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日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです
1802 2024年7~8月に見た映画 2024/9/7(土)
1803 自販機大国の驕りと衰退 2024/9/14(土)
1804 9月前半の読書と感想、書評 2024/9/21(土)
1805 空き家問題は解決できるのか 2024/9/28(土)



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2024年7~8月に見た映画 2024/9/7(土)

1802
風とライオン(原題:The Wind and the Lion) 1975年(日本公開1976年) 米
監督 ジョン・ミリアス
出演者 ショーン・コネリー、キャンディス・バーゲン

風とライオン
映画のストーリーは、1904年にアフリカのモロッコで起きたアメリカ人の誘拐事件が元となっています。

アメリカやドイツなどの列強が次々とアフリカに進出し、奴隷化や植民地化していく中で、モロッコの名門の族長が仲間とともにモロッコの現状を憂い、モロッコにあるアメリカ人の富裕層の邸宅を襲い、そこの妻と子供を誘拐し、アメリカ政府と取り引きをしようとします。

アメリカ大統領のルーズベルトは、交渉には応じず、けしからんと怒る国民世論に沿うようモロッコへ軍隊を送り鎮圧しようとします。

モロッコの族長がインテリで誘拐した夫人や子供とは理解し合うことになっていきますが、騒動に乗じてアメリカ軍よりも先にドイツ軍がモロッコへ占領政策を始め、モロッコ、アメリカ、ドイツの三つ巴の紛争へと発展していくことになります。

なにぶん日本からは遠い世界、しかも100年以上前の話しなので、なかなか理解しがたいところがありますが、アメリカ映画の常で、正義は我にありとばかりに、虐げられてきたモロッコも立てつつ、ドイツを一番の悪者にしていくという流れはいつものことです。

モロッコの族長を英雄的に演じたショーン・コネリーはさすがに格好いい役で、最後にルーズベルトに「あなたは風のごとく、私はライオンのごとし。(中略)私はライオンのごとくおのれの場所にとどまるしかないが、あなたは風のごとくおのれの場所にとどまることを知らない」という書簡を送り、当時覇権主義的な欧米国に対する批判で終わります。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

シティーハンター 2024年 Netflix
監督 佐藤祐市 出演者 鈴木亮平、森田望智、木村文乃他

シティーハンター
北条司の同名漫画を原作とする実写版映画で、主人公の始末屋スイーパー冴羽獠は、漫画やアニメのスマートなイメージからするとちょっとぽっちゃりですが肉体派俳優の鈴木亮平が演じています。

活躍する舞台は新宿歌舞伎町周辺で、様々な風俗店やプレイスポットが満載です。いやもう20年以上歌舞伎町界隈には行っていませんが、もはや日本ではなくブレードランナーに出てくるような多国籍なカオス渦巻く街のようになっています。映画のために現地でロケをするのも大変だったでしょう。

ストーリーは初期の原作漫画を元にして製作されているようで、その後のシリーズで主人公の相棒となっている槇村香が、この映画で初めて主人公とどういう縁があり、相棒となるのかなども描かれています。

漫画やアニメはほとんど見ていませんでしたが、内容は単純明快で、コミカルさと、国内ではありえなさそうな派手な撃ち合いアクションなど見どころも豊富でそれなりに楽しめました。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

パワー・ゲーム(原題:Paranoia) 2013年 米(日本公開2014年)
監督 ロバート・ルケティック 出演者 リアム・ヘムズワース、ハリソン・フォード

パワー・ゲーム
原題のParanoia(パラノイア)とは「他者への非現実的な不信感、迫害されるのではないかという感情」で深まると精神疾患になってしまう症状のことですが、邦題は大きく変えてきたものです。

大手のスマホのアプリ開発会社に勤務している主人公が、会社の金を仲間との飲食に使ったことで社長から脅されライバルの他社へ移ってそこで産業スパイ活動をするよう命じられます。

しかしこのライバルの両社は過去に因縁があり、社長同士が様々な策略を講じていることになります。

そうした関係の間に放り込まれた主人公の命運は、、、というストーリーで、最後はお決まりの大逆転してのハッピーエンドです。

それにしてもブルース・ウィルスと同様にアメリカ人の良心的な役ばかりやっている大物俳優のハリソン・フォードがライバル企業の悪徳社長役で、若い主人公に一杯喰わされるというのにはちょっと意外性があるのかも。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

