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日本の農業はどこへ向かうか マイカーで東京から京都まで旅行する場合 ゴルフをプレイしている人の年代層割合に驚いた 世界と日本の宗教別信者数 2021年版出版社不況 客員教授と非常勤講師ってなんだ? ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 窓ガラスの熱割れで火災保険は使えるか? 天然素材でも綿はよく燃えるらしいことがわかった やっとのことでJ:COMを退会した 貯まった1円玉はどうする? 自動車整備士に未来はあるか? 液晶テレビが壊れた件 リタイア後の心配事 運転免許証取得者は意外にも増えている 著者別読書感想INDEX −−−−−−−− プライバシーポリシー及び利用規約 −−−−−−−− |
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リストラ日記アーカイブ 2023年4月 読みやすいようにアーカイブは昇順(上から古いもの順)に並べ替えました。上から下へお読みください。 日記INDEXページ(タイトルと書き出し部の一覧)はこちらです |
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---------------------------------------------------------- 3月後半の読書と感想、書評 2023/4/1(土) 1707 長流の畔 流転の海 第八部(新潮文庫) 宮本輝 野の春 流転の海 第九部(新潮文庫) 宮本輝 最初にこの自伝的小説シリーズを買って読んだのは、「流転の海(シリーズ第1巻)」の文庫が発刊された直後の1994年7月でした。その時にはこれほどの長編になるとは知りませんでした。 それ以降、4〜5年間隔(後半は2〜3年間隔)で、続編が登場してきましたが、さすがに4年ほど経つと前のストーリーや登場人物を忘れてしまっていることが多く、何度かさらっとおさらいをしながら読み続けてきました。 著者の父親と母親を主人公とした一代記で、終戦直後に大阪にやってきた愛媛出身の男が、まだ焼け跡と闇市が広がる中で大望をいだき、商売を一から始めます。そしてその男が50歳になったときに子供が生まれ、それが著者の分身としてその後ずっと登場します。 自伝的な小説は、長いものも短いものも様々ありますが、ほとんどが1冊で終わるものが多いようです。 長編の大河ドラマ的な小説では、五木寛之著の「青春の門」(1970年〜)や、伊集院静著「海峡」(1991年〜)、白川道著「病葉流れて」(1998年〜)「新・病葉流れて」、花村萬月著「百万遍」(2003年〜)の各シリーズも面白く読みました。 そうした自伝小説の場合は、たいていは自分が語り手や主人公となりますが、この「流転の海」では上記に書いたように、両親が主役で、著者自身は脇役に甘んじています。 自分が主人公でないだけに、より客観的に両親の人生を描くことができ、深みを感じます。 さて、この八部と九部では、主人公(両親)の晩年が描かれていて、特に最終巻の残りページが少なくなっていくにつれ、想像はつきますが、最後はどういう結末になるのだろうか、無事では終わらないだろうな、、、と、涙腺が緩んできます。 著者もこの長編小説で、最後まで書けるのか?という葛藤があったそうですが、この小説の主人公(著者の父親がモデル)の最期と同じ年齢の70歳を過ぎても意気軒昂で、さらに凄みを増した筆力で、一読者としては感動の内にこの30年近くかかった小説を懐かしく振り返りつつ無事読み終えることができました。 ★★★ 流転の海シリーズ一覧 ( )は単行本発刊年 1「流転の海」(1984年) 2「地の星 (流転の海 第二部)」(1992年) 3「血脈の火(流転の海 第三部)」(1996年) 4「天の夜曲(流転の海 第四部)」(2002年) 5「花の回廊(流転の海 第五部)」(2007年) 6「慈雨の音(流転の海 第六部)」(2011年) 7「満月の道(流転の海 第七部)」(2014年) 8「長流の畔(流転の海 第八部)」(2016年) 9「野の春(流転の海 第九部)」(2018年) ◇著者別読書感想(宮本輝) 新老人の思想(幻冬舎新書) 五木寛之 日刊ゲンダイに連載していたエッセイの中から高齢化と死生観についてのテーマでまとめた新書で、2013年に発刊されました。執筆当時、著者は81歳で、ちょうど日本人男性の平均寿命と同じでした。出版時から10年が経ち2023年現在90歳の著者はご健在です。 タイトルの「新老人」とは、20歳ぐらいまでの若者を第1階級、生産年齢を第2階級、そしてそれ以降の高齢者は第3階級と分けて、その第3階級の人達の多く、一般市井の老人を新老人としています。 その新老人が国民の3〜4割を占めるようになっていくこれからの日本の数十年は、世界でも大いに注目される実験場となっています。 というのは、マスメディアでよく出てくる高齢者は、「百歳過ぎてもこんなに元気!」「90歳で現役で仕事」など、特殊な極めて珍しいケースばかりを登場させることに著者自身違和感を感じています。 実態は100歳を超える高齢者のうちおよそ8割は認知症に罹っていたり、寝たきりの状態だったりするので、そうした標準的な高齢者の実態は滅多に報道されることはありません。 なので、新老人は自然に委ねて年齢に応じた生き方、死に方をしたほうが良いという提案です。 