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日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです
1687 12月後半の読書と感想、書評 2023/1/4(水)
1688 年末に家電品がよく壊れる 2023/1/7(土)
1689 2022年11〜12月に見た映画 2023/1/11(水)
1690 1月前半の読書と感想、書評 2023/1/14(土)
1691 NHKドキュメント72で放映された場所へ行った 2023/1/18(水)
1692 リス天管理人が2022年に読んだベスト書籍 2023/1/21(土)
1693 ガソリン税が取れないから走行距離税? 2023/1/28(土)



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12月後半の読書と感想、書評 2023/1/4(水)

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

今年も年初の一発目は読書感想からです。

1687
鬼棲む国、出雲 古事記異聞(講談社文庫) 高田崇史

著者の作品を読むのは今回が初めてです。著者は私と1年違いの1958年生まれの歴史作家さんですが、元々は大学の薬学部卒の薬剤師さんで、ちょっと変わった経歴です。

薬学部出身と言うことから、薬殺メインのミステリーか?というと、特にそういうものではなく、歴史シリーズものが多く、今回の作品も「古事記異聞シリーズ」の最初の作品で、2018年に単行本、2020年に文庫化された歴史発掘?小説です。

なぜこの本を読んだかというと、近いうちに出雲大社など島根県へ旅行に行きたいと考えていて、その時の観光の参考になるかな?と思ってのことで、内容は知らないままタイトル買いです。

出雲とその歴史に興味を持ったのは、以前読んだ加治将一著「舞い降りた天皇」からで、その時も古事記や日本書紀などに書かれた神話の世界が面白く読めました。

その後に読んだ今邑彩著「よもつひらさか」や桐野夏生著「女神記」にも出雲町にある現世と黄泉との境目「黄泉比良坂」の話が出てきます。

今回の小説では主人公の女子大生が就活に失敗し、仕方なく?大学院へ進むことになり、入れてくれることになった民俗学研究室で「なにを研究するの?」って聞かれてパッと思いついた「出雲」と答えてしまい、様々な謎を調べるために出雲へ向かうという話しです。

専門家の人が読めば穴だらけなのかも知れませんが、歴史素人の観光客(私)にとってはこれぐらいの知識でも十分過ぎます。小説ではすっ飛ばされましたが、「荒神谷遺跡」や「加茂岩倉遺跡」の見どころや、奥出雲のたたら製鉄についてもう少し詳しく知りたかったです。

あ、それは続編の「古事記異聞 オロチの郷、奥出雲」の中で出てくるのかな?まだ読んでないのでわかりませんが。

櫛にまつわる神話の話と、それに紐付いた殺人事件というのが無理矢理ストーリーの中に詰め込まれますが、それはあまりにも突拍子もなく、そういうところがちょっと残念でした。

しかし、ますます出雲への旅が楽しみになって来ました。

★★☆

            

A(河出文庫) 中村文則

2014年に発刊、2017年に文庫化された13篇からなる短篇集で、それぞれ「糸杉」「嘔吐」「三つの車両」「セールス・マン」「体操座り」「妖怪の村」「三つのボール」「信者たち」「晩餐は続く」「A」「B」「二年前のこと」のタイトルがつけられています。

内容はと言うと、なかなか難しく、簡単には表せません。私にとっては意味不明という意味も込めてです。

特に人物がまったく登場しない「三つのボール」などは読むのが面倒で、ほとんど読み飛ばしました。

この作家さんの小説は過去に4作品を読んでいますが、いずれも長編でそれなりに楽しめましたが、今回のような短篇集はもう結構という思いです。

著者別読書感想(中村文則)

★☆☆

            

厭な物語(文春文庫) アガサ・クリスティ他

アガサ・クリスティー、パトリシア・ハイスミス、モーリス・ルヴェル、ジョー・R.ランズデール、シャーリ・ジャクスン、ウラジミール・ソローキン、フランク・カフカ、リチャード・クリスチャン・マシスン、ローレンス・ブロック、フラナリー・オコナー、フレドリック・ブラウンの世界の11人の名手たちが書いたイヤミス系、ホラー&ミステリー短篇を集めたアンソロジーです。

知っている作家さんもあれば、今回初めて知る(読む)作家さんもあり、こうした寄せ集め的な作品はあらたな作家さんを知ることにも役だっていいものです。

その中には買える作品は全部買って読んでいるローレンス・ブロック作品が収められているのは嬉しい驚きでした。「おかしなことを聞くね」や「殺し屋ケラー」シリーズなど短篇作品では光るものがありますから。

クリスティは別格として、その他にも有名なカフカや、「太陽がいっぱい」「見知らぬ乗客」など原作が映画化されたミステリーを多く残したハイスミスなど読んでいて飽きません。

アメリカの作家が多いので、善人や小悪人が理由もなく銃でバンバン殺されるシーンや、陵辱、人食いまでまったく狩猟系民族のイヤミスは日本の陰湿なものとは違って桁外れに嫌な気分全開です。

しかし解説にも書かれていましたが、こうしたイヤミスはなにも現代にだけ特別流行したわけではなく、古くから神話や宗教書、童話(グリム童話など)などにも多く出ていてそれが「人間の怖いもの見たさ」の性と言えるのでしょう。

ただ欧米のこうした明るいイヤミスは、国内ではあまりにもリアリティがないので、どこか遠くの世界か宇宙の果てで起きていそうなことぐらいにしか感じられません。その点、日本人作家のイヤミスは、暗く湿っぽくていかにも日本独自なんだなぁというのを実感します。

★★☆

            

君たちはどう生きるか(岩波文庫) 吉野源三郎

2017年(平成29年)に大ヒットした羽賀翔一氏のマンガ「漫画 君たちはどう生きるか」は書店でよく見かけたので知っていましたが、その原作となった本書や著者吉野源三郎氏のことは恥ずかしながらよく知りませんでした。

