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リストラ日記アーカイブ 2017年7月
読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。

日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです
1139 中高年の転職にチャンスはあるか? 2017/7/1(土)
1140 三和銀行のダブルポケット 2017/7/5(水)
1141 リタイアメント 2017/7/8(土)
1142 カビシーズンに黴の話し 2017/7/12(水)
1143 7月前半の読書と感想、書評 2017/7/15(土)
1144 面接の達人? 2017/7/19(水)
1145 麻雀は日本で生き残れるのだろうか 2017/7/22(土)
1146 人工股関節置換手術1年検診 2017/7/26(水)
1147 名人漫才コンビ 人生幸朗・生恵幸子 2017/7/29(土)

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中高年の転職にチャンスはあるか? 2017/7/1(土)

1139
個人的な感想で、なにか統計データがあるわけではありませんが、長らく採用の現場で得た経験や自ら中高年になってから転職をした経験から思うところを書いておきます。

ビジネスマン一般的に中高年になってからの転職は厳しいもので、できれば避けるべきと言われています。転職するなら40歳までとか35歳までとか言われています。

転職が当たり前のアメリカにおいても、転職を繰り返すのは40歳ぐらいまでがほとんどで、40歳以降は落ち着いてひとつの職場で昇進や技術力を高めていく努力をしていく人が多いと言われています。

ましてや、まだ新卒一括採用、終身雇用、年功序列の慣習が残る日本において、40歳以降の転職はかなりリスキーだと言わざるを得ません。

と言うと、「俺は40代で転職して収入も上がった」とか「50代で転職して成功した」という事例が山のように出てきますが、これは宝くじに大当たりした人だけがコマーシャルに出演し、まるでほとんどの人が大当たりしているかのような錯覚を社会全体に与えているに過ぎません。

宝くじでは大当たりした人の何万倍何十万倍の大当たりしなかった人が後ろにいるわけで、中高年の転職も成功した人は進んで「オレはオレは」と出てきますが、その後ろには表には出てこない何百倍何千倍の成功しなかった人がいるわけです。

例外的に中高年の転職で成功する可能性があるのは、特殊技能(高度な専門知識や技術、経験)があったり、名のある大手企業で高度なマネジメント力があるような人の中で、それらがライバル会社等においても高い能力を認められている人が、引き抜きや三顧の礼を持って迎えられるような形で転職をするケースでしょう。

縁故や先に辞めた先輩や元上司の引きで転職する場合も有利と言われていますが、それはなにもない状態よりもマシと言うぐらいで、大きなアドバンテージとは言えません。

逆に古株のプロパー社員からの陰湿なイジメを受けるような縁故ゆえの苦労や、プロパー社員を守るため業績悪化の責任をなすりつけられたり、足切りの道具として便利に使われたりしかねません。

先輩や元上司も、自分の立場や職を守るためなら、元部下ひとりに責任をかぶせて追い出すぐらいのことは普通に行うのが生存競争が激しいビジネスの現場です。

そして中高年の転職は、即戦力としての採用以外は考えられません。

知識や経験から来たその日から成果を出せる人しか企業は採用しません。

もし自分が企業の正社員の採用担当者だったら、即戦力ではない中高年を採用するでしょうか?

即戦力でないのなら中高年ではなく、より将来大化けする可能性があり、年収も低く抑えられる若い人を採用するのが普通でしょう。

なので、面接の時などで「なんでもやります」は中高年者の場合はあまり印象がよくありません。つまり「なにもできないのだな」というようにとらえられてしまいます。

当然、書類審査でその専門性や経験を生かせるかもしれないと思って面接までこぎ着けているわけですから、「なんでもする」ではなく「これに強いから御社で役に立てるはず」と断言調で自信を持って押すべきです。

そして無事に入社しても、即戦力と判断し採用した中高年者の評価は、長年その会社に忠誠を尽くしてきた中高年者の評価と比べてより厳しくなるのは当たり前です。

つまり同年代のプロパーよりも一つ二つ飛び抜けた活躍をしなければ、認めてもらえないのが中高年転職者なのです。

ネットで中高年の転職を調べると、甘い誘いがいっぱい出てきます。

「年収1500万円超」とか「中高年が歓迎される」というような言葉が踊っています。

もちろんそのような甘い話しはありませんが、多くの中高年者は今まで20年以上の職務経験から相当のプライドがあり、また今まで激しい競争で戦ってきてそれなりの成果もあげてきた経験もあり、現実の壁にぶつかってみるまではそれに気がつきません。

なので、私からのアドバイスとしては、

1)まず第一にむやみに40代以上で転職は考えないこと。今の職場で干されていても、諦めずに努力を続けていれば大きく転換することもあります。経営者が代わって今まで順調にいっていた同僚が干されて自分が代わりに昇進することなども起きるのが会社です。

2)もし退職することが決まれば「しばらくは退職金や失業保険があるのでゆっくりしよう」なんて考えるのは愚の骨頂で、勤務中のあいだに転職に動くことが大事(企業は失業中の人の採用よりも現在勤務中の現役を採用したがる傾向がある)です。

3)やむを得ず転職せざるを得ない場合、前の勤務先へ細かな調査が入ることは極めてまれなことなので、自分の得意分野の実績や成果を大きく膨らませて経歴書に書いて、紹介会社へ売り込むべきです。転職に遠慮や消極的態度は絶対に損です。明らかな嘘は書いたり言ったりしちゃダメですけど。

4)使えそうな知人や縁故は恥を忍んで頼み込んでみる。プライドが高い人ほどできませんし、私の経験から言うとあまり期待できません。

5)最終的には正社員にこだわらず、契約社員や嘱託契約のような形でも毎月安定した収入が得られることを重視し、高望みしないこと。例え正社員でなくても、そこで順調に成果を出していけば正社員になってくれと会社から打診が来るし、来なければ在職しながら他社への転職活動を続けることもできます。

そして再就職がなかなかうまくいかないと、なにか商売を始めたり、起業するという選択肢も浮かんできますが、よほど幸運に恵まれないと再就職するよりハードルは高いです。

中途入社が多い設立間もないベンチャー会社では、若い社員がリーダーやマネージャーをやっていることが多いので、中高年の採用は慎重です。専門能力や経験はもちろん、服装や身のこなしは若々しさを失わず、若い人に無理なく合わせていけることを強くアピールすることが大事です。

疲れてくたびれた中高年なんて、今のビジネス界において市場価値はもちろん、存在価値さえなくなっています。古いヨレヨレの量販店の吊しのスーツなんか綺麗さっぱり捨て去って、最新モードの高級スーツやオーダーメイドをおごりましょう。

そしてこれは微妙でもありますが、若い面接担当者や人事役員に対して見え透いたお世辞などを言うは、最近の若い人は敏感に嫌悪感を感じます。

今の中高年者が新人だった20〜30年前は、上司に取り入るため、おべっかを使い、飲みの誘いは断らず、上司のカラオケは大げさに褒め称えというのが普通だったでしょうけど、今はそういうのは通用しませんし、下手をすると逆効果になります。

それよりも、聞かれれば、なんでも経験や知識から、的確に自分の考えを整然と述べられる人が尊敬されます。そういう能力や知識を身につける努力も必要でしょう。聞かれもしないのに、自分の知識をひけらかすのはもってのほかです。