山の郵便配達(原題:那山、那人、那狗)1999年中国(日本公開2001年)
監督 霍建起 出演 滕汝駿、劉燁

山の郵便配達
湖南省の山岳地帯に点在する過疎の村々に長らく郵便を配達してきた中年の男性が年老いて膝を悪くしたことから、その仕事を息子が継ぐことになります。

郵便配達は2泊3日で山の中を徒歩で行くことになり、配達と同時に差し出された郵便の回収もおこないます。

その業務の引き継ぎを兼ねて父親と息子、そして愛犬が美しい山々を歩いて寒村の人たちと温かな交流をしていきます。

原題のタイトルを訳すと「あの山、あの人、あの犬」となり、次男坊と名付けられている飼い犬のシェパードが物語の中でも良い味を出しています。

なぜ飼い犬に次男坊?と考えると、想像ですが、中国の1990年代の一人っ子政策で長男しか産めなかった夫婦の皮肉が込められているのでしょう。

同じく郵便の配達先には目の見えない老婆に直接手紙を渡しに行きますが、その息子は大学を出て都会に行ったまま帰ってこないので、代わりに手紙を書いて(読み上げて)励ますようなこともおこなっていますが、これも少しひねった中国の一人っ子政策によって農村の老人を世話する家族がいなくなり困っている実態を表しているんだろうと思います。

良い映画で中国の美しい山々が連なる地方が描かれ、またそこに住む優しい人たちで清々しい気持ちになりますが、出演者の演技が自然さ、素朴さに欠け、演出家の問題なのか、演技が過剰気味で、俳優さんはよくは知りませんがあまり良い役者とは思えません。

ま、ドキュメンタリーではないので、美男や美女、賢い犬を揃えて農村の服を着せても違和感が出まくるのもやむを得ないでしょうけど、あまりに作り物じみたところがちょっと残念です。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ペギー・スーの結婚(Peggy Sue Got Married)1986年米(日本公開1987年)
監督 フランシス・フォード・コッポラ
出演者 キャスリーン・ターナー、ニコラス・ケイジ

ペギー・スーの結婚
主人公のペギー・スーが夫の浮気から別居生活をしていて離婚を考えていますが、高校の同窓会に出席していたとき、突然気を失い、気がつくと60年代の高校生の自分になっています。

その高校生活で知り合った今の夫や他の同級生との関係を再び経験していくことで、離婚を考えるまでに至った自分と夫の結婚について考えるようになります。

今でこそ大物俳優のニコラス・ケイジですが、公開当時はまだ22歳の若手で、この映画でも高校生と中年の2役をうまくこなしています。また監督のコッポラとは叔父・甥の関係です。

ただ主役のキャスリーン・ターナーは公開当時32歳で、さすがにタイムスリップして高校生に戻った演技はちょっと無理目な感じもします。今ならVFXなどを駆使して難なく若返らせるのでしょうけど、1980年代にはまだそれの恩恵も得られません。

1980年代と言えば、気軽に離婚する夫婦が増えてきた時代で、そうした世相に恋していた時のことをもう一度夫婦に思い出して欲しいという願いが込められていたのかなと勝手な想像です。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

引っ越し大名! 2019年 「引っ越し大名!」製作委員会 配給松竹
監督 犬童一心 出演者 星野源、高橋一生、高畑充希

引っ越し大名!
原作は土橋章宏著の時代小説「引っ越し大名三千里」で、江戸時代前期に実在した大名、松平直矩(まつだいら なおのり)が何度も国替えをさせられてその引っ越し費用を工面するのが大変だったことをモチーフとした内容です。

松平直矩の父親、松平直基も国替えが多く、越前国勝山藩藩主→同国大野藩藩主→出羽国山形藩藩主→播磨国姫路藩藩主を務めていましたが、江戸からその姫路へ向かう途中に度重なる国替えで心労が重なり45歳で亡くなっています。

というのも、国替えになると、大名はもちろん、その家臣団は一切合切を整理して、自前の費用で新しい赴任地へ運ばなければならず、さらに江戸幕府の財政が厳しい中、国替えと同時に石高を減封されたりすると、商人などから借金をしなければ引っ越し費用がまかなえません。

