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日本の農業はどこへ向かうか マイカーで東京から京都まで旅行する場合 ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた 世界と日本の宗教別信者数 2021年版出版社不況 客員教授と非常勤講師ってなんだ? ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか? 天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった やっとのことでJ:COMを退会した 貯まった1円玉はどうする? 自動車整備士に未来はあるか? 液晶テレビが壊れた件 リタイア後の心配事 運転免許証取得者は意外にも増えている 著者別読書感想INDEX −−−−−−−− |
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リストラ日記アーカイブ 2021年4月 読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。 日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです |
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---------------------------------------------------------- 2020年自動車(メーカー,ブランド,輸入車)販売台数 2021/4/3(土) 1524 2020年1〜12月の新規自動車販売(登録)台数をまとめておきます。 データ出典は、商用車を含む普通自動車は「日本自動車販売協会連合会」、軽自動車は「全国軽自動車協会連合会」です。 まず、2020年車種別販売台数の自動車ベスト10と軽自動車ベスト10です。順位はまとめて総合ベスト20位としています。
新車販売台数(総合)で4年連続、軽四輪車部門としては6年連続して1位のホンダN-BOXは圧倒的な強さを誇っています。もう国民車と言って差し支えないかも知れません。 ただ今年2021年の総合1位の座は、2020年後半以降、単月でN-BOXを上回る台数が売れているトヨタヤリスに明け渡すのではないかと言われています。 ヤリスの場合、ヤリス、ヤリスクロス、GRヤリスと複数の異なったボディ形状があり、それらの合計数ということもありズルイという意見もありますが、2020年自動車販売台数世界1位のトヨタとしてはなんとしても国内の車種別総合1位を奪取したいので手段は選ばないでしょう。 もし9〜10月頃まで僅差が続いていたら、トヨタもホンダも必死にヤリスとN-BOXを大バーゲンで売りまくるでしょうから、買いたい人は10〜11月頃(11〜12月に登録)が狙い目かも知れません。 しかしホンダも、安い軽自動車ばかりが売れて、普通車部門の上位10ではフィットとフリードのみ、トヨタの7台と比べると大きく差を広げられています。 次に、軽自動車を除く、2020年4輪車のメーカー別新車販売台数です。
トヨタが圧勝で、全体の半分50.4%のシェアを占めています。1強とその他という構図は長く続いています。 もっと言えば、マツダもSUBARUもダイハツもトヨタのグループと言えますので、それらも含めて考えるとトヨタ系の自動車の国内シェアは全体の60%超になります。 恐ろしい、というか、個性ある自動車メーカーが、デザインや性能を競っていた80年代を知る者としては今の状態はつまらない限りです。 トヨタのマーケティング、技術などが他を圧倒しているのか、それとも他のメーカーの経営者が無能なのか、その両方なのかわかりませんが。 もっとも今や自動車は日本国内よりも海外への輸出や海外生産が主流で台数が多いので、国内向けには各社とも力を入れていないとも言えます。 これでは、トヨタ以外は、テスラなどをはじめとするEVに特化した新しいムーブメントのベンチャー企業にいずれ軒並み吸収され、下請けでコンポーネントだけをおこなう組み立て工場になってしまうかも知れません。 最後に、国内で販売された外国車(日本メーカーの海外生産輸入車は除く)の上位17社です。2020年と比較のため前年のコロナ禍発生前の2019年、そして10年前の2010年の各々台数を記しておきます。