著者は明治32年(1899年)生まれ、1981年に82歳で亡くなっています。戦前に社会主義系団体に入り治安維持法違反で逮捕されるなど左翼系の編集者でジャーナリスト、評論家、思想家、反戦活動家ですが、戦後民主主義の立役者とも言える人です。

本書以外にも、多くの著作を遺していますが、共通するのは戦前戦中に痛い目に遭った軍部や軍人を嫌う反戦思想が貫かれていることでしょう。

この小説が最初に出たのは1948年のことで、新潮社が少年向きの作品を集めた日本少国民文庫として発刊されました。その後何度か改訂されたり、読みやすいように現代語に変更したりしていくつかの出版社から刊行されています。

太平洋戦争に敗れて人心が荒れていた戦後すぐに、子供の教養教育のひとつとして書かれたもので、わかりやすい内容で、学習、教養の大切さや友情、貧富格差、職業などについて主人公の中学生コペル君と、指導役の叔父さんとのやりとりを中心に書かれています。

時代背景は戦後まもなくということから、現代の風習とは異なっていますが、内容的に古くさくはなく、いつの時代でも重要な事柄ばかりで、現代人が読んでも腑に落ちることばかりです。

そして、戦後小説などに良くあるどん底の貧しさからの成功物語と言ったものではなく、父親は早くに亡くしていますが比較的裕福な家庭のお坊ちゃんを主人公として、学校で同じクラスの貧しい家庭の子供や、さらにもっと裕福な子供、軍政時代から変わらない旧態依然の上級生でいじめっ子達との対峙など、身近な事柄を通じた成長物語です。

大人が読んでどう思うかはそれぞれだと思いますが、自分の子供の頃を思い起こして、比べてみるのも面白いかも知れません。

★★☆

【関連リンク】
 12月前半 レンブラントをとり返せ、カササギたちの四季、仔羊の巣、異常快楽殺人
 11月後半 民王、震災列島、神と罌粟、ブラフマンの埋葬
 11月前半 夜明けまで眠らない、危険なビーナス、掏摸、高い城の男


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年末に家電品がよく壊れる 2023/1/7(土)

1688
象印炊飯器
シャープ洗濯機
年末の12月になるとなぜか家電が不調になります。2009年と2015年の12月には炊飯器が故障してすぐに購入、2017年の12月には洗濯機が故障しすぐ購入、2016年と2019年の12月にはプリンターが故障し年賀状印刷ができないので慌てて購入する羽目になっています。最近では家電とは言えませんが、昨年末の2021年12月にはマウスが故障して購入しています。

今年はなにも起きないといいなと思っていたら、書斎というか個人用部屋のテレビの録画用ハードディスク(HDD)が突然反応(認識)しなくなりました。

電源を落としてみたりケーブルを抜き差ししてみたりとあれこれやってみましたが復活せず、それまで録画してきた多くの映画やドキュメンタリーなどが一緒にお陀仏です。やっぱり歴史は繰り返されます。

昔ならアナログのVHSテープに録画しておけば、ビデオデッキが故障しても他のビデオデッキで再生ができたけど、最近は劣化しないデジタル映像のコピーを禁止するため、バックアップが取れず、テレビやHDDが故障すればそれでお終いです(画質の落ちるアナログ映像としてダビングすることは可能)。

テレビは2012年に買ったシャープのLEDアクオスで10年選手ですが、外付けのHDDは1度故障して入れ替えており現在3年が過ぎたところです。

3年前に一度経験しているHDDの故障だと判断し、年末年始の番組予約に間に合うよう、急いで新しいHDDを購入、2日で届いて付け替え新たに設定しようとしましたが、やはりまったく認識してくれません。

これはもしかすると、外付けのHDD側に問題があるのではなく、テレビ本体側(外部入力USB等)に異常がありそうです。まいったなぁ、、、

と判断したのは、故障したと思ったHDDをPCに接続してフォーマットをおこなってみたら、なんの問題もなく外付けHDDとして使えたので、アレレ、HDDに異常はないぞ?と思ったからです。

そこでやむなくお正月の様々な番組を録画しておきたいので、急いで年内に届くテレビをAmazonに発注しました。10数年前なら小型でも5万円とかしましたが、今では個人用の32インチテレビだと3万円以下で買えるので割と気楽です。

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と、と、ところがです。

まだテレビが届く前に、ふと虫の知らせか、胸騒ぎがして、「アクオス USB 認識しない」でググってみたら、シャープのFAQがゾロゾロと出てきて、その中に外付け機器が認識できない場合は「テレビの電源を切り、電源ケーブルをコンセントから外して1分ほどあけてから電源ケーブルを再接続する」と書いてあって、「まさかねぇ、、、」と思ってやってみたところ、、、

外付けのHDDをちゃんと認識しました。しかもPCでフォーマットしてしまった古いHDDで。もちろん新しく買ったHDDでも認識しました

そして認識できた古いHDDをテレビ側の設定画面でフォーマットし、また普通に使えることが確認できました

電源を完全に落として(コンセントから外し)て数分おくというのは、ルーターやPCなどではよく使う技ですが、テレビでも同じとは知りませんでした。

う〜む、結局故障と思って慌てて買ったテレビとHDDは無駄な買い物となってしまいました、くぅー。

ま、テレビは購入後10年が経っているので、新しいものに買い換えしたと納得し、HDDはPC用のバックアップ用だと思えばいいのですが、個人的には年末には家電が壊れるというトラウマから、とんだ年末のドタバタ大騒ぎとなりました。