この映画に出てくる松平直矩は5歳で家督を継ぎ、播磨姫路藩主→越後村上藩主→播磨姫路藩主→豊後日田藩主→出羽山形藩主→陸奥白河藩主と国替えを命じられています。

主人公は、その播磨姫路藩の書庫番を務めていたもっぱら文系の武士で、書物をいっぱい読んでいて知識が豊富だろうと、急逝した引っ越し奉行の後釜に据えられてしまいます。

しかし国替えの引っ越しについての知識はまったくなく、また他人とのコミュニケーションにも問題がありオロオロしますが、周囲の協力があり、なんとか形になっていきます。

減封のため、引っ越しの人足を雇うお金がなく、若い侍に人足役を頼んだり、年配の侍をリストラして農業に就いてもらったりということも行われます。

コミカルな低予算映画かと思いきや、意外に真面目に作られていて、迫力不足や戦闘シーンのドタバタ感はゆがめませんが、現代的な時代劇として見るには面白いと思いました。

★☆☆

【関連リンク】
 2024年5~6月に見た映画 岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年)、ハドソン川の奇跡(2016年)、ケイン号の反乱(1954年)、ゴールデンカムイ(2024年)、ダンディー少佐(1965年)、kapiwとapappoアイヌの姉妹の物語(2016年)、PERFECT DAYS(2023年)

 2024年3~4月に見た映画 敦煌(1988年)、旅立ちの時(1988年)、ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年)、リーサル・ウェポン4(1998年)、アルゴ(2012年)、長い灰色の線(1955年)

 2024年1~2月 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年)、ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)、ジョー、満月の島へ行く(1990年)、カウボーイ(1958年)、かもめ食堂(2006年)、ビューティフル・マインド(2001年)、騙し絵の牙(2021年)


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自販機大国の驕りと衰退 2024/9/14(土)

1803
二風谷自販機日本は自動販売機(以下、自販機)大国というのはあちこちで紹介されているので知っている人は多いと思いますが、日本国内では人口減少に歯止めがきかず、また労働者不足が叫ばれている中で、自販機はさらに増加し発展していくのではないかと思い、現状の自販機事情を調べてみました。

ここでいう自販機は、よくある清涼飲料水の自販機以外に、駅での券売機や駐車場の自動精算機など幅は広いものです。

まず、自販機大国と言われているぐらいなので、毎年自販機の設置台数は伸びているとばかり思っていましたが、意外にもここ10数年ほどは、横ばいか下がり続けています。

自販機普及台数推移
普及台数 前年比 増減
2012年 5,092,730 100.2%
2013年 5,094,000 100.0% 1,270
2014年 5,032,600 98.9% -61,400
2015年 5,001,700 99.3% -30,900
2016年 4,941,400 98.8% -60,300
2017年 4,271,400 86.4% -670,000
2018年 4,235,100 99.2% -36,300
2019年 4,149,100 98.0% -86,000
2020年 4,045,800 97.5% -103,300
2021年 4,003,600 99.0% -42,200
2022年 3,969,500 99.1% -34,100
2023年 3,931,900 99.1% -37,600

自販機の設置台数推移
データ出典:日本自動販売システム機械工業会

2013年に509万4000台あった自販機は、2023年には393万1900台と、116万台以上も減少しています。

この10年間にはコロナ禍に見舞われた3年間が含まれていて、人と接客しなくても済む自販機の需要が高まってもおかしくないタイミングでしたが、そうした中でも減少しているのです。

なぜ減少しているのか?と言えば、一番の理由は人口減少で、需要が減り、自販機の設置、商品の補充、メンテナンス、電気代等のコストの採算がとれなくなってきたということでしょう。

自販機の種類(機種別普及台数)と占有率は下記の表の通りです。

機種別普及状況 台数 占有率
飲料 2,218,600 56.4%
食品 81,000 2.1%
タバコ 75,300 1.9%
券類(乗車券、食券など) 63,600 1.6%
日用品雑貨 201,400 5.1%
自動サービス(両替機、精算機など) 1,292,000 32.9%
合計 3,931,900 100%

