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リストラ日記アーカイブ 2020年5月
読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。

日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです
1429 各年代で歯は何本残っている? 2020/5/2(土)
1430 2020年3〜4月に見た映画 2020/5/6(水)
1431 この1年間でよく読まれた記事 2020/5/9(土)
1432 文学小説の読書感想文の書き方 2020/5/13(水)
1433 5月前半の読書と感想、書評 2020/5/16(土)
1434 新聞の発行部数推移など 2020/5/20(水)
1435 つたなくテレワークをやって思ったこと 2020/5/23(土)
1436 コロナ時代のテレビ番組と再放送 2020/5/27(水)
1437 5月後半の読書と感想、書評 2020/5/30(土)

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各年代で歯は何本残っている? 2020/5/2(土)

1429
だいぶんと前になりますが、NHKの番組で入れ歯の話題が出ていました。ぼんやりとながらで見ていたのですが、驚いたのは60代では歯を何本か失っている人が多いと言うことです。

良い入れ歯と出会うコツ!「歯科医師と患者の対話」(NHK)
60歳になると上下合わせて平均で約4本、歯を失っているといいます。そのため、入れ歯を使っている人も多く、65歳以上の4割近くの方が、“部分入れ歯”を使っているというデータもあります。

本来歯は、子供の頃に乳歯から永久歯に生え替わり、親知らずをカウントせず全部で28本あり、その後、歯茎が弱って抜けてしまったり、虫歯がひどく抜いてしまったりして徐々に減っていきます。

またその他にも事故や怪我で歯が折れてしまったり、アスリートに多いですが、常に歯を強く食いしばるあまり、割れたり抜けたりするという話しもよく聞きます。

平成元年に始まった「8020運動」は、厚生労働省と日本歯科医師会が、80歳になっても20本以上の自分の歯を残そうという運動で、歯が20本以上あれば、食べ物を普通に噛み砕くことができ、食生活において健康的な生活がおくれるということです。その運動の成果もあり、ここ十数年で大きな改善が進んでいます。

2016年(平成28年)のデータ(厚生労働省「歯科疾患実態調査」)を見ると、20本以上の歯が残っている人の年代別割合は、
 45〜54歳   97%
55〜64歳 88%
65〜74歳 69%
75〜84歳 51%
85〜以上 26%

となっていて、私が含まれる55〜64歳の人は、12%の人が本来28本ある歯が20本未満(失った歯は9本以上)ということです。もっとも23年前の1993年は同年齢で41%の人が20本未満でしたから、それから大きく改善はしてきています。

同じデータから、年代別の現在歯本数(健康な歯や、かぶせ、詰め物した歯含む)を見ると

合計 男性 女性
50代前半  26.4  25.8  26.8
50代後半 25.3 24.5 25.9
60代前半 23.9 23.7 24.0
60代後半 21.6 21.5 21.7
70代前半 19.7 18.6 20.7
70代後半 18.0 18.5 17.6
80代前半 15.3 15.1 15.5
80代後半以降 10.7 12.0 9.5

私を含む60歳代前半の人では、平均で男性は4.3本、女性は4本を既に失っているということです。

歯磨き
写真はイメージ
つまり、60代にもなれば、4〜5本の歯が抜けたあとに、お金持ちならインプラント処置を施したり、入れ歯を使っているのが普通ということになります。中には無処置(抜けたまま)の人もいるでしょうけど、これは意外でした。

私の場合、自慢でも何でもないですが、親知らずの両側を抜いたことがあり、また奥歯の数本を虫歯治療をして金属で埋めてはいますが、永久歯を抜いたことはなく、28本が今はなんとか健在です。

昨年、歯科検診を受けたときには、1本だけ要観察の虫歯になりかけの奥歯があるという診断で、あとの27本は特に問題ありませんでした。

あまり自分では熱心に歯や歯茎の手入れをしてきたわけではなく、社会人になってからは、朝と寝る前に歯磨き(丁寧ではなくいい加減ではあったけど)を欠かさなかったのと、特に50代以降はボトルタイプのキシリトールガムを身近なところに置いて、歯の掃除と噛む力の訓練を兼ねて噛んでいたのがほどほどに良かったのかも知れません。

最近歯医者へ行ったのは、15年前に親知らずを抜き、10年ほど前に奥歯の金属製詰め物が取れてしまい、詰め直しに行ったぐらいです。

歯医者についてちょっと書いておくと、歯医者で一番儲かるのはインプラント手術で、これは健康保険が適用にならないので、高額負担になります。

したがって、患者のことよりも、自分が稼ぎたい歯科医はすぐにインプラントを勧めますし、広告を見てもインプラント治療というのが目立ちます。

同様に虫歯治療の詰め物に、やたらと金(Gold)を勧めてくる歯医者も金亡者と思って良いでしょう。柔軟性や腐食性など金には優れたメリットがあることはわかりますが、詰め物は一生ものとは限らないので、通常は保険適用となる金銀パラジウム合金で十分だと思っています。

銀歯が目立つのが嫌だという場合は、やはり保険適用外ですが、金よりは安く、周囲の歯と同色のセラミックを使うという手があります。

住宅地で開業している歯科医は、近所の口コミや評判を気にしますから、技術はともかく、上記のように金儲け主義には走らず、家族ぐるみで長く付き合ってもらえる歯医者を目指すことが多そうです。

一方、繁華街やビジネス街、特に大きなビルの中に入っている大きな歯医者さんは、金儲け主義が蔓延しています。家賃が高い高級なビルに入り、ホテルのロビーのような豪華な待合室などお金がすごくかかるというのもわかります。

またそういうところで働く歯科医の多くは雇われ医師(サラリーマン医師)で、自分がどれだけ稼いだかで自分の給料が変わってくるせいか、やたらと患者にインプラントなど高額治療を勧める傾向にあります。

すべてがすべてそうではないでしょうけど、長年各地で様々な歯科医と付き合ってきた中でそう感じました。

【関連リンク】
1419 足るを知る
1345 塩分取得過多を反省する
1193 引退後は健康年齢までの期間が重要


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2020年3〜4月に見た映画 2020/5/6(水)

1430
翔んで埼玉 2019年 映画「翔んで埼玉」製作委員会制作 配給東映
監督 武内英樹 出演者 二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介、ブラザートム

魔夜峰央氏の漫画を原作としたコミカルな実写映画で、とにかく自虐的、奇想天外、アホらしさ満載の映画です。よくぞ実写化までこぎ着けたものだと感心します。でも出演者達の、そのバカバカしさに真剣に取り組んでいる姿が感動ものです。

内容はともかく、埼玉県人や千葉県人が心の奥深いところで感じている東京への劣等感をためらうことなくあぶり出し、自らを茶化すことで、真の郷土愛に目覚めていくという感じでしょうか。関西出身でにわか神奈川県民の私にはよくわかりません。

主演の二人、二階堂ふみとGACKTはともに沖縄出身者ですが、この映画では、東京と埼玉出身者という設定になっています。

そう言えば「図書館戦争」や「テルマエ・ロマエ」などとも、なにか共通するバカバカしさがあって、それなりに楽しめました。

でも日本映画界、悪いとは言わないまでも、映画そのものや、原作をアニメや漫画ばかりに頼り切っていて、これでいいのか?