【関連リンク】
1658 家電製品の耐用年数は?
803 リサイクル料金は時代の徒花か
639 前からだけど日本の大手製造業はやっぱり変だぞ


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2022年11〜12月に見た映画 2023/1/11(水)

1689

るろうに剣心 最終章 The Final 2021年 ワーナー・ブラザース映画
監督:大友啓史 出演者:佐藤健、武井咲、新田真剣佑他

るろうに剣心 最終章 The Beginning 2021年 ワーナー・ブラザース映画
監督:大友啓史 出演者:佐藤健、有村架純、高橋一生他

るろうに剣心(2012年)、るろうに剣心京都大火編(2014年)、伝説の最期編(2014年)と見てきたシリーズ最後の2篇「The Final」と「The Bigining」の連作二本です。

まずは「The Final」ですが、人斬り抜刀斎として暗殺を仕事にしていた緋村剣心に強い恨みを持つ剣の達人が中国の武器商人と手を組み、東京を火の海にします。

これ以上、自分のために犠牲者を増やしてはいけないと、剣心は呼び出された相手の館へとひとり向かいます。

そして「The Bigining」では、時代が一気にさかのぼり、幕末の京都で、剣心は桂小五郎がいる倒幕派に属し、幕府の重要人物の暗殺を仕事にしています。

ある日、妻となる女性と知り合い、その後二人で幸せな日々を過ごしますが、刺客が迫ってきて対決することになります。そしてその場で愛した妻を斬ってしまいます。

なぜ愛する妻を殺してしまったのかというのが最大のテーマです。剣心に恨みを持つ男はその妻の弟で、剣心が妻を斬ったその場を目撃をして恨みを募らせていきます。

幕末は図抜けた剣術で暗殺をおこなっていた剣心が、どうして「不殺(ころさず)の誓い」をたてて日本刀も逆刃刀で斬れないようにしているのはなぜなのかが明らかになります。それはそれで謎が解決しました。

従来の時代劇やチャンバラ劇とはひと味違うCGや特殊撮影を駆使したこうした映画は若い人にとって受け入れやすいものなのでしょう。

私はやっぱり昭和人間なので、ピンと張り詰めた浪人三船の真剣勝負のほうが好きですけどね。

★★☆

            

マイ・インターン(原題: The Intern) 2015年 米
監督:ナンシー・マイヤーズ 出演者:ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ

日本でもリタイアした高齢者が若い女性が社長のベンチャー企業に就職することも増えてきてるでしょうけど、そうした大人の高齢男性(デニーロ)が主人公で、窮地に立つ女性経営者を包み込むような暖かさと誠意、経験で補佐していくというハッピーエンドストーリーです。

こんなにもオシャレで品が良く、誰からもすぐに好かれるイカした高齢者がいるとはなかなか思わないですが、そうでもしないとドラマにはなりませんものね。

でも意外にもその高齢者と若き女性経営者のラブロマンスではなく、女性経営者は既婚者で夫が家事や育児など主夫業をこないしていますが、その夫には愛人がいることに主人公の男性が気がつき、やり直せないか夫に忠告を与えます。

その他にも、主人公は妻に先立たれていますが、転職した先にいた女性とつきあうようになって、再婚することになるなど、ハッピー満載です。

★★☆

            

蜂蜜と遠雷 2019年 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会制作 東宝配給
監督 石川慶 出演者 松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン他

原作は2017年に直木賞を受賞した恩田陸著の長編小説です。先に小説を読んでいたのでストーリーや結末などはわかっていましたが、ピアノ演奏が主役の内容だけに小説ではわからない迫力のある「音」を楽しむことができました。

2022年4月前半の読書と感想、書評(蜂蜜と遠雷)

もちろん映画の中に出てくるピアノ演奏は促成した役者さんではなく、ちゃんとプロのピアニストが演奏しているので「音」は確かです。

しかし、当然小説を読んでいない人にもわかるよう人間ドラマの部分が無駄に多くて、原作のイメージからするとずっとピアノ演奏シーンが少なくてちょっと残念でした。

演技が下手というか、線が細すぎてその役にはまったく合ってないでしょ?と思う重鎮ピアニストでハッキリ好き嫌いを言う審査員の斉藤由貴のシーンは全部いらないかもと思いました。ミスキャストとしか言いようがありません。

原作ではその人物はもっとふてぶてしく自信過剰気味で目が据わっているイメージで、私の個人的な感想では俳優だと天海祐希か米倉涼子というイメージでした。

若きピアニストが日本でおこなわれる国際コンクール(浜松国際ピアノコンクールがモデル)に集結し、子供の頃に天才ピアニストと言われながらも13歳の時に突然弾けなくなってしまった女性、その幼馴染みでジュリアード音楽院に在学中の優勝候補の男性、そしてピアニストの老大家に見初められコンクールに送り込まれた無名ながら野性的な演奏をする少年、そして家庭を持ちサラリーマン生活を送りながらも夢を追い求める男性の4人を中心にコンテストの激しい競争が描かれます。

あとはやっぱり本場の浜松のコンサートホールを借りてロケをして欲しかったなと思いました。

最終結果は小説と同様に映画でも最後に文字だけで知らされますが、小説の感想でも書いたのですが、やっぱり最終結果の発表は不要だったんじゃないかなというのが感想です。

★★☆

            

ブリット(原題:Bullitt) 1968年 米
監督 ピーター・イェーツ 
出演者 スティーブ・マックイーン、ジャクリーン・ビセット、ロバート・ヴォーン

サンフランシスコ市警察本部捜査課のはみ出し刑事ブリットの派手な活躍を描いた映画で、個人的にはマックイーン主演映画ではベスト3に入るものだと思っています。数十年前に何度かテレビ映画で見ていますが、今回も録画をしてあらためて見直しました。