トップは、トヨタと世界一を競っているフォルクスワーゲン(VW)と思っていましたが、すでに何年か前からメルセデスベンツが大差をつけてトップです。 そのフォルクスワーゲンは2位の座をBMWと競っていて、2019年はBMW、2020年はVWと僅差で戦っています。10年前は圧倒的な1位だったのにひどい落ち込みです。 4位はVWグループのアウディ、5位はBMWグループのミニ、6位にボルボが続いています。 コロナ禍で大きく影響を受けたと思われるのは、2020年は前年比76.3%のBMW、同78.2%のVWが2割超の減少となっています。 もっともクルマの場合、人気車のモデルチェンジのタイミングによって買い控えが起きたりしますので、コロナ禍の影響かどうかはこれだけで判断はできません。 10年前と比べて上位メーカーで好調なのはメルセデスベンツの184.3%増、JEEPの722.5%増、ボルボの200.2%増、BMWミニの178.1%といったところ。 逆に10年前から下げているのは、VWの78.3%、台数は極めて少ないですがアルファロメオの92.2%です。それにしても中国では好調と伝えられているVWの日本国内での凋落ぶりがひどいですね。知りませんでした。 【関連リンク】 1505 日本のEVシフトは環境問題ではなく経済問題 1241 自動車のリサイクルと部品共通化 前編 1124 国内自動車販売台数や耐用年数推移など 661 乗用車の平均車齢と平均使用年数 ---------------------------------------------------------- 異動や引越は喜び楽しめ 2021/4/7(水) 1525 3月から4月にかけては1年の中でもっとも引越が多い時期です。 学校を卒業して進学や就職するため、中・大企業の会社員なら転居を伴う人事異動で引越しをする人達が日本中、いや世界中を大移動します。 「選挙開票速報」や「NHKニュース7」、「紅白歌合戦」、「クローズアップ現代+」などの司会を務め、エース級と言われるNHK東京アナウンス室所属の武田真一アナウンサーも、この4月からは大阪放送局へ異動です。ただし異動についてはいろいろと噂が広がっていますが。 武田真一氏が『クロ現』降板。「やり残したことがある気もします」無念さ滲ませる(HUFFPOST)
私も学校を出て最初に就職をした会社で、何度か引越をともなう異動を経験しました。その後転職をしてからは、いずれも東京にしかオフィスがなかったので、引越をともなうような異動はありませんでした。 引越は、進学や就職、人事異動だけではなく、賃貸の場合だと、契約終了時に引越する時もあれば、家を買ったときに賃貸から引越することもあります。 また、結婚するときに、それまでの狭い部屋から広い部屋へ引越したり、子供ができてさらに広いところへ引っ越すこともあるでしょう。 特に最近はリモートワークが進み、狭い都会の家から、自然豊かな郊外や地方の広い家に住み替える人も増えているようです。 私の場合、大学を卒業するまでは、関西の生家(一軒家)に住んでいました。その後の引越ライフを書いておくと、、、
現在に至るです。 独身時代に、4回、結婚後に5回、計9回の引越を経験しています。 今の住まいは1992年からなので、今年で29年間住み続けていて、同じ場所に住む過去最長記録を更新中です。宝くじで大当たりでもしない限り、ここが終の棲家となるのでしょう。 私の場合は、幸いかどうかはともかく、東名阪と大都市中心の異動でしたが、仕事によっては、車通勤しかできない地域や、海外への転勤というのもあるでしょう。 最初にマンションを買ったとき、次いで一戸建てを買った時には、まだ東京以外の勤務地への異動可能性がありました。もし異動になれば、子供の学校次第で、単身赴任になっていたかもです。 なにか異動や転勤は悲喜こもごもあり、最近の若い人は「できれば敬遠したい」、「どうしてもというなら会社を辞める」とまで考えている人が少なからずいます。 でも、経験者から言わせてもらえれば、何事も経験、新たな人間関係も作れるし、自分の知識や視野、経験を大きく広げることができるのが異動であり引越です。 会社のカネで、様々な場所で生活し、新たな人脈や経験を積むことができるのですから、「苦労と転勤は買ってでもせよ」とばかり、喜んで受けるべきと思っています。 特に独身時代には、知らないところで生活し、休日にはその地域の名所旧跡などを周り、新たな友人や知人と交流し、知見を広めることができました。そしてそれが将来の自分の財産となっていきます。 経験上、(全国に支店等がある会社勤務で)一度も遠くへ異動しないで、何十年と同じ場所、同じ仲間だけとしか経験をしていない人の、なんと人脈が少なく、人情に薄く、視野の狭いことかと思ってしまいます。昔の人も「井の中の蛙」という表現で、そう言う人のことを的確に表現しています。 それに、独身時代にあちこち転勤を経験しておくと、ある程度年齢を重ね、特に結婚してからは、異動や転勤も少なくなる傾向にあると思います。 そう考えれば、若いときにこそ手を挙げて、引越を伴うような異動を積極的に経験しておく方が良いかも知れません。 【関連リンク】 1264 新入社員が真っ先に電話に出ることの意味 1216 新卒学生の就職先選定の条件 1113 ありきたりだが新入社員へ贈る言葉 636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している ---------------------------------------------------------- 地震予測と揺れやすい場所 2021/4/9(金) 1526 先月3月15日には和歌山県北部でマグニチュード4.6、そして20日には宮城県沖でマグニチュード6.9の地震が起き、東日本大震災から10年目に地震の恐ろしさをあらためて思い出した人も多かったのではないでしょうか。 