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高橋源一郎 TAKAHASHI GENICHIRO 既読書籍

004 003 たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代
002 君が代は千代に八千代に 001 ぼくらの民主主義なんだぜ
読書感想は2010年頃以降から書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1951年広島県生まれ、日本の小説家、文芸評論家。明治学院大学名誉教授。散文詩的な文体で言語を異化し、教養的なハイカルチャーからマンガ・アニメ・テレビといった大衆文化までを幅広く引用した、パロディやパスティーシュを駆使する前衛的な作風。日本のポストモダン文学を代表する作家の一人である。1982年「さようなら、ギャングたち」でデビュー。その他「優雅で感傷的な日本野球」(1988年)、「日本文学盛衰史」(2001年)、「さよならクリストファー・ロビン」(2012年)など多数。(Wikipediaより引用 2025年)


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003
たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代(朝日新書)

たのしい知識
2020年に出版されたエッセイ集で、朝日新聞出版からの発刊なので、てっきり朝日新聞に連載されたものかと勝手に思っていましたが、そうではなく小説雑誌で2019年から2020年にかけて連載されたものだそうです。

道理で毎日朝日新聞には目を通していますが気がつかないはずです。もっともやや左に傾いていると言われながらも内容が中立を善とする大手新聞社には過激とも言える内容が含まれているので納得です。

著者の出版物では過去に「君が代は千代に八千代に」と「ぼくらの民主主義なんだぜ」の2作品を読んでいます。

団塊世代の行動派インテリの必修科目である学生運動に傾倒(凶器準備集合罪で逮捕・収監経験あり)していた方で、そうした思想が文章の節々に感じられます。

本著の内容は、「天皇と憲法」「汝の隣人(韓国)」「新型コロナ」の大きく3つのテーマがあります。

憲法の前文についての説明や他国の憲法との比較についてはよく理解ができました。

日本国憲法の「前文」は抽象的なことしか書かれてなくよくわかりません。そこで、強いていうなら「天皇のことに触れた憲法1条から戦争放棄の9条までが実質的な前文と考えられる」という主張には異論も出そうですが、なるほどと納得します。

多くの日本人が「憲法は占領国のアメリカに押しつけられたモノだから独自の自主憲法に改正すべき」という主張をされますが、本当に押しつけられた「だけ」のものなのか、憲法学者によっても意見が分かれるそうです。いずれにしても最終的にそれを承認して公布したのは天皇陛下と日本政府です。

著者は当然護憲派と思っていましたが、内容を読むとそうではなく、ハッキリと前文で天皇の役割や国民主権、戦争放棄と自国防衛について記載をするべきと、改憲派と言っても良いでしょう。一般的な保守改憲派とは改憲の趣旨は違っていそうですが。

二番目の「隣人」とは韓国のことで、その歴史、特に戦前にハングルを禁止され母国語を強制的に奪われた韓国人作家の苦悩と、詩人の茨木のり子氏(故人)の著書からの話です。

三番目は「新型コロナウイルス」が蔓延し始めてきた2020年7月頃までの話で、世の中がガラリと変わっていく姿を作家らしく少し距離を置いて客観的な視点で、自身の経験を元にした内容です。

全体的には、著者の考え方がよくわかるもので、説明や解釈もよく理解できます。ただ著者は若き頃の権力に対する反骨精神が、未だにしっかりと根っこに残っている方だということは理解しておかなければなりません。

★★☆

1月後半の読書と感想、書評 2025/2/1(土)

002
君が代は千代に八千代に (文春文庫)

2002年に初出で、2005年に文庫化された短編小説集です。著者の小説を読むのは初めてで、こういう小説を書く人だとはちょっと意外というか想定外でした。

Mama told me/Papa I love you/Mother Father Brother Sister/殺しのライセンス/素数/SF/ヨウコ/チェンジ/チェンジ2/人生/君が代は千代に八千代に/愛と結婚の幻想/鬼畜の13編の短編で、それぞれのタイトル見てもわかるように、もうなにがなにやら〜です。

皮肉っぽくまたコミカル路線ではあるものの、近親相姦や、小児性愛者、麻薬中毒、タング・スプリッターなどボディモディフィケーションやらもうなんでもありのカオス全開の世界観で、読んでいて気持ち悪くなる人もいるんじゃないかと勝手に想像しました。

文芸雑誌文學界で連載された短編と言うことですが、文藝春秋もまた思い切ったことをって気もします。

個別の感想は、ちょっと混乱しているというか、よく理解出来ない、面倒くさいというのが真相で、書けないことをお詫びします。

よく「文庫版あとがき」で著者が書くことはありますが、巻末の解説を著者自らが書くというのも面白く、素数や、タング・スプリッターについて書かれた経緯などがわかりそういうのもありだと思いました。

ちなみにこの小説の後に出版されたと解説で書いている「素数」を扱ったベストセラーというのは小川洋子著「博士の愛した数式」(2003年刊)かな?

また同様に「タング・スプリッター(スプリット・タン)」は言うまでもなく芥川賞を受賞した金原ひとみ著「蛇にピアス」(2004年刊)でしょう。

★☆☆

10月後半の読書と感想、書評 2020/10/31(土)

001
ぼくらの民主主義なんだぜ (朝日新書)

朝日新聞に連載された「論壇時評」の2011年4月から2015年3月をまとめたものです。

連載開始が2011年4月というのがポイントで、あの東日本大震災及び福島原発事故により、日本の社会、政治、生活、価値観が大きく変わったターニングポイントと何年か先にはきっと語られるようになるであろう、そのまっただ中に、やや左寄りとは言われているものの、そこは世界でも有数の発行部数を誇っている朝日新聞紙上で、慰安婦問題など同紙への批判も含めたエッセイ的な内容で、気楽に読めます。

話しの中心にははやりそのときのご時世から「原発問題」が中心で度々登場してきます。ただ、発言や書籍等を引用している人が、個人的には嫌悪している低俗というか信頼の置けない人が多いというのが率直な私の感想です。

また朝日新聞を批判している文章もあれば、朝日新聞となにか歩調を合わせているなぁって思える左巻きな思想もチラホラと出現し、やっぱり根っからの朝日新聞読者が賛同する内容なのだろうなぁて思われます。

そういう私自身も小学生の頃から、朝日新聞一色で(大学時代に地方新聞や日経新聞、社会人になってから、1年間の名古屋勤務時代には中日新聞がメインとなった事はありますが)、根っからの朝日新聞派だと思っていましたが、どうも本書を読んでいると、これらの文章が若い人向けに書かれている印象があり、違和感がつきまといます。

朝日党に違和感を感じさせるというのが狙いだったのかもしれませんが、残念ながら新聞、しかもテレビ欄やスポーツ面ではなく、こうした「論壇時評」まで熟読している人は、もう高齢者以外考えられず、ちょっと狙いが違っていないか?って気もします。でもまぁ、いいこともいっぱい書かれていて面白く読めました。

少し前から「意識高い系」という言葉が広まっていますが、いつの時代にもそういう人達はいて、さしずめ1990年代にこの著者の本を並べていた人なんかはそれに近いものがあるでしょう。今ならホリエモンやちきりん、荻上チキ、古市憲寿などの著書を並べている人ということでしょう。

★★☆

6月前半の読書と感想、書評 2017/6/14(水)



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