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白川道 SHIRAKAWA TORU 既読書籍

016 漂えど沈まず 新・病葉流れて 015 そして奔流へ 新・病葉流れて
014 神様が降りてくる 013 身を捨ててこそ 新・病葉流れて
012 浮かぶ瀬もあれ 新・病葉流れて 011 竜の道 飛翔篇
010 冬の童話 009 最も遠い銀河 1巻 冬・2巻 春・3巻 夏・4巻 秋
008 終着駅 007 十二月のひまわり
006 崩れる日なにおもう 上・下 005 カットグラス
004 朽ちた花びら 病葉流れて2 003 病葉流れて
002 天国への階段 上・中・下 001 海は涸いていた
読書感想は2010年頃以降に書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1945年〜2015年、中華民国北平市(現:中華人民共和国 北京市)生まれ。戦後に引き揚げ後は神奈川県。一橋大学社会学部卒業。大学卒業後、入社した大手電機メーカーを3か月で退社したのち、大手広告代理店に入社したものの26歳で退社した。先物取引会社勤務を経て、旅行会社や書店を起業したが、いずれも失敗。株式投資顧問会社を起業したが、1991年一般の投資家から現金を詐取したとして逮捕、実刑判決を受けた。1994年、49歳の時に『流星たちの宴』で作家デビュー。代表作に『天国への階段』(2001年)、『単騎、千里を走る。』(2005年)、『最も遠い銀河』(2009年)など。(Wikipediaより引用 2022年)


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016 漂えど沈まず 新・病葉流れて (幻冬舎文庫)
2015年に69歳で急逝した著者の2013年発表の作品(文庫は2014年)で、自伝的な長編小説です。

あらためてこのシリーズを一覧にしておくと、

病葉流れて 1998年
朽ちた花びら―病葉流れて2 2004年
崩れる日なにおもう―病葉流れて3 2004年
身を捨ててこそ 新・病葉流れて 2012年
浮かぶ瀬もあれ 新・病葉流れて 2013年
漂えど沈まず 新・病葉流れて 2013年
そして奔流へ 新・病葉流れて 2014年


となります。

主人公が一橋大学に入ったところから始まり、そこで麻雀や競輪のギャンブルの指南を受け、さらに女性関係も華やかになり、その後大学を卒業して大阪の三洋電機に入社するも、息苦しい会社員生活にすぐに飽きてしまいたった3ヶ月で退職し、株や商品取引の一攫千金の世界を知って一財産を作ると、その後東京に戻り、広告代理店の東急エージェンシーに入社して、淡々と退屈な業務をこなす一方で高額レートのギャンブルに染まっていくというのが「浮かぶ瀬もあれ」までのストーリーでした。

あと残るところ、この「漂えど沈まず」と次の「そして奔流へ 新・病葉流れて」で亡くなったので、その先の株式相場に手を出してお縄になるところまでは出てこないと思いますが、著者の波乱の人生を垣間見れて面白いです。

このような作者自身をモデルにした一般的には私小説は和洋問わず数多くありますが、何年もかけて長編シリーズに仕上げたものでは、日本では五木寛之氏の「青春の門」が有名です。その他にも宮本輝氏の「流転の海」シリーズ、花村萬月氏の「百万遍シリーズ」などを好きで読んでいます。

ただ、作者が亡くなると中途半端なままで終わってしまうこともあり、こうした何年(何十年)に渡ってのシリーズにはリスクがつきものですね。

もし段取り上手なw私だったら、一応完結まで書いておいて、信頼できる人や法人(出版社や弁護士事務所)に預けておき、亡くなったらそれを順番に出版して欲しいと遺言しておくでしょう。それが読者に対する最後のお勤めというかお礼という形になります。

さて、この作品ですが、下のシリーズ最終編になる「そして奔流へ」とほぼ一体となった作品ですので、下で書くことにします。

★★☆

7月後半の読書と感想、書評 2017/8/2(水)