★☆☆

            

影の軍隊 原題:L' ARMEE DES OMBRES 1969年 フランス
監督 ジャン=ピエール・メルヴィル 出演者 リノ・ヴァンチュラ、ジャン=ピエール・カッセル、シモーヌ・シニョレ

第二次世界大戦中、ドイツ軍に占領されたフランスで、地下に潜ってドイツに抵抗し続けたレジスタンス達の物語です。原作はフランスの作家ジョゼフ・ケッセルの同名小説で、著者の代表作には映画にもなった「昼顔」(1929年)などがあります。

とにかく場面の展開が急で、集中して見ていないと、誰がどうなった?がわからなくなりそうでした。主要な登場人物も多いです。

ストーリーは簡単に書けるシンプルなのものではなく、極めて簡単に言えば、フランスに進駐してきたナチスに対し、主人公のレジスタンス達が様々な反抗活動をおこない、時には裏切った仲間を殺し、やがてはみんな捕まって死んでいくという空しいもの。

日本人からすると、ドイツとフランスの関係は、日本と朝鮮半島の関係と同じ?と思いがちですが、その関係性は、現在の双方両国の関係を比較すると大いに違うなと思います。

映画でも、フランスの敵は、ナチス(あるいはゲシュタポ)であって、ドイツ全体を敵や悪とはみなしていないかなと。その点、朝鮮半島は、敵は日本の軍部(当時の帝国陸軍など)ではなく、天皇制を含めた日本全体を敵や悪と定めているような感じです。それが良好な仏独関係と、未だに改善しない日韓関係、日朝関係との大きな差のような気がします。

いずれにしても、地下に潜って抵抗活動を続けるメンバーが、捕らえられ、拷問の末に仲間を売り、悲惨な死を遂げていくシーンは目を背けたくなります。

自分への拷問だけなら、口を割らなくても、家族への蹂躙を示唆されると口を割らざるを得ないとか、敵も次々と弱点を突いてきます。その根比べです。

他国の軍隊に支配されるというのはどういうことか、そして平和のありがたさと素晴らしさを感じさせる映画です。

★★☆

            

タバコロード(Tobacco Road) 1941年 米(日本公開1988年)
監督:ジョン・フォード 出演:ダナ・アンドリュース、チャールズ・グレープウィン、ジーン・ティアニー

アメリカの小説家アースキン・コールドウェルの同名小説(1932年)が原作です。その著書がデビュー作で、著者の実質代表作となっています。

公開された1941年というと、日米開戦の年で、日本国内ではこうしたエンタメ映画を作って見る余裕はなかったでしょうけど、まだアメリカでは同年に公開された「市民ケーン」や「マルタの鷹」など娯楽作品が普通に上映されていました。

ストーリーは、アメリカ南部ジョージア州のタバコ葉の製造地帯を舞台に、貧しい農民、プア・ホワイトとよばれる人達の日常と生活を面白おかしく描いています。

この映画のもっともウリは映画界の匠、西部劇や戦争物などアクション活劇が多く、また派手な演出が好きそうな監督のジョン・フォードですが、どういう成り行きで、このような地味で動きの少ない映画の監督を引き受けたのかは不明です。

元々は演劇(戯曲)で上演されていたそうで、確かに映画を見ていても場面は固定された限定的、その中で役者が大げさに動き回っているだけという感じです。それもなかなか味はありますが、ジョン・フォード監督らしさを感じるのは、当時の壊れそうなクルマでのカースタントぐらいです。

当時、世界的に世相が暗くなっていた時代、これだけの貧乏農民を見て笑っていると、憂さ晴らしになったのか、それとも「あの人たちよりずっとマシな生活がおくれている」とか思ったのでしょうか。

とにかく、日々食べるものが買えないほど貧乏で、しかし明るく、前向きで、しかしズルく、悪賢く、怠惰でとよくわからない内容でした。

★☆☆

            

デューン/砂の惑星1984年 米
監督 デヴィッド・リンチ 出演者 カイル・マクラクラン、ショーン・ヤング

原作はフランク・ハーバートのSF大河小説で、日本では1985年に公開された映画です。デヴィッド・リンチ監督の映画なら間違いないかな?と思って楽しみにみたところ、、、残念な映画でした。

もっとも36年も前の映画ですから、先日見た火星が舞台の「オデッセイ」(2015年)や、宇宙ステーションから脱出する「ゼロ・グラビティ」(2013年)などの素晴らしいCG技術を駆使した映像と比べるのはよくないですが、あまりにも作りが陳腐すぎて、まだ巨額を投じただけあってか「2001年宇宙の旅」(1968年)のほうがずっと見応えがあります。

やっぱこの監督には奇想天外なSF映画よりは、リアルな愛憎ひしめく人間ドラマが向いているような気がします。

しかも原作は3冊に及ぶ長いドラマだけに、140分の映画に収めるのは、めまぐるしく展開する内容の薄いものになってしまうのは仕方がないのかも知れません。

同時期にテレビシリーズとしても制作されたそうで、NHKの大河ドラマ同様、1年ぐらいをかけて映像化するのに向いていそうです。

★☆☆

            

海よりもまだ深く 2016年 フジテレビ、バンダイビジュアル他
監督 是枝裕和 出演者 阿部寛、真木よう子、小林聡美

是枝監督と阿部寛主演とくるともう楽しみしかない感じで、さらに元気な頃の樹木希林までたっぷりと出てくる映画です。

原作は監督自らが考えたそうで、最近よくあるベストセラー小説やアニメを元にしたものではありません。

主人公は、売れない作家で、アルバイトに探偵事務所で勤務、お金が入ればギャンブルにすぐ使ってしまい、母親や姉にいつも無心しています。

さらに、離婚した妻と子供に養育費の支払いも滞り、浮気調査で、相手から調査結果を書き換えることで金を得ようとする小悪人でダメ男です。

別れた元妻に未練たっぷりで、母親もなんとか復縁出来ないかと協力してくれますが、「あの人は家庭には向かない」とバッサリです。

映画では主人公が立ち直る姿が見られるのか?と思いましたが、最後に父親が残した上等な硯を母親の部屋から勝手に持ち出し、質屋で見てもらったところ、思わぬ高額の値段がつき、売り払うのか?と思ったところ、その後のシーンで大切に持っていたのが救いということか。