また、年金や医療費補助など社会保障の制度が、若者が高齢者を支えるという昭和の考え方から早く脱し、各階級ごとに支え合う仕組みを作らなければ持ちこたえられないのは自明の理で、そのためにも新老人達は子供や孫世代に頼るのではなく、自分で自分の健康、生活、生死を選択しなければならないと主張します。 著者自身当時81歳で、すでに裕福な上に、まだ小説を書き、エッセイを書き、各地の講演会に出掛けるなど、かなり活発な活動をされていて、一般的な年金だけで暮らしている81歳とは異なるような気がしますが、それはともかく、もう年金に頼った老後というのは期待できないという話しはかなり真実味があります。 お金のある老人は、なにをしてもいいけれど、そうでなければ、若い人に迷惑や負担をかけないよう、健康に気をつけて質素につつましく老人らしく暮らしていくことを勧められているようです。 お金もないのに、暴走老人と呼ばれる横柄で暴力的な高齢者が増えてきている事への反感かも知れません。 ★★★ ◇著者別読書感想(五木寛之) 三日間の幸福(メディアワークス文庫) 三秋縋 著者の作品はこれが最初です。難しい読み方ですが「みあき すがる」と読みます。当初は2ちゃんねるに書いていた作品を元にした小説で作家デビューをして、今回の作品も同様だとあとで知りました。 携帯小説とかライトノベルだなぁって思って読み始めましたが、中身はその通りの漫画やアニメファンに向きそうなファンタジー小説となっています。 主人公は20歳の大学生ですが、生きる気力もなくなり、よく行く古書店のオヤジやCDショップの店員に勧められて、残りの寿命を買い取ってくれるところがあるということを知り、話しを聞くつもりでフラフラと立ち寄り、結果的に残り30年の寿命を1年1万円、計30万円で買い取ってもらうことになり、3ヶ月後に死ぬ選択をします。 そうした設定自体が漫画の世界ですが、例えば身体はまだ動くけど突然末期の癌などで余命があと数ヶ月と宣告されたと考えると、その時、人はどういう考えをして行動をするかという想像が楽しめます。 しかも、この主人公の元には、逃げ出したり、捨て鉢になって他人に迷惑をかけないよう、他人からは見えない幽霊のような存在の監視員(若い女性)がついて回ります。このあたりも、男性が描く理想の恋愛対象が都合良く目の前に現れて絡んでくる漫画の世界です。 漫画の世界と言っても、最近はメジャーの大谷選手がよく「漫画のような活躍ぶり」と言われるように、リアリティと、ハチャメチャなフィクションの境が曖昧になってきていることからもわかるように、幼稚とか意味不明とか不満があるわけではなく、それなりに楽しく読めました。しかし酸いも甘いもたっぷりと経験してきた還暦過ぎのオッサン(私)が読むのはキツイかも。 タイトルの「三日間の幸福」とは、最後になってその意味がわかる仕組みで、ちょっと意外な結末で、これはよく考えられていました。 ★☆☆ あたらしい家族(集英社文庫) 佐川光晴 2005年に「家族芝居」として単行本が出版された後、2015年に改題し文庫化された小説です。一見すると最初にプロローグがあり、長編小説のような構成に見えますが、実質的には連作短篇集です。 それぞれの短編は「プロローグ」「子どものしあわせ」「弔いのあと」「婆さんたちの閑話」「お嫁さんがやってくる」「エピローグ」となっています。 主人公は、医師を目指して浪人中の身で、実家の北海道を離れ、東京にいる叔父が運営している高齢者グループホーム?のアパートに下宿してきます。 この叔父が変わっていて、北大在学中に劇団に入り、そこの先輩女子とともに役者に専念するため大学をやめますが、芽が出ず、また結婚して子どもが生まれますが、離婚し、叔父は東京へ出てきてプロダクションに属して役者を続けます。 その叔父が下宿していたアパートには以前は学生が住んでいましたが、今は身寄りがなかったりワケありの高齢女性ばかりが住んでいて、元の家主が亡くなる前に、その叔父に後を託されNPO法人を作って高齢女性たちに住まいを提供しています。 さらに、父親が逃げた暴力団関係者の日本人、母親は麻薬中毒で刑務所に収監中という幼い子ども二人もそのアパートで受け入れることになります。 高齢者が多いので、やがては順に亡くなっていくことになるのは自明の理ですが、現代の高齢化社会の問題点を突きながらもコミカルな軽めの構成となっています。 タイトルから、きっとこうなるんだろうなぁという思いは裏切られることなく、若者と高齢者がそれぞれできることをやり、明るくまるで家族のような共同生活をしていくという、少し救われる気がする、もうすぐそこまで来ている近未来です。 ★★☆ 【関連リンク】 3月前半の読書 大いなる遺産、人生にはやらなくていいことがある、闇の底、空中庭園 2月後半の読書 未来を見る力、カタストロフ・マニア、慈雨、ブルーアウト 2月前半の読書 幽界森娘異聞、保険ぎらい、ホテル・ニューハンプシャー、A2Z ---------------------------------------------------------- 世の中で起きていることを俯瞰して見る大切さ 2023/4/5(水) 1708 新聞の発行部数の低下が止まりません。新聞の発行部数がピークだった1987年の5377万部から、昨年2022年は3085万部へ57%まで下がってきました。 そのピークだった1987年と言うと、昭和62年、国内では国鉄が民営化され、ノーベル生理学・医学賞に利根川進氏が受賞、西武ライオンズが2年連続で日本一に輝き、レコード大賞は近藤真彦の「愚か者」でした。海外では中国で天安門事件が起き、大韓航空機の爆破事件が起きました。 2000年から2022年までの新聞発行部数と1世帯あたりの部数は下記の通りです。データ出典は「一般社団法人日本新聞協会」です。
