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雫井脩介 SHIZUKUI SYUSUKE 既読書籍

007 望み
006 ビター・ブラッド 005 犯罪小説家
004 つばさものがたり  003 犯人に告ぐ (上)(下)
002 火の粉 001 虚貌 (上)(下)
読書感想は2010年頃以降に書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒業。大学卒業後、出版社で編集者となり、また社会保険労務士事務所などで勤務。1999年、内流悠人名義で応募した『栄光一途』で第4回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞。2000年、同作でデビュー。その後推理小説を中心に発表し、2004年に刊行した『犯人に告ぐ』は、2004年版「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位。(Wikipediaより引用 2022年)


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007 望み(角川文庫)

劇場型犯罪ドラマとして映画にもなった「犯人に告ぐ」(2004年)が大ヒットした著者の小説で、2016年に単行本、2019年に文庫化されました。

この作品も2020年に堤幸彦監督、堤真一主演で映画化され公開されていますが、外出規制などコロナ禍の渦中でもありあまり話題にはなりませんでした。

自宅の離れで建築デザイナーをしている夫と、校正の仕事を自宅で続けている妻、高校生の息子と中学生の娘という典型的な家庭を舞台にして、主人公の夫と妻が息子が関わっていると思われる殺人事件に巻き込まれます。

怪我によりサッカー選手としての夢を果たせなくなり、深夜まで友人と遊ぶようになった息子と連絡が取れなくなりますが、その息子と仲良かった友人が何者かに殺されて発見されます。

やがてその連絡が取れない息子が逃げている犯人ではないかと噂が拡がり、マスコミが自宅の前で張り込み、ネットでは根拠のない誹謗中傷が飛び交います。

夫の仕事にも影響が出始め、中学生の娘も塾や学校で居場所がなくなります。

夫は息子が加害者ではない、あっては困るという認識ですが、妻は例え加害者であっても生きていて欲しいと望みます。つまり被害者であればすでに殺されているという可能性が高いからです。

こうした究極の二者択一を問いかけた物語ですが、夫婦間のなにも情報がない中での意味のない葛藤シーンや、マスコミがワラワラと集まり家庭を壊していくところがやたらと長く、文庫で400ページ近い中で、前の100ページと最後から100ページ分だけを読めば十分という思いがしました。

子どもを持つ親にとっては、重苦しいながらも面白いテーマだったのですが、ちょっと中だるみが激しく残念です。

★☆☆

7月後半の読書と感想、書評 2023/8/2(水)

006 ビター・ブラッド (幻冬舎文庫)
映画にもなって大ヒットした「犯人に告ぐ」などの著者で、2007年単行本、2010年に文庫化された警察長編小説です。

この小説は2014年に佐藤健の主演で「ビター・ブラッド 最悪で最強の、親子刑事(デカ)。」というタイトルでテレビドラマ化されています。

ま、よくある刑事ドラマものと言えばその通りで、設定は、子供時代に両親が離婚し、父親は出て行き、母親は失踪してしまい、父方の祖父母に育てられ、その後警視庁に入庁し刑事になった新人が主人公で、離婚して家を出ていった父親が同じ警視庁勤めというややこしい関係です。

そう言えば映画「犯人に告ぐも、豊川悦司扮する風変わりな刑事が主役のドラマでしたね。「犯人に告ぐ」は劇場型犯罪で、誘拐犯と刑事の息詰まるシリアスなドラマでしたが、こちらは刑事のあだ名が捜査一課長管理官には「タコ坊主」とか、吐く息が臭いので「スカンク」とか、コミカルな部分もあります。

タイトルは、主人公の祖父、離婚して別居した父親と3世代続けて警官となった血筋と、その父親は子供だった時に子育てをせずに離婚して出て行ったことで、険悪なムードが漂っていることから、直訳すれば「苦い血筋」となったのでしょう。

ま、すぐにテレビドラマ化されるぐらいにエンタメ性を重視した作品で、ちょっと現実味が乏しく感じるのは仕方ありません。

離婚後に行方不明となったままの主人公の母親については結局未解決のままなので、またそのうち続編が書かれるのかもしれませんね。

犯人に告ぐ」(2004年)が11年ぶりに続編の「犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼」(2015年)が出ていますので、やはり11年ぶりの今年あたりに「ビター・ブラッド2」が出てきそうな予感がします。外れたらゴメン。

★★☆

1月後半の読書と感想、書評 2018/1/31(水)

005 犯罪小説家 (双葉文庫)
先日読んだ「つばさものがたり」や「犯人に告ぐ 」などの作品で人気沸騰中の作家さんの2008年に出版された作品です。

作家とその映画化に向けた世界を書いていますので、著者としては勝手知ったる自分の庭での物語なので、一瞬手抜きか?と思いましたが、それなりに面白く構成されていると思いました。この作品も映画化(映像化)を視野に入れているなという気もしますが、たぶん数年のうちにはきっと実現するのでしょう。