マックイーンと言えばカウボーイ風や軍服などの制服姿の印象が強いのですが、この映画ではパリッとしたアイビーファッションに身を固めていて特に前半に着用していた細身のスーツ姿はめちゃカッコイイです。50年ぐらい前に唯一買って持っていたメンズクラブでもお手本としてこの映画のファッションが紹介されていました。

そしてこの映画の特徴として語られるのは、追いかけるマックイーンが乗るフォード・マスタングGT390と、逃げる殺し屋が乗るダッジ・チャージャーがサンフランシスコの坂道をジャンプしながらカーチェースする長いシーンです。

サンフランシスコへは過去に90年代に2度ほど行ったことがありますが、その時には限られた場所へしか行っていないので、さすがに60年代の雰囲気は感じられなく、普通の海沿いの観光地&ビジネス街という印象でした。

今でこそ、カーアクション映画にはこと欠きませんが、当時はまだ市街地をロケのために封鎖して、派手なカーチェイスを展開するような映画はほとんどありませんでした。

あれだけ派手なジャンプや接触を繰り返しても壊れない「頑丈なアメリカ車」というのを印象づけましたが、その映画のカーチェイスをモチーフにしてテレビCMとして使ったのがトヨタで、サンフランシスコの坂道を走るシーンとともに「刑事ブリット、彼はチェーサーだ」というナレーションを入れていました。

主演のマックイーンとともに、少々嫌みな上院議員役のロバート・ヴォーン、美しい恋人役のジャクリーン・ビセットなど脇もしっかり固めていて、良い映画です。

★★★

            

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(原題:Chef) 2014年 米
監督 ジョン・ファヴロー 
出演者 ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ

監督のジョン・ファヴローは「アイアンマン」シリーズ(2008年〜)や「ライオンキング」(2019年)など多くのヒット作の監督を手がけていますが、この映画では監督・脚本・主演を務めています。

ロサンジェルスにある保守的な高級レストランオーナー(ダスティン・ホフマン)と意見が合わず、その結果SNSで人気の料理評論家に「進歩がない古くさい料理」とけなされてしまい、レストランオーナーと喧嘩になって店を退職することになります。

その評論家と喧嘩をしたシーンが動画で流れて炎上したため、シェフとして再就職もできなくなり、失意の中別れた妻に誘われ子供のお守り役として一緒に妻の故郷であるマイアミへ向かいます。

そこで本場のキューバサンドに出会い、それを売り物にしたフードトラック(キッチンカー)をレストラン勤務時代の旧友と一緒に始めます。

それが見事大ヒットし、ロードムービーのごとく、手伝ってくれる友人とやたらとSNSに精通していて客集めが巧い小学生の息子とともに、キッチンカーで旅をしながら商売をし、今までの人生や生き方を深く考えるようになり徐々に変化していきます。

やがて散々な目に遭ったロサンジェルスへ意気揚々と戻ってきたところ、レストランの料理を批判したブロガーがやってきて、、、

シェフとして順風満帆にいた頃から転落し、小さな店から再起して再び高級レストランのシェフになるまでの成功物語と言えますが、美しい映像や小賢い息子やバックアップしてくれる元妻など、良い味をだしている映画でした。

★★☆

【関連リンク】
2022年9〜10月 バニラ・スカイ(2001年)、千利休 本覺坊遺文(1989年)、パリは燃えているか(1966年)、御法度(1999年)、墨攻(2007年)

2022年7〜8月 グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年)、トムホーン(1980年)、わが谷は緑なりき(1941年)、ダイ・ハード/ラスト・デイ(2013年)、赤毛(1969年)

2022年5〜6月 ひとごろし(1976年)、グリーンブック(2018年)、ブラザーズ・グリム(2005年)、聲の形(2016年)


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1月前半の読書と感想、書評 2023/1/14(土)

1690
志賀越みち(光文社文庫) 伊集院静

2010年に単行本が発刊されてずっと文庫化されるのを首を長くして待っていたら、ようやく昨年末(2022年12月)に文庫版が発刊されました。単行本から文庫になるまで12年もかかるのって珍しくないですか?なにか事情でもあったのでしょうかね。

それはともかく、ベタベタな恋愛小説のこの著作は、私も何度もクルマで走ったことがある志賀越みち(=山中越え)が最初と最後に出てくる小説で、志賀と言っても信州の志賀高原ではなく、滋賀県にかつてあって現在は大津市に吸収されている志賀町から、比叡山の中腹を通って京都の白川へ通じている険しい山道のことを指しています。

時代は昭和30年代、主人公は東京の大学生で、大学で知り合った京都祇園の芸者置屋の息子に誘われ京都へやってきます。

そして朝の散歩中に建仁寺で熱心にお参りする女性に一目惚れし、その女性が祇園でも有名な舞子さん(芸者さんの卵)で、、、という禁断の恋が始まって、、、。わかりやすいドラマです。

祇園の掟というか、当時は現在と比べてもより保守的で男尊女卑な世界がまだ残っている中での恋愛物語は読んでいても新鮮な感じがします。

様々な祇園の行事や、見習いからスタートし、舞子、芸者へと上に登っていく色町の世界、踊りや所作の厳しさ、上客との関係など、様々なしきたりや風俗が垣間見られてなにか行った気になれて楽しめます。

今でこそ、舞子や芸者の世界に飛び込むのは、第一に本人の希望があってのことですが、昭和30年代と言うとまだ、悪い言葉で言えば口入れ屋を通して10代初めの娘をお金で売ってしまうというようなことがおこなわれていた時代です。

そうした不幸を背負いながらも一所懸命に日本有数の花街・祇園で生きていこうとする女性と、裕福な家庭の大学生で、長期間学校を休んで親の金で京都や金沢でブラブラ遊んでいる男との恋愛ですから、これはもう女性を泣かす悲恋に終わるだろうと思うのは火を見るまでもなく明らかです。