地震予測はどこまで信用できるのか?起きる確率何%というのはどういう根拠なのか?とか、一般的によくわからないことが多いです。 政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会が「全国地震動予測地図2020年版」(令和3年3月26日公表)を更新して発表しています。 報道では、「太平洋側、高い傾向続く 30年間の震度6弱以上確率―水戸で80%・全国予測地図」(時事通信社)など、その概略が説明されています。
各エリアや都道府県ごとに、震度6以上が想定される確率や、地盤の揺れやすさ(表層地盤増幅率)の強弱などが地図(PDF)で示されています。その一部を掲載しておきます。 今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(関東) 表層地盤増幅率(地盤の揺れやすさ)(関東) 今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(東京都とその周辺) 表層地盤増幅率(地盤の揺れやすさ)(東京都とその周辺) この「全国地震動予測地図」にはかなり専門的な内容も書かれていますので、興味のある人は(笑)熟読してみてはいかがでしょう。 私は、、、地図で大雑把に我が家のある場所を見て、「ヤバいなぁ〜ふぅ〜」と、ため息をつくぐらいです。 でもこの前、3月20日に起きた宮城県沖地震では自宅周辺では震度3で、モノが落ちてくるようなことはありませんでしたが、これがもし震度6や7の地震が起きると、想像ができませんが、かなりの被害が出そうです。 2011年3月の東日本大震災の時も我が家のある場所では震度4で、棚や書棚の上に置いていたモノが少し落ちていましたが、家具等の転倒や、家屋の破損などはありませんでした。 大地震が起きたとき、幸い、自宅は海や川からも遠く、津波や浸水被害はなさそうですが、密集した住宅街なので、家屋の倒壊や火災(広域延焼)が心配です。 やがてかなりの確率でやってくる大きな地震に備えるためには、自宅の耐震補強や、水・食料品などの備蓄、家具や備品の固定など様々ありますが、地震保険の加入というのが最終手段としてはあります。 今は一般の火災保険には加入していますが、地震保険には加入していません。火災保険では地震で起きた火事(延焼による罹災も含む)は補償外になります。 地震保険に加入していない理由は、地震保険はエリアによってはメチャクチャ高くて、我が家のある川崎市においては、掛け金がとても割に合いそうもないほどの高額だからです。 割に合わないとは、地震保険の場合は、例えば1000万円の建物が地震で全壊しても、損害が全部出るのではなく1000万円の30〜50%しか補償されません。それでいて掛け金は火災保険よりも高額(地域による)になります。 つまり、地震で家が壊れ、地震保険の補償金で、ささやかな2000万円の家を建てようと思っても、満額入っていても600万円〜1000万円しか出ないので、それだけでは家は建てられません。結局は、その他の資産がない年金生活者は土地を売ってどこかへ移り住むしかないのです。、 ま、割が合わないというのは、それだけ今の予測では地震で大きな被害(=損害賠償)が出る確率が高いからなのでしょう。 悩ましい限りですが、自宅も築30年近く経っているので、つぶれたらつぶれたで仕方ないと割り切ることにしました。 上記の地震予測マップを見て、大きな地震が起きそうもない場所に引っ越したい気持ちもありますが、こればかりは家族の意向もあるので、なかなかひとりでは決められません。 【関連リンク】 1376 台風と地震被害と保険について 1327 震災に備えて2019 894 火災保険・地震保険について調べてみた 594 震災など非常時の備え その1 479 国内で地震から逃れることができるか? ---------------------------------------------------------- 4月前半の読書と感想、書評 2021/4/14(水) 1527 獄中記―煉獄篇(原題:A Prison Diary II) ジェフリー・アーチャー 第1作「地獄篇」は収監1日目から22日目までが書かれていましたが、この第2作目の「煉獄篇」は2004年に単行本が発刊され、その後文庫が出てくるのを待っていましたが、大人の事情なのかどうか知りませんが、一向に文庫化されず、あきらめて単行本を購入しました。 「地獄篇」「煉獄篇」に続いて第3作目の「天国篇」は2005年に英国では発刊されていますが、日本語版は2021年3月時点でまだ発刊されていません。もう出そうもないですね。なにか出版社とエージェントとの大人の事情がありそうです。 で、こちらの煉獄篇は22日目の続きから始まります。