が今回参加しています。 軍事費をGDP比で見ると、トップはサウジアラビアでおよそ9%、続いてモロッコとアメリカの約4%となります。 W杯出場国と軍事費の多寡はさして関係がなさそうで、出場国31カ国の中で、ベスト16入りした強豪国との関係もあまりないと言えるでしょう。 サッカーに関して言えば、経済力も人口も、そして軍事費も関係なく平和の象徴のスポーツと言えるでしょう。めでたしめでたし。意外性もオチもなくてすみません。 【関連リンク】 1245 今頃になってワールドカップの出場国について調べてみる 631 サッカー選手と野球選手の経済的考察 391 野球は世界一なのに、サッカーは世界ランク45位だって ---------------------------------------------------------- 横向き寝用枕の効用はいかに? 2022/12/28(水) 1686 健康には欠かせない質の良い睡眠ですが、若いときは単に睡眠時間をたっぷり確保さえすれば翌朝はスッキリと目覚め、あまり質ばかりを求めることはありませんでした。 しかし高齢者は深い眠りのノンレム睡眠の時間が減ってきて、浅い眠りのレム睡眠が増えてきます。また睡眠中の途中覚醒が多くなり、全体的に浅い眠りとなってきます。 ◇高齢者の睡眠(e-ヘルスネット厚労省)
◇加齢とともに睡眠の質が悪くなる!? 「良い睡眠」で健康寿命を延ばす(閑中忙あり:野村證券)
私の場合は特に慢性鼻炎のために、夜中の就寝中に鼻づまりが起き、息が苦しくて目覚めてしまうことがほぼ毎夜発生しています。これは年齢が高くなったからというのではなく以前からの症状です。 あと、高齢になると、膀胱の弾力性が弱まるのか、特に寒い日などはトイレが近くなり、夜中に1度か2度、目が覚めてトイレに向かうことがあります。 意外なのは、前夜にほとんど寝ないで(つまり徹夜)いた翌日の夜は、当然すぐに寝付けて、9時間ぐらいは途中でまったく目が覚めずコンコンと寝られます。これは仕事を引退して翌日の朝に予定がないからできることです。 ただし徹夜すると体内時計が狂ってしまいますので、睡眠改善に役立つか微妙なところですが、寝付けない時には無理に寝ようとせず、その代わりに翌日にたっぷりと熟睡することで満足感が得られます。 さて、その睡眠改善のために、横向け寝枕を購入しました。 上述のように慢性鼻炎で鼻づまりを起こしやすい体質なので、鼻づまりしにくい横向けでいつも寝る習慣があります。右向きか左向きかはその時々で違いますが、理想的なのはお釈迦さんの涅槃の姿「北枕西向き」、つまり左手側が上に来る寝方です。 この西向きの横向き寝は後付けかも知れませんが医学的に根拠があり、「身体の左側にある心臓が上になって圧迫されず負担が少ない」「胃の上部は左側なので上から下へと流れ消化に良い」など。 それはともかく購入したのはTVCMで流れていたニトリの「横向き寝がラクなまくら(ナチュラルフィット)」です。 グレーの専用枕カバー(別売)をかけて これの良いところは、形状はもちろんですが、固さも最適で、中のクッション(ウレタンフォーム)が本体とは別に二枚(合計3枚)入っていてその組み合わせで高さが調整できることでしょう。 中身はこんな感じで大雑把なカバーが掛かった本体と2枚の高さ調整用ウレタンが入っています。 取り出してみると、この調整用のクッションは厚いクッションと薄いクッションの2枚があり、本体のみ<本体+薄クッション<本体+厚クッション<本体+薄+厚クッションと4種類の高さが選べます。 いくつかのパターンを試した結果、私は本体+厚クッションの高さがベターかなと思って使っています。 今まで普通の枕を使っていたので、最初のうちは多少違和感がありましたが、慣れるともうこれが最適と思えるようになりました。 熟睡できるようになったかって? う〜ん、この季節、空気が乾燥する日が多くて鼻づまりは収まっていません。鼻づまりは枕よりも季節性が大きく影響してるようです。冬場は加湿器って手もあるでしょうけど、今のところは毎日水を入れ替えるのも面倒なので使っていません。そのうち導入するかも。 ◇ ◇ ◇ 本年のブログ更新も今回が最終となります。 本年もお世話になりました。ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。 皆様が良い新年を迎えられることを願いつつ、、、 【関連リンク】 1675 私の健康習慣 その4(鼻うがい) 1572 快眠のための枕とは 1342 睡眠の不思議について |
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