特に40代に入っている今の団塊ジュニア世代はその親に似て理屈っぽかったり、オレオレ的な自信過剰だったりする傾向があります。前職では当たり前で通用したスタイルは、企業文化が違う転職先ではほとんど通用しないと思っておいた方がいいでしょう。

何十社、百何十社に履歴書を出したけど受からないというのがよくある中高年の転職です。

もし幸運なことにすぐに決まったとしても、入ってからすぐに成果を出して実績を残し、上司や役員に気に入られないと簡単に追い出されることもあるのが中高年の転職です。

有効求人倍率がバブル時期並みになり転職者有利と言われていますが、中高年の転職は決して楽観視できません。年金がフルにもらえる65歳まではキチンと安定して働けるよう最善の方策を考えておくべきでしょう。


【関連リンク】
782 転職適齢期というのがあるとすれば
694 履歴書の中の嘘はすぐバレる
572 転職のキモは履歴書だ


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三和銀行のダブルポケット 2017/7/5(水)

1140
今から37年前というとバブル前夜の世の中はまだ1970年代に起きたオイルショックの余韻を残しつつも、モスクワでオリンピックが開催され(日本は不参加)、ニューヨークではジョン・レノンが銃撃されて亡くなり、日本では自動車生産台数が世界1位となり、混迷とした中でも着々と経済大国の歩みを進めていた時代です。

そうした中でバブル前夜を象徴するかのように、都市銀行も当時は三菱、三井、住友の財閥系はもちろん、第一勧業、三和、富士、東海、協和、大和、太陽神戸、東京、埼玉、北海道拓殖と13行も乱立して激しい競争をしていた時代がありました。

そのような時代に新入社員として入社した会社で、給料振り込みのために有無を言わせず作らされたのが銀行口座ですが、まずは東京本社と融資の取引があった東海銀行(現在は三菱東京UFJ銀行)でした。

三和銀行ロゴそしてその1ヶ月後には配属された支店と同じビルに入っていて、やはり融資の取引が始まっていた三和銀行(現在は同じく三菱東京UFJ銀行)でも新たに口座を開設させられました。

それ以来、律儀に最初に作った東海銀行では給料振り込みと住宅ローンを組み、主としてクレジットカードの引き落としで使っていた三和銀行は、結婚後に「ダブルポケット」という夫婦で一つの口座を共有できる優れもののサービスをずっと利用してきました。

銀行が新入社員の口座開設に力を入れるのがよくわかります。こうして作った口座が結果的に何十年も利用されていくのですから。

ただし大阪転勤になった時にやはり強制で作らされた3つめの大阪銀行(現近畿大阪銀行)は、さすがにもう使い道もない上に、数年で関西を離れましたので、お始めの1000円ぐらいを残したまま死蔵と相成りました。

さて、三和銀行の「ダブルポケット」とはどのようなサービスか説明すると、開設していた口座で、通帳と印鑑は1つで変わりませんが、キャッシュカードが自分用と妻用と2枚がもらえ、どちらのカードでも入出金、振り込み等ができ、夫婦の共有する生活費を共同で管理するのに最適なものでした。

夫も妻もそれぞれに別の銀行口座や郵便局に口座を持っていて、自分の小遣いや私的なクレジットカードの引き落としなどはそれぞれの口座でおこない、共有している生活費(食費、日用品、公共料金、水道光熱費、新聞購読費、子供の小遣いや教育費など)は、その共有口座で決裁することで、お金の管理がしやすくなります。妻に財布を握られたくない人には最適かと。

私の場合、給与振り込みが自分の口座に振り込まれると、毎月決まった額の生活費をその三和銀行の口座へ移し、住宅ローンや自分の小遣い、クレジットカード引き落としなどは自分の口座でおこなっています。

なので、給料やボーナスの額は妻に知られることはなく、臨時収入(出張の日当や年末調整での還付など)も自由に使えたのはラッキーでした。

しかし残念なことに三和銀行が東海銀行と合併するとき(2002年)に、その便利なサービスを終了するお知らせがありました。

知らせを聞いたときにはショックを受けましたが、当時そのサービスを利用していた(ダブルカードを持っていた)人には、便宜を図るためか、そのままでダブルのカードが使え、継続してサービスを利用することができました。それにはとても感謝しています。

ダブルカードしかし、しかし、結婚したあとダブルカードを作ったので約25年間、ほぼ毎月利用してきたキャッシュカードの文字は薄れ、数年前にはひびが入り、先日とうとう完全に割れてしまいました。

なぜそんなに古くなるまで同じカードを使っていたかというと、一度カードを新しいものに更新しようと銀行(三菱東京UFJ銀行)へ持っていったとき、「このカードのサービスは終了しているので、カードを更新するとサービスが使えなくなる」と無情にも言われたので、仕方なくひびの入った古いカードをだましだまし使ってきたという事情があります。

しかし今回は完全に割れてしまい、さすがにこれは使えません。試しに割れたカードを接着剤でくっつけてATMに入れてみましたが、しばらくウンウン考えた後「このカードは使えません」と無慈悲な表示が出て吐き出されてしまいます。

で、割れたカードを窓口へ持って行くと、新たに2枚のカードを発行することができると言われ、以前聞いていたのとは違うな、それは大助かり!と思ったのもつかの間、このカードは使用がロックされているので、印鑑と身分証明書をお持ちくださいと、、、

へっ???

ATMで3回間違った暗証番号を入れるとロックされるというのは知っていますが、このカードでは一度も番号を間違ったことはありません。誓ってもありません。

また番号間違いを繰り返してロックされた場合、カードをATMに入れるとどうなるのか?って聞くと、カードが回収されて出てこなくなると。ちゃんと出てきたのでどうも暗証間違いのロックではなさそうです。

なぜロックされているのか理由はわからないと銀行の人(おそらくですが接着剤でくっつけたカードをATMに入れたのが原因と思われる)。とにかく届け出印を持ってこいと融通の利かない繰り返しでらちがあきません。身分証明書を提示してもダメです。

もう1枚のカードと印鑑、そして通帳は結婚して以来ずっと妻に預けているので、他の方法で割れたカードの再発行ができないかと知恵を絞ってみましたが、相手もコチコチの昭和時代の銀行員っぽい感じだったので渋々その時は撤収を決め、後日妻に事情を説明して、印鑑と通帳、ついでに妻のキャッシュカードを借りて別の支店へ行きました。再発行が面倒で、たらい回しされているような気分です。

そこでまた三和銀行なんて名前も知らないような若い行員に、最初から事情を説明し、しばらく奥に引き取り、たぶん古株の上司から指示と説明を受けたあとに、やっと理解してもらえたようで、再発行の書類等を3枚書かされてOKとなりました。

前の銀行では身分証明書を見せろと言われましたが、今回は確かめられませんでした。いい加減なものです。またカードの使用がロックされている件も特に不問で、新しいカードになるので関係ありませんと。ただ、割れていない妻のカードも今回召し上げられ目の前で鋏を入れられました。

新しいカードは後日書き留めで自宅へ送られてくるそうで、それまでの間はキャッシュカードはなく、預金を下ろすのには銀行へ行って通帳と印鑑で下ろすしかないということです。