015 そして奔流へ 新・病葉流れて (幻冬舎文庫)
2014年に単行本が発刊され、亡くなった2015年4月の8ヶ月後にこのシリーズ最後となった自伝的小説の文庫版が登場しました。

文庫版の解説には事実上の妻であった新潮社の出版部長である中瀬ゆかり氏が書いています。幻冬舎の本に新潮社の社員が寄稿するという珍しいパターンです。

内容は、上記の「漂えど沈まず」とほぼ同じような、賭け麻雀や競輪、女性関係の話しがダラダラと続きます。昭和時代の肉食系男子なら一度は夢で妄想するような世界です。

要は大阪で大ばくちをうって大金を手にし、知人のつてで広告代理店の東急エージェンシーに入社、女子大生モデルや会社の同僚で大企業のお嬢様とも付き合い、さらに一橋大学の学生時代に知り合った新宿のクラブのママとも関係を続けるというアウトローなギャンブラーとして20代を過ごしていきます。

しかし賭け麻雀で知り合った会社の幹部に頼まれてやった裏金作りがとうとう会社にバレて、その幹部と同様に自ら会社を退職し、いよいよ本命でもある株の世界へ踏み入れ始めたところで終わってしまいます。

その後のことは、デビュー作の「流星たちの宴」(1994年)に出てきますので、そちらを読むことをお勧めです。

★★☆

7月後半の読書と感想、書評 2017/8/2(水)

014 神様が降りてくる(新潮文庫)
今年4月に69歳で亡くなった著者の最後の作品(2015年3月刊)です。他にも書きかけ、または未発表の作品があるのかも知れませんが、筆が遅かったことで有名な作家さんでしたから、たぶんこれより後に完成した作品はないのでは。

著者の作品は少々荒削りで、やたらと細かなところにこだわり、詳しくいちいち説明を書くようなところがあるものの、どこか惹かれるものがあり、デビュー作「流星たちの宴」からほとんどの作品(文庫のみ)を読んできました。この遺作だけは単行本で購入しました。

特に私小説風の「病葉流れて」に始まるシリーズは、昭和の高度成長期からバブル期へと向かう日本中が狂ってしまったような経済状況が描かれていて、私もその時代の隅っこのほうにわずかながら存在していたという実感と懐かしさを感じながら面白く読みました。そのシリーズ含め、まだ文庫になっていない作品もいくつかありますので、今後はそれらを待ちたいと思います。

「病葉流れてシリーズ」に関しては「最後の無頼派作家白川道氏逝く」に書いてます。

本書では経済犯で刑務所に収監されていた小説家が主人公ですが、自身が経済犯で2年半服役した経験から、主人公をイメージしてふくらませていった内容となっています。

この小説では戦後の沖縄の歴史とも深く関わっていて、ちょうどいま普天間基地の辺野古移転で揺れる沖縄の現状と少しかぶるところもあり、タイムリーな内容となっています。

あらすじは、主人公で現在は作家の男の元に、収監中の刑務所で一緒だったアメリカ軍人の娘だという女性が現れます。

主人公は出所する直前にそのアメリカ人から沖縄に住んでいる恋人への伝言を頼まれたものの、刑務所時代のことは早く忘れたくてずっと無視を決めていました。しかしその女性に恋心を持ってしまい、女性とともに沖縄へと渡り、その伝言に秘められた謎について調べ始めることになります。

次々と登場してくる人物の会話から、その想像や思い込み、伝言、噂が頻繁に出てきて、読んでる側も話しがとっ散らかって混乱してきますが、沖縄が持ち合わせる過去の負の遺産はじめ裏側の部分、闇の世界に近づいていきます。

やがては主人公達の身に危険が迫るというハードボイルドらしい緊迫した空気も感じられ、映像化をしても面白そうな出来となっています。

最後のクライマックスでは、もう少しひねりや衝撃の展開があるのかとワクワクしていましたが、結果としてそうしたものは特になく、普通に終わってしまったのは最後の作品としてちょっと残念です。