私は現役時代は日経新聞と一般紙の2紙を購読していましたが、途中から1紙に減らし、リタイアしてからもその1紙の購読を続けています。 しかし、ニュースは速報性のあるテレビやネットで見られるのと、以前なら仕事に関係ありそうな記事や、コミュニケーションに必要な基礎知識を得るために熱心に新聞を読んでいたのに対し、今はサラッと上滑りして読むぐらいになっていて、さらに家族も読んでいるようには思えないので、果たして高いコスト(月4,400円)かけて購読を続ける価値があるのかどうか最近疑問に思っています。 また、新聞とはなんの関係もありませんが、全国の書店数も年々減少を続けています。 2000年には21,500店あった書店は、2020年には11,000店と20年で約半分まで減少してしまいました。 私が現役時代には、都市部で外勤の仕事が長かったので、ちょっとした息抜きや、雨の日の避難先として大型書店は大活躍していました。およそ2日に1度は書店に立ち寄っていたかも知れません。もちろん立ち読みだけでなく、小説や雑誌なども購入していました。 思えば、新聞と書店には共通点があり、それは情報の俯瞰ができることです。 新聞は言うまでもなく、アナログな文字や図、写真で構成されていて、広い紙面に様々な情報がギュッと詰め込まれています。その中から、詳しく知りたいことや知っておくべきことをすぐに読んで知識としてためておくことができます。 その新聞には自分の興味とは直接関係がない情報もあふれていますが、俯瞰することでそれらも自然と目に入ってきます。それは自分とは違う意見の人の話しを聞くのと同じで、決して心地よさはないですが、知識を深め、その延長線で人間としての幅を拡げるのには有効だと思います。 ネットニュースでは、速報性と話題性がある情報だけが一覧で出てきますが、詳しく読むためには何度かクリックをして自ら求めて探し出して読みます。特にスマホの画面は小さいので、表示できる文字数や情報量がかなり制限されるので、俯瞰して見るというのは大きな新聞紙だからこそできることです。 書店でも大型書店の場合、新聞と同様、広い店内で様々なジャンルの書籍や雑誌、週刊誌、専門書などが、中には平積みで積み上げられていたりして、さらに手書きのPOPやポスターが飾られていて、それらを大きく俯瞰することで、今はなにが流行っているのか?なにが話題になっているのか?知っておくべきことは?などを俯瞰して得ることができます。 私が書店へ行く時は、なにか目的の書籍を買うために行くのではなく、そこでたまたま見つけた面白そうな小説や、店員さんのお勧め(手書きPOPにその魅力が書かれている)の書籍、興味もった雑誌などをパラパラとみて買うための場合がほとんどです。 世の中から、新聞と書店が消えていくことで、好き嫌いや興味のあるなしにかかわらず、幅広い様々な情報を俯瞰して眺めるという機会が減ってきます。 その結果、自分が見たいものだけを見て、知りたいことだけを知る、さらにSNSでは自分と趣味趣向や意見が合う人達とだけコミュニケーションをとることで、近視眼的、自己中心的な考え方がまん延し醸造されていきます。 それを憂うことは単に老人の繰り言なのでしょうか。 【関連リンク】 1532 書店の役割は変わっていけるのか? 1501 活字離れは事実か? 1434 新聞の発行部数推移など ---------------------------------------------------------- 証明写真のサイズはなぜこれほど多い? 2023/4/8(土) 1709 個人的に今年は、普通自動車免許と小型船舶操縦免許の更新をしなければならない年です。 そこで、その両方の準備のため、申請に必要な証明写真を撮っておこうと思ってサイズを調べたところ、自動車免許証はタテ3cm×ヨコ2.4cm、小型船舶はタテ4.5cm×ヨコ3.5cmと大きく違っているので、うまく2種類のサイズが同時に撮れる証明写真機ってあるのかな?と調べてもドンピシャ2種類にマッチする組み合わせはありません。 ※自動車免許の写真は自分で撮って持参するところと更新場所で撮影するところがあります そう言えば、以前、マイナンバーカードを申請するときには、小型船舶と同じタテ4.5cm×ヨコ3.5cmで、その時の写真がまだ残っているなぁと思い出しましたが、数年前に撮影したのでそれは使えません(半年以内に撮影したものと指定がある)。 20年ほど前にリストラで退職し、雇用保険を申請するときには、タテ3cm×ヨコ2.5cmの写真が必要で、同時に必要となる再就職活動のための履歴書に貼る写真のサイズはタテ4cm×ヨコ3cmで、上記の免許証二つとも違っています。 さらにもっと以前、25年ほど前にパスポートの申請をしたときは、小型船舶やマイナンバーカード申請と同じタテ4.5cm×ヨコ3.5cmでしたが、1992年以前にパスポートを取得したときには、サイズは忘れましたがもっと大きな写真が必要でした。 それ以外にも、入社した会社の社員証(入館証兼用)のIDカードに使う写真が必要でしたが、その時のサイズは忘れました。 いったいこの証明写真というのはなぜこれほどサイズに統一性がなくバラバラなのでしょうか?それによって誰に利益やメリットがあるのでしょうか? 昭和の時代ならば、提出した写真をそのままサイズの違う証明書(証)に貼り付けて割り印を押したものが使われていたため、例えばパスポート用の写真は大きく、自動車免許証用は小さいとサイズが違うのも理解できました。 しかし、現在の証明書(証)のほとんどは、写真をそのまま貼るのではなく、偽造防止のためスキャンして読み取った画像を多少縮小など加工して証明書(証)などに印刷したものが使われます。 つまり、それらは証明写真のサイズにこだわる必要性はないのです。 現在、使われている主な証明写真が必要な書類に添付するサイズ表を作っておきます。