自宅からは銀行が遠く、近所のコンビニATM等を利用しているケースが多いのですが、それが使えなくなります。ま、しばらくのことですけどね。

今回説明を受けてわかりましたが、三和銀行時代の「ダブルポケット」のサービス自体は終了しているものの、「代理人カード」の発行という方法で、1つの口座を二人で使う方式が利用可能なようです。

おそらくですが、従来通り妻との共同管理口座という以外に、高齢化社会において、寝たきりの親のため口座を共有しておいて年金を管理したりするのにも使われているのでしょう。

調べてみると、
本人会員さまと生計を同一にするご親族さま1名に限り、お申し込みいただけます。原則として成人の方が対象となりますが、満16歳以上であればお申込可能です。
とありました。

いろいろすったもんだしましたが、とにかく今まで使ってきたとっても便利なサービスが継続して使えることになって助かりました。

もしそういう使い方をしたいなという方があれば、「代理人カード」の発行を要望してみてはいかがでしょうか?うまく利用できれば便利ですよ。


【関連リンク】
1131 平均貯蓄高1820万円
1099 マイナンバーカード
980  TSUTAYA図書館は非難されるべき問題なのか?


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リタイアメント 2017/7/8(土)

1141
日本では「定年退職」や「リタイアメント」と言うと、残念なことですが「濡れ落ち葉族」とか「熟年離婚」、「定年認知症」など決して明るい未来という印象ではありません。

それらを反映して、多くのリタイア後に困らないようお金と生活についてのノウハウ本がいっぱい出ています。

退職金貧乏 定年後の「お金」の話」「老後親子破産」「リタイアの心理学 定年の後をしあわせに生きる」「金持ちリタイア・貧乏リタイア」「定年後の生活を楽しむために」「老後不安がなくなる 定年男子の流儀」「 定年後のお金と暮らし 2017」などなど。

今まさに定年を迎え、その後の嘱託契約を終えた人達は、バブル時代前の入社組で、高度成長期の猛烈社員を上司にいだき、会社に生活のすべてを依存してきたような人達です。

なので、趣味と言っても接待ゴルフとか高級クラブ通い、自前でいく安い居酒屋ぐらいしかなく、引退してどうしていいかわからないということからノウハウ本へ走るというパターンの人が多いのでしょう。

それはさておき、アメリカではこのリタイアについて日本と真逆の感覚で、「おめでたい!」という意味合いが込められています。

先日女子プロゴルファーの宮里藍ちゃんがプロ引退を決意し表明しました。

日本ではこうしたプロスポーツ選手の引退も同様でファンからは「寂しくなる」「まだ若いのにどうして?」と言う反応が強いのに対し、アメリカでも有名な宮里選手の引退については「おめでとう!」という反応です。

宮里藍が米ツアーで再出発 日米で異なる「引退」のとらえ方(ゴルフダイジェスト・オンライン)
キャリアの終止符が、新しい人生のスタートと実感できるのは米国ならでは。「日本とアメリカの文化の違いだと思う。日本では『さみしい、さみしい』という感じですけど、こっちは”Congratulation”、”So Happy for you.”と言ってくれる。その表現の違いに印象を受けました」。祝福の言葉が飛び交うのはもちろん、第一線を退いた後の宮里の未来への期待や楽しみが大きいからでもある。

”Congratulation”って祝福される「引退=リタイアメント」ってなんだか素敵ですね。

日本でも引退が祝福されるようになれば良いのですが、元気なうちは労働するのが美徳であり、働き蜂と言われる日本人の特性からすれば、「身体が動くのに働かない人はダメな人」というレッテルが貼られてしまうのでしょう。

最近は日本でも極めて一部の裕福な人達が早々に引退を決め「残りの人生を楽しみたい」という人が少しずつ増えてきてはいますが、周囲を見回してもそういう人はごくわずかで、多くの人は例え裕福でこれ以上稼ぐ必要もなければ、働く必要もなく、後進のために早く道を譲ればいいのに「まだまだ」と第一線に居座る人が多くいます。

常になにかをしていないと落ち着かないのでしょうかね?

そしてその「なにか」は、決まって報酬をともなう労働ということになります。中高年者の無報酬労働は活発とは言えません。

若い人からそのような仕事や報酬に執着する高齢者を見れば「老醜をさらす」以外の何ものでもないのですが、本人はいたって意気軒昂で、「働いていないと呆ける」「若い者には負けない」「オレの経験や指導力が必要なんだ」と周囲の評価などには耳を貸すこともなく、裸の王様になっている人が、ビジネス界、スポーツ界、芸能界、政界などにも少なくありません。

もちろん年金が少なくて、生きていくために老いても働かなきゃならないという人もたくさんいるでしょうし、仕事が趣味という人もいます。

それはわかっていますが、もっと多くの富裕層が、自らの貯蓄を殖やすためではなく、若い人を育てるためにお金を使ったり、社会貢献したり、そこまでしなくとも、もっとジャブジャブとお金を使って経済を潤してくれると、どれほどの若い人が救われるかなと考えると、最近の老後の不安をあおるような一連の報道が日本経済を自ら縛り付けているような気がします。

私もいよいよ定年が近づき、ハッピーリタイアメントとなるのか、それとも「老兵は死なず、ただ去るのみ」と重い足取りでビジネス界から去って行くのか、、、はてさて。


【関連リンク】
834 高齢者向けビジネス(第4部 ボランティア編)
828 後継者不足で廃業、倒産する企業
820 高齢者ビジネス(第2部 趣味編)


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カビシーズンに黴の話し 2017/7/12(水)

1142
梅雨と言えばカビ(黴)がもっとも活躍?するシーズンです。古刹のコケ(苔)は人々から賞賛されるのに、一見すると似たようなカビは人々から毛嫌いされます。

苔黴と苔の違いは微妙で、同じく植物でありながら(黴など菌類を植物に入れないという学説もあります)、黴は菌類、苔は苔類(例外もあり)という範疇に入り、人体に無害な苔に対し、菌類の中にはアレルギーや食中毒を引き起こすものなどいかにも人体によくないというイメージがあります。

もちろん菌類には食用のキノコや発酵食品などに使われる酵母菌、乳酸菌のように無害で、役に立つ身近なものもあり、人体に欠かせない菌類もあります。

さて今回はカビの話しですが、我が家でも湿気の多い浴室や洗面所、北側の窓、押し入れの中等にカビが繁殖しています。

黴の発生には、気温、湿度、空気、養分が欠かせません。やっぱり植物という感じですね。

まず気温ですが、発生しやすいのは20〜30度で、25℃前後で活発になります。次に黴は空気中の水分が多いほど発生しやすい条件となります。

梅雨時の気温は20〜30度で、毎日のように雨が降って湿度が高いため、黴の発生に一番都合がいい条件が揃うわけです。

また黴の発生には有機物質を必要とします。例えば浴槽にたまる石鹸や皮膚などのかす(垢)、畳のわら、押し入れの中の木材や壁紙、毛や綿製の衣服、窓枠のプラスチックやゴムなどなど。そうした黴が好きな有機物に、空気中に漂う黴菌がとりついて繁殖していきます。