京都にはあまり縁がないと思っていた著者ですが、よく調べて書いてあり、本当にしばらくそこに住んでいたのだろうか?と思うような祇園の風景描写が素晴らしいです。

★★★

著者別読書感想(伊集院静)

            

ファーストラヴ(文春文庫) 島本理生

2018年に単行本、2020年に文庫化され、2018年の直木賞を受賞したミステリー小説です。また2020年にはテレビドラマ、2021年には、堤幸彦監督、北川景子、中村倫也などの出演で映画が製作されています。

内容はまったく知らずに読み始めましたが、タイトルから「中高生の甘ったるい青春恋愛もの?」と思ってましたが大きく外れてしまいました。

女子大生でアナウンサー志望の女性が、入社試験を途中で離脱して画家で美術学校の講師を勤める父親の職場へ行き、そこで父親を刺殺して逃げるという事件が起きます。女性はまもなく逮捕され、犯行を自白します。

主人公は有名になりたいという野心をもった臨床心理士の既婚女性で、その主人公の夫の弟が上記加害者の弁護人となり、二人でどうしてこの事件が起きたのかを調べて行きます。

殺された父親の言いなりだった母親、加害者の幼馴染みの親友、父親の同僚、父親が自宅でおこなっていた絵画教室の参加者、加害者の元恋人など多くの人物から話しを聞きますが、謎はなかなか解けません。

様々なところに伏線は引かれていますが、結局はその根っこは思わぬところにあって意外性に驚かされるというか、これでは謎解きは無理という話です。

こうした小説では、熱血弁護士や弁護士から調査を依頼された探偵が主役で活躍するというストーリーが多いですが、臨床心理士を主役にしたのはうまいやり方でしょう。

ただ現実的には、警察や弁護士、医師ならともかく、臨床心理士に心開いて正直にプライベートな話しをしてくれる人はそうはいないだろうと思いますが。

これが直木賞?と、ちょっと意外な感じもしましたが、主人公の女性や担当弁護士もそれぞれ子供の頃に家庭的な問題を引きずっていて、そうした中で、加害者女性の家庭問題に深く関わっていくという多重的な内容が評価されたのかも知れません。

★★☆

著者別読書感想(島本理生)

            

一八八八切り裂きジャック(角川文庫) 服部まゆみ

1996年に単行本、2002年に文庫化された長編ミステリー小説で、タイトル通り19世紀末1888年に英国ロンドンで起きた6件(5件という説もある)の連続殺人事件「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」事件をモチーフにしています。

著者の小説は過去に読んだことがあると思っていましたが、調べると今回が初めてだというのに気がつきました。著者は1948年東京都生まれで2007年に52歳の若さで亡くなられています。

切り裂きジャックがロンドンの貧民が多く住む地域で娼婦ばかりを狙って次々と殺害し、同時に短時間で全身を解剖するかのように内臓を取り出し切り刻むという手口は、そこの住民だけでなく英国中を震撼させました。

結果的に犯人は捕まることはなく、同様の殺害はなぜか収束しましたが、当時から現在まで130年以上様々な憶測や推理がされ続けています。

本著では、その事件に偶然立ち会うことになった二人の日本人留学生(ひとりはロンドン警察、ひとりはロンドン病院勤務)が、この小説では主人公として活躍します。

こうした実際の歴史をベースにしたシチュエーションは、小説では時々ありますが、個人的には背景などがわかりやすく好きです。ただリアルとフィクションが混ざりますが、結果としての歴史は変わらないので結末に大きな衝撃はありません。

最近読んで面白かったのは、松岡圭祐著の「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」「ヒトラーの試写室」などです。

切り裂きジャックが跋扈した当時、日本は明治維新(1868年)後に西洋文明に早く追いつこうと、法律、政治、医療、軍事など様々な分野で欧米に留学生を送っていたことから、小説では国を背負って医学や警察の研修を受ける公費留学生達に主人公を仕立て上げています。

同じく同時期にドイツへ留学していた?若い頃の森鴎外(森林太郎)や北里柴三郎も登場します。

また切り裂きジャック事件とは別に、その事件が起きた地区にはロンドン病院があり、当時その病院の地下には「エレファントマン」という名前で有名になった病気で極度の奇形となったジョゼフ・ケアリー・メリックが見世物小屋から保護され暮らしていたことから、それとの関係性に気がついて事件と関わりがあることを突き止めていくことになります。

その他にも、18世紀後半に蝋で精密に作られた人体解剖モデル、「解体されたヴィーナス」で有名なクレメンテ・スシーニの作品が出てきて一気に怪奇ムードが増幅されます。

殺害された人物や王室、警察関係者、病院関係者などは実名で登場しますので、関連記事や歴史書と比較して読むとその時の緊迫した模様がヒシヒシと伝わってきます。

ただ、この手の小説としては、文庫本で769ページと長く、いろいろ詰め込みすぎって気もします。

★★★

            

帰郷(集英社文庫) 浅田次郎

2016年単行本、2019年に文庫化された短篇集です。長編小説も素晴らしいけど、短編小説の名手でもあります。現在活躍中の日本人の作家さんでは、著者と奥田英朗の二人が突出している気がします。

収録されているのは「歸ク」「鉄の沈黙」「夜の遊園地」「不寝番」「金鵄のもとに」「無言歌」の6篇です。

いずれも太平洋戦争時の下級兵士または元兵士を取り上げていて、南方の総員玉砕の激戦地から奇跡的に帰還してきたものの帰る場所がない男や、本来は後方で兵器の修理をする技術者が最前線に送り込まれ、逃れようがない立場に陥る話しなど、「泣かせの浅田」の本領発揮、すべての物語に悲哀がつきまといます。