7月前半の読書と感想、書評 2015/7/15(水)

013 身を捨ててこそ 新・病葉流れて (幻冬舎文庫)
著者の自伝的な大河ドラマ小説としてスタートしたシリーズは、「流星たちの宴」(1994年)、「病葉流れて」(1998年)、 「朽ちた花びら―病葉流れて 2」(2004年)、「崩れる日なにおもう―病葉流れて〈3〉」(2004年)と続いてきましたが、しばらくあいだが開き、この「身を捨ててこそ 新・病葉流れて」(2012年)、そして「浮かぶ瀬もあれ 新・病葉流れて」(2013年、文庫版2014年)となって帰ってきました。

さらに次の 「漂えど沈まず 新・病葉流れて」(2013年)も発刊されていますが、こちらは文庫版待ちです。

小説の発刊年は上記の通りですが、主人公の年齢は、「流星たちの宴」が一番後になります。デビュー作として一番ノリが良かった頃の内容を最初に書き上げ、それが評価を得たので、次は主人公の若いときに戻ったという感じでしょうか。

とにかく、こうしたシリーズものは前作からあいだがあくと、つい内容を忘れてしまい、新作を読み始めてもなかなか前作とのつながりが思い出せなかったりします。五木寛之著の「青春の門」しかり、宮本輝著「流転の海」しかりです。

主人公は終戦と同じ1945年生まれで、H大学(一橋大学)卒業後に、S電機(三洋電機)に勤務するも、大企業のサラリーマン生活が3ヶ月で嫌になって退職、大阪で麻雀と先物相場で勝負して大勝ちし、しかしヤクザに狙われて重症を負います。ここまでは前作まで。

その大阪の雀荘で知り合った競輪好きの初老の男と意気投合し、二人で東京へ戻ってきます。その知り合った男の紹介で広告代理店のTエージェンシー(東急エージェンシー)へ入社することとなり、さらに男の紹介で、銀座のクラブのママが経営する秘密の麻雀部屋に出入りをするようになります。

とにかく小説ですから、次から次へとモテてモテて、羨ましい限りです。こうしたまっとうな人生をかなぐり捨ててしまっているような影のある不良男というのは、やっぱり現実でもモテるんでしょうねぇ。

小説は1960年代後半から1970年代の高度成長期に入っている時代です。あまりその時代に象徴される世相は出てきませんが、著者がかいま見てきた裏の社会と、やがてはバブル時代へ突入していくことで、さらに行動が派手に、そして怪しくなっていく男の生き様とロマンが興味を沸き立てていきます。

8月前半の読書と感想、書評 2014/8/13(水)

012 浮かぶ瀬もあれ 新・病葉流れて (幻冬舎文庫)
011 竜の道 飛翔篇(講談社)
2009年に単行本を発刊、文庫本は2011年刊の長編小説です。白川道氏と言えば、やはり自伝的なハードボイルド小説「病葉流れて」シリーズが有名ですが、この1月にはその5作目となる最新作「浮かぶ瀬もあれ 新・病葉流れて」が発刊されています。そのシリーズともどこか通じるストーリーで、「飛翔篇」と銘打ってあることからシリーズ化されていきそうです。

主人公は捨て子だった双子の男性、竜一と竜二で、二人は差別を受けてきた世の中や、唯一優しく接してくれた知人を死に至らしめた企業に報復をするため、壮大な計画を練り、それに向かって着々と準備に取りかかります。

兄の竜一はコインの裏として、自分の名前を捨て、他人になりすまし暴力団の会長の懐に潜り込み、闇世界へと入っていきます。弟の竜二はコインの表として、大検をとり、東大へ入学、キャリア官僚の道へと順調に進んでいきます。

竜一が闇の世界でのし上がっていくための資金を得る方法として株取引の話しが登場しますが、著者にとってはバブル期に投資顧問会社を経営していたこともあり、途中少々食傷気味になるぐらい満載されています。