黴の種類はいくつもありますが、住宅の中で目に付くのはクロカビ、アオカビ、コウジカビ、ススカビ、アカカビ等です。

クロカビ(クラドスポリウム)は、浴室や台所でいくら除去しても執拗に発生する代表的な黴です。

アオカビ(ペニシリウム)は、絨毯や木材、皮革等に多く、押入れや結露が多い壁や窓、畳に多く見られます。

コウジカビ(アスペルギルス)は、家屋内に多く発生し、畳や壁、木材、繊維等に繁殖します。名前からわかるように日本酒などの醸造に使用される有用菌もありますが、病気の原因となる場合もあります。

ススカビ(アルタナリア)は、植物の病気「スス病」を引き起こします。また人体のアレルギー症の原因(アレルゲン)になる可能性もあります。浴室や台所、結露発生部分等によく発生します。

アカカビ(フザリウム)は畳や壁、浴室、台所等に発生し、こちらは食中毒の原因になります。

さらに細かいことは、「カビについて」というサイトに詳しいのでご参考まで。

カビについて「知っていますか? 住宅のかび(カビ、黴)と、あなたの健康の関係」(リンク切れ)

我が家の浴室は、4年前にユニットバスにリフォームをしましたが、1年も経つと床と壁にクロカビが発生してきました。

浴室には乾燥機を装備し、また外気を入れられる窓もあるものの、場所が北側で陽もあたらず、なかなか乾かず、湿気が強いせいです。

続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編

これじゃせっかくリフォームして綺麗にした浴室なのに、、、と嘆いていたところ、NHKのガッテンで水回りのカビ退治法をやっていて、これが極めて簡単、お金もかからないという優れ技で、知ってからは毎週1回習慣にして実施したところ、新たなクロカビの発生を抑えられています。

退治法は極めて簡単、シャワーの温度を最高温度60度(テレビでは50度以上に設定)にして、カビの生えやすい場所に数秒間(表面の黴には5秒間、奥に浸透している黴には90秒)かけるだけ。これだけで、カビは死滅します。

ただその後また10日ほどで新たなカビが発生し始めるそうで、1週間に1度程度の退治が必要となります。

一般的にはカビキラーなど塩素系の薬品を使ってカビ退治をするケースが多いのですが、その際にブラシやスポンジで黴をゴシゴシこすることで表面に目に見えないような傷がいっぱいつき、そうした傷に黴菌が入り込み繁殖しやすくなるらしく逆効果の場合もあるそうです。

その点、熱いお湯をかけるだけであれば、新たな傷も付かないので安心安全ですね。まとまったクロカビなどはお湯をかけた後、こすらずとも強めのシャワーをあてると剥がれて流れていきます。

毎週繰り返しおこなうのは面倒!と思いますが、お湯を張る前の3分間で、熱いお湯をシャワーで床や壁にかけるだけですので、体力を使うわけでもなければ、高い薬剤を買うわけでもなく、習慣化すればなんてことはありません。

この50度以上のお湯をかける方法は、浴室やキッチンシンク周りでは可能ですが、押し入れや天井、窓、絨毯、畳などでは応用できません。

そういう場所はやはり従来通りに化学薬品やアルコールをしみこませて軽く拭き取るしか手がありません。ゴシゴシこすってはいけません。

と、していたら、1年前の記事ですが、こうしたプロジェクト?が進んでいることに光明を見ました。

「未来の光」深紫外LEDでカビに勝利(日経ビジネス)
人類は、宿敵であるカビとの戦いに勝利できるのか。その「次世代兵器」といえる先端技術が、いよいよ実用段階に入ろうとしている。
殺菌作用を持つ目に見えない光線を放つ「深紫外LED(発光ダイオード)」。深紫外線と呼ばれる、殺菌作用を持つ光線を放つデバイスだ。

LED照明の新たな可能性として、装置が安くなってくれば、住宅の照明器具や黴対策がガラリと変わってしまうかも知れません。

つまりカビを殺す「深紫外LED」を使った照明器具を、浴室やキッチン、和室、階段、押し入れの中、エアコンや冷蔵庫の中に設置すれば、もうカビの発生は起きないということになります。LEDですから消費電力も極めてわずかです。

頑張れ!日機装、旭化成、トクヤマ!・・・もう織り込み済みでしょうけど、今更ながら株を買っておくべきでしょうかw

まずは飲料水の中の大腸菌など雑菌を死滅させるために使われるようですが、小型化と製造コストがクリアできれば、一般住宅向けにも一気にブレークしていく可能性はありそうです。


【関連リンク】
1062 しつこいカビを退治せよ!
788  浴室のユニットバス化リフォーム工事完了
507  洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編


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7月前半の読書と感想、書評 2017/7/15(土)

1143
思考の整理学 (ちくま文庫) 外山 滋比古

数多くの著書を出されている著者ですが、その中でも代表作と言えるのが1986年に初出のこの本で、その後何度も重版を重ねている名著と言われています。

できれば10代後半とか20代の時に読みたかったですね。今頃読んでも〜って気もしますが、初心、いや少年時代に帰って読むのも悪くないでしょう。

この著者の作品では2009年に「知的創造のヒント」(2008年)を読んでいます。

当時の「意識高い系」?って思われそうですが、「2009年12月後半の読書」で同書のことを「自分がいいと思ったこと、好きな言葉や本の羅列でな〜んもヒントにはなりません。」と酷い感想を書いています。思えば2009年頃と言えば、リーマンショック直後で担当していた事業の業績が上がらず、なにもかも行き詰まっていた頃だったかも、、、

もっとも、これを読んだらいきなり思考力が高まり賢くなれるとか、問題が解決できるというハウツー本ではなく(ハウツー本で問題を解決できるとも思えませんが)、ちょっとした著者の考え方を知ることで、それが自分にも応用できればそれもよし、うまくいかなければ他の方法を考えれば良しと言ったものです。

例えば、学校教育をグライダーに例え、他者に引っ張ってもらって初めて飛躍することができる人間を作っているが、今の時代はグライダーではなく、みずからで飛び立てるエンジンの付いた飛行機にならなければならないとか、夜よりは朝の方がひらめきが多いことや、スピード社会だからと言ってすぐに結論を出すのではなく、しばらく寝かせておいて熟成させてから再度考えてみるとか、ベテランビジネスマンになると自然と身についているような技術や経験をうまく若手ビジネスマンに伝えています。

もう2年前になりますが、久米宏氏のBS放送の番組に著者が出てきて、当時の新刊「知的生活習慣」(2015年)の話しをされていました。著者は1923年生まれの93歳です(放送出演当時は91歳)けど、まだまだ現役バリバリって感じでした。

著書の感想も2009年当時とは違い、若い人にお勧めに値する内容の濃い作品であることは間違いありません。

ただ書かれた時代にはまだスマホはもちろん、携帯電話やネットやパソコンもほとんど普及しておらず、情報革命以前の話しで、情報の集め方や保管の仕方など現代とはあまりにも違っていて苦笑するところもかなりあります。

例えば調べるときには辞書や文献が主と書かれていますが、今ならネットで検索が主でしょうし、集めた情報をノートやカードに整理というのも今ではちょっとどうでしょう。

そうした現代との違いはあるものの、言わんとするところはわかりますので、それをもってこの本に書かれていることは古いと決めつけてしまうのはもったいないと思います。

★★☆

         