なんと8種類ものサイズがあります。アホちゃうか。中には受検時の証明写真と登録申請時に提出する写真とでサイズが違うものまであります。 ざっくり見ると、役所ごとにサイズが違う傾向があり、昭和からまだ続いている縦割り行政の弊害とも言えます。資格など公益法人が主体となるものも、その法人を管轄する役所ごとに違うという影響があります。 例えば、タテ3cm×ヨコ2.4cmサイズは厚労省の旧労働省管轄の資格、タテ4.5cm×ヨコ3.5cmサイズは国交省管轄、タテ4cm×ヨコ3cmサイズは文科省管轄、タテ6cm×ヨコ4cmサイズは厚労省の旧厚生省管轄など。 こうしたところも、(意味のない)認め印が押されてないと、どんな申請も役所で受け付けてもらえなかった手続きと同じで、以前からそうだったというだけで、思考停止に陥り、非効率、非生産的で面倒な証明写真の不統一なサイズではないでしょうか。 もっと言えば、証明写真を用意するのは一般庶民で、用意させるのはお上やお上の関連団体だったりするので、お上には逆らえないという江戸時代から続く官尊民卑の一環で、お上が決めたことをなにも考えずにただ民は守っていれば良いという上意下達の習慣が残っているのでしょう。 上記のようにスキャンした写真を使うのであれば大きさは関係ないですし、直接貼り付けている受験票なども事務処理を機械化(IT化)すれば、仰々しく写真を貼り付けた受験票を机の上に置くのではなく、試験官がタブレットに入れた受験者の画像を見て替え玉受験をチェックするなど、対応はいくらでもありそうです。 それができないのは、役所で手続きをするときに意味のない認め印を必要としていたのと同様、過去からの慣例を踏襲するしか能がない無能な事務担当者と、それには気づかず、気がついていても面倒なので放置しているその無能な上司の事情でしょう。 政治家主導で役所の申請から、認め印が不要になったのと同様に、証明写真のサイズも、管轄省庁ごとにサイズが分かれていたり、受験用と証明書用でサイズが違ったりするのを統一してもらいたいものです。 こうした写真付きの証明書(証)は公的機関や公的法人が発行するものが多いので、民間主導ではなく、政治主導で行政を動かし、まず公的な申請に要する証明写真から統一していく必要があるでしょう。 証明写真を統一したひとつのサイズにすることぐらい、やる気のある政治のリーダーが役人に指示すれば明日からでもできそうです。 【関連リンク】 742 それでも日本の解雇規制は緩すぎる 694 履歴書の中の嘘はすぐバレる 623 古い写真を整理してみてわかったこと ---------------------------------------------------------- 4月前半の読書と感想、書評 2023/4/15(土) 1710 ロスト・シンボル(上)(中)(下)(角川文庫) ダン・ブラウン 原題の「The Lost Symbol」は2009年に出版され、2010年に日本語版、2012年に文庫版が出ています。このハーヴァード大学宗教象徴学教授、ロバート・ラングドンを主人公とするシリーズでは「天使と悪魔」(2000年)、「ダ・ヴィンチ・コード」(2003年)に続く3作品目となります。 映画では、「ダ・ヴィンチ・コード」(2006年)、「天使と悪魔」(2009年)、「インフェルノ」(2016年)という順番でこの「ロスト・シンボル」は飛ばされています。テーマが謎の秘密結社フリーメイソンを描いただけに映画化は難しいのかな?と思いましたが、テレビドラマは制作されています。 「謎の秘密結社」と書きましたが、実はフリーメイソンは誤解が多いようですが、決して謎とか秘密だらけというわけではなく、会員同士の親睦を目的とする友愛団体で、多くの会員は加入を隠しているわけではなく、結社の指輪をしていたり、集会に普通に参加したりしています。 ただイメージを大事にする人気商売のタレントや経営者、政治家などの一部には、誤解を恐れて隠している人も少なくないということです。他にもロータリークラブやライオンズクラブという友愛団体はフリーメイソンから派生したもので、ボーイスカウトの設立にも関与していると言われています。 フリーメイソンの会員数は600万人を超え、故人ではジョージ・ワシントン(アメリカ初代大統領)、ベンジャミン・フランクリン(政治家)、ハリー・S・トルーマン(政治家)、レフ・トルストイ(作家)、ヘルマン・ヘッセ(作家)、フランツ・シューベルト(作曲家)、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(作曲家)、J.S.