自販機機種別普及台数
データ出典:日本自動販売システム機械工業会

全体の過半数が飲料を占めていて、これは実感するところでしょう。駅や遊園地、ラーメン店などに設置されている券売機や玩具のガシャポン、コインロッカー、コインパーキングなどの機器も自販機の範疇に入ると今回初めて知りました。

それにしても飲料の自販機が突出して多いというのはそれだけ競合が激しくなっているということで、現状ではすでに需要に対し飽和状態になっているでしょう。

そうすると、今後期待できる自販機は、時々情報番組などでも取り上げられるような変わり種の自販機、例えば熱々おでんが食べられる缶詰や、会社帰りに駅の中で買える野菜や肉、お惣菜、お米などの食料品などでしょうか。しかし毎日でも飲みたい飲料品とは違い、たまにしか買わないものを自販機で買う意味は薄いのも事実です。

同様に冷凍ラーメンや冷凍餃子などの自販機も最近はよく見かけますが、そうした食料品の自販機は着実に普及しているのか?と言えば、飲料の自販機と比べるとまだまだ珍しいという少なさです。

世界を見ると自販機の設置台数世界一は650万台(2023年)のアメリカですが、人口比で見ると日本の約2倍の人口のアメリカより一人当たりの自販機台数では日本が一番多いと言うことになります。

自販機の本場アメリカで人口比で日本並みに普及しなかった理由は、自販機荒らしが絶えなかったことがありますが、最近はIoTを利用した電子マネーでしか買えない、ということは自販機にお金が貯まらず、また自販機の中に入っている商品が生ものや少額のモノで、転売目的の自販機荒らしができないものとなっているようです。

そういう事情もありアメリカでは、食品の自販機販売が飲料の自販機の約半分近くまでに達しています。日本では飲料自販機と比べると食品自販機はそのわずか3%ほどに過ぎません。

自販機で販売している食品ってなに?と言えば、アメリカでは調理済みのハンバーガーやサンドイッチ、ピザ、パスタ、ラーメン、調理パン、スナック菓子、スイーツなど、ランチ用や小腹が空いた時にサクッと食べられる日常的に買う物がメインのようです。

日本人の感覚では、鯛焼きやたこ焼き、おにぎり、幕の内弁当、みたらし団子、えびせんなどが自販機で当たり前に売られているという感覚でしょうか。

日本で食品の自販機が普及しにくい理由の一つとして、全国くまなく展開しているほぼ24時間営業のコンビニエンスストアの存在があります。

例えばお弁当やスナック菓子を買うとき、無機質な自販機で買うより、ほとんどの人は近くにあればコンビニへ行って買うでしょう。コンビニだと、手に取って見てから買えるのと、レンジで温めたり、お湯やお手拭きをもらったりできる便利さがあります。

コンビニがない地方の中のさらに過疎地では?というと、今は道の駅がその代わりとして機能しています。24時間営業ではないものの、地元の人だけでなく、旅行者や商用中の人も取り込み、コンビニの役目を果たしているところが増えています。

古くから飲料の自販機ばかりに固執し、それにおいては世界一の技術やノウハウを持っていても、新たな商品を旧来と同じ方法で自販機で販売しようとする古い戦略はうまくいかず、すでに世界は自販機にITやマーケティング、アイデアを利用したインテリジェント自販機、スマート自販機を実際に投入してその先へ向かおうとしています。

生産性向上に貢献しそうな自販機の需要が年々減少していく中、日本が自販機大国と言われているのは、もうそう長くはないのかも知れません。

【関連リンク】
1405 コンビニは時代に合わせて変われるのか?
856 コンビニの活用はどこまで進むのか
719 道の駅は次の段階へ進めるか


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9月前半の読書と感想、書評 2024/9/21(土)

1804
捨てない生きかた(マガジンハウス新書) 五木寛之

捨てない生きかた
2022年に出版されたエッセイをまとめた新書です。テーマは、若い人を中心に流行っている断捨離やシンプルライフのブームに対し、思い出が詰まったガラクタに囲まれて生活する楽しさや心の充実感を知ってもらいたいという著者独自の考え方です。

確かに高齢になるほど昔の物不足の記憶や、家庭でも学校でも教え込まれて身体に染みついている「モノは大事に長く使う」という思想があります。

前期とは言え高齢者に入っている私も、子供の頃からの習性で、買い物をしたときにもらった大きな紙袋や、通販で送ってきた外箱の段ボール箱などなかなか捨てられません。あとは購入した書籍を捨てたり売ったりすることもできず、部屋には3千冊を超える書籍が山になっています。