その中でも唯一ホラーとファンタジーの中間的な「不寝番」は、著者自身が陸上自衛隊で経験したことがあると思われる当番制で夜間の見張りに立つ不寝番で、なぜか旧陸軍の兵士へ不寝番を変わることになってしまう話し。

陸上自衛隊の富士の隊舎は旧陸軍時代からそのまま使われていますが、そこで不寝番をしていた隊員(士長)が時間が来たので次の当番を起こしにいきます。そして起きてきた当番の上等兵(旧陸軍の階級)に不寝番の申し送りをしますが、お互いちょっと違和感を感じてしばらく話しをすることになります。

最後の「無言歌」に至っては、仲の良い二人の兵士が夢で見たことを互いに話し合うストーリーですが、それは実は特殊潜航艇の中で、しかも故障して海底に着底してしまい、まもなく酸素も尽きようかという涙なしでは読めません。

★★★

著者別読書感想(浅田次郎)

【関連リンク】
 12月後半の読書 鬼棲む国、出雲 古事記異聞、A、厭な物語、君たちはどう生きるか
 12月前半 レンブラントをとり返せ、カササギたちの四季、仔羊の巣、異常快楽殺人
 11月後半 民王、震災列島、神と罌粟、ブラフマンの埋葬


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NHKドキュメント72で放映された場所へ行った 2023/1/18(水)

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ドキュメント72時間毎回欠かさず録画して見ているテレビ番組のひとつにNHKで放送されている「ドキュメント72時間」があります。

番組を見たことのある人も多いと思いますが、一箇所に72時間ものあいだカメラを据え(持ち込み)、そこへ集まってくる様々な人にインタビューするというそれだけで、芸能人や識者と言われる人へのギャラも必要なく、大がかりなセットもTPOに応じた小道具も必要がない、極めて安価に作れる素人のみ参加の番組です。

しかし、そこへ来た人の思いや、深い歴史、過去と未来など、作り物ではできない人生の喜怒哀楽がそこに展開されます。

もちろん数多くインタビューした中から「これは面白い!」というホンの一部だけを厳選し編集して放映しているのでしょう。生中継でなければ、9割以上が捨てられるのはテレビの素人出演番組では常識です。

昨年2022年8月と年末(再放送)には10周年記念として、過去321回分から視聴者投票でベスト10を放送していました。また毎年年末にはその年のベスト10がまとめて再放送されています。

そうした視聴者ベスト10というのはおしなべて話題性のあるもの、刺激的だったものに落ち着いてしまいますが、本当のところはそれぞれ個人が面白かったと思うのは、その人の人生に関係した場所だったり、共感できる人が出ていたりするので、こうしたベストには上がってこないでしょう。

私もこの321回すべてを見たわけではありませんが、ベストに上がってはこない作品に思いが強く残っているものが多数あります。

それはともかく、この番組を見て、「いつかここに行ってみたい!」と思った場所がいくつかあります。

その中から放送後に計画的に訪問が実現した場所が下記です。順番は不同です。

ドキュメント72時間「大空に飛行機を見上げて」2018年4月6日放送
さくらの山公園


ドキュメント72時間「ゆらゆら くらげに誘われて」2017年6月16日放送
加茂水族館


ドキュメント72時間「長野 天空の絶景を眺めて」2019年12月13日放送
ヘブンスそのはら

また、番組が放送される前にすでに訪問した場所がいくつかあります。その回は、思い出しながら懐かしく見ました。

ドキュメント72時間「恐山 死者たちの場所 」2014年6月6日放送
恐山


ドキュメント72時間「石川 なぎさドライブウェイ 思い出の砂浜で」2020年9月4日放送


ドキュメント72時間「“どろんこパーク” 雨を走る子どもたち」2022年9月2日放送
子供夢パーク


ドキュメント72時間「東北 春を探して 国道45号線を行く」2018年4月20日放送
国道45号線


ドキュメント72時間「横須賀 軍艦の見える公園で」2017年2月17日放送
ヴェルニー公園


ドキュメント72時間「東京湾 真夏の海釣り公園」2020年8月12日放送
東扇島西公園


ドキュメント72時間「巨大団地 中古ショップでハロー・グッバイ」2021年6月4日放送

など。

その他にもいくつかかつて生活圏にあって馴染みがある場所(鴨川デルタや国道16号線、紀伊國屋書店など)の回がありました。

調べていたら「ドキュメント72時間で放送された所」というGoogleマップ上で取材がおこなわれた場所にピンを打ってあるサイトがありました。

こうしたドキュメントを見て、「その場所面白そう!行ってみたい!」という旅行も楽しいんじゃないでしょうか。

【関連リンク】
1517 100年前の日本とは? 2021/3/10(水)
895 「ドキュメント72時間」を見て日本経済を考えた 2015/2/11(水)


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リス天管理人が2022年に読んだベスト書籍 2023/1/21(土)

1692
読書をして個人的な趣味趣向でそれぞれランクづけをしていますが、その中から毎年年間ベスト(大賞)を選んでいます。

内容によって「新書/ビジネス/ノンフィクション」「海外翻訳小説」「日本国内小説」の3部門に分けて独善的に評価をしています。

そしてその書籍というのは、数多くの賞と違って、私が前年に読んだ本から選びますので、新刊本はほとんどなく、小説に至ってはほぼ文庫しか読まないので、中には古典に分類されるような本もあります。

  ◇   ◇   ◇

2022年の1年間で読んだ本の合計は作品数が99作品、上下巻を2冊とカウントする冊数では107冊となりました。一昨年の2021年と比較すると作品数で+6作品と増加しましたが、冊数では▲5冊と減少しました。