主演の阿部寛は、その他の役では、割とコミカルではあるけれど、スーツをビシッと着て律儀で真面目なものが多く、こうした無精髭のダメダメ男にはちょっと向いてないかなという気がします。

母親役の樹木希林は最高の出来で、それに救われています。別れた元妻役の真木よう子はバツ1子持ち役にはもったいないぐらいホント若々しくて綺麗です。

★★☆

            

ベニスに死す 原題(英語):Death in Venice 1971年 イタリア・フランス合作
監督:ルキノ・ヴィスコンティ 出演者:ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン

トーマス・マン原作の小説を、1963年に「山猫」でカンヌのパルム・ドールを受賞したイタリアの監督ヴィスコンティが映画化したものです。

タイトルだけは有名ですので、知っていましたが、内容はまったく知らずに見ました。死が恋人を分かつ大人の恋愛映画だろう?ぐらいに思っていましたが、全然違いました。

主人公は、希代の作曲家マーラーをモチーフにした男性で、現実のマーラーの人生とはまったく違っていますが、映画の中で使われる音楽はマーラー作曲のクラシックが使われ、映画だけを見ていると、マーラーの自伝かと思ってしまいそうです。なお原作の小説では主人公は小説家となっているそうです。

内容は1911年、ドイツの作曲家である初老の主人公が、不評だった仕事を忘れるためにイタリアのベニスの避暑地へひとりでやってきます。

そこで出会った同じく避暑に来ていた上流階級の14歳のポーランド人美少年に気持ちを入れあげてしまい、葛藤の中で悶々とする中、ベニスの街にコレラが流行してきますが、ホテルも行政も観光で潤っているだけにひた隠しにしてやがては街中に死の影を落としていきます。

手っ取り早く言えば、中年男が美少年に対するプラトニックラブが燃え上がり、彼の姿を探し求めて街をさまよい、やがてコレラに冒されって、、、感じでしょうか。

う〜ん、そうした趣味はないので理解は不能ですが、一部の人達の間では感情移入して盛り上がったのでしょうかね。

ついでに指揮者であり作曲家として有名なグスタフ・マーラー(1860年〜1911年)について少し触れておくと、交響曲第1番ニ長調(副題:巨人)、交響曲第2番ハ短調(副題:復活)、交響曲第6番イ短調(副題:悲劇的)など多くの交響曲を作っているオーストリア人です。映画のようにコレラに感染して亡くなったのでも、外国旅行中に亡くなったわけでもありません。

★★☆


【関連リンク】
2020年1月〜2月 ペイルライダー(1985年米)、アラバマ物語(1963年米)、マスカレード・ホテル(2019年)、疾風ロンド(2016年)、ブラジルから来た少年(1978年米・英)

2019年11〜12月 億男(2018年)、バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年)、マーニー(1964年)、赤ひげ (1965年)

2019年10月 遥かなる大地へ(1992年)、モンスター上司(2011年)、ワイルドカード(2015年)、早春(1956年)


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この1年間でよく読まれた記事 2020/5/9(土)

1431
コロナのせいにして、あまり外出もなく、インプットもアウトプットもしてない自堕落な日々をおくっていることで、ネタ不足に陥っています。

リストラ天国そう言う時は迷わず「リス天ブログの過去人気?記事特集」でお茶を濁します。

ま、テレビでも再放送や過去の名場面集など、手抜きの番組が多いので許されるでし・・(o・_・)=○)*_*)バキッ

リストラ天国は、現在本サイトhttps://restrer.sakura.ne.jp/ )と、ブログ「おやじの主張・日記」( https://restrer.atgj.net/ )の二本立てですが、日々の更新はブログだけです。

したがって、検索で引っかかるのも基本ブログのほうで、ページビューや訪問数もブログがほとんどです。

その前に、ブログに書いているのは、検索エンジンに相性が良い「最新ニュース記事などフロー系コンテンツ」ではなく、検索エンジンからは無視されがち?な、長く(古くなっても)読んでもらえることを考えた「ストック型コンテンツ」を目指しています。

2019年5月〜2020年4月までの1年間のデータを簡単にまとめておきます。あ、PVや訪問数というのは恥ずかしい限りの少なさなので、書きません(笑)

まずは、ダイレクト(お気に入りなど)でやってくる人以外で、検索等のリンクからたどってリス天ブログへやってくるかという順位です。

参照元/メディア
1.google / organic
2.yahoo / organic
3.matome.naver.jp / referral
4.Twitter
5.www2.ezbbs.net / referral
6.bing / organic
7.baidu.com / referral

やはりGoogle先生強しです。

3.のmatome.naver.jp は特になにも関係(登録とかしてない)していませんが、誰かがリンクを貼ってくれたりしているのでしょうかね。

4.のTwitterは記事をあげたあと条件反射でツイートしているので、そのおかげです。

7.のbaidu.comというのは中国の有名な検索エンジンですが、ちゃんとクロールしてくれているのですね。中国の悪口は書いていない(たぶん)ので、チャイナマフィアに襲われる心配はないと思いますが。

次に、この1年間によく読まれたブログ記事20位までです。

まずは11位〜20位まで

11.書店数や出版業界売上減と未来 2015/9/9

12.出版社不況の現状 2013/9/1

13.火事と高齢化社会の因果関係 2015/1/17

14.地方が限界集落化していく 2013/5/11

15.元アル中探偵マット・スカダーに惚れる 2017/5/20

16.客員教授と非常勤講師ってなんだ? 2013/11/6

17.労働人口と非労働人口推移と完全失業率 2013/4/9

18.大卒初任給の推移 2016/12/17

19.五輪競技除外候補とスポーツ競技人口 2013/3/20

20.驚くことに日本の労働力人口は今でも増えている 2018/9/5

7年前の2013年の記事が5つも入っています。その次が5年前の2015年の記事が2つ。

上記にも書きましたが長く読まれるストック型記事の特徴が出ている!というか最近の記事に勢いが感じられないとも言えます(笑)

さて2019年5月〜2020年4月の1年間に読まれたベスト10です。

1.ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 2014/4/12

2.マイカーで東京から京都まで旅行する場合 その2 2011/4/9

3.スペンサーシリーズの読み方(初級者編) 2010/1/24

4.洗面化粧台をDIYで交換 その2工事編 2011/6/21

5.少年犯罪は増加、凶悪化しているのか? 2014/9/6

6.大きく変化していく農業従事者 2015/12/12

7.交通違反の反則金の行方を知っているか? 2018/5/12

8.運転免許証取得者は意外にも増えている 2018/6/9

9.失業率推移ではなく失業者数推移でみると 2011/5/18

10.生活保護世帯の増加は高齢者増加だけが原因なのか? 2015/11/3

スペンサー強し!ベスト10に二つも関連記事が入りました。

あと特徴としてベスト11〜20位でもそうでしたが、ベスト10ではなんと9年も前の2011年の記事が3つも入っています。長く読まれていて嬉しいですね〜

比較的最近の2018年の二つの記事は交通違反と運転免許証という自動車関係の記事でした。また2位のマイカーで京都の記事もクルマ関係ですから、このネタは鉄板になりつつあります。

一方では、個人的にはよく書いている高齢者関連の記事は20位中、3つといまいちウケは良くないようです。

若い人は高齢者ネタには興味はないし、高齢者は知らないあかの他人のブログなんか読まないかな、、、

ま、それはともかく、これからも、長く読み続けられる記事を書くことを最優先にやっていきたいと思います。


【関連リンク】
1395 日記で振り返る2019年
1290 日記で振り返る2018年
959 今でもよく読まれている過去のブログは?


