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米原万里 YONEHARA MARI 既読書籍
004 不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か 003 嘘つきアーニャの真っ赤な真実
002 ガセネッタ&シモネッタ 001 打ちのめされるようなすごい本

米原 万里(よねはら まり、女性、1950年4月29日 - 2006年5月25日)は、日本のロシア語同時通訳・エッセイスト・ノンフィクション作家・小説家である。著作には、『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』、『魔女の1ダース』、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』、『オリガ・モリソヴナの反語法』などがある。
東京都出身。明星学園高等学校を経て、東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院露語露文学修士課程修了。(Wikipediaより引用 2022年2月)


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004 不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)

ロシア語の通訳として活躍されていた筆者の実質デビュー作にあたる同著が1994年に単行本、1998年に文庫版が刊行されています。読売文学賞を受賞したエッセイ集です。

著者は書評が中心の「打ちのめされるようなすごい本」の中で触れているように、激しい闘病生活を送り、2006年に56歳の若さで亡くなっています。

この本はその通訳として仕事をしてきた上でのちょっとした笑い話や、通訳と翻訳の違いなどを面白く分析しています。

テレビで放送されるような同時通訳の場合、ま、多少の誤訳があってもそう大ごとには至りませんが、国と国との交渉ごとや、首脳同士の会話の場で誤訳などがあったりした場合にはとんでもないことに発展するという事例もあり驚かされます。

日本の政治家や官僚が「やんわりと断る」意味で普通に使う「善処します」「前向きに検討します」を、外国人にその通りに通訳すると、相手の外国人は「了解した」となってしまい、相手は一国の総理大臣がYesと言ったのに約束を守らないとはどういうことか!って怒ります。

そうした難しさがあって国際会議や首脳会談の通訳というのも国の未来を背負っている職業ということになりますね。

また翻訳の場合は自分が知らない単語やことわざが出てきても調べたり聞いたりすることができるのに対して、自分の知識の範囲で答えるしかない通訳は幅広い知識が必要だと言うこともよくわかります。

タイトルの意味は、同時通訳で話者の発言(原文)を忠実に正確に伝えていれば「貞淑」、原文を裏切っているようなら「不実」とし、訳された文章(通訳)がうまく整っていれば「美女」、ぎこちない文章なら「醜女」とし、もちろん一番いいのは「貞淑な美女」なのですが、通訳の世界ではそれはほとんど期待できず、多くの場合は「不実な美女」か「貞淑な醜女」のどちらかになるということです。

今なら国際化も進み、通訳しやすいように発言したり、事前に発言内容を準備しておくことも普通になりつつありますが、数十年前の通訳では同時通訳者をないがしろにした発言なども多く、そうした例がいくつも紹介されています。

また、英語がほとんどしゃべれない日本人重鎮が、リップサービスのつもりで最後に英語で一言「One Please!」ってのが、本人曰く「ひとつ、よろしく」の意味だったというのには苦笑せざるを得ません。

★☆☆

1月前半の読書と感想、書評 2016/1/20(水)

003 嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
2001年に単行本、2004年に文庫版が発刊されたノンフィクションで、日本共産党幹部だった父親の仕事の関係で、中学校の途中まで過ごしたチェコで、ソビエト学校時代の友達を探し、ヨーロッパを訪ね歩いた記録です。

著者はロシア語通訳として著名だった方で、その関係で世界を旅する機会が多く、その旅のお供をする様々な書籍の批評にも優れた方でした。

過去には、「ガセネッタ&シモネッタ」と「打ちのめされるようなすごい本」を読みましたが、書評がメインの「打ちのめされるようなすごい本」では、著者に癌が見つかり、余命少ないとわかってからも、凄まじい闘病生活の模様が書かれていました。そしてその治療の甲斐もなく2006年に56歳の若さで亡くなっています。

最初はこの本は自身の経験を元にした小説だと思って買ってきて読み始めましたが、前述のように中・東欧への探訪実録記でした。

いくつかは盛っているな?と思う箇所もありますが、それにしてもユニークな友達達とその出自で、ベルリンの壁が崩れ、ソ連邦が崩壊したり、激変してきた東欧の歴史に翻弄されてきたことがよくわかるというか、すっかり忘れていたことを思い出せるノンフィクションでした。

7月後半の読書と感想、書評 2014/7/30(水)

002 ガセネッタ&シモネッタ (文春文庫)
過去に主に書評集などを読んだ著者の作品が目に留まったので買ってきました。以前に書きましたが、この方はロシア語の同時通訳として、そしてエッセイストや作家としても名を馳せていましたが、2006年にガンのため56歳で亡くなりました。この作品は2003年に文庫として発刊されたものです。