白砂 (双葉文庫) 鏑木 蓮

2007年に単行本、2013年に文庫化された長編ミステリー小説です。

著者の作品を読むのは今回が初めてで、簡単に紹介をしておくと、京都在住の現在55歳で、2006年に出したシベリア抑留を描いた「東京ダモイ」が江戸川乱歩賞に選ばれて本格的に作家として活動を始めた方です。

独立した長編小説の他にも「京都・花街の女刑事 片岡真子シリーズ」や「イーハトーブ探偵シリーズ」と言ったシリーズものも手がけているようです。

この長編小説は、結構重いテーマで、東京でひとり住まいの若い女性が自宅マンションで誰かに後ろから鈍器のようなもので撲殺されているのが発見されます。

主人公の刑事は現場の物証などよりも地味で時間もかかりますが、被害者はなぜ殺されたのか?生きているあいだはどういう人物だったのか?など人の気持ちに深く関心をもって捜査を進めるタイプで、警察の中では異色の存在です。

殺された女性は京都の美山町という深い山の中の出身で、両親はすでに亡くくなっていますが、祖母が実家に住んでいます。しかしその祖母へ連絡を入れて遺骨引き取りを依頼すると「関係ない」とかたくなに拒否されます。

なぜ被害者は祖母からそのように疎まれているのか?美山町で暮らしていたときの生活は?なぜ東京でひとり住まいをしているのか?などを調べに刑事は美山町へ行きます。

そこでわかったことは、母親の思いをしたためた俳句を東京で発表し入選したことがわかり、それがやがて犯人に近づいていくことになっていきます。

細かなプロットを積み重ねていき、真実に少しずつ近づいていくというわかりやすい推理小説ですが、主人公刑事と一心同体になって古い過去に起きたことを突き止めていくというわくわく感はとても面白く、すいすいと読めました。

今は夏ですが、本来は秋の夜長にじっくりと読むのに適しているかも知れません。

★★★

著者別読書感想(鏑木蓮)

         

ちょいな人々 (文春文庫) 荻原浩

2008年に単行本、2011年に文庫化された短編小説集です。この著者の本は文庫はほとんど読んでいるお気に入りの作家さんです。

収録されているのは「ちょいな人々」「ガーデンウォーズ」「占い師の悪運」「いじめ電話相談室」「犬猫語完全翻訳機」「正直メール」「くたばれ、タイガース」の7篇です。

タイトルにもなっている「ちょいな人々」は、本人は一生懸命でも、周囲から見るとその行動や発想がこっけいで、軽薄に見えてしまう人々っていう感じの話です。ま、そうしたイジられキャラの人っていますよね。

「ガーデンウォーズ」は一軒家の隣人同士、枝が伸びて日当たりが悪くなったり、家庭菜園でよく発生するうどんこ病が拡がったりとよく起きそうな問題でいがみ合いますが、最後は両家が協力せざるを得ないオチだったり。

う〜ん、、この著者は短編作品も多いのですが、残念ながらこれはイマイチのってこれません。

デビュー作の「オロロ畑でつかまえて」や映画化もされた「明日の記憶」、「僕たちの戦争」などが長編が好きです。そしてまだ読んでいませんが、直木賞に輝いた「海の見える理髪店」も、楽しみにしています。

★☆☆

著者別読書感想(荻原浩)

         

静かな黄昏の国 (角川文庫) 篠田節子

短編ミステリー&ホラー小説で、2002年単行本、2007年に文庫化されましたが、2011年の福島原発事故のあと、2012年にそれを小説の中に盛り込んだ増補版となって出版されました。

収録作品は「リトル・マーメイド」「陽炎」「一番抵当権」「エレジー」「刺」「子羊」「ホワイトクリスマス」「静かな黄昏の国」の8篇です。

どうしてもこういう短編小説では、短い文章で読者の理解を得る必要があるため、まったく意味不明な現象た状態を無理矢理読者に押しつけておいて、それを楽しめないヤツは論外!っていう感じになります。

感受性が豊かな若いときにはそうした押しつけでもある程度は受け入れることができましたが、年齢を重ねていくと、あまりにも現実を知りすぎてというか、新たな発想とか想像の力が弱まってきて、結局はしらけた気持ちになってしまうものが少なくありません。

その点、短編の名手と言われた、O・ヘンリや、サキ、ロアルド・ダール、最近ではジェフリー・アーチャーの短編もすごく凝っていて好印象です。

そうした名手の短編では、読者が無理をせずとも自然とストーリーの中に入っていけて、時には主人公を思って涙腺が緩んだり、(心の中で)ブラボー!と喝采をおくったりということがあります、

そんなわけで、なかなか短編というのは想定読者を誰にするか?って問題もありますが、万人向けには難しいもので、最近絶賛できるものに巡りあったことがないのが残念です。

★☆☆

著者別読書感想(篠田節子)

         

召集令状 (角川文庫) 小松左京

2011年に亡くなられた著者が1960年代に発表した短編のSF小説で、発表から30年近く経った1995年に発刊されています。

今回は意図してなかったのですが、5冊中短編集が3冊と偏ってしまいました。できるだけ「小説(国内・海外)」「新書やビジネス」「ノンフィクション」の各ジャンルを混ぜて読むようにしていますが、なぜか偏るときは偏ってしまいます。

特に最近は、本の内容は見ず、著者の名前だけで買って読んでいるせいだと思います。

この作品の収録作品は「戦争はなかった」、「二〇一〇年八月十五日」、「地には平和を」、「春の軍隊」、「コップ一杯の戦争」、「夢からの脱走」、「お召し」、「召集令状」とテーマは戦争というか著者の子供の頃に味わった戦争体験を元にした作品が多く含まれています。

基本は突飛押しもないSF作品ですが、発想がユニークでホラーでもありコミカルでもあります。

「戦争はなかった」は太平洋戦争で敗戦し、広島や長崎への原爆の悲惨さを知っている戦中派の主人公が、大人になってから出た同窓会で軍歌を歌うと同窓生から不思議な顔をされ、軍隊生活の苦労を話すと誰も知らないと言われ「えぇ!?」となるものや、逆に「地には平和を」では戦争中と現代を行ったり来たりするパラレルワールドの世界など。

これこそテレビで時々やっている「世にも不思議なシリーズ」で映像に取り上げてもらいたい作品ばかりです。ってテレビドラマだと制作費をケチるから、迫力のないつまらないものになってしまいそうですが。

東映さん、久々に「8.15シリーズ」として、これらの作品をオムニバス映画として作ってみませんかね?お金は集まりそうもないですが、、、

★★☆

著者別読書感想(小松左京)

【関連リンク】
 6月後半の読書 反逆、死にたくはないが、生きたくもない。、黒警、尖閣激突!ドローン・コマンド
 6月前半の読書 本日は、お日柄もよく、巨人たちの星、ぼくらの民主主義なんだぜ、戦艦大和
 5月後半の読書 バランスが肝心、獄窓記、十字架、碇星、ようこそ、わが家へ


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面接の達人? 2017/7/19(水)

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20代の頃から40代までは人の採用(登録)面接することが多く、トータルすればざっと数百名は面接をしてきました。