バッハ(作曲家)、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(作曲家)、グレン・ミラー(ミュージシャン)、チャールズ・"チャーリー"・チャップリン(俳優)、クラーク・ゲーブル(俳優)、ジョン・ウェイン(俳優)、アイザック・ニュートン(科学者)、マルク・シャガール(画家)、ヘンリー・フォード(企業家)など、最近の有名人ではシルヴィオ・ベルルスコーニ(イタリア政治家)、デニス・ロッドマン(元NBA選手)、エディ・マーフィ(俳優)など、日本人では後藤新平(政治家)、鳩山一郎(政治家)、高須克弥(医師)などが会員であることをオープンにしています。 そうしたフリーメイソンが、新興国アメリカの首都ワシントンの中心地に密かに様々な痕跡や暗号を残しているという噂があり、それらを解いていくというのが本作品の醍醐味です。 ワシントンには行ったことがありませんが、地図や建物の写真を見ながら読んでいくと、妙に納得感が得られて(単純すぎますが)面白いです。 登場する無茶苦茶賢く強い悪人が、最後に!!!だったというオチには驚きましたが、あれほど強かったのに天井から割れて降り注ぐガラスで簡単にやられてしまうのにはちょっとガッカリ。 「ダ・ヴィンチ・コード」ではフランス・パリを、「天使と悪魔」ではバチカン市国を、「インフェルノ」ではイタリア・フィレンテェを、「オリジン」ではスペインを、そしてこれではワシントンを舞台にした大活劇で、その規模は全然違うものの、日本各地を旅して謎解きをする内田康夫著の「浅見光彦シリーズ」の世界版のような感じです。 そのうちいつかは主人公が日本へやって来て、卑弥呼の謎も解決してくれるのかも知れません。 また、小説は映像化が常に視野に入っている感じで、単なる観光案内ではなく、007シリーズのような派手なアクションや暗躍する悪者との壮絶な対決などもセットになっていてエンタメとして楽しめます。 ★★★ ◇著者別読書感想(ダン・ブラウン) 糸(幻冬舎文庫) 林民夫 著者は1966年生まれの脚本家で、数多くのテレビや映画の脚本を手がけられています。その中には、元々は小説や漫画が原作の「うさぎドロップ」(2011年)や「永遠の0」(2013年)、「ラーゲリより愛を込めて」(2022年)などがあります。 2020年に公開された菅田将暉、小松菜奈などが出演した映画「糸」の脚本も手がけましたが、同時に著者の書き下ろしでこの小説ができました。 タイトルからわかるように、中島みゆきの名曲「糸」がモチーフとなっていて、男女二人のせつなく近くて遠い生活を送りながらも、最後には出会うべくして出会うというラブストーリーです。 当初はもっとベタベタした甘ったるい作品かと期待していませんでしたが、意外と言っては失礼ながら幼い頃に知り合って、その後は中年になるまですれ違いが続き、決して青春時代の恋愛とは遠う内容が濃いものでした。 ただこうした恋愛ものにはつきものの、若くして癌や白血病などで死んでいく人がいて涙を誘うやり方は、それが主人公達ではないというだけで、他の恋愛小説と代わりません。 最初の場面、主人公が12歳の頃に、アメリカでアメリカ同時多発テロ事件(911事件)が発生したので、主人公は1989年生まれで、Z世代の直前、通称ミレニアル世代(Y世代とも)と言われた世代です。 その後は、バブル崩壊や、東日本大震災、リーマンショックなど様々な社会情勢が出てきてこの20年間を振り返るような時間の流れがストーリーとともに描かれて懐かしくそれらの時代を思い出すことができました。 ★★☆ 年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方(PHP新書) 荻原博子 2019年に出版された新書で、先日読んだ「保険ぎらい 「人生最大の資産リスク」対策」(2020年)の前編だったような感じです。というのはこちらにも「保険ぎらい」に書かれていた内容がかなり含まれています。 すでに年金生活者となった私としては参考にしようと読み進めましたが、どちらかというと、まだ若くて年金生活に入る前の方に向けて書かれているようです。 というのも、老後に不足する資金に備えて、国や銀行が国民に強く勧めてくる投資信託などにうかつに投資なんかしちゃダメよとか、金融や保険のアドバイザーや専門家というのはもちろん投資家や加入者のためよりも、所属していたりスポンサーの証券会社や保険会社の利益のために働いていることをあらためて警告してくれます。 このあたり日本人は本当にお人好しで、フィナンシャルプランナーや証券アナリスト、トータル・ライフプラン・コンサルタント、ケアマネージャーなどの資格をもっていたり、大手銀行員や大手証券会社員、大手生保レディだとそれだけで全面的に信頼を置いてしまい、勧められるままに商品やサービスを買ってしまいます。 同様に、コンタクトレンズの販売店やドラッグストアで白衣を着た単なるアルバイトや、メーカーから送られて来た家電量販店の店員を専門家と勝手に勘違いし、きっと自分にとって最適な提案なんだと錯覚し、言いなりで商品やサービスを買ってしまいます。 客のためを思っての提案なんておそらく1%ぐらいで、あとの99%は会社や自分の利益(歩合制やノルマなど)のために働いています。 本書では、「定年時には3000万円が必要!」という常識を覆し、通常の年金以外に付加年金を上乗せする方法や、不要な生命保険の解約、半分以上の人が失敗する投資信託のリアル、定年後の損をしない働き方、国が勧めるiDeCoやつみたてNISAの問題、死に体の地方銀行、老後に必要な医療費と介護費の現実など、わかりやすい説明で書かれています。 ただそれでもやはり老後のための貯金は多いほど安心できるので、少なくともすべての仕事からリタイアするときにはの医療や介護のため最低でも1500万円ぐらいは用意しておくべきという結論でした。