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文学小説の読書感想文の書き方 2020/5/13(水)

1432
小学生〜中学生の頃には、夏休みの宿題とか、なにかにつけて読書感想文というのを書かされます。また、高校生や大学生(就活とかで)になっても、読書感想文というのでなくても、与えられたテーマで作文や論文を書くという機会も多いと思います。

ここでは単なる読書感想文の書き方について、私の持論を書いておきます。あまり参考にならないかも。

実は中学生時代、そこそこ読書量があったので、夏休みの読書感想文を書いてくるという宿題が得意でした。

つまり数を読んでいると、感想文の書きやすい本と、書きにくい本の区別がわかっています。

書きやすいかどうかは誰にでも共通するかというとそういうわけではなく、読んでみて、面白くワクワクした小説などは書きやすく、そのワクワクしたポイントを抜き出してポジティブな感想とともに書けば良いわけです。

なにか使命感で嫌々読んでも、ポジティブな感想文なんて書けませんからね。

あと、単に書かれてたことだけで終始するのではなく、そこで得られた知見を、自分の生活や考え方などに結びつけ、書籍から発展して書くことがウケの良い感想文なのです。

例えば、小説の中に出てきた主人公の行動について、「自分ならこう考えただろう」とか、「主人公の失敗は誰にでも起きることで、自分も・・・」という具合に。

その中の「自分の考え」や「自分の失敗」はなにも事実起きたことを書く必要はなく、想像(創造?)で書けば良いのです。別にたかが感想文で、誰も「それを証明しろ!」と言いませんから。

新卒時の就職試験で、「○○について、自分の意見を2千字程度で書け」みたいな論文試験がありました。

論文試験用にと、事前にいくつかのあまり知られていなそうな名言を暗記しておき、テーマと全然関係がなくても、無理矢理にその名言を出せるように文章を書き、格調高い?文章に仕上げたところ、第二次試験の面接で言われましたが、それが絶賛されていたとか(笑)

「その割には、このブログの文章は全然格調高くないね!」って言われそうですが、ブログは採点される宿題でもなければ、将来を決めるかも知れない就職試験でもありませんからね。(言い訳です)

なんでも最近は夏休みの宿題(読書感想文とか工作とか)を簡単にネットで購入出来るそうですが、そうしたものは見る人が見れば、本人が書いたり作ったりしたものかどうかなんて、プロにかかれば簡単に見破られます。

それなら、例え自分の創作が加味されていても、自分の言葉や癖を盛り込んで作った方が、将来、そうしたインチキができない立場や状況下で、きっと役立ってくれるでしょうし、少なくともまともな教養が身につけられそうです。

一応、中学生や高校生の読者感想文に向いた(ページが少ない)書籍を書いておくと、

老人と海」ヘミングウェイ 170ページ
変身」フランツ カフカ 223ページ
異邦人」カミュ 143ページ
悲しみよこんにちは」フランソワーズ・サガン 197ページ
車輪の下」ヘルマン・ヘッセ 234ページ
アルケミスト 夢を旅した少年」パウロ・コエーリョ 208ページ
華麗なるギャツビー」フィツジェラルド 251ページ

人間失格」太宰治 192ページ
雪国」川端康成 208ページ
潮騒」三島由紀夫 224ページ
春琴抄」谷崎潤一郎 126ページ
蜘蛛の糸・地獄変」芥川龍之介 213ページ
銀の匙」中勘助 222ページ
李陵・山月記」中島 敦 224ページ
風立ちぬ」堀 辰雄 152ページ

これらの小説の特徴は、読み継がれてきた名作で中身が濃い割には短い小説で、読みやすいからです。ちゃんとした感想文を書くのなら、できれば最低2回はサクッと読みたいところです。


【関連リンク】
1401 2019年に読んだベスト書籍
1295 リス天管理人が2018年に読んだベスト書籍
1191 リス天管理人が2017年に読んだベスト書籍


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5月前半の読書と感想、書評 2020/5/16(土)

1433
レイトショー (講談社文庫)(上)(下) マイクル・コナリー

原題は「The Late Show」のこの作品は、アメリカで2017年に刊行され、翻訳版は今年2020年に文庫として発刊されました。

その「The Late Show」」は通常テレビの深夜番組を指すことが多いのですが、ここでは、夜の11時から勤務が始まる深夜専門の刑事のことを指しています。

コナリーの作品は1992年の「ナイトホークス」から始まる有名な「ハリー・ボッシュシリーズ」や、「リンカーン弁護士」の「ミッキー・ハラーシリーズ」など複数の主人公がいますが、今回の「レイトショー」では新たにレネイ・バラードという女性刑事が主人公となっています。

著者は、私と1歳違いの64歳になってからも、新たなシリーズをスタートさせるというモチベーションの高さで尊敬します。私なんか、別に財産はないけれど、もう完全リタイアを画策しているというのに、、、

さて、ストーリーは、元のセクハラ上司とぶつかったことで、誰もがやりたがらない深夜番専門の勤務へ飛ばされて、クレジットカード詐欺やら、暴行事件など細々した仕事を淡々とこなしています。

偶然、暴行被害者の聴取で病院を訪れていたとき、ナイトクラブで発砲事件が起きて、その被害者のひとりがその病院へ運ばれてきたことから、その事件に関わっていくことになります。

というのは、通常深夜勤務の刑事は、夜に起きた重大事件でも、刑事として立ち会いますが、そこで調べたことは、朝になれば通常の昼間勤務の刑事にすべて渡し、それ以降は関わらないのが普通となっています。

それゆえに、自分が最初に関わった事件がその後どうなったかもわからず、ひとつの事件を解決していくという仕事の醍醐味がありません。

そうした慣習をうまくくぐり抜け、夜の勤務をしながらも昼間の間に寝ないでナイトクラブで起きた事件について調べて行き、真相に近づいていくことに。

ま、著者が同じというバイアスがかかっていることもあり、ボッシュ刑事の女性版という感じです。ボッシュと同様に若い頃に両親についてのトラウマなどを抱えていることも似ています。