この22日目で、それまで収監されていた”地獄の”刑務所から別の”煉獄”刑務所へ移動します。 つまり1作目の「地獄」から脱出し、「天国」と「地獄」の中間にあたる「煉獄」に移ったということです。 煉獄とは、「カトリック教で説く、天国と地獄との間にある所。死者の霊が天国にはいる前に、ここで火によって浄化される。」(Oxford Languages and Google)とのことです。 しかし英国の刑務所というのは、なんと自由というか、自主性に任されているというか、不思議なところです。 ・男性収容者の刑務所内に女性の刑務官や各種講師、事務官などが普通にいる ・外部のサッカーやラグビーやクリケットのチームが刑務所囚人チームとの試合にやってくる ・ほぼ毎日、刑務所内から好きなところへ電話ができる ・昼食と夕食は数種類の中から選べ(ベジタリアン食など)、自分の部屋で食べる ・刑務所内にあるトレーニングジムには一般のスポーツジムと変わらない器具がある ・囚人でも個人で新聞が購入できる ・芸術や語学など様々な講習が用意されていて、受講すればお金が支給される ・朝に部屋の扉の鍵が開けられ、夜に閉められるまで他の部屋へ行くのが割と自由 ・各部屋にテレビが設置 ・囚人同士で大麻やヘロインなどが普通に流通している などなど。 面白いですねぇ〜 刑務所内の話し(ノンフィクション)は、堀江貴文著「刑務所なう。」、山本譲司著「獄窓記」、佐藤優著「獄中記」 など数多くあります。 その中では「獄窓記」だけ読んでいます。 2012年4月後半の読書と感想、書評(獄窓記) しかし現役のベストセラー作家が書くこの「獄中記」はまたひと味もふた味も違います。 でもさすがにあまり代わり映えのない刑務所内の日々の話しだけで2冊読むと、もう良いかなぁ〜って気もします。 ★★☆ ◇著者別読書感想(ジェフリー・アーチャー) さよなら、ニルヴァーナ (文春文庫) 窪美澄 まったく内容を知らず(カバー裏のあらすじも読まず)に読み始めましたが、14歳の少年Aが年下の少女を殺し、首を切り取って門の上に置くという、神戸連続児童殺傷事件の加害者少年Aをモチーフにした内容で、それぞれ直接的なつながりはありませんが、連作短編集となっています。 少年Aはその後名前を変えて社会に出ますが、彼を英雄視したり、思いが募って探して会いに行ったりする人までいます。 また、作家を目指していくつもの小説を書いては懸賞に応募してもダメで、ある編集者から言われた「実際に起きた事件をモチーフにした作品」を書くべく少年Aのことを調べ始めます。 さらに被害者の母親も、複雑な思いで、少年Aにあこがれる少女と仲良くなっていく話しや、元少年A、現在はひとり寡黙に人に会わないで済む仕事をしながら、自分の生い立ちから異常性を持つようになった経緯などを語っていくという重くて暗い話しです。 ここで言う「ニルヴァーナ」というのは初耳でなんのことか知りませんでしたが、1989年にデビューしたアメリカのロックバンドのことなんですね。医療少年院に入院中に同房の少年から好きな曲だと聞かされたことばです。 「ニルヴァーナ」の元々の意味は、インド哲学に由来し、仏教用語の涅槃、魂の解放を意味するとのことです。そのあたりをうまく内容にかけているのかも知れません。 もちろんこの話しはすべてが小説であり、少年の生い立ちや、殺害に至った動機、退院したあとの生活などはすべてフィクションです。 実際にその元少年Aがこれを読んだらどういう感想を持つだろうなぁ〜とボンヤリ考えてしまいました。 ★★☆ ◇著者別読書感想(窪美澄) 邪馬台国殺人紀行 歴女学者探偵の事件簿 (実業之日本社文庫) 鯨統一郎 旅先は、邪馬台国九州説の吉野ケ里遺跡、畿内説の箸墓遺跡、そして青森の三内丸山遺跡で、それぞれ三人が行くとそこで殺人事件が起き、誰がどういう目的で事件を起こしたのか?それぞえの遺跡と邪馬台国の関係は?と推理をしていく漫画的なストーリーです。 そう言えば10年前の2011年に読んだ「邪馬台国はどこですか?」(1998年)は、九州説、畿内説をひっくり返し、岩手県の八幡平説が書かれていましたが、斬新で面白かったことを思い出しました。 2011年8月前半の読書(邪馬台国はどこですか?) その「邪馬台国はどこですか?」を読んでから、今回で著者の小説を読むのは9作目で、概ね1年に1冊のペースで読んでいることになります。 最近では2019年に「幕末時そば伝」を読んでいます。 2019年11月前半の読書と感想、書評(幕末時そば伝) どれも発想が斬新で、古代史ながら小難しいこともなく、頭の切り替えなど軽く読書をするのに最適な作品が多く、今後も時々手に取って読みたいと思います。多作な作家さんで、まだ読んでいない小説がざっと百冊ぐらいはありますので。 ★★☆ ◇著者別読書感想(鯨統一郎) 眠りの森 (講談社文庫) 東野圭吾 加賀恭一郎シリーズと言うと、阿部寛主演で連続テレビドラマ化された「新参者」(2009年)や、映画になった「麒麟の翼」(2011年)が有名ですが、この2作目では、主人公の刑事が地方出身で貧しくも一途なバレエダンサーに一目惚れするなど、まだ人間味があふれた刑事の姿が印象的です。 