リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
リストラ天国 日記(BLOG)

読書感想INDEX

辻村深月 TSUJIMURA MIDUKI 既読書籍

003 冷たい校舎の時は止まる 
002 スロウハイツの神様(上)(下) 001 ツナグ 

読書感想は2010年頃以降から書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1980年山梨県生まれ。2002年千葉大学教育学部を卒業。卒業後は甲府にある県庁村会事務所で団体職員として働きながら執筆を続け、2004年「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞を受賞。2018年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞受賞。(Wikipediaより引用 2022年)


Amazon書籍売れ筋ランキング
ビジネス・経済 ビジネス実用本 文庫 新書 文芸作品 
ノンフィクション ミステリー・サスペンス SF・ホラー・ファンタジー

歴史・時代小説 経済・社会小説 趣味・実用 コミック

003 冷たい校舎の時は止まる(上)(下) (講談社文庫)

大学卒業後、団体職員として働きながら書いた実質的なデビュー作で、2004年に単行本、2007年に文庫化されました。

デビュー作というと荒削りなものが多い中、とても新人とは思えない書きっぷりで驚きました。

文庫で上・下巻計約1000ページ(単行本は3巻で計約800ページ)とかなり多い分量で、読み始める前まではやや身構えましたが、一度入っていくとグイグイと物語の中に吸い寄せられました。

内容は、8人の高校生クラスメイト達が、大雪の中、校舎に閉じ込められます。その2ヶ月前におこなわれた文化祭の最終日にはクラスメイトのひとりが校舎の屋上から飛び降り自殺をして亡くなるという事件が起きています。

ところがその閉じ込められた8人には誰が飛び降りたのか記憶が消されていて、そのクラスメイト8人の中のひとりではなかったか?その自殺した人間が作りだした精神世界に連れてこられたのか?という疑心暗鬼が生まれてきます。

とにかく8人の過去の闇、友人関係、親子関係、イジメ、親子心中、援助交際などが露わになってきますが、それにしても8人分あるので長いです。

ミステリー小説と言うことで、いろいろとルールに則した内容になっていますが、結果はちょっと意外でズルイという感じもしました。

面白かったけど、やっぱり長過ぎ。この内容だったら文庫1冊でなんとかして欲しいところですって言うか、8人もいるか?と思いましたが、8人が絶海の孤島に閉じ込められひとりずつ謎の死を遂げる「そして誰もいなくなった」をインスパイアしたものとなっているのでしょうかね。

★★☆

3月後半の読書と感想、書評 2022/3/30(水)

002 スロウハイツの神様(上)(下) (講談社文庫)
著者の小説は以前短編集の「ツナグ」(2010年刊)を読んでいます。この2007年刊(文庫版は2010年刊)の長編小説が2作品目です。

読んでみてすぐに思ったのは、これは映画化するのに向いた作品で、既にあるなら見てみたいと思いましたが、残念ながら制作はされていません。どうしてかな?

ストーリーは、東京郊外にあるスローハイツという元旅館をリフォームした古びたシェアハウスに住むアーティスト達の人間模様というドラマです。テラスハウスじゃないですが、今なら若者に受けそうなテーマでしょ?

戦後に手塚治虫氏を慕って全国から漫画家の卵達が集まってきたトキワ荘のイメージで、それを現代版に焼き直したという感じです。

住人は脚本家として活躍している女性オーナー、既に超売れっ子作家になっている男性とその担当の敏腕編集者、その他には映画監督や画家、漫画家を目指している若い卵達です。

出てくる男女とも、皆良い人ばかりで、こういうメンバーが集まればシェアハウス生活も楽しいかもですね。世の中そううまくいくことは少ないでしょうけど。

やがて、オーナーの脚本家がアメリカへ行くということで、このチームに終わりが訪れます。オチはその後に判明しますが、意外性もあってたいへん面白く読めました。

★★★

8月前半の読書と感想、書評 2020/8/15(土)

001 ツナグ(新潮文庫)
1980年生まれという若手女流作家さんの作品で、デビューは2004年ともう12年も前ですが、今回初めて読みました。2012年にはまだ読んでいませんが「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞されています。

この連作短編小説は2010年に刊行され、2011年には吉川英治文学新人賞を受賞、2012年には松坂桃李主演で映画が製作されています。

主人公は死者と生者のあいだを取り持ち、死者と再会させてくれるという使者(ツナグ)の若い男性。というと、恐山のイタコを思い浮かべますが、霊が乗り移って言葉だけを伝えるのではなく、亡くなった人が現実に現れ、二人だけで数時間会うことができるという設定。

梶尾真治著の「黄泉がえり」(1999年)も10年以上前に読みましたが、あれも願うことで死者と出会うことができるというのがテーマでしたから、本質的に似ていると言えば似ています。

もう一つ、伊坂幸太郎著の「死神の精度」(2005年)はそうした媒介者ではなく、死神が主人公で少し違いますが、連作短編という形ではよく似た感じです(それらを参考にしていたかどうかは知りませんが)。

これらの作品はいずれもすぐに映画化されるところを見ると、こうした死者と生者の関係性を扱うテーマは映画に向くのでしょう。

なので、中高校生や夢見がちな若い女性ならともかく、ロマンの欠片もなくなった中年男が読むには内容が無理目ではありますが、ストーリーもよくできていて、なかなか面白く、これなら映画制作者の目にもとまるだろうなぁって気がしました。

★★☆

1月後半の読書と感想、書評 2016/2/3(水)



Amazonタイムセール

ビジネスの書籍売れ筋ランキング 

文庫の売れ筋ランキング

新書の売れ筋ランキング


ミュージックの売れ筋ランキング 

車&バイクのほしい物ランキング

ヘルメットのほしい物ランキング

洗車用品のほしい物ランキング


読書感想INDEX

1767 リス天管理人が2023年に読んだベスト書籍

1692 リス天管理人が2022年に読んだベスト書籍

1601 リス天管理人が2021年に読んだベスト書籍

1500 リス天管理人が2020年に読んだベスト書籍

1401 リス天管理人が2019年に読んだベスト書籍

1295 リス天管理人が2018年に読んだベスト書籍

1191 リス天管理人が2017年に読んだベスト書籍

1093 リス天管理人が選ぶ2016年に読んだベスト書籍

993 リス天管理人が選ぶ2015年に読んだベスト書籍

886 リス天管理人が選ぶ2014年に読んだベスト書籍

784 リス天管理人が選ぶ2013年に読んだベスト書籍

676 2012年に読んだ本のベストを発表

   ◇   ◇   ◇

お薦め小説 2021年版(国内小説) 2021/3/6(土)

お薦め小説 2021年版(海外小説) 2021/3/20(土)

お薦めの面白い小説(翻訳本) 2015/6/20(土)

お薦めの面白い小説(国内本) 2015/5/9(土)

お勧め新書、エッセイ、ノンフィクション 2021年版 2021/4/17(土) 


リストラ天国TOP

おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)

リストラ天国 日記(BLOG)

読書感想INDEX

一番上へ