2013年から10年間の冊数と作品数の推移は下記の表の通りです。年間の読書した冊数は98〜117冊で、平均すると年間108冊、1ヶ月当たり9冊平均で読んだことになります。

新書
ノンフィク
冊数 海外小説 冊数 日本小説 冊数 作品数計 冊数計 月間平均
冊数
2022年 11 11 15 16 73 80 99 107 8.9
2021年 22 22 13 21 58 69 93 112 9.3
2020年 29 30 14 19 51 56 94 105 8.8
2019年 29 29 8 9 71 77 108 115 9.6
2018年 26 26 9 13 64 71 99 110 9.2
2017年 26 26 16 21 62 70 104 117 9.8
2016年 14 14 12 16 65 79 91 109 9.1
2015年 17 - 12 - 65 - 94 107 8.9
2014年 26 26 17 13 70 62 113 101 8.4
2013年 - - - - - - 86 98 8.2

2020年に仕事から引退しましたが、その前と後で読書した冊数に大きな差はありません。おかしいな?暇な時間が増えたはずなのに、、、

さてそれでは、まず「新書/ビジネス/ノンフィクション部門」です。

2022年は11作品(冊数)と例年の半分以下という少なさでした。やはりビジネス界から身を引くと、新書やビジネス書への興味は失われていきます。

そして今回のこの部門では残念ながら「たいへん面白かった(役に立った)」という★3つをとった作品がなく、「宇宙を読む」「無人島に生きる十六人」「生きて帰ってきた男」など優秀な作品が多かった当たり年の昨年とは大きく変わってしまいました。

しかし受賞なしというのも寂しいので、今回は「新・日本の階級社会」(橋本健二)、「戦国時代の大誤解」(鈴木眞哉)、「老いた家 衰えぬ街」(野澤千絵)、「異常快楽殺人」(平山夢明)の4候補の中から、、、

戦国時代の大誤解」(鈴木眞哉著)が大賞を受賞しました!

パチパチパチ

パチパチパチ


著者はかつて戦国時代に活躍した和歌山の傭兵集団雑賀衆の子孫の方で、2007年に発刊された新書です。

感想は、「5月前半の読書と感想、書評(戦国時代の大誤解)」に書いています。


  ◇   ◇   ◇

「海外小説」は、15作品で16冊を読みました。ー昨年2021年と比較すると作品数は2作品増えましたが、冊数としては5冊減りました。

その15作品の中から候補は「解錠師」(スティーヴ・ハミルトン)、「ペスト」(カミュ)、「追撃の森」(ジェフリー・ディーヴァー)、「IQ」(ジョー・イデ)の4作品の候補から、、、

今回は甲乙つけがたく2作品、「ペスト」カミュ著と、「追撃の森」ジェフリー・ディーヴァー著に決定しました!

パチパチパチ

パチパチパチ


「ペスト」の感想は、「10月前半の読書と感想、書評(ペスト)

「追撃の森」の感想は、「8月後半の読書と感想、書評(追撃の森

「ペスト」は、古い小説ですが、コロナ禍に読むと、目には見えない未知のウイルスとの壮絶でむなしい戦いが身近に感じられます。

また「追撃の森」は、広大な自然公園の中で、殺し屋と女性保安官とが知力を絞った一昼夜の息詰まる攻防戦を描いていますが、物語にグイグイと引き込まれていき、最後のどんでん返しなど、なかなか楽しめる小説でした。

  ◇   ◇   ◇

「国内小説」は、最も多い73作品、80冊を2022年の1年間に読みました。前年から15作品、11冊増加しています。

その73作品の中から、印象深い「サラバ(上)(中)(下)」(西加奈子)、「ヒトラーの試写室」(松岡圭祐)、「蜜蜂と遠雷(上)(下)」(恩田陸)、「カズサビーチ」(山本一力)、「追想五断章」(米澤穂信)、「ツリーハウス」(角田光代)の6作品が大賞候補となります。

その中から、、、迷いつつ、、、

カズサビーチ」山本一力著に決定しました!

パチパチパチ・・・

パチパチパチ・・・


読書感想はこちらです。
2022年10月後半の読書と感想、書評(カズサビーチ)

タイトルからイメージしていた内容とまったく違う展開で、鎖国が続く幕末時代を背景に、アメリカの捕鯨船を中心に、遭難した日本人漁民を救助し、日本へ送り届けようとするアメリカ船と、前例がない江戸近くへの外国船入港を許すかどうかというストーリーです。

こうした実際に起きた出来事を下敷きにした歴史小説はとてもリアリティがあり、個人的にはとても好きです。

そう言えば、著者の山本一力氏は、ちょうど10年前、「2012年に読んだ本のベスト」で、時代小説の「あかね空」が大賞を受賞しています。


そして僅差の次点には「蜜蜂と遠雷(上)(下)」恩田陸著を選びました。

パチパチパチ・・・

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読書感想はこちら
2022年4月前半の読書と感想、書評(蜜蜂と遠雷(上)(下))

こちらは直木賞を受賞した作品ですが、私的にはまったく馴染みのなかった国際ピアノコンクールの舞台裏や、人生をかけた参加者達のピリピリした様子など、読んでいて迫力があり、感情移入もしやすく良い小説だと思いました。

その他の「サラバ」や「ツリーハウス」「追想五断章」「ヒトラーの試写室」も、決してなにかが劣っているわけではなく、十分に楽しめる面白い作品でした。あくまで個人的な趣味趣向で選んでいるだけです。

【関連リンク】
1601 リス天管理人が2021年に読んだベスト書籍
1500 リス天管理人が2020年に読んだベスト書籍
1401 2019年に読んだベスト書籍


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ガソリン税が取れないから走行距離税? 2023/1/28(土)