舞台がロサンジェルスということもあり、今回の主人公は白人ではなくハワイ出身で、ダイバシティに配慮しているのか、マイノリティを主人公に持ってきています。

また独身ということで、保護観察官、海のライフガードと浮名を流し、最後の方では助けてもらった刑事弁護士に迫られたりと、あまり著者が得意ではないお色気?なシーンもあったりします。

まだ翻訳版は未刊ですが、ボッシュとこのバラードが絡む「Dark Sacred Night」(2018年)がアメリカでは発刊されているので、今後が楽しみです。

★★★

著者別読書感想(マイクル・コナリー)

            

クラウド・ナイン (講談社文庫) 服部真澄

2015年単行本、2018年に文庫化された長編インテリジェンス小説です。著者の小説は好きで、「龍の契り」(1995年刊)、「鷲の驕り」(1996年刊)、「ディール・メイカー」(1998年刊)、「バカラ」、「KATANA」(2010年刊)、「天の方舟」(2011年刊)と読んできました。

お得意の国際謀略とインテリジェンス(諜報)と経済などをうまく組み合わせた規模が大きい小説が多いようです。

この作品のタイトル「クラウド・ナイン」は通常は「意気揚々」という意味ですが、この小説ではバックミンスター・フラーが名付けた浮遊都市をイメージしているような感じです。

某巨大検索エンジン会社を思わせる米国大手IT企業の社長が私費を投じて巨大データセンターの電力を自力でまかなえるよう人工衛星を利用した宇宙発電を研究していたことがわかります。そのためのロケットが何の予告もなく公海上から打ち上げられ、世界が驚愕します。

しかしその社長は脳腫瘍のため手術をし、意識が戻っていない状態で、いったいどういうことが起きている?ということを同社に勤務している日本人エンジニアが副社長に命じられて調べて行くという物語です。

また同時進行として輸血用血液の不足をバイオテクノロジーで解決する新たな血清が発明され、それが様々な思惑と巨大ビジネスとして成長していきます。

その二つがどう結びつくのか、ハラハラドキドキの展開でたいへん面白く読めました。

ただ、どうしても日本人が書く国際謀略ミステリーや経済小説というのは、どうもリアリティに欠け、ありえねぇと思うほど都合良く展開していくのは、日本人にはそうしたことに似合っていないのかなぁと思うばかりです。

★★☆

著者別読書感想(服部真澄)

            

メゾン・ド・ポリス 退職刑事のシェアハウス (角川文庫) 加藤実秋

2018年に文庫で発刊された小説です。コミカルな1話完結型の連作短編で、有川浩著「三匹のおっさん」と似たようなパターンです。

著者の作品は2015年に「モップガール」を読んでいます。

2015年2月前半の読書と感想、書評(モップガール)

タイトルからも想像出来るように、警察官が住むメゾン、つまりシェアハウスが舞台となっています。昨年2019年には、高畑充希、西島秀俊、野口五郎などの出演でTBS系のドラマが制作・放送されました。見ていないけど。

警察官と言っても、すでに退職した中高年ばかりの男やもめ達が集団で住んでいる一軒家です。

そこに新人の女性刑事が事件について相談に行くと、待ってました!とばかりに引退した元刑事達が事件の解決に一役買ってくれるという流れです。

もうひとつ大きな流れとして、女性刑事の父親がある日失踪してしまい、それが巨大建設会社の不正を知ったことで、家族に被害が及ばないよう、なにも言わずに消えたと言うことが徐々に明らかになっていきます。

おそらく続編では、その先が書かれるのではないかと思います。

★★☆

            

まほろ駅前狂騒曲 (文春文庫) 三浦しをん

まほろ駅前多田便利軒」(2006年単行本/2009年文庫)、「まほろ駅前番外地」(2009年単行本/2012年文庫)のシリーズ第3弾がこの「まほろ駅前狂騒曲」(2013年単行本/2017年文庫)です。

2019年2月前半の読書と感想、書評(まほろ駅前番外地)

瑛太と松田龍平コンビのテレビドラマや映画でもおなじみです。前に映画を見たので、小説を読んでいても、主人公が瑛太と松田龍平のイメージが強烈すぎて、なかなか小説の主人公に集中ができなくなりました。

こうしたイケメン男優二人を主人公とした物語には映画やドラマがよく似合い、古くは「俺たちの勲章」や、最近では「あぶない刑事」など数多くのドラマや映画が作られています。

主人公は子供を亡くし離婚したあと実家のある東京都の町田市をモデルにした街で、ひとりで便利屋を始めますが、そこに高校の同級生だった男が転がりこんできて、男二人の生活となります。

その同級生(松田龍平)は、子供の頃に親から受けた精神的な虐待でトラウマをもっていて、かなり変人というところがミソです。だんだんと父親の松田優作の演技と似てきています。

今回の作品で一応シリーズは終了とのことですが、おそらく何年か後にはまた出てくるか、あるいはスピンオフものが作られそうな気がします。

ストーリーは、まほろ市で無農薬野菜をうたった健康食品を販売する謎の団体が勢力を拡大してきて、それに危機感を感じる街の裏の顔役や、助けを求められた便利屋が、活躍するというもので、内容的にはつまらない話しです。

貧乏で、幼子を亡くしたトラウマを抱えていた主人公に、ようやく春が訪れたというのがこの回で一番救われます。

★☆☆

著者別読書感想(三浦しをん)

            

孤独のチカラ (新潮文庫) 齋藤 孝

2005年に単行本として発刊後、2010年に文庫が発刊されました。内容的には経験から来る持論をとうとうと述べるエッセイ的なもので、新書にすべきでは?って気もします。

最近流行りのコミュニケーション力全盛に反し、実は孤独によってこそ成長していくのだという自身の経験を元にしています。

確かに勉強するのは個人の努力が最大で、その勉強は仲間同士でワイワイするものではなく、本を熟読したり、考えたりと孤独の中で培われていくものだという論理には一理ありそうです。

ただそれは著者や私のような旧世代が一番勉強をしてきた昭和時代と違い、現在の令和時代にはまた別の論理も加わってくるのかも知れません。

それは過去の人よりも現在の人達が作っていくものなので、旧世代が「こうするべきだ!」というのは大きなお世話でしょう。世俗には疎く、プライドの高い教育者ならそれは認めたくない現実でしょうけど。

初出が2005年(平成17年)で、まだ昭和以前の価値観や慣習が色濃く残っている時代だったでしょうから、仕方はありませんが、今の十代が読むと、「これは幕末か明治時代に書かれたもの?」っていう感じかも知れません。