内容は、ミステリーの賞に輝いた小説家が主人公で、その原作を元にして映画化の話しが持ち上がります。そしてその脚本、監督、主演を人気絶頂の脚本家でもありマルチタレントの男に依頼することが決まりますが、その男がなにかと主人公の作家にまとわりついてきます。

小説の内容とはまったく関係がないと思われた、集団自殺サイトを運営していた美人管理人の美しい自殺と、この賞を取った小説の裏に隠された内容に、ただひとりだけ気がつき、残されたサイト運営幹部の謎と行方を追いかけ、最後のクライマックスまでドキドキさせられることになります。

やたらとその自殺サイトの話しや、そこで交わされた書き込みが克明に出てきますので、ちょっと薄気味悪く、全体が暗いトーンになってしまっているのは気になりますが、現代の暗部をうまく取り込んでいるとも言えます。ただ本当に自殺願望のある人は読まない方がいいでしょう。

8月前半の読書 2011/8/20

004 つばさものがたり (角川文庫)
著者の雫井脩介氏は、映画にもなった「犯人に告ぐ」や「クローズド・ノート」で大ブレークしたミステリー作家のひとりですが、この「つばさものがたり」はミステリーではなく、ホンワカした家族の絆とSFを少し混ぜ込んだロマン小説っぽい内容です。しかしハッピーエンドではなく最後には泣かせる設定となっています。

ストーリーは、家族に期待されいつかは実家のある地元で洋菓子店を開きたいと思い、東京で修行をしていた女性主人公が、その家族の夢を果たすため地元に帰り洋菓子店を始めます。しかし主人公自身重い病に罹り、店もうまくいきません。

そこに主人公の兄のちょっと風変わりな小学生の息子との交流が始まり、その息子だけが見える天使見習い中の友だちから様々なアドバイスを受け、病気と闘いながら家族の夢だった店を成功へと導いていきます。

天使の世界も厳しいようで、天使になるためには試験があり、しっかりと飛べないと、妖精となり森に住むことになり、人の住む街の中には住めません。

天使が多く集まるところでは店も繁盛しますが、羽根を休めるところがない場所では閑古鳥が鳴きます。なぜか入れ替わり立ち替わりいろんな店が入居しても、すぐにつぶれてしまう場所というのは確かにありますね。

パーティー会場などでふと一瞬会話が途絶えシーンとする瞬間がありますが、そのことを「天使が通り過ぎた」とか言い、シャンパンを抜くときの音のことを「天使の拍手」と言ったりもします。

昔のサントリーの宣伝に出てきましたが、発酵させるために樽詰めしたワインやウィスキーを数年後に開けると少し量が減っていることを「天使への分け前」と言ったりし、昔から天使はそこいら中にいるそうです。タイトルになっている「つばさ」はその天使の翼のことです。

7月前半の読書 2011/7/18(月)

003 犯人に告ぐ〈上〉〈下〉 (双葉文庫)
2007/09/20読了

「BOOK」データベースより
闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった―史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。

犯人=“バットマン”を名乗る手紙が、捜査本部に届き始めた。巻島史彦は捜査責任者としてニュース番組に定期的に出演し、犯人に「もっと話を聞かせて欲しい」と呼びかけ続ける。その殺人犯寄りの姿勢に、世間および警察内部からも非難の声が上がり、いつしか巻島は孤独な戦いを強いられていた―。犯人に“勝利宣言”するクライマックスは圧巻。「普段ミステリーや警察小説を読まない人をも虜にする」と絶賛された、世紀の快作。

002 火の粉 (幻冬舎文庫)
2004/09/03読了

「BOOK」データベースより
元裁判官で、現在は大学教授を務める梶間勲の隣家に、かつて無罪判決を下した男・武内真伍が越してきた。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝い…武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。手に汗握る犯罪小説の最高傑作。

001 虚貌〈上〉〈下〉 (幻冬舎文庫)
2003/11/25読了

「BOOK」データベースより
二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが…。恐るべきリーダビリティーを備え、ミステリー小説界を大いに賑わせた、怪作にして傑作。

嵌められた男の出所から、新たなる惨劇が幕を開ける―。二十一年前の事件の加害者たちが、何者かによって次々と惨殺された。癌に侵されてゆく老刑事は、この事件を最後と決意して命懸けの捜査に乗り出した…。それぞれの人生が交錯するクライマックスまで、一瞬たりとも目が離せない!これがエンターテインメント小説の最前線だ。



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