つまりタイトルに偽りありで年金だけでは暮らせません。 ★★★ 【関連リンク】 3月後半の読書 流転の海 第8部 長流の畔 第9部 野の春、新老人の思想、三日間の幸福、あたらしい家族 3月前半の読書 大いなる遺産、人生にはやらなくていいことがある、闇の底、空中庭園 2月後半の読書 未来を見る力、カタストロフ・マニア、慈雨、ブルーアウト ---------------------------------------------------------- 証明写真機の種類と機能を調べてみた 2023/4/19(水) 1711 先日「証明写真のサイズはなぜこれほど多い?」で、世の中で必要な証明写真のサイズに統一性がなく、生産性の向上や効率化、省資源化を叫ばれる中、無駄なことをしているという話を書きました。 実際に今回は、小型船舶免許の証明写真(タテ4.5cm×ヨコ3.5cm)と、自動車免許用の証明写真(タテ3cm×ヨコ2.4cm)の2種類が必要だったので、その2種類が1回で撮影できる証明写真機を探すことになりました。 探すとなかなか見つからないものです。設置場所についてはGoogleマップで「証明写真機」と入れて探すのが早いですが、証明写真機のすべては網羅されていません。また撮影できるサイズや料金は設置機種(メーカー)によって違います。 一般的に言う証明写真機とは、駅やスーパー、コンビニなどに設置されている撮影からプリントまで一気にやってくれる優れものですが、最近は、自撮りした写真をコンビニのプリンターで証明写真サイズに印刷するサービスなどもあり、やや減少傾向にあるように思います。 ☆ ☆ ☆ 証明写真機の中でも一番有名な証明写真機は、大日本印刷の子会社で株式会社DNPフォトイメージングジャパンが運営する「Ki-Re-i」という写真機で、JRや私鉄の駅構内や繁華街のファミリーマートなどで見かけます。 またこの「Ki-Re-i」のExcellent仕上げの評判がネット上では高く、実際以上に綺麗に撮りたいならこれがお勧めのようです。 この撮影機で1度の撮影で作れる証明写真は、2023年3月現在で下記の4種類のサイズです。 @5.5cm×5cmと3.0cm×2.4cmのセット A4cm×3cm B4.5cm×3.5cm C7cm×5cm したがって運転免許サイズの@3.0cm×2.4cmと小型船舶免許サイズのB4.5cm×3.5cmは1回で作れず、2回(2倍の料金)が必要です。料金は標準で1回900円(加工なし)と1000円(美肌加工あり)です。 ☆ ☆ ☆ 次に、富士フィルムが運営する「証明写真ボックス」も割とよく見かける証明写真機です。JRの駅周辺やスーパーなどで見かけますが、画像処理には定評がある会社の製品だけに信頼感があります。 新しい機種ではプリントした写真以外にそのデータをスマホで受け取れるものもあります。最近では他のメーカーの機種でも同様のサービスが増えているようです。 この機械で撮影できるのは、現時点で @3cm×2.4cm A4cm×3cm B4.5cm×3.5cmと5cm×5cmのセット C4.5cm×3.5cmと7cm×5cmのセット これも1回で3.0cm×2.4cmと4.5cm×3.5cmの2種類のサイズを撮影・プリントすることはできません。料金は標準で900円、美肌などの加工ありで1000円です。 ☆ ☆ ☆ 三つ目は、日本で60年前に最初に自動証明写真機を設置したME Group Japan(旧、日本オート・フォート株式会社)の「Photo.me」という証明写真機です。主にスーパーの出入り口付近に設置されていました。ただ複数のモデルがあって、それによって撮影できるサイズなどが違うようです。 この機械で撮影できるメインのサイズは、現時点で @3cm×2.5cmと4cm×3cmのセット A4.5cm×3.5cm B4cm×3cmと4.5cm×3.5cmのセット C5.5cm×4.5cmと7cm×5cmのセット ちょっと惜しいですが、これも要望する2つのサイズを1回では作れません。料金は900〜1100円です。 ☆ ☆ ☆ そして最後は、私鉄駅近くの雑居ビルの片隅に偶然見つけた三吉工業株式会社の「プロ写真館」という証明写真機です。 この機械で撮影できるメインのサイズは、現時点で @3cm×2.5cmと4.5cm×3.5cmのセット A4cm×3cm B4.5cm×3.5cm C4.5cm×3.5cmと7cm×5cmのセット この@3cm×2.5cm(運転免許用)と4.5cm×3.5cm(小型船舶免許用)の2種類のサイズがセットになったものが、求めていたものとピッタリ一致です! 古い機種らしく、上記の最新機種とは違って仕上がりはイマイチという話しがネットの評判です。しかし希望する2つのサイズを1回で済ませられるのは大きなメリットです。価格は他の証明写真機より安く700円でした。 日々ウォーキングをしているので、証明写真機がありそうな場所を実際に歩いて探しましたが、Googleマップに載っているところもあれば、載っていないところもありました。 今回は都市部郊外の住宅地域周辺で探しましたが、都心の複数の路線が乗り入れているような駅周辺ではもっと多くの種類の証明写真機があると思われます。 またコンビニでは、スマホで撮影した自撮り写真を証明写真用にプリントできるサービスがあり、価格も3枚200円からとリーズナブルです。ただ証明写真は無地の背景で頭上の余白が必要とかある程度の決まりがあるので注意が必要です。 