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山本周五郎 YAMAMOTO SHUGORO 既読書籍

002 寝ぼけ署長  001 赤ひげ診療譚 
読書感想は2010年頃以降から書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1903年(明治36年)山梨県生まれ。1967年死没。本名は清水三十六(しみずさとむ)。横浜の小学校を卒業後、質店の徒弟、雑誌記者などを経て文壇に登場。庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説を書いた。
代表作は「樅ノ木は残った」(1954年〜1958年)、「赤ひげ診療譚」(1958年)、「さぶ」(1963年)など。
1943年(昭和18年)第17回直木賞に「日本婦道記」が選ばれるが辞退。(Wikipediaより引用 2025年)


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002
寝ぼけ署長(新潮文庫)

寝ぼけ署長
主に時代小説や歴史ものが多いという印象の著者の作品ですが、本著は終戦間もない1948年に出版された連作ミステリーで、主人公は警察署長ですが、事件の謎を解く探偵ものの小説と言っても良いでしょう。

収録作品は、1946年から1947年に小説雑誌に連載された「中央銀行三十万円紛失事件」、「海南氏恐喝事件」、「一粒の真珠」、「新生座事件」、「眼の中の砂」、「夜毎十二時」、「毛骨屋(けぼねや)親分」、「十目十指」、「我が歌終る」、「最後の挨拶」の10篇です。

地方の警察署署長として赴任してきた、いつも寝ぼけ眼で、仕事のないときには机でうたた寝をしていることから周囲からは「寝ぼけ署長」と呼ばれています。

主人公はその警察署長ですが、語り手はその署長の秘書?なのか同じ警察官舎に住んでいるワトソン役とも言える人物です。

様々な事件や問題が持ち込まれますが、犯罪者に対しても人情味ある解決策をとる場合もあれば、権力を笠に着た悪人に対しては、根回しをした上で脅しのような圧力をかけます。見かけの寝ぼけ署長とは違い、事件が起きるとなかなか爽快な内容です。

こうした見かけ上は「デキる人」と比べて平凡かそれ以下な雰囲気でも、事件を見事に解決するという意外性を見せてくれるのは、「刑事コロンボ」など以外にもよく使われる手ですが、この時代(1946〜1947年)だと同じ1946年に登場した横溝正史著の金田一耕助シリーズ第1作目「本陣殺人事件」と同時です。

内容は、お金の単位に「銭」や、貧民長屋などが出てきて、時代を感じますが、発想が面白く楽しく読めます。

★★☆

3月後半の読書と感想、書評 2025/4/5(土)

001
赤ひげ診療譚 (新潮文庫)

小説の初出は1958年に雑誌にて連載され、1959年に単行本が発刊されました。今からなんと60年前のことです。

この時代小説は、連作の短編集で、「狂女の話」「駆込み訴え」「むじな長屋」「三度目の正直」「徒労に賭ける」「鶯ばか」「おくめ殺し」「氷の下の芽」の8編が収録されています。

赤ひげ」はこの小説を原作として1965年に公開された黒澤明監督、三船敏郎主演の映画として有名です。

その映画のイメージを利用して、サントリー胡麻麦茶のCMで使われていますね。

赤ひげ先生このCM映像はモノクロのフィルム風で、いかにも当時の映画を加工して作られているように思われますが、実はまったく新しく作られたもので、三船敏郎?と思える役者は若い頃の三船敏郎に似ていると言われている俳優の増田雄一だそうです。私もすっかり騙されていました。

「赤ひげ」は、映画の他にもテレビドラマとして7回も制作されていたとか(wikipedia)で、団塊世代以上にとっては知らない人はいない懐かしさ満点でしょう。胡麻麦茶も、世代人口が多く、健康志向が強そうなその世代に向けて一番PRしたいのでしょうね。

さて小説の中身ですが、実在していた江戸時代中期の町医者で漢方医の小川笙船をモデルとした「赤ひげ」こと新出去定が、自ら奉行所に提案して作った貧しい人でも無料で医者にかかるようにした小石川養生所での出来事が、もうひとりの主人公で、長崎で西洋医学を学んだきた保本登とともに描かれています。

保本登は長崎留学のあとはエリートコースの幕府の御目見医になるつもりで意気揚々と江戸に帰ってきたものの、許嫁には裏切られ、しがない貧乏町民が集まる養生所で働くよう指示され、やる気をなくします。

しかし養生所の赤ひげや仲間と一緒に過ごすうちに、医学に対する自分の考えが違っていたことや、生き方に変化が現れてきます。

その辺りの心境の変化などが連作短編の中で順々にうまく表現されていて、途中から読むとうまく理解出来ないかもしれません。

やっぱこうした長く読み継がれている小説というのはたいへん良いものです。

★★★

9月後半の読書と感想、書評 2019/10/2(水)



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