したがって、この「捨てない生き方」は、概ね60代以上の、まだ日本が貧しい時代を経験してきた人にとっては普通の考え方で、そのうまい理由付けを著者がいろいろとしてくれているわけです。

したがって、この思想は私にとってはよく理解ができるし、実際に実践している生き方でもあります。

しかし効率的で合理的な生き方や、コスパ重視が尊重される今の風潮の中で生きている若い人達には、こうした過去の役に立たない遺物を大事にするという考え方や、使わないモノを長く所有していることの意義についてなかなか賛同は得られなさそうです。

その辺りはやはり世代間格差があるように思えるのと、家電一つとっても昔のように修理すれば30年50年が普通に使えたものが、今はそれこそ耐久性や満足できる性能が期待できるのは5年とか10年ぐらいで、海外生産でブラックボックス化されていて修理もできない製品が多く「捨てざるを得ない生き方」となっています。

「5年で陳腐化するなら借りれば良いか」ってことです。

あとは、著者のようにガラクタでもいっぱいためておける広い家に住んでいるとそれが可能でも、地方から都会に出てきて狭い住居に住んでいると、やはり「捨てざるを得ない生き方」を選ぶことになります。これは所得格差の問題でもありそうです。

★★☆

著者別読書感想(五木寛之)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

森へ還れ コロナからの警告(文芸社セレクション) 山田博愛

森へ還れ
著者は総合診療医として岐阜県の中山間地で開業医をしつつ、介護施設や芸術家達を支援するNPO団体なども運営するバイタリティのある方で、このエッセイ風の小説の他に数冊の著書があります。

2019年暮れ頃から中国で広がり始めた新型コロナウイルス感染者は、2020年には日本の各所でも感染者が増え始め、直前まで元気だった有名人がそれによって急逝したことで一気に恐ろしい病気と認知されるようになります。

主人公は、著者と同様(というか分身)、岐阜の中山間地で開業する医師で、都会で拡がるコロナ感染者がなぜか岐阜の中山間地ではいつまで経っても感染者は現れず、もしかするとこの地域の森には新型コロナウイルスの感染力を弱めるなにかがあるのではないか?と考え始めます。

岐阜の美濃と飛騨の境あたりの山はヒノキの産地で、同じく台湾ヒノキの産地でもある台湾でも感染者が少ないのはなにか共通する点があるのではと仮説を立てていきます。

そしてヒノキの成分を調べてもらうために大学へ依頼したり、テレビに出演したときにその「根拠はないけれど」と前置きをしながらも、仮説を披露して話題になっていきます。

果たして、その仮説は証明されるのか?ってところがクライマックスへとつながっていきますが、やや話は飛躍し、スピチュアルな展開になっていきますが、これも小説だからと許されるのでしょう。

結局は、新型コロナに対する特効薬や、感染防止の決定打というものは未だに開発されていませんが、様々な研究や、この小説の主人公のように、わずかな可能性であってもそれを突き詰めていく人が何人も出てくるからこそ、細菌の一種アオカビからペニシリンなど抗生物質を発見したフレミングなど人類の救世主が出てくるものです。

かなり実際に起きたことを元にして書かれているようで、面白く読めました。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

みんなで一人旅(集英社文庫) 遠藤彩見

みんなで一人旅
元々は脚本家として活動していた方で、2013年に「給食のおにいさん」で小説家デビュー、それがヒットしシリーズ化されています。

本著は2020年に文庫書き下ろし作品として出版された短篇小説集で、旅と著者がお得意の食をうまくミックスした内容のものが多いです。

短篇は「男二人は聖地を目指す」「みんなで一人旅」「癒やしのホテル」「空飛ぶ修行」「氷上のカウントダウン」「誰も行きたがらない旅」「幸せへのフライトマップ」の7編でそれぞれ独立した作品です。

文庫のタイトルにもなっている「みんなで一人旅」は、一人旅の客を集めた海外ツアーの話しで、個人的には私は気楽で自由な一人旅が好きで子育てが終わってからはいつもそうしているのですが、この小説では「一人旅」はあまり前向きとは言えないなにか事情があって一人旅にせざるを得ない寂しい雰囲気があるのがやや不満なところです。