それは著者が好きな古典から大きな影響を受けているせいかも知れません。今の時代感覚に合っているかな〜というのが率直な感想です。

★☆☆


【関連リンク】
 4月後半の読書 火刑法廷、老後の資金がありません、聞く力 心をひらく35のヒント、仮面病棟
 4月前半の読書 墓標なき街、裁判官の爆笑お言葉集、かたみ歌、おとなの教養、老後の資金がありません
 3月後半の読書 最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 、よろずのことに気をつけよ、嘘ばっかり、人生に生きる価値はない


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新聞の発行部数推移など 2020/5/20(水)

1434
久しぶりに新聞の発行部数を調べてみました。

前に新聞の発行部数(新聞社別発行部数)について書いたのは2013年で7年前です。総発行部数について書いたのは2012年のことです。

消滅すると言われていた新聞社の近況 2013/8/24(土)

新聞に想うこと その2 2012/2/25(土)

2000年から2019年までの19年間の新聞発行部数は日本新聞協会のデータを参考にしています。

新聞の発行部数データ
新聞の発行部数データ

新聞の種類(一般紙とスポーツ紙別発行部数推移)
新聞の種類(一般紙とスポーツ紙別発行部数推移

新聞紙トータルでは、見事にこの19年間、一度も盛り返すことはなく(一般紙に限れば2004年だけ前年を上回っています)、順調に減らしてきています。特にここ2〜3年は1年で5%近くの下落で急速に落ちてきています。

2000年と2019年を比較すると、一般紙で1252万部減、74%、スポーツ紙で337万部減、47%、合計で1590万部減、70%(3割減)となっています。1年平均にすると1.6%減、毎年89万部ずつ減ってきているカウントです。

一方では、新聞をとる世帯数は増えています。

グラフにしてみると、世帯数(黄色)は右肩上がり、新聞の合計部数(青色)は右肩下がりと対照的なグラフになっています。これは1世帯あたりの購読部数(赤折れ線)が急激に下がっていることから起きることです。

世帯数と1世帯あたり部数の推移
世帯数と1世帯あたり部数の推移

平均で1世帯に新聞を1部購読していたのは2007年までで、それ以降、毎年2〜3%下がり続け、2019年は1世帯あたりの購読数は0.66という低さです。

ところで2009年以降は人口は減少しているのに、なぜに2019年の現在も世帯数は増加?と素朴な疑問が生じますが、それはつまり高齢者も、若者もひとり住まいが増えてきているということです。

祖父母と両親とその子供達の3世代が一緒に住む大家族から、団塊世代から顕著になった親子2世代だけで住む核家族、そして現在は、それぞれの世代が別々に住む独居の時代です。

主要新聞の最新の発行部数(ABC部数)を載せておきます。この数値は比較的信頼がおける実質の数値です。
主要新聞の最新の発行部数


最後に、世界の新聞発行部数比較です。

但し2008年調査のデータしか見つけられなかったので、12年も前の順位と発行部数です。リストには上位100社がありましたが、その中から上位15位まで抜き出しておきました。世界のトップ15位中、7つの日本紙が入っています。それで十分でしょう。

データ出典List of Top 100 Newspapers in the world by circulation(世界の新聞発行部数トップ100リスト)
世界の新聞発行部数比較

別に日本人だけが特別に新聞が好きな国民性ということではなく、日本では世界でも類を見ない全国紙(巨大新聞社)が強い国なのです。

しかしこれからは巨大紙のシェアが落ちてくることで、相対的に地方紙の影響力が付いてくるようになるのかも知れません。地方紙も、通信社のニュースを転載しているだけでなく、魅力的な独自のコンテンツを揃えていかないと、将来はないでしょう。

あと、新聞の電子化ですが、一番新聞購読の電子版率が進んでいそうな日経新聞でも、「電子版/朝刊発行部数」を見ると16%程度です。朝刊の発行部数を電子版購読者が超える(16%→100%)のは、まだ10数年はかかりそうです。


【関連リンク】
雇用と働き方が変化したこの30年
毎年書籍や雑誌はどれぐらい出版されているか
新聞に想うこと その1


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つたなくテレワークをやって思ったこと 2020/5/23(土)

1435
テレワークが一気に進んできたことで、これからのビジネスパーソンに必要とされる能力が一部変わってきました。

テレワーク
  (写真はイメージ)
それは最新のテクニカルな知識とそれをうまく使いこなす能力はもちろんですが、その他にも自分がカッコよく写る方法とか、写る背景にこったり、自宅ファッションまで様々あります。

私もご多分に漏れず、つたないながらテレワークをしていますが、偶然というかラッキーだったことに、コロナ騒動がこれほど大きくなる前に、自宅用にカメラ付きのノートPCを購入していたことで、これが大いに役立ちました。

と言うのも、普段使っているデスクトップPCにはマイクもカメラも付いていないので、web会議(テレビ会議)に参加することができません。

一番良く使われているzoomの場合、オンラインセミナーなどで、動画を見て聞くだけならできる?と思っていたら、カメラは必須でないものの、マイクを接続していないと、セミナーの音声が聞こえないことに気がつきました。今どき遅れてますね〜我ながら。

それはそうと、web会議をやっていて思ったのは、プレゼンテーションの巧さ、わかりやすさが際立つ人と、「えぇ〜と、、、えぇ〜と」や「あの〜、、あの〜」「本当に〜、、本当に〜」を連発して聞くに堪えないようなクセというか発言がダラダラ続く人と、実際に対面して会議をするよりハッキリとわかります。

それは、広い会議室、様々な騒音の中、ホワイトボードや手元のPCに気が散って、人の話を集中して聞いていないのですが、テレビ会議の場合は、直接聞くよりもずっと聞きづらいこともあって集中して聞いているので、その人の発言がとても気になります。

パソコンネット環境によっては、話しが時々途切れたりするので、集中していないと話しの前後がわからなくなります。

「言葉に勢いがない」、「語尾が曖昧で不明瞭」、「話しが無駄が多く長い」、「抑揚がなく棒読みで単調」など、せっかく集中して話しを聞いていても、内容よりもグッタリとした疲れしか感じないことがあります。

リアルな会議でプレゼンが巧い人は、そうしたテレビ会議でもさすが巧いなぁって思いますが、普段あまり感じていなかった下手な人のプレゼンは、リアルの時だと許せるところ、テレビ会議だと細かなことにまで気がついて、つい文句を言いたくなります。

テレビ会議だと、人に見られていないから、とつまらない(内容のない)話しの時にはなにか他のことでもしてようとか思いますが、あとでちょっと隣の人に小声で確認したり聞いたりすることができず、自分しか頼れないので、仕方なく話しを集中して聞かなければならず、それが本当につまらないプレゼンだったりすると、ただ腹立たしさだけが残ってしまいます。

双方向での議論や協議はいいのですけど、報告をダラダラ聞くというのはテレビ会議はあまり向かないかな。それなら書面に書いて送ってくれ!とか言いたくなります。慣れの問題かも知れません。