また複数の人材紹介会社を通じて転職した経験から、採用と登録の面接を受ける経験もトータルすれば10数回経験しています。

面接風景そうした面接をする側、される側の両方の経験が豊富にありますので、面接の場面には慣れていて、達人というレベルに達しているかはともかく、そのノウハウは相当にたまっています。

採用面接は時代とともに変わってきているか?というと、実のところあまり変わらないというのが実感です。

例えば職務経歴書の書き方は、数十年前から大きく変わり、控えめに事実だけを箇条書きにするものから、最近は目立つが勝ちとばかりに、実力よりかなり盛った派手で豪勢な経歴書を書くことが普通になってきていたりします。

しかし、いかにも盛りすぎで「オレ様」風のものも多く見られ、そういうのには辟易します。

履歴書に書く内容は、数十年前とほとんど変わらず、逆に国籍本籍、家族などのことを書く欄がなくなったりとシンプルになってきています。

面接は基本的にはそうした履歴書と職務経歴書を見ながら、それに対して確認や質問をするというのが一般的です。なので、あまり変わりようがないのですね。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

過去に採用面接で採用側として面接をおこなった際、逆に面接を受けた際の出来事をいくつか書いておきます。

面接官をやっていたとき、履歴書の趣味の欄に「読書」と書いてあったので、当然読書家なのだろうと思って「今はなにの本を読んでいますか?」って当たり前の質問をしたところ、若い男性応募者はすぐには答えられず、しばらくジーと考えた後「少年ジャンプ」って答えた人がいました。

別に少年ジャンプを読むことがいけないというわけではありませんが、「趣味は読書」って書いた以上、最近読んだ(漫画以外の文芸作品やビジネス書など)本のタイトル、著者、感想ぐらいはスラスラ言えるようにしておいてもらいたいものです。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

暑い夏の日の面接は特に女性にとってはたいへんです。せっかくバッチリ決めてきたメイクが汗で流れ、その汗をハンカチで拭くと目の周りを真っ黒にしていたお化粧がさらにグジャグジャとなり、、、

男女に関係なく、面接の約束の時間に遅れそうになって、慌てて走ってきたりすれば、髪の毛もグジャグジャ、面接中に玉のような汗が流れ続けて、「この人どこか体調が悪い?」って印象しか残りません。

それと暑いと、つい手に持っている汗ふき用のハンカチでパタパタとあおぎたくなります。面接中にずっとせわしなくパタパタとやっている人がいましたが、エアコンが効いたオフィスの中で、これは印象が悪いです。本人は無意識でやっているのでしょう。

暑い夏場や雨降り、強風の日の面接では、早めに面接場に着き、近くのドトール(事前に調べておく)とかで涼みつつアイスコーヒーでも飲んで身だしなみを整え、気持ちを落ち着かせます。早く着き過ぎて失敗することはありませんし、バスや電車が少々遅れても焦ることもありません。私なら30分前には着くように家を出ます。

面接の最後に、「なにか聞いておきたいことはありますか?」って、逆質問できる機会を作ってあげることが多かったのですが、経験では半分ぐらいの人は「なにもなし」です。

質問が何もないと、「この人は就職しようとする会社に少しでも興味を持っているのかな?」って思ってしまいます。せっかく自己PRができるチャンスなので、「むむ、この人できる!」って面接官に思わせるような質問の二つや三つは事前に準備しておくのが当たり前でしょう。

但し面接官が聞かれたくない質問や答えられないような質問をしては逆効果になります。

例えば「同族経営のようですがなにか問題はありませんか?」とか、「求人広告で貴社をよく見かけますが退職者は多いのでしょうか?」とか、聞いちゃダメです。

そして無理に急ごしらえしたような、くだらない質問が返ってくることがあります。

例えば「社員数は何人ですか?」とか、「会社の設立はいつですか?」とか。女性に多いのは、何の事業をやっているかも知らずに(調べもせずに)、求人広告だけを見て応募してやってくる人もたまにいます。お互い時間の無駄ですからそういうのはやめてもらいたいものです。

いずれにしても採用面接を受ける会社のホームページぐらいは、穴が開くほど見て、先にチェックしておきましょう。私は応募した会社のサイトを見ていて、明らかな記載ミスの箇所を2箇所見つけ、それを面接が終わった後に面接官の人に知らせておきました(その会社は採用合格でした)。

そういう「質問もない」「ちょっと調べればわかることを聞く」「応募する会社のことを何も知らない」など、事前に準備もせず、少しばかりの手間を惜しむような人は採用しても自分本位で、会社のためにはならないと判断せざるを得ません。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

私が面接を受ける際に失敗したことと、うまくいった経験を書いておきます。

受けた企業は小さなベンチャー企業で、事業の提携先としてインドのシステム開発会社があるということは事前に調べて知っていました。

しかしまさか、いきなりその提携先企業の社長(インド人)と電話で面接を受けてくれと言われたときには焦りました。

電話での面接はもちろん英語で、ビジネス英会話から20年近く離れていたこともあり、ほとんど話しがかみ合いませんでした。

あとでわかったのですが、その提携先のインドの会社が自社のサービスを広く日本で展開するために、提携先の日本の会社から求人を出したようです。さすがにそこまでは事前に考えも及びませんでしたし、紹介会社の担当者からも聞いていませんでした。この面接は大失敗でした。

次に成功例と言っても別に自慢でもなく、採用に携わっている人間なら当たり前にやってることだと思います。

面接を受ける会社の社長や役員達と、自分が過去に知り合った人達となにかつながりがないかと調べたり、共通の趣味などがないか、できる限り事前に調査します。

偶然に私が過去の仕事でよく知っていた人と、これから受ける会社の社長とは同じ外資系企業の出身ということがわかり、社長との面談時にその知人の名前を出して以前たいへんお世話になったという話しをしたら、社長もよく知っている人で、昔の同僚のことを懐かしそうに語ってくれて話が弾みました。そのような共通の友人の関係が面接官(この場合は社長)と作れたら有効、技あり、いや一本勝ちです。

もちろん偶然ばかりを期待してはいけませんが、知り合いの知り合いぐらいまではうまく利用すれば、かなりの確率でなんらかの接点が見つかるものです。

それだけに、会社を辞める際には上司、同僚、部下はもちろん、取引があった関係者には丁重に今までお世話になったとお礼のメールなどを送り、綺麗に辞めるべきです。それがその後の再就職や新しい仕事で生きてきます。


【関連リンク】
1122 5月は退職シーズンか?
1113 ありきたりだが新入社員へ贈る言葉
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃


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麻雀は日本で生き残れるのだろうか 2017/7/22(土)

1145
麻雀はここのところすっかりご無沙汰していますが、古くは阿佐田哲也(色川武大)の「麻雀放浪記」や、白川道の小説でも出てきてきます。

その白川氏の自伝的な小説「漂えど沈まず 新・病葉流れて」では社会人となった主人公が、一晩で百万円以上が動く高レートな麻雀を戦い続けるシーンが出てきます。

その神経がヒリヒリとする緊迫したシーンを読んでいると、やはり見たり読んだりしているよりも実際にやってみたくなり、ずっと昔に練習用にと買った麻雀ゲームのCD-ROMを引っ張り出してWindows10にインストールしてみました。

麻雀仲間を集め、徹夜で打つというほどのモチベーションも余力はもはやありませんし、ここ15年ほどは実際の麻雀をやっていないので、もうすっかり勘も思考力もすっかり衰えています。