一人旅が好きなのでこのタイトルに惹かれて買ったのに、それが短篇の一つだとあとから知ってややガックリしました。

その他では、通常は「マイル修行」とも言われる目的地ではなく、上級会員になるためマイルを貯めるために飛行機に乗り続ける「空飛ぶ修行」など、昨今の数円のポイントのために何十枚もポイントカードを財布の中やスマホに持っている浅ましい日本人の姿と重なって笑えます。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

その青の、その先の、(幻冬舎文庫) 椰月美智子

その青の、その先の、
著者は1970年生まれの作家さんで、2002年にデビューし主に児童文学が多い方です。著者の作品を読むのは今回が初めてです。

今回の作品は2013年に単行本、2016年に文庫化された青春群像というか高校生男女を中心とする柔らかな物語です。

主人公の女子高生の彼氏が大きなバイクに乗っているということだったので、「これはきっと事故を起こして亡くなるのだろう?」と想像していましたが、半分あたって半分外れ、亡くなるという最悪の事態は免れました。

自分が高校生だった時には、スポーツ万能でイケメン、読者の推薦で女性週刊誌にも取り上げられたことがある同級生がバイク事故で卒業間近に亡くなったことがあり、それを思い出しました。今も昔もティーンのバイク事故は多いので容易に想像ができました。

かと言って悲しい物語ではなく、主人公やその友人達は前向きにそれぞれの道を生きていくという爽やかな内容で、やはり若者向けのキラキラした青春小説だなぁというのが感想です。還暦過ぎたオッサンが読むにはまぶしすぎます。

★★☆

【関連リンク】
 8月後半の読書 獅子吼、弔いのダマスカス、キンモクセイ、絶唱
 8月前半の読書 午後二時の証言者たち、囁き男、月の満ち欠け、仕事がなくなる!
 7月後半の読書 少年たちの四季、砂上、石を積む人.、世論調査の真実


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空き家問題は解決できるのか 2024/9/28(土)

1805
5年に一度、総務省統計局が調査し公表する「住宅・土地統計調査」の2023年版はこの2024年4月に公表されましたので、久しぶりに空き家の話題を書いてみます。

今回の公表の概要としては、

○我が国の総住宅数は6502万戸(2023年10月1日現在)、2018年から4.2%(261万戸)の増加

○総住宅数が最も多いのは東京都、総住宅数の増加率が最も高いのは沖縄県

○空き家数は900万戸と過去最多、2018年から51万戸の増加、空き家率も13.8%と過去最高

○空き家率が最も高いのは和歌山県及び徳島県


ということです。

もう少しかみ砕いて私なりに見ていくと、

空き家2
まず人口はこの5年間(2018年と2023年の比較)で約240万人も減少しているのに、住宅戸数は261万戸も増えているというのは一般論としてなかなか理解しがたいことです。その住宅が増加した一方で、空き家も51万戸(住宅戸数増加分の約20%)新たに増加しています。

増加した住宅戸数から空き家増加分を差し引いた残りの8割は純増ということで、大きく人口が減っているのになぜ?ってことですが、それだけ1戸あたりに住んでいる住人数(≒世帯人員)が減っているということになります。

住居が増える一方で1戸あたりの平均住人数が減っているということは、つまり単身者(独身の若者や独居高齢者)の人が増えているということです。また少子化や子供のいない家庭が増えて1ファミリーあたりの数の減少もそれに加わるでしょう。

世帯の形は昭和戦前までは祖父母から孫までが一緒に住む「大家族」で、昭和戦後以降は圧倒的に数が多い団塊世代が中心となっていきますが、親子だけで住む「核家族」がブームとなり、平成に入って子育てが終わった「夫婦のみ」世帯、そして平成の後半から令和にかけては老夫婦の片方が亡くなり「独居(単身)」世帯が主流となってきたと言えます。

1953年(昭和28年)には1世帯あたりの平均人口は5.0人でしたが、1986年(昭和61年)には1世帯あたり3.22人、そして2022年(令和4年)には2.25人と、69年間で2.75人分、36年間で約1人分の世帯平均人数が減ってきています。