これがリアルな会議とテレビ会議の一番違う点かなぁって思ったり。

よくリアルでのコミュニケーションだと問題は起きないようなことでも、メールやSNSではちょっとした勘違いや誤解で炎上したり、友人や仲間と揉めたりすることが起きます。

要はヒトは誕生以来、リアル(目の前で)でコミュニケーションすることに最適化されていて、いくら技術が進み、社会環境が変わったと言っても、文字や映像、音声でのコミュニケーションは、まだ始まったばかりで(文字のコミュニケーションは手紙等で相当以前からありますが)、まだ十分に慣れ親しんでいるという状況にはないということです。

だから、そうしたコミュニケーションで、誤解した、誤解されたというのは決してその人達が悪いのではなく、まだそうした環境に我々が十分適応できていないと言うことです。

そしてこうした変化していく環境に、柔軟に対応ができるのは、やはり若さでしょう。

小さな子供ほど新たな知識を吸収するスピードが大人の何倍も速いと言われています。成長するほどその速度は緩やかになっていきますが、それでも20代と40代、50代では新しい知識を吸収するスピードには大きな差があります。

もちろん個人差があって、70歳、80歳になっても新しいことにどんどん挑戦し、若い人がかなわないということもあるでしょうけど、それはちょっと特殊な例です。

コロナ騒動で、働き方や価値観、生活スタイルなどが一気に大きく変わり、それに即応できる人と、なかなか変化についていけない人で、この先10年20年大きな差が付いてしまうのかも知れません。

私はそうした激しい競争社会からの引退間近で良かったと思う日々です。


【関連リンク】
1273 働き方改革と通勤定期
1132 歩数計とともに
926 在宅派遣就労が拡がる可能性はある?


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コロナ時代のテレビ番組と再放送 2020/5/27(水)

1436
新型コロナウイルスの影響で、テレビ番組の制作ができなくなり、番組編成にも大きな影響を及ぼしています。

個人的には、バラエティや歌番組などにはまったく興味がなく見ないのでどうでも良いのですが、スポーツ中継やドキュメンタリー、紀行物、歴史物の番組も新しいコンテンツ制作がままならないので、再放送ばっかりで食傷気味です。

テレビ番組

上記TV番組表は、5月25日の19時〜22時のゴールデンタイムのもので、赤い○印が、再放送、または事実上の再放送の番組です。どう?ひどいでしょ?

私は日曜日に1週間の番組録をおこない、基本的には録画した放送を見ています。その理由としては、
(1)コマーシャルを飛ばして見る
(2)時間を節約するため1.5倍速で見る
からです。

スポーツ中継は、さすがにLIVEで見るのが一番なので、海外でおこなわれる深夜でなければ録画はしていません。

また映画や演芸、音楽が重要なコンテンツの場合は、録画でもさすがに1.5倍速ではみませんが、ドキュメンタリーや情報番組、歴史物などは短時間でサクッと見られるので早回し再生は重宝しています。

特にNHKの番組では、アナウンサーやナレーターが、耳が遠くなってきた高齢化社会に合わせているのか、ゆっくり喋る訓練が行き届いていて、1.5倍速で聞くとちょうど良い速度になります。民放のアナウンサーや民放出身のアナウンサー・司会者はやや早口で1.5速では聞き取れないこともあります。

そういう録画生活をしていて、最近特にいくつかの?を感じています。

(1)地上波で放送された番組を、そのまま後日、BSで放送する場合は再放送の表記がない

(2)以前放送した番組に、「○○選」「○○アンコール」「○○SP(スペシャル)」「○○総集編」という表記を追加すれば「再放送」という表記をしなくて良いらしい(実質再放送)

(1)について、再放送や地上波で放送した直後にBSで放送(その逆もあり)するのは、録画する場合に2番組同時録画ができずに録画をあきらめた番組が、別の日に録画出来るのでありがたいです。

しかし地上波で録画したのに、再放送の表記がないため、BSで同じ番組を録画予約してしまったことが何度もあります。いちいち番組タイトルまで覚えていないので、適当に興味の範囲で選ぶとかなりダブってしまいます。

地上波の局とBSの局とは違うのだ!という主張が、制作側にあるのかも知れません。ユーザーからすればNHKは地上波もBSもNHKで、日テレもテレ朝も、BS局とみな一緒のようにしか見えませんけどね。

再放送表記でなくても、番組表になにか誤解を与えないよう、地上波で過去に放送がおこなわれたものだということがわかる表記があればいいのになぁって思います。

(2)についてですが、テレビ局としては再放送(の表記)はできるだけ避けたいのでしょう。

まったく同じ番組なのに「NHKスペシャル選」とか「ごごナマ アンコール○○」「大改造!!劇的ビフォーアフター スペシャル」などの表示で「再放送」の表示をせず、普通にしれっと普通の番組として表記されるのはどうなのでしょう。

今回コロナ騒動の影響で、ニュース番組以外は再放送番組ばかりになってきていて、さすがに再放送表記だらけの番組編成にするのはテレビマンとしての矜持に反すると思っているのでしょうけど、それを小手先で誤魔化すのは、テレビマンとしてのプライドも矜持も感じられず、みっともないな〜というのが感想です。

再放送でないものも、過去の名場面集とか寄せ集めで実質再放送と変わらないような番組も多く、ニュース以外はもう見たくない感じです。

NHKはゴールデン時間帯含め、再放送(まがい)の番組ばかりです。そういう状況で制作費もかからないわけで、ここは受信料を2〜3ヶ月分ぐらい無料にするとかしてもらわなければ割に合いません。不払い運動をしたいぐらいです。

本番組とCMとの境界線をあやふやにしてしまうような広告手法は禁じられていますが、初放送と再放送の境界を曖昧にすることは今は認められているようです。早くこうしたテレビ局都合の勝手な手法は禁止または自主規制をしてもらいたいものです。

最後に、せっかくこういうコンテンツに困る時こそ、うんと昔の名作映画や名人達の落語、漫才など、平時だと視聴率はあまり取れない番組の放送(再放送)をやってくれたら嬉しいのにと思わざるを得ません。

世の中が自粛ムードで暗くなりがちな時こそ、最近の軽薄で全然笑えないバラエティではなく、古くても名人達が繰り広げる演芸や名作映画を見て笑って感激してストレスを発散したいものです。


【関連リンク】
1147 名人漫才コンビ 人生幸朗・生恵幸子
983 我が青春のヒーロー、スティーブ・マックイーン
910 テレビ番組はタイムシフト視聴が当たり前?