内容は、東京のバレエスタジオに窓から侵入していた男と部屋の中で鉢合わせし、襲ってきたので花瓶で殴ったところ頭から血を流して死んでしまったと自供するダンサーの女性が逮捕されます。 またそのすぐ後に、公演直前のリハーサル中に、演出などを手がけるバレエマスターが毒殺されるという事件が起きます。さらに事件を調べようとしていた男性ダンサーの水筒にも毒が盛られあわや3人目の殺人!?という事態にまで発展していきます。 これらの事件につながりはあるのか?男を撲殺した女性には正当防衛が成り立つのか?毒殺犯は誰でなんのために?など、ふたつの事件が複雑に絡み合いながら、刑事とバレエダンサー、バレエ団とそれぞれの思惑が交錯していくという感じです。 なかなか複雑な構成ですが、狭いバレエ団の中だけの話しなので、読んでいても複雑さは感じられません。 推理小説ですから、一応自分なりに、犯人は誰?って考えながら読みましたが、まったくかすりもしませんでした。 実際にリアリティがあるかどうかはともかく、31年前の小説ですが、よくできたミステリーで、面白く読めました。 ★★☆ ◇著者別読書感想(東野圭吾) 【関連リンク】 3月後半の読書 証言拒否 リンカーン弁護士、コンビニ人間、官報複合体、レプリカたちの夜 3月前半の読書 武田信玄 風の巻、林の巻、火の巻、山の巻 新田次郎 2月後半の読書 草花たちの静かな誓、THE ONE THING、そして誰もいなくなった、悪寒、逢魔が時に会いましょう ---------------------------------------------------------- お勧め新書、エッセイ、ノンフィクション 2021年版 2021/4/17(土) 1528 「お薦め小説 2021年版(国内小説)」や「お薦め小説 2021年版(海外小説)」を以前書きましたが、今回は、お勧めの新書やエッセイ、ノンフィクション、ビジネス書から選んでみます。 新書やエッセイ、ノンフィクション、ビジネス書の蔵書は全部で約200冊あります。しかしあいにく日記で読書感想を書き始めたのが2012年頃からで、それ以前に読んだ中にもお勧めのものは数多くありますが、今回は感想を書いた2012年以降、2020年までに読んだ中から20冊を選びました。 書籍タイトルのリンク先は私が過去に書いた複数書籍の感想記事へ飛びますが、記事の下の方にある場合は下へスクロールをして見てください。
【関連リンク】 1520 お薦め小説 2021年版(海外小説) 1516 お薦め小説 2021年版(国内小説) 932 お薦めの面白い小説(翻訳本) 920 お薦めの面白い小説(国内本) ---------------------------------------------------------- 命令されるか命令するか 2021/4/21(水) 1529 仕事を辞めてから、今さらながら時々思うのは、仕事には「人に命令・指示をされてする仕事」と「人に命令・指示をする仕事」の二通りがあったなぁということ。 あと、命令・指示される前に、自分で考えて自主的におこなう仕事もありますが、それはさておきます。 ボリュームはおそらく圧倒的に「人に命令・指示をされてする仕事」のほうが多いでしょう。割合からすると10:1か、もっと100:1ぐらいの割合かも知れません。 当然ながら、割合的に少ない「人に命令・指示をする仕事」をする人のほうが、「人に命令・指示をされてする仕事」をする人よりも貴重と考えられています。 なぜって言われても、できる人が少ないからというしかありません。 人は誰かに命令や指示をされて動くほうが楽ですから、口には出さなくても自然とそれを求めます。 ちょうど捕食動物から身を守るために習性としていつも群れになって行動・生活している野性の草食系動物や小さな鳥類などがそれです。 一般的に人に命令をし、指示をするためには、より大きな責任を負い、時には胃に穴が開くほど悩み考えなくてはいけないこともあります。 そしてもしその判断や指示に間違いがあり失敗したときには、針のむしろに座らされることも覚悟しなければなりません。 そうした「人に命令・指示をする仕事」は誰でもができることではないですが、決して家柄や先天的な才能ではなく、経験や知識、行動力、そして「それをしたいという強い意志」によって後からでも備わることができる能力です。リーダーシップがそれに近いかも知れません。 長くビジネスをやっていると、そうした「人に命令・指示をされてする仕事」ができるチャンスが稀ではありますが必ずあります。 そのチャンスを一歩前に出てモノにするか、そのチャンスから逃げ出したり敬遠して「人に命令・指示をされてする仕事」に引き下がって安住することを望むかで、その人のその後の可能性や、生々しい話しでは生涯獲得できる所得が何倍も大きく変わってきます。 ちょっと飛躍した話になりますが、若い官僚が数年で退職するケースが増えてきていると国会でも話題になりました。 コロナで激務に 〜霞が関の官僚にいま何が〜(NHK)