また最近ではネットを通じて知らない人と対戦ができるゲームもありますが、腕試しができるほど本格的に好きというわけでもなく、素人の域をまったく出ませんので、せいぜいコンピュータゲームでひとりで気兼ねなく遊ぶのが適当です。

麻雀ソフトは15年ぐらい前のものなので、おそらくWindowsXP時代のソフトで、さすがにインストールできないかなと思ったら、問題なく使えることがわかりました。そういうOS万能?なソフトもあるのですね。

麻雀は高校生時代にホンのさわりとルールを覚え、大学生時代に仲間とやって学び、そして社会人になってからは先輩や上司などと、そこそこ突っ込んで勝負をするという、当時の若者としては当たり前の洗礼を受けてきました。

しかし、当時は仕事を夜遅くまでやり、その後に明け方まで徹マンをして、翌日の休日は夕方まで寝て過ごすという不健康極まりない生活で、そういうのはプロのギャンブラーでもないと長く続きません。

下手をすれば翌日は早朝からゴルフの予定が入っていて、寝ないでフラフラになりながらゴルフをするというアホなこともやっていました。若いからできたということですね。

そのような仕事が終わってからも、同じ会社の人間とつきあう会社人間が減り、若い人がタバコの煙が蔓延した中で、長時間同じ姿勢の座ったままでおこなう麻雀のような不健康な遊びをしなくなってきたので、まずは学生街にあった雀荘が次々閉店に追い込まれ、そしてビジネス街の雀荘もかなり減ってきました。

雀荘がどのぐらい減ってきているかというと、警察庁調べのデータでは、最盛期と思える1978年の36,173軒から2015年は9,626軒最盛期の27%まで減りました。10軒あった中で、残っているのは3軒あるかどうかという数字です。凄い下落ですね。

麻雀店数推移

巷では、高齢者の余暇として、またぼけ防止にも一役買うということで麻雀が見直されているとも聞きますが、それは決して雀荘まで出かけていってというのではなく、家庭麻雀やデイケアサービス、老人ホームでのレクリエーションの一環なのでしょう。

前述の小説では麻雀はもろ博打で、大金がかかった勝負となっていますが、ゴルフと麻雀はサラリーマンなどにとって、ささやかな賭けの対象となることが多く、厳密に言えばクロというかグレーな部分がつきまといます。

昨年の暮れには飯塚市の市長や副市長が平日の昼間っから麻雀に興じ、しかもお金を賭けていたのを当然であるかのように記者達に話しているのを見て、「あぁ、大昭和がここに残っている」と思いました。

抗議殺到、強気一転… 賭けマージャン問題で辞意表明 福岡・飯塚市長(産経新聞)
賭けマージャンが判明して開いた昨年12月22日の記者会見では、斉藤市長が「賭けないでやる人が何パーセントいるのか逆に聞きたい」「(賭けが問題なら)マージャン人口が減ってしまう」と語り、相次ぐ質問に声を荒らげる場面もあった。

市民の支持を受けて代表者になった人が、賭けをしていたことを記者に指摘され、逆ギレして開き直るのはいけませんね。素直に「申し訳なかった。慣例としてつい少額を賭けていたが、今後は二度としない」と言えばそれで済んでいたことです。誰かが賭博で訴えても警察も相手にしなかったでしょう。

私自身もお金がまったくかからない麻雀ってあまり知らないのですが、決してインフレ麻雀ではなく、勝った人が飲食費を含む雀荘代を支払えば、たいして残らないというような可愛いものでした。いつも「儲かるのは雀荘ばかりなり」って笑ってました。でもそれも含めて本当はダメなことはダメですね。時効ですが反省してます。

麻雀は元々は中国で始まったゲームですが、日本で独自の進化を遂げて、ルールもローカルルールがいくつもあり、またアガリの点数計算も複雑で、教えてくれる人が近くにいないと、なかなか素人には近寄りがたいものがあります。

社会人になってから、私の麻雀の師匠とも言える同期入社した麻雀とパチンコが大好きな友人は、まだ若い40代半ばで病に倒れそのまま亡くなってしまいました。

その友人がいなくなったこともあり、もう麻雀卓を囲むことはないだろうなって思っています。

前述のコンピュータ麻雀の段位戦では、段位を上げて行くにはそれぞれの級や段ごとに条件が付き、クリアしていかなければなりません。

4級昇級には半チャン三回連続プラス(2位でもプラス得点ならOK)で済んだところ、3級への昇級は半チャン8回の平均でプラス8(8000点)以上というように、上位ほどその条件が厳しくなってきます。

この段位戦をやっていて大事なのは、トップを取ることよりも「最下位にならない」というのが大事だと考えるようになりました。そして怖い相手に振り込まないようにするためには、自分の手を最優先にはせず、常に相手の不要な牌を優先的に捨てていくという、消極的とも思える守りの麻雀です。とても忍耐が必要です。

現実の麻雀でもそうですが、ついいい手になりそうなら、相手のことなどかまわず、自分が上がることに邁進して一直線に走ってしまいます。そういうときに大きな振りこみを犯してしまうのです。時には勝負せざるを得ない場面も当然ありますが、こちらが3面待ちなのに相手の単騎待ちに負けてしまうのが麻雀です。

そうしたこともあって、今の私の麻雀の極意は「2位を目指す」です。つまり大きな手に振り込まないよう常に注意をして、自分が満貫未満の手であれば無理に勝負はせず、そして序盤からできるだけ安全パイを手の中にもっておくように努め、そして勝負手でない時は、自分の手を崩して、決して大きな振りこみはしない。これです。

そうしていると別の人同士で振りこみ合戦をやってくれるので、大勝ちする人と大負けする人が必ず出てきます。つまり大きな勝負は他人に任せ、トップにはなれないけれど、最下位にもならないってことです。

ということをツラツラ思いながら、こんな消極的で面白くない麻雀をやっていたら、小説のように根っからのギャンブラーにはなれないなと、独り言を言ってます。


【関連リンク】
1111 ギャンブル依存対策もいいけど、引きこもり中年問題もね
973 ゴルフ場と利用者の推移
939 7月前半の読書と感想、書評(神様が降りてくる 白川道)


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人工股関節置換手術1年検診 2017/7/26(水)

1146
変形性股関節症による人工股関節置換手術をおこなってまもなく1年が経ちますので、その定期検査へ行ってきました。

今回の検査では、

1)人工股関節インプラントの状況確認
2)未手術の左側の変形性股関節症の進行状況

がメインですが、今回は、手術後なぜだか左右両足の長さが違ってきたことと、悪化しつつある左側の股関節を人工股関節に置き換える手術の日程を決めるつもりです。

普通、手術していない側の変形性股関節症が進んできた左側の足は、関節の軟骨がすり減って短くなるものと思いますが、なぜだか手術して人工股関節に置換した側が1〜1.5センチ程度短くなってきました。