そして、1世帯平均人口が2.0人を下回り、1.99人になるのは9年後の2033年頃と国立社会保障・人口問題研究所が予測しています。

これだけ1世帯人口が減れば、もう一戸建て住宅や3LDK以上の広いマンションの部屋の需要はかなり落ちてくるのでしょう。代わりに平屋の一戸建て住宅や、2LDK以下の部屋が重宝されるようになってきそうです。

住宅数の増加(増加数、増加率)は、東京都や神奈川県など主に大都市のある自治体が中心になりますが、地方の中では沖縄県だけ突出して増加率が高くなっています。

なぜなのか?と調べてみると、ここ数年沖縄県不動産バブルが起きていて、リゾート目的やセカンドハウスなどの需要が大きく伸びているそうです。詳しく調べてはいませんが、中国人富裕層など外国人向けの住宅なども多くありそうです。

  ◇   ◇   ◇

空き家1
空き家の問題は、様々なところで述べられているので、あまり詳しくは書きませんが、放置され管理不全の特定空き家の固定資産税が一気に6倍に上がる法改正が2023年12月からおこなわれ、荒れた放置空き家は減っていくことになるでしょう。

しかし、今でも持ち主が不明だったり、相続人が多数いて所有権が複雑になっている不動産が多くありそうで、一気に空き家問題は解決!とはならないでしょう。

しかし考えてみれば、人口減少時代に関わらず、新たな住宅が次々と着工され、同時に空き家も増えていくというあまりにも無策で無駄の多い社会になってしまっています。SDGsに逆行しているのが日本の住宅事情・政策とも言えます。

空き家問題には大きく二つの違いがあることを理解し、その解決に向けた対策を考えなければなりません。

ひとつは都会の中にある空き家と、地方の過疎地域の空き家です。

まず都会の空き家を減らすひとつの方法は、古くて使いづらい、耐震性に劣る空き家や古民家を安い価格で現代的にリフォームができるシステムを構築することにあるでしょう。

テレビ番組のビフォーアフターがその典型ですが、アフターの家ならば誰もが住みたいと思わせるような建築士の知恵とアイデアが詰まっています。

しかしリフォームに数千万円をかけるというのは相変わらず給料があまり上がらない若い人や年金生活者の高齢者には現実的でなく、人件費や材料費が高騰している中でも、リフォームの省力化と画一化を図り、数十万円~数百万円でできるリフォームが可能または補助金が得られるというのでなければ進まないでしょう。

いっそ新築住宅には高い税金をかけて、そのお金をリフォーム補助金にまわして積極的に古い住宅(空き家も含む)に耐震性や耐火性、断熱性、防犯性、バリアフリーを含むリフォームを促していく方向へ舵を切れば、空き家も減っていくのではないかと思います。

地方の過疎地域の空き家対策は、コンパクトシティ構想を従来のものよりもっと細かくして進めていき、生活インフラや災害対策、医療、教育、職場などを効率的に集約して移転を進めていく必要があるでしょう。そうすることで不便な場所に点在する空き家を減らせるでしょう。

限界集落や消滅集落と言われている地域がありますが、住人の高齢化とインフラ等の老朽化で、災害が発生すると住人の命が危険にさらされます。

国や自治体は国民の命や財産を守る義務があるので、そうしたリスクのある場所に住み続ける人に対しては粘り強く移転を促すべきです。

先祖代々の土地から離れたくないという人の気持ちもわかりますが、気候変動の影響で、昔とは災害が起きる頻度や規模が大きく変わっているのは誰でもわかることで、「今まで大丈夫だったから」という理由はもはや通用しません。想定外の災害といつまで言い訳に使っているのでしょう。

最近はそうした災害が起きてしまってから、大規模な復興は難しいとわかり、従来の場所から離れ、新たなコンパクトシティを作らざるを得なくなっている地域が目立っています。

土建屋だけが儲かる東北に延々と何十キロにも及ぶ十数メートルの高さのコンクリートの防波堤を作る壮大な無駄遣いと思える事業ばかりではなく、もっと他の復興予算の災害に備えた良い使い道がなかったのかと悔やまれます。

【関連リンク】
1577 高齢者の賃貸入居拒否問題と空き家
1389 古い別荘と空き家
1341 最新の住宅と空き家統計について語る

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