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ガソリン税とは、ガソリンに課される「揮発油税及び地方揮発油税」の総称で、ガソリン1リッター当たり53.8円の税金が賦課されています。さらに石油石炭税、石油製品関税としてリッターあたり2.54円が加わります。

ガソリンリッター160円(消費税別)の店で40リットルを給油すれば、合計金額6,400円に消費税10%(640円)が加わり総計7,040円です。

その合計6,400円のうち、(53.8円+2.54円)×40リッター=2,254円がガソリン税+石油諸税分で、合計に対する割合はおよそ35%になります。

そしてその税金が35%を占めるガソリン代にさらに消費税をかけるのは税金の二重課税ではないかという議論もありますが、それはさておき、いずれにしても、消費者が負担するのはガソリン税等が35%と消費税が10%で、ガソリンの購入価格の中身はざっくり45%が税金ということになります。

この税率ですが、比較的税率が高いアルコール飲料のビールで30%程度ですからそれよりも税率は高いということになります。逆に身近にある税金でもっと税率が高いのはタバコ税で、およそ62%です。さらに防衛費を倍増するための一部として近々税率アップが予定されています。

もうタバコを吸うというのは現金のお札を丸めて吸っているのと同じと言う感覚になります。一般的に喫煙者は非喫煙者よりも税金をずっと多く支払っているわけですから、喫煙者は社会においてもっと大事にされ優遇されてよいかも知れません。とか書くと「副流煙で迷惑かけてるくせに!」とか、「肺がんなどのリスクが高まり医療費を多く使うだろ?」とかいっぱい反論されそうですが。

そのガソリン税ですが、クルマの保有台数は今でも増えているものの、燃費が大きく改善されてきたためか、ここ10数年は減少傾向にあります。

揮発油税(ガソリン税)推移
ガソリン税推移グラフ

ガソリン税の税収が過去最高だったのは2005年の3兆2181億円で、それ以降は漸減しています。そのピークから15年経った2020年は2兆2294億円で、2005年から9884億円、約1兆円の減収です。

EVが増えてきたからじゃないのか?って言われそうですが、EV普及率は2021年実績で新車販売台数約240万台のうちEV(電気自動車)は2万台強で全体の0.9%という少なさで、保有台数全体からすればまだ誤差の範囲です。したがってまだガソリン税に大きな影響を及ぼすようなものではありません。

ちなみに2021年のEV普及率はヨーロッパ主要18カ国平均は11%、中国が13%、日本と同様に比較的EV化に消極的なアメリカで2.9%、となっています。日本は一気にEVではなく、その中間的なハイブリッドエンジンが多くを占めるようになった特異な国と言えるでしょう。

さて本題ですが、ガソリン税は、2009年までは主に道路整備の財源に使用される目的(道路特定財源)でしたが、現在は一般財源となっています。

「それじゃあ老朽化してきた道路や橋などインフラ整備費用はどうするんだ!」という疑問ですが、高度成長期と違い、今は新規に整備する道路はかなり少なくなっているでしょうから、自動車取得税、軽油引取税、自動車重量税が今でも道路特定財源としてあるから大丈夫なのでしょう。

ただ役人も、役人好かれたい政治家も、減る税収はなんとしても取り戻したいと思っていているわけで、そこでガソリン税の代わりか、新たに追加するのかはともかく、新しく「走行距離税」という税収案が出てきました。

昔(1970年代)のクルマのアナログ式走行距離メーターは、素人でも簡単にいじれましたが、現在のデジタル式メーターをいじるのはかなり難易度があがります。

その走行距離に応じて車検ごとに税金を徴収しようというのが狙いのようです。

私や都会に住むサンデードライバーなら年間5千キロも走らない人が多いでしょうけど、地方に住み、通勤や買い物にはクルマが必要という人は年間数万キロ走行するという人は少なくないでしょう。

また商用車や長距離トラック、タクシー、バスなどは、走ってナンボのクルマですから年間で数万〜十数万キロを走るのは普通です。

ま、それだけ距離を多く走るクルマの持ち主から「道路のメンテナンス費用」という名目で税金を多く徴収するのは「利用者負担」の原則からすれば不合理ではありませんが、もし道路特定財源でないのならそういう理由付けはできません。

自動車関係のネット記事でも様々な提言がなされています。

完全無欠の税なんてありえない!?走行距離税の是非より前にニッポンが考えるべきこと(webCG)
今年は、軽規格の新型電気自動車(BEV)「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」の人気も話題になりました。世界の状況に照らせば、そろそろBEVからどうやって継続的にお金を頂戴するかの算段はつけておいたほうがいい。先日ニュースになった「走行距離税」の話は、そんななかで上げられた観測気球かという気もしますが、財務相自らが予算委員会のなかで発言したという経緯を考えると、もう少し現実感のある話としてみておいたほうがいいのかもしれません。


EV乗りからの徴税を目的とする「走行距離税」案!エンジン車乗りにとっても物流にとっても「増税」の可能性あり(WEB CARTOP)
電気自動車にはエンジン排気量という概念がないため、自動車税はリッターカーと同じとなっているし、事実上の走行税といえるガソリン諸税も免れている。現在の普及レベルであれば無視できる範囲といえるが、将来的にエンジン車が消えてしまうとすれば、事実上の走行税(走ったぶんだけ納税額が増える)として機能していた燃料への課税に変わる何かを考えなければならないというのは、徴税側からすれば予想できる話だからだ。

EVに対する税金のかけ方は、おそらくEV先進国の状況を見てからということになるのでしょうけど、走行距離課税以外に、公平性が保たれ、ガソリン税に変わる規模(相当額)が得られるものを生み出すのはなかなか難しそうです。

【関連リンク】
1664 EVの出先での充電について
1617 2021年の車種名別販売ランキングとEV化
1505 日本のEVシフトは環境問題ではなく経済問題

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