若い人のライフワークやキャリアプランなどの変化など、様々な理由はあるでしょうけど、私が思っているのは、以前なら国を動かしているのは、ころころと数年で変わっていく大臣や政治家ではなく、実質は専門家集団の官僚だという自負がありました。 2009年の総選挙で自民党が惨敗し、民主党政権が誕生しました。そこで民主党はいきなり「政治主導」を打ち出し、官僚の力を削ごうとしたため、官僚から総スカンを食らって、結局はガタガタになってしまいました。 国民は「やっぱり自民党じゃないとダメね」ということで、自民1強時代に入りますが、そこで打ち出したのが、民主党がやろうとしてできなかった、官僚の人事権を政治家が握る官邸主導政治です。 人事権を握られた官僚の行動はと言うと、もうあえて書くまでもないことですが、政治家への忖度や、過度のヨイショのため、それにコロナ禍が加わり若手官僚が疲弊し、しらけてしまうことになります。 そりゃそうです。 以前なら、官僚が主導して法律が作られ、政治家を動かし、結果、国を動かしてきたのに、急に政治家主導、官邸主導になり、自分たちのプライドも、利権も、自由な意志も、崇高な志も奪われてしまったうえに、今まで阿吽の呼吸で全面的に任されてやってきたことが、素人同然の政治家に事細かくレクチャーして了解をもらわないといけないので仕事量だけは増えていきます。 官僚制度は明治時代以来、営々と国に根ざしてきたことで、自他とも認める優秀な人達が使命感を持って役所に入ってきたのが、「人(素人の政治家)に命令・指示をする仕事」から「人(素人の政治家)に命令・指示をされてする仕事」に変わってしまったことで、若い人が官僚という仕事から逃げ出しているということなのです。 ひとつよく勘違いする人がいるので書いておくと、「人に命令・指示をする仕事」は自分で手を挙げてすぐにできるものではなく、その人の実績や行動力、もっと言えば発言の重みや誠実性、対人関係能力などから、彼(彼女)に「人に命令・指示をする仕事」をやらせてみようと、誰かが推薦してくれて初めてできることだと言うことです。 もし、「自分は上司に理解されないからつまらない仕事ばかり」「いつまで経っても昇進しない」というのは、それは上司が悪いのではなく、自分のことがよくわかっていないというだけというケースがほとんどだと言うことです。 【関連リンク】 1163 フラリーマンの哀愁 903 私の想像を超えるビジネスマナー崩壊 807 労働人口と非労働人口推移と完全失業率 792 ビジネスにおける私的リーダー論 ---------------------------------------------------------- 自宅売却勧誘チラシ 2021/4/24(土) 1530 現在は、住宅地の一戸建てにもう30年近く住んでいます。家は建売の安普請だったこともあり、かなり老朽化が目立ち、内外ともあちこちにひび割れが目立っています。 当時、9棟が同時に建築され、この2〜3年のあいだに2軒が売却されましたが、中古住宅として売り出されたのではなく、いったん更地にして、新築されて販売されました。それほど老朽化が進んでいるということです。 ま、安い中古物件より、高くても新築に飛びつきやすい日本人の新築神話ということもあるでしょうけど。 また自宅の周辺には、バブル直前の40年ほど前に大手不動産会社が開発した、駅からはやや離れた場所に大規模な住宅地があり、そういうところを散歩していると、住人はリタイアした団塊世代と思われる人が多く、さらに解体されて更地にしたままだったり、放置されたりしている家が目立ちます。 そういうことを考えると、一生モノの家を買うならば、やはり立地というか、駅へのアクセスの良さが重要だなぁと思います。駅から近ければ、不要になったとき少なくとも土地の売却は簡単でしょうから。 よく、スーパーやコンビニが近くにあるから、駅から遠くても生活に便利という人もいますが、何十年とそこで暮らすことを考えると、スーパーもコンビニもなくなってしまうことがあります。 大都市圏であれば、駅はその点簡単にはなくなりませんので、駅近というのは最強なのです。 学校が近いというのは功罪あって、子供が小さな時には便利さを実感しますが、子供が卒業してしまうともう学校は邪魔なだけで、風が強いときには校庭の砂が巻き上がり洗濯物が外に干せない、通学時はガヤガヤと騒がしい、放送やチャイム、イベントの時の音楽がうるさいということになります。 さて、その自宅ですが、今のところは悪くなった箇所は小規模に補修しながら終の棲家にしたいと思っています。 数年ぐらい前からポストに「この地域で家を探している人がいます!」というチラシがよく入るようになりました。 「へぇーこの辺りは人気エリアなんだな?」と勝手な解釈をしていましたが、よく考えればそれっていわゆる営業トークのひとつで、すべてのエリアでエリア名だけ変えて印刷し配布しているんだろうなぁって思ってました。 それを裏付けるように下記の記事を読みました。 自宅に「家を売りませんか?」というチラシが頻繁に入る理由(幻冬舎ゴールドオンライン)