これって、人工股関節の大腿骨側のインプラントが骨に深く入り込んでいるってこと?って考えましたが、今度の診察で聞くことにしました。

まずは、レントゲン撮影をおこない、1時間ほど経ってから医師との面接です(下記の会話は意訳)。

私「手術した側の股関節は調子が良いのですが、なぜか左に比べ短くなった」

医師「人工股関節を入れた側が短くなることはないので、悪い左側の関節が伸びて長くなっているのだと思う」

私「変形性股関節症が悪くなると短くなると思ってましたが、伸びることがあるのか?」

医師「関節が悪くなるとそれをかばうため姿勢などがゆがみ、関節と筋肉が異常に開いたり固まったりして結果足の長さが伸びることがある。それを治すには、一部の筋肉を切るという方法もあるが、通常は理学療法で訓練するのが一般的だ」

私「左側の人工股関節置換手術の時に長さを揃えるというのダメか?」

医師「人工股関節置換術では足の長さを伸ばすことは割と容易だが、周囲の筋肉などに影響するので、短くするのは難しい」

私「それでは今の1センチ程度短い状態のままになるのか?」

医師「リハビリの時、理学療法士と相談して両足の長さが揃うように訓練してほしい」

という感じでした。股関節が痛むことで足の長さが伸びてしまう病名(仙腸関節?腰仙関節?)も言われましたが、うっかり忘れてしまいました。そういう病状があるのだと。

人工股関節さて、悪い左側の手術を依頼し、約3ヶ月後の10月におこなうことを決めてきました。いよいよ両側人工股関節になります。

1年半前の診察では「両側とも変形性股関節症の末期」という診断でしたが、その時は痛むのは右側だけで、左側は痛みはなく、結果手術は右側だけでよかったのですが、その後の1年で左側も急速に悪化してきました。

結局、痛い足を引きずりながら日々を過ごすより、人工股関節置換手術をして痛みのない生活を選ぶことにしました。

入院、手術は昨年一度経験しているので、手術自体に不安や怖れはないのですが、約2週間の入院とリハビリ、その後もしばらくリハビリを続けなければならないことに、仕事の調整なども含めちょっと面倒くささを感じています。

こんなことなら両足同時にやっておけばよかったかなと思いますが、その時は両足同時だと入院やリハビリ期間が1.5倍ぐらい長びいて仕事に復帰できるまで約1ヶ月ぐらいかかると聞いていたので、その時は断念しました。

でも人工股関節に変えることは、痛みからは解放されますので、不治の病や原因不明の病気で、治るかどうかわからないけどとにかく切って開いてみるというような手術ではないので、前向きに考えられます。

この変形性股関節症は遺伝性というものも捨てがたく、私の兄弟やいとこも女性ばかりですが人工股関節手術をおこなっています。

そうすると自分の子にも股関節の弱さが伝わっていることも考えられ、体重管理に気をつけ、股関節の負担をできるだけ減らすように伝えておかなければと思っています。


【関連リンク】
1109 人工股関節全置換手術その後
1033 変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)
602 ついに変形性股関節症の診断下る


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名人漫才コンビ 人生幸朗・生恵幸子 2017/7/29(土)

1147
すでにお二人とも亡くなっていますが、私が子供の頃から青年期にかけて大好きだったのが、人生幸朗・生恵幸子の「ぼやき漫才」です。

「浜の真砂は尽きるとも、世にボヤキの種はつきまじ」
「まぁ皆さん、聞いてください」

ってヤツです。50代中盤以上の方、特に関西に住んでいた方にはおなじみではないでしょうか。

今でこそ、SNSやデモ活動で社会の不満や自己主張を外に向けて発信したり、行動したりというのが当たり前になっていますが、1970年代〜1980年代というのは、1960年代の激しかった学生運動も遠くに過ぎ去り、中東情勢によるオイルショックこそありましたが、少なくとも国内の政治や社会においては不満はほとんど表に出てきませんでした。

もちろん表には出てこないだけで、公害問題や交通戦争、通勤地獄、住宅問題など社会の問題はいくつもありました。しかしそれらを凌駕する経済成長や国際的地位の向上などもあり、国民の多くは収入が増えていき、理想的な生活をおくる夢を見て、まもなく始まろうとしているバブル経済に高揚感をもっていた時代でした。

そのような一種、国民総催眠状態の中で、この戦前生まれの古風な漫才コンビだけが、時には社会問題を辛辣に取り上げ、しかもそれを笑いに変えていて、今から思えば一歩間違うと大炎上しかねない微妙で絶妙なプロの技と言えるものです。

社会問題はともかく、その時はまだ子供でしたので、記憶に残っているのは当時の流行歌を面白おかしくけなしていたことです。

流行歌と言っても戦後直後のものから山口百恵まで、幅広い歌の歌詞にいちゃもんをつけていくのですが、中でも最近ふと思い出したのが1945年の歌謡曲で並木路子が歌った「リンゴの唄」を取り上げた漫才です。

歌詞は、

「赤いリンゴに くちびる寄せて だまって見ている 青い空 リンゴは何にも いわないけれど リンゴの気持ちは よくわかる リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ」

確かに突っ込みどころ満載の歌詞です。

私の生まれるずっと前の歌なので、リアルタイムで聞いたことはありませんが、覚えやすい簡単な歌詞とリズムで、なぜかよく記憶に残っています。終戦直後の荒廃した街の中で復興に立ち上がる庶民の姿をとらえた白黒フィルムが流れるときには、このメロディが挿入されることが多いですね。

漫才では、生恵幸子が突然この歌を歌い出し、その歌詞に人生幸朗がぼやくわけです。

「リンゴは何にも いわないけれど〜♪」
「リンゴが物言うたんか!リンゴが物言うたら果物屋のおっさんうるそうて寝られへんわ!」

そのほかにも、野口五郎の名曲「青いリンゴ」では、

「青いリンゴを 抱きしめても〜思い出さえ 帰らない〜♪」
「男やったらリンゴやのうて、おなごを抱かんか!」

伊東ゆかりの「小指の想い出」では、

「あなたが噛んだ〜小指がいたい〜♪」
「当たり前や!誰でも小指噛まれたら痛いわ!ボケッ!」

千 昌夫の「アケミという名で十八で」では、

「波止場で拾った 女の子〜 死にたいなんて言っていた〜 アケミという名で 十八で〜♪」
「うちの近所のアケミは68や!」

このようなぼやき?を次々と繰り出して、次第に顔は真っ赤となり、直立不動の姿勢のまま、興奮気味に直角に曲げた両腕だけを上下に動かすロボットのような出で立ちが、会場を大爆笑の渦に巻き込みます。

最近のテレビでよくやっている演出のように、録音してある爆笑や感嘆を、あとから編集で差し込むようなアホな演出は一切ありません。

最後に決まって、「責任者出てこい!」と絶叫する人生幸朗。

すると相方の生恵幸子が「出てきたらどないするの!」

人生幸朗は「謝ったらしまいや!」でチャンチャンとなります。

BS放送では、古いドラマや映画はなんども再放送をやっていますが、古い漫才や落語もぜひレギュラー化してやってもらいたいものです。

今やテレビ視聴者のメーンは引退した高齢者という有様なので、なにをしゃべっているのかよくわからず、ただギャハハと手を叩いて身内同士で喜んでいるくだらないバラエティではなく、こうした昭和時代のじっくり聞ける漫才はきっと今の視聴者には受けるはずです。


【関連リンク】
990 お正月休みにみた映画
937 浅見光彦シリーズドラマにはまる
836 上方漫才と落語の話し

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