最近は紙の証明写真以外に、証明写真のデジタル画像を送ったり添付すれば良いというものもあります。それならサイズはいかようにでもできるので、楽で良いですね。 そう言えば、高齢者が終活の一環で、遺影に使うお気に入りの写真をあらかじめデジタルカメラで撮影しておき、そのデータを葬儀社に渡せば立派な額に入れてくれて完成というサービスもあります。 【関連リンク】 694 履歴書の中の嘘はすぐバレる 572 転職のキモは履歴書だ 482 身分証明書もとい本人確認書類とは? ---------------------------------------------------------- 雨漏りにて屋根の修理をする その1 2023/4/22(土) 1712 31年前の1992年に新築で買った自宅の屋根は、2001年と2019年の2回、スレートの屋根とサイディングの外壁の塗装をおこないました。 ◇屋根と外壁の塗装をおこなった記録 2019/9/7(土) しかし経年劣化以外に東日本大地震を始め、数々の地震や台風などの影響で、屋根を含め家の構造全体がかなり傷んできています。 それは部屋の中のクロスが大きくひび割れていたり、外壁のサイディングの一部にもひびが入っているところがあります。また床がフカフカしているところが何カ所かあり、床を支える根太が腐っているところがあります。 そうしたダメージは、屋根や壁のひび割れから湿気や雨水が入り込み、長い年月をかけて内側の柱や梁、床材などを傷めることで起きることが多いようです。 そして昨年の2022年の秋頃、私が使っている二階の部屋の天窓(トップライト)付近から突然雨漏りが発生し部屋の中へポタポタと雨が落ちてきました。 その天窓からの雨漏りはしばらくしてなぜか止まったものの、今度は天窓から少し下の位置にある出窓付近の上部木枠から雨漏りがするようになり、それが雨が降ると必ず漏れ出してくるようになりました。 一般的に雨漏りで多い原因は、野地板(屋根の一番下の木材)の上に敷かれているルーフィング(防水シート)が経年劣化で破れたりズレが発生し、防水機能を果たさなくなり、屋根材(スレート)の隙間や割れたところから雨水が染みこみ、それが入ってくるというパターンが多そうです。 また屋根のてっぺんを覆う棟包み板やサイドの破風板の鈑金が強風などで外れたり大きく浮いてしまったりする場合や、さらに天窓がある場合は、その付近の防水処理が経年劣化で雨水がしみこみ入ってくることも雨漏りの原因と考えられます。 もうひとつまれに起きるのが、屋根の塗装をした際に、タスペーサー(縁切り)という屋根材と屋根材の間に隙間を空けて、屋根材の内側に水が溜まらないよう排出する施工がうまくできていないことがあり、それがなされてないと、雨漏りが発生することがあります。 スレート屋根の構造は下記の図のようになっています。 画像:一般社団法人 全国自然災害家屋調査協会 屋根に使われるルーフィング(防水シート)の寿命は、30年ぐらい前は標準的だったアスファルトルーフィングで約10年、最近増えてきた改質ゴムアスファルトルーフィングで約20年と言われていますので、我が家のような築31年の屋根ではすでにルーフィングの防水能力はほとんど失われていると思われます。 屋根材をはがした後、ルーフィングがところどころはがれてしまっていて下の野地板が露出している屋根 そして今年も確実に梅雨の季節がやってきますので、それまでには雨漏りをなんとかしなきゃと2度ほど工事屋さんに屋根に上がってみてもらいましたが、上から見るだけでは雨漏り箇所はわかりませんでした。 雨漏りが疑われる天井部分は、ちょうど吹き抜けのような形になっていて、屋根裏のスペースがほとんどなく、屋根の内側を見るためには天井に頭が入る大きな穴を切って開けなければなりません。しかもそれで雨漏り箇所がわからなければ何カ所も、、、 そんなこともあり、31年も経った屋根を今回雨漏りする部分だけを補修したとしても、またすぐに他の箇所から雨漏りする可能性があるので、屋根全体を修理してもらうことを前提に、ネットで調べて比較的近所にある屋根工事専門の会社に見積もりをお願いしました。 屋根の全体補修にはざっくり言うと下記の二つの方法があります。 (1)古い屋根材をはがし、古い野地板の上に新たな野地板を張り、新たなルーフィングと屋根材を設置する(葺き替え工法) (2)古い屋根材の上にルーフィングと軽い屋根材をかぶせる(カバー工法) 一番いいのは、(1)の葺き替えで、古い野地板やルーフィングはそのままで、新たな野地板とルーフィング、それに軽くて耐久性のあるガルバリウム鋼板の屋根にすることで、屋根の防水性、耐久性、(軽くなるので)耐震性が増すというメリットがあります。 ただ(1)のデメリットとしては、屋根を全部はがすため工期が長くなるのと、スレートなど廃棄物が出ることなどで工事費用が高くなります。さらに屋根材(例えばコンクリートのスレートから金属製に変更)によってはそれまでの屋根と比べて遮音性や断熱性が落ちることがあります。 (2)のカバー工法は、従来の屋根の上にカバーをかけるだけなので工期は短く済み、工事費用は使用する屋根材にもよりますが葺き替えよりは安く済みます。また断熱性や遮音性は屋根材が2重になるので増すというメリットがあります。 しかし(2)のデメリットとしては、従来の屋根材と新たなルーフィング材と屋根材の2重の重量が構造体に加わることになり、耐震性に不安が残ります。 