最近、家のポストに入っていた大手不動産会社のチラシはこのようなものです(一部モザイクかけてます)。 それぞれのエリア(○○ △丁目)が個別に印刷できるよう白抜き部分があります。 このピンポイントにエリアを記載することで、受け取った人の気持ちをググッと引き寄せるのでしょう。 チラシの裏面には、「即日回答FAX査定」と個人情報を書いて送れるようになっています。 今どきFAXでもないだろ?と思いますが、団塊世代以上の家ではまだFAX付きの固定電話が普通にありそうです。一応スマホで読み取れるQRコードもついていますが。 上記は大手不動産会社のものですが、もっと簡単でモノクロコピー?的な「この地域(学区)で家を探している人がいます!」「希望価格○千万円以上」と書かれたチラシもよく見かけます。 こうしたチラシを日常的にみていると、そこの住人は良い気分にさせられます。でも、いざ、売ろうとしたときにはガッカリすることになりそうですが。 あと、これとは別に、「排水管高圧洗浄キャンペーン」のチラシも最近よく見ます。 特徴は、「通常一戸建ての場合30,000円〜50,000円前後かかる高圧洗浄」が、「3,000円(税別)」と大きく書かれていて目を引きます。 さらに、「地域一斉工事により格安にて実施」とお得感を演出しています。 また申込期限を大きく赤字で書いて期間限定ということを強調します。 ただ、下の方には小さく「1箇所3,300円。約4mごとに1箇所扱い」などと書かれています。 決して、詐欺商法ではないでしょうけど、キッチンや洗面所、トイレ、お風呂など数カ所のを配水管(外と内側の各2箇所)を頼めばすぐに数万円になり、さらに洗浄効果を高める洗浄剤を使うとプラス1回数千円が必要となり、決して3,300円ポッキリとはいかないのが普通だそうです。 また、こうしたサービスは広告している会社が自ら動くことはほとんどなく、それぞれの地域に応じて別の業者や自営業者に依頼することが多く、その工事の質や対応がバラバラで、不満が多いケースもあるようです。 地域密着で事務所を構えて商売するならば、悪い評判が立つと致命的ですが、こうした1回こっきりの仕事だと、仕事を取ったモノ勝ちです。 要はどちらも「まず客をつかむという目的のチラシ」だと言うことです。案外高齢者が多く住む住宅街だと、こうした手作り感いっぱいのチラシが一番効果が高いのかも知れません。 世の中、善人ばかりではないのと、お得な話しなどないことを肝に銘じ、チラシや甘い誘惑には十分に注意しましょう。 【関連リンク】 1303 持ち家か賃貸かは、引退後に大きな差が付く 1237 リフォーム講座へ参加してみた 1103 高齢者の賃貸アパート入居問題 771 続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編 ---------------------------------------------------------- 4月後半の読書と感想、書評 2021/4/28(水) 1531 ふりだしに戻る (角川文庫)(上)(下) ジャック・フィニイ 著者の小説は、2015年に、短編集「ゲイルズバーグの春を愛す」(1960年)を読んでいます。 6月前半の読書と感想、書評(ゲイルズバーグの春を愛す) 2015/6/17(水) 今回の長編小説は、SFともファンタジーともミステリーとも言える、いろんな要素を含んだ歴史タイムスリップ小説です。タイトルをみた時は、なにかコミカルな小説かな?と想像していましたが、そうではありませんでした。 つい先月、「100年前の日本とは? 2021/3/10(水)」というのを書きましたが、この小説では、ほぼ100年前のニューヨークへタイムスリップします。 よくあるタイムトラベル小説と違い、そのタイムスリップが主要な話しではなく、ニューヨークという街が、100年前からどのように変わってきたのか?という街の変遷や、実際に当時起きた事件や出来事を現在と結びつけていたりすることが特徴的です。 ニューヨークの街がどう変わった、現在ある建物が建築当時どうだったか?なんて多くの日本人にはわからないし興味もわかないでしょうけど、そこは当時の写真やイラストレーターの主人公が描く絵で誰でもその変化がわかるようにできています。 例えばジョン・レノンが住んでいてその前で殺された「ダコタ・ハウス」は1884年築の高級マンションで、主人公はその現在の「ダコタ・ハウス」から、建築されて間もない、周囲にはほとんどなにもない「ダコタ・ハウス」へ時空を超えてたどり着きます。 この小説が書かれた1970年にはまだジョン・レノン殺害前で、現在ほどは有名ではありませんが、歴史ある高級マンションであることに変わりありません。 「ダコタ・ハウス」の名称の由来は、この小説では「当時の田舎町の象徴みたいなダコタ準州のように周囲になにもない閑散とした場所にある建物」という意味から名付けられたと書かれています(諸説あり)。 結構な長編作で、ちょっとかったるいところもありますが、今から50年前に書かれた小説にしてはまったく古びたところはなく(過去へ行くので当然ですが)、面白く読めました。 ★★☆ 極上の孤独 (幻冬舎新書) 下重暁子 2018年に発刊された書き下ろしエッセイの新書です。著者の作品は過去に「家族という病」(2015年)を読んでいます。残念ながらあまり面白かった印象はありません。 2015年10月後半の読書と感想、書評(家族という病) 本文に何度か出てきますが、著者は2017年に亡くなった野際陽子さんとNHKアナウンサーとして1年後輩ということは驚きというか、同年代の方だったのですね。今年85歳になられます。 でもさ、考えたけど、人によっては、一生孤独を感じず、友人や家族、親戚などといつも周囲には人がいて、それが楽しいという人も多いんじゃないかなと。 いえ、私自身は孤独が好きで、できるだけ旅行もひとりで、部屋も個室(書斎)で、もう辞めたけど仕事もひとりでする仕事が好きだったので、孤独の魅力やありがたさはよくわかっていますけど、それは私だからであって、人それぞれなんだろうなぁーってずっと思っています。 特に、今も昔も他人に頼りたがる人って多いでしょう。「親方日の丸」みたいな慣習も、結局は国がなにかしてくれる、考えてやってくれるから、自分では考えなくても良いみたいな風土が日本人に染みついています。 国や政府は、そうした「お上意識」が国民に強く根付いていることが最善で、一番統治しやすく与しやすいことを知っています。 一方の国民も、そのほうがなんたって楽だし、なにか問題が起きれば、責任は国にあると言えるし、多少理不尽なことも粛々と受け入れているところがあります。 孤独な人生をおくるより、群れていつも誰かに命令されたり指示されることが人の習性なのかも知れません。それゆえに、孤独を愛する人っていうのは言うほどには世間ウケない気がします。 ★★☆ ゼロの迎撃 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 安生正 主人公は、自衛隊(防衛庁)情報本部統合情報部三等陸佐で情報分析官です。 巨大な台風が日本に上陸しようとしている時、最新兵器で武装した謎の集団が東京各地でテロ活動を展開し、東京を大混乱に陥れます。 誰が何の目的で?というのがわからないまま、警察では対抗できない激しい市街戦のため、政府は自衛隊へ出動命令を出すために右往左往します。 元々、自衛隊は外敵から日本を守るシステムを構築していますが、すでに国内に入り込んだゲリラ部隊を排除するため、国民の生命や財産を巻き込みながら戦う想定がなく、様々な法的根拠が議論されていきます。 主人公はそうした政治的な圧力や法律との狭間に悩みつつ、テロのリーダーの目的や思惑を考えて主導的に手を打っていきます。 実際に、原発や皇居、首相官邸、自衛隊基地を狙うような重要拠点への集中攻撃テロよりも、人口密集地帯にゲリラ的に紛れ込み、様々なところで火の手が上がるテロ集団の方が、迎撃する側からするとやっかいなことでしょう。 ま、ちょっとリアリティがない展開になっていきますが、大都市の中で大きな組織的なテロが起きた場合、警察の頭ごなしに自衛隊がどこまで手を出せるか、その能力は?という想定には、考えさせられる面白い展開かも知れません。 テロの最後の終わり方、そのテロの最終目的は、ちょっと不完全燃焼で残念な感じです。 ★☆☆ チェーン・ポイズン (講談社文庫) 本多孝好 著者の作品は、いずれも短編小説集ですが「FINE DAYS」(2006年文庫刊)を2006年に、「MOMENT」(2005年文庫刊)を2013年に読んでいます。こういっちゃなんですが、やや暗めの内容が多そうな作家さんです。イヤミスってことではないです。 2013年8月前半の読書と感想、書評(MOMENT) 自殺を考えている人に「1年待てば眠るように楽に死ねる薬をあげましょう」という謎のメッセージを伝えていることがわかり、週刊誌記者が調べ始めますが、話しは単純でややガッカリものでした。 あまりにも登場人物のバックグラウンドがなさすぎて、推理する楽しみもないし、後で都合良く出てくる事実がすべてで、なにか騙されたような気分です。 30代で職場で浮いていて退職した女性、脚光を浴びた一流のバイオリニストでありながらも難聴に罹った若い男性、妻子を交通事故で亡くして生きる気力をなくした男性、それぞれに自殺する原因はあるものの、知らない人から楽に死ねるクスリを提供すると言われて、それを真に受けるのかどうか、どうもリアリティさに欠けるような気がします。 世界の中でも自殺者が多い日本ならではのテーマでもありますが、自殺が多いのは40歳以上の中高年であって、20代や30代はそれほど多くはないのですけどね。 ★☆☆ ◇著者別読書感想(本多孝好) 【関連リンク】 4月前半の読書 獄中記 煉獄篇、さよなら、ニルヴァーナ、邪馬台国殺人紀行、眠りの森 3月後半の読書 証言拒否 リンカーン弁護士、コンビニ人間、官報複合体、レプリカたちの夜 3月前半の読書 武田信玄 風の巻、林の巻、火の巻、山の巻 新田次郎 |
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