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5月後半の読書と感想、書評 2020/5/30(土)

1437
東京バンドワゴン (集英社文庫) 小路幸也

著者は北海道出身の方で、私より数年だけ若い方です。2002年にデビューし、そろそろベテランの域に達しているというところでしょうか。この著者の作品を読むのは今回が初めてです。

本書は2006年に単行本、2008年に文庫化された連作中編小説で、その後「東京バンドワゴンシリーズ」となり、現在14作も続いています。

また2013年には、亀梨和也、玉置浩二、ミムラ、多部未華子などの出演で「東京バンドワゴン〜下町大家族物語」というタイトルでテレビドラマ化されています。

ま、手っ取り早く言ってしまうと、昭和時代のサザエさん一家を平成時代に合わせたような、東京の下町商店街で古書店とカフェを開いている大家族一家のドタバタ劇と言う感じでしょうか。

舞台が古書店ということもあり、古書のうんちくとか、値付けについての話しも少し出てきたりして、書籍好きにはそういう意味も含めて興味がわくかも。

元々、書籍好きな作家さんが書く小説ですから、舞台設定に図書館とか書店、古書店、主人公には作家やライター、編集者という安易な?設定が多い気がします。その中のひとつですね。

確かにホームドラマの原作としては良いかも知れませんが、シリーズの続編を読みたいか?って言われるとそこまではないかなぁ、、、

★★☆

            

再会 (講談社文庫) 横関 大

40代の中堅作家さんの作品で、今回著者の作品を読むのは初めてです。何度も江戸川乱歩賞に応募し、最終選考に残りながら惜しくも受賞できず、2010年、8度目の挑戦でこの作品(初出時のタイトルは「再会のタイムカプセル」)が見事受賞し、実質的なデビュー作品となりました。文庫版は二年後の2012年に発刊されています。

正直、読んでいて、この「設定には無理があるだろう」とか「都合良く偶然が重なって」みたいなところがあちこちにあって、よく練られたリアリティのあるストーリーとは言い難いのですが、全体に流れる大雑把なプロットには著者の緻密さと巧さを感じさせます。

主人公は同じ小学校で仲良かった4人の男女で、小学校を卒業して23年が経過し、それぞれ別々の生活を送っている中、ある事件が起きることで、23年前に封印したはずのタイムカプセルの中身について、注目されることになります。

でもさぁー、タイムカプセルって、何年か後に開くことを前提としたもので、開くことを前提としない「封印したタイムカプセル」ってなに?って思ってしまいました。

もし封印したいなら、深海に静めるとか、そこまでしなくても、ダム湖や大きな沼に沈めれば、まず普通に封印できるってことは小学生でもわかりそうなことです。

ちなみに、私の経験では、小学校卒業の前にクラスでタイムカプセルを校庭に埋めて、成人後の10年後に集まって開けました。大阪万博の時に松下電器産業(現パナソニック)が企画した5000年後に開くタイムカプセルは大阪城公園に埋められています。5000年後に地球や日本の国土があるのか?っていうのはともかくです。

仲良し4人組のひとりは刑事となり、最近この街の警察署に戻ってきていて、偶然幼馴染みが関係する事件を担当することになります。

やがて23年前になにが起きたのか、それぞれどういう苦悩を抱え込んでしまったのか、など徐々に露わとなってくるという流れです。

読者に謎解きを試すというものではなく、最初はなにもわからなかったことが、タマネギの皮を1枚1枚むいていくように少しずつ明らかになっていくというちょっとまどろっこしさはありますが、途中ではなかなか中断出来ず、一気に読むことができました。


★★☆

            

怒らない技術 (フォレスト2545新書) 嶋津良智

以前にはアンガーマネジメント系の本を読んで、歳を重ねるにつれ怒りっぽくなってくるのをなんとか抑えようと四苦八苦している中、たまたま見つけたというか、ショッキングピンクのド派手なカバーで、やけに目立っていたのつい引き寄せられて購入しました。

2010年発刊の新書で、誰が付けたか引きのあるタイトルも良いですよね。

著者は、、、知らないなぁ〜また自分の事業PRのためのパンフレット的な新書か〜?って買ったのを悔やみかけていたところ、著者には失礼ながら、読み始めるとなかなkよく書けている、面白い、読みやすい。PR色はもちろんありましたが。

ただ、この本の内容は中年男の怒りに対して抑える方法を伝授する話しではなく、若い人向けに、コミュニケーションを円滑にするため、またその能力を上げて仕事に生かすために書かれたという感じです。

私がもう40年若かったら(笑)、きっとこの著者の信者になっていたかも知れません。

だてにビジネス界で若くして稼いだあとは、未練も残さず、さっと身を引いて教育事業へ移った方らしく、こうした若い人に教えることが好きで天性なのでしょう。

もちろん中年や高年者でも、読んで損した!ってことはなく、いろいろと我が身を振り返って考えることもあり、また自分の若いときの失敗も、この本を読んでいればなかったのにぃーと思うこともありそうです。

★★☆

            

ブラックボックス (朝日文庫) 篠田節子

週刊朝日に連載され、2013年に単行本、2016年に文庫版が発刊された長編小説です。1997年に「女たちのジハード」で直木賞を受賞している著者の小説は、2003年に読んだ「弥勒」以降、計8冊になります(なぜか「長女たち」が2冊ありそれをカウントすると9冊)。いずれにしても外れのない作家さんで、安心して読むことができます。

この小説のテーマは、野菜の安全性ということになりますが、この小説の中には、

・システム化された野菜工場の実態
・そこで働く名ばかりの外国人技能実習生の実態
・世界の食糧不足
・食品添加物の安全性
・添加物の複合で起きる発癌化や催奇性
・遺伝子組み換え技術の功罪
・内部通報制度や、内部通報者保護の問題

など多くの社会問題が提起されています。

タイトルのブラックボックスは、生育を最適化され、太陽にもあたらない無菌の密閉された工場で、殺菌剤や、溶液に浸され、なにから作られたかよくわからない栄養素を注入され、同一の規格で大量に作られる野菜栽培のシステマティックな工程は、誰にもわからないということを指しています。

1975年に出版され、高度成長社会に大きなネガティブなインパクトを与えた有吉佐和子著の「複合汚染」に似た、社会問題告発型の小説ですが、決して硬派なものではなく、主人公達もどこにでもいる野菜工場で夜勤で働くアルバイトや、農家の跡取り、学校栄養士の地方の同級生です。

でも、この本を読むと、コンビニやカフェなどで売られている、小さなパックに入った表面上はみずみずしくシャキシャキした色も鮮やかなサラダを好んで食べようとは思わなくなるかもです。風評ですが営業妨害だ!と言われてしまいそうです。

しかしこうしたブラックボックス化した野菜生産を非難するだけでは、農業従事者の高齢化と減少、やがて間違いなく起きる世界の人口爆発と、食糧不足などに対応ができないという現実もあり、自然の摂理に反することだとばかり言えず、必要悪とも言えます。

そのような奥深い問題ですが、読み物としてサクサクと読める軽快なストーリーとなっていて、良い作品だと思います。

★★★

著者別読書感想(篠田節子)


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