その両方の工法で見積もりを依頼したところ、現地調査に来て、屋根に上がり、屋根材と野地板の状態の確認と、ドローンを飛ばして、屋根の大きさを測っていきました。 屋根に人が上がるのなら、ドローンの測量って必要なの?と思いましたが、上空からの全体写真で必要な屋根材やルーフィングの分量(面積や長さ)が簡単に計測できるようです。 しかしこんな住宅密集地で私有地の上空とは言えドローンを飛ばせるの?と心配しましたが、業者さんは自信を持って大丈夫ですと。 調べると、100g以上のドローンを飛ばす場合は、住宅密集地域では許可が必要です。どうみても100g以上はありそうな機体で、特に許可は取ってなさそうですが、大丈夫なのかな?ちなみに許可のいらない100g未満のドローンっていうのは、子どもが部屋の中で遊ぶようなオモチャレベルのものです。 そうして作成してもらった見積もり価格は、、、次回続編にて公開します。 雨漏りにて屋根の修理をする その2 へ続く 【関連リンク】 1237 リフォーム講座へ参加してみた 788 浴室のユニットバス化リフォーム工事完了 507 洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編 ---------------------------------------------------------- 雨漏りにて屋根の修理をする その2 2023/4/29(土) 1713
当初、業者と話しをしたときにはこちらの希望として、あと20年間安心できる屋根にして欲しいことと、屋根材の葺き替えとカバー工法のメリット、デメリット、費用、工期を比べて判断したいと頼みました。 現地調査から意外に早く、2日後には見積もりができたと連絡がありました。最初は自宅に伺って説明するとのことでしたが、お互い手間をなくすため、メールで送って欲しいと頼みました。 見積もりの種類は、 (1)葺き替え工事:スレート屋根→スレート屋根 現在のスレート屋根をはがし、新たなルーフィング(防水シート)とスレート屋根を設置する葺き替え工法 (2)カバー工事:スレート→ガルバリウム鋼板屋根材(断熱材なし) 現在のスレート屋根の上に新たなルーフィングと軽量な金属製の屋根材を設置 (3)カバー工事:スレート→断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根材(断熱材あり) 現在のスレート屋根の上にルーフィングと軽量で断熱材が入った金属製の屋根材を設置 工事費用の見積もり金額は、いずれも足場設置、ルーフィング、屋根材、工事費を含め(1)が約120万円、(2)が約90万円、(3)が約92万円です。 (1)には、古いスレート屋根をはがして廃棄することが含まれています。そして新たな野地板を張ってその上に新しいルーフィングとスレートを敷きます。 (2)と(3)は、現状の屋根の上に新たなルーフィングを敷き、その上に軽量の鋼板屋根を敷くカバー工法で、その二つの違いは、屋根材のガルバリウム鋼板屋根材に断熱材が入っていないもの(2)と、入っている(3)で、価格的にはわずかしか違いません。断熱材と言っても内側にウレタンフォームが貼り付けてある簡単なものです。 防水のためのルーフィングは、いずれも田島ルーフィングの改質アスファルトルーフィング「PカラーEX+(プラス)」を利用することが前提になっています。 見積もり金額を見たとき、全体的に私が想定していた価格より2〜3割安い感じがしました。というのは、3年前に屋根と外壁の塗装を依頼したとき、足場代や屋根の鈑金(棟包みの修理)も含まれますが合計140万円近くかかりましたから、今回の屋根の葺き替えだとそれは軽く越えるだろうと思ってました。つまり(1)のスレート屋根の葺き替え(見積もり120万円)は150〜160万円ぐらいするだろうと覚悟していました。 そこでこれらの見積もりから、思い切って(1)の葺き替え工法の見積もりに、屋根材を安いスレートから断熱材一体型ガルバリウム鋼板屋根材(福泉工業のシルキーG2)に変えた場合の見積もり書をあらためて依頼しました。
またスレート屋根の塗装サイクルは一般的に7〜8年と言われていますが、今回のガリバリウム鋼板屋根の塗膜保証は15年ということで、倍近くの耐久性があり、それだけメンテナンスの手間が省けます。 見積もり金額は屋根材以外にも関連部品が少し割高となり合計130万円ぐらいになりましたが、そこは元関西人、涙目で値引きを頼むと120万円まで下げてくれました。 人に聞くと「高額な工事は相見積もりをとるほうが良い」と言われ、ネットで調べても相見積もりの重要性が書かれていますが、今回は価格が想定内に収まっているのと、それまでの業者さんとの話し合いが良好だったので、これで決定しました。 家電製品や自動車のように既製品で同品質の商品ならば比べて安い店で買うのが良いですが、工事の見積もりは例え安くても手抜きやよくわからない下請け業者やフリーの個人等に丸投げ(建設工事などでは普通にある)されても困りますから、その会社が信頼できるかどうかが重要になります。 工事は梅雨に入る前までにと頼み、その後、契約と工事日程の打ち合わせをおこないました。工事の模様や完成後についてはまた後日に書きたいと思います。 【関連リンク】 1546 窓ガラスのひび割れ修理 1473 BS/CSアンテナの交換DIY 1363 屋根と外壁の塗装をおこなった記録 197 プロの職人さんの仕事をみた |
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