中学時代までチェコに在住し、当時のチェコではもっともまともと言われていたソ連人向けのインターナショナルスクールへ通いロシア語をマスターし、同時に日本人としてのアイデンティティを失うまいと、日本から書籍を取り寄せ、片っ端から読みふけっていたことで幅広い知識が増え、首脳会議や国際会議などの同時通訳などをこなすまでになります。

通訳というのは翻訳家とは違い、通訳中にわからない言葉に出会ったとき、考えたり調べたりということができず、とっさの判断でなにかを決め打ちするしかなく、そういうことが起きないよう、絶えず新しい言葉をインプットしておかなければなりません。確かに日本語でも十年前と今では、通常の会話で使われる言葉や略称、流行語などどんどん変わっていきますから、通訳の人はたいへんなことですね。

また医学界の通訳でも、講演などで出てくる話は医学用語だけでなく、身体と同じような役割をする自動車のパーツの名前や、その病気に罹ったとされる歴史上の人物なども知っていないといけません。

特にジョークの場合、まず通訳なしでもわかる人がどっと笑い、その後に通訳してくれるのを待っている人達が「なにか面白いことを言ったぞ」とワクワク期待されることほどつらいことはないそうで、しかもそのジョークがロシアの歴史やことわざを知らないと通用しないジョークだったりすると、もうお手上げだそうです。

日本人が講演でよく使う日本のことわざも、同じような意味のロシア語があって、それを知っていればいいですが、それを知らないと、そのことわざの意味を短時間で説明しなければなりません。

例えば「弘法も筆の誤り」を同時通訳でロシア人に対して訳せと言われても、同じことを示すロシアのことわざをとっさに思い出せなければ、その意味をわかりやすく解説しなくてはなりません。まったく同時通訳者の集中力や幅広い知識はもの凄いものだとわかります。

9月後半の読書と感想、書評 2013/10/2(水)

001 打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)
著者が過去に週刊誌や新聞等に発表した様々な書評を一冊にまとめた本です。書評としてはわずか数行だけのものが多く、極めてシンプルで「いい」か「悪い」か、「面白い」か「残念」か、「好み」か「好みでない」かをズバズバ切りまくっていて気持ちがいいです。

しかしいかんせん、帰国子女であり、本業がロシア語通訳で、ロシアや東欧の熱烈ファンということで、書評に上がる多くは日本人にはあまり馴染みのないロシアや東欧の現代作家や評論家などの本(和訳本)が多く、著者が「面白い」という本が果たして普通の日本人に(何を持って普通と言えるかは別として)とって共感を得られるかと言えば甚だ疑問が残ります。

なんたって20世紀で一番ひかれる男性がゾルゲ(ソ連の元スパイだったドイツ人)だと言い切る人ですから。

もちろん書評ですから自分が思ったことをズバリと書くことはなんら問題はありませんが、「彼女が面白いと書いているのでぜひ読んでみよう!」とはなりそうにありません。なにか面白い本を探そうと思ってこの書評を読むとちょっとガッカリするかもしれません。

1日に7冊は平気で読むと言う著者ですから、紹介されている書籍数も半端な数ではなく、ロシアや東欧もの以外の書籍で何点か「読んでみてもいいかな」と思えるものがありました。

そういうのは忘れないうちにとりあえずAmazonの「ほしい物リスト」に入れておくと、あとでAmazonの書評や、懐具合を考えて判断できますので便利です。

この米原万里氏は2006年5月に56歳で癌により惜しまれつつ亡くなりましたが、そのギリギリ直前までの書評が残されています。書評の日付を見ると2005年、、、2006年1月、2月、3月、4月と最後は5月に掲載後なんの予告もなくぷっつり終わっているのが泣けてきます。

また書評を書きながら癌との闘病記録も同時に書かれています。癌治療に関して様々な治療法を探して、自ら実験台となり新しい治療法について調べたり、受診を受けたりした記録が書かれています。

そしてそこで何度も書かれているのが、多くの癌関係の書籍の多くを「余命幾ばくもない癌患者がすがりたくなる気持ちを利用し、あれを買えこれを試せという悪どい金儲けビジネス」として非難しています。

知識が半端なく豊富で、せっぱ詰まった上に基本的に人を疑うことが信条みたいなこういう患者さんを持ってしまった医者は、本文に何度か出てきますが「今までのお金は返すからもう来ないでくれ」ということになってしまいます。

それを読むと患者のわがままにも相当問題がありそうに思え、医者が気の毒になってきます。

様々な治療法を試すために多くの医者にかかり、結果、心から信頼できる医者や治療法に巡り会えなかった(と推察する)不幸もあるのでしょうが、著者は命をかけていたわけですから、納得がいかなければ喧嘩も持さずで、患者のわがままとばかりは言ってられないかなと思います。

ま、才色兼備で国際的な人脈が豊富で、時の総理大臣のモーションすら袖にした貴重なある意味貴重な女史を失ったことを惜しむひとりです。

1月後半の読書 2011/2/5(土)




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