「投資ジャーナル」を発行し投資顧問を主宰していた中江滋樹氏がモデルと思われる人物や、蛇の目ミシン工業の株買い占めで有名な仕手筋集団「光進」事件など、バブル時に起きたインサイダー事件や仕手戦、業界新聞やゴルフ場会員権乱発など、株や金融に関する事件や犯罪を取り入れたものとなっています。

いや、あの頃の金融・証券業界は今思えば、まったく気が狂っているというか、凄かったの一言です。この時代のことを描くにはモデルには事欠かないでしょう。

読んでいて本当は、表の道を着々と進めていく双子の弟竜二の成長にも関心があるのですが、そちらはあっさりしたもので、大検に通って、東大に入り、卒業して運輸省(現国土交通省)に入省、亡くなった親が入っていた莫大な生命保険を使って華麗なエリート人生を送っているとそれだけしか書かれていません。

そこの点はちょっと残念で、ストーリーの中で並行して竜一と竜二の太陽と月の明暗を対比しながらその生き様を読んでみたかったなと。

4月前半の読書 2013/4/17(水)

010 冬の童話 (ポプラ文庫)
白川氏のファンなのでそれほど多くはない文庫本はほとんど読んでいますが、これは2010年(文庫は2011年)発刊の長編恋愛小説です。

映画タイタニックやプライベートライアンのように、プロローグとしてまず現在の結果が描かれ、それが終わると一気に過去へ飛んで結果に向けての長いストーリーが始まるという仕掛けです。

主人公は、生まれてすぐ捨て子にされたものの、里親に恵まれ、大学を出て大手出版社に勤務、そこから人一倍努力を重ね自分で文芸書出版社を起業し社長にまで上り詰めます。

しかし幼い頃の悪夢が時々よみがえり、自分の捨て子だった過去を繰り返してはいけないと、結婚もしません。

またもう一人の主役は、幼い頃に父親を亡くし、義父に虐待を受けながらも美しく成長した女性です。その二人の運命的な出会いと再会、そして永遠の別離を描いています。

主人公が起業した新興出版社のモデルは、すぐにわかってしまう出版界の風雲児「幻冬舎」ですが、この小説はポプラ社から出版されています。なにかちょっと不思議な感じ。

白川氏の小説は「流星たちの宴」から続く一連の「病葉流れて」「朽ちた花びら―病葉流れて 2」「崩れる日なにおもう―病葉流れて〈3〉」など麻雀などギャンブルや強引な株取引などの男臭い日本的ハードボイルドものが多いと感じていましたが、この小説ではそういったギャンブルや暴力、ヤクザなどは一切出てこないタイトル通り大人の男と女が夢見るベタなおとぎ話です。

昨年白川氏が最初に就職して確か数ヶ月で辞めてしまったという三洋電機が解体されました。できればその三洋電機が舞台の小説を書いて欲しいなと思っています。

三洋電機がきしみながら壊れていく姿を、最後まで見届けた男達の物語を単なる経済観点ではなく白川タッチで読んでみたいものです。

5月前半の読書 2012/5/19(土)

009 最も遠い銀河 1巻 冬・2巻 春・3巻 夏・4巻 秋(幻冬舎文庫)
2009年7月に刊行された長編小説の文庫版です。単行本では上下巻2冊でしたが、文庫本になると1巻から4巻までの4冊に。単行本2冊で3570円で、文庫本4冊で2910円。その差は660円です。私のように満員電車の中で小さくなって読まざるを得ないのでなければ単行本で買う方が魅力ありそうです。

病葉流れて」、「朽ちた花びら 病葉流れてII 」、「崩れる日なにおもう―病葉流れて〈3〉 」のシリーズが、白川氏の自伝的要素を含んだ長編小説に対し、白川氏お得意の麻雀、競輪、株式投資の話しはまったくなく、彼にとっては新境地と言ってもいい新しい世界を描いているのがこの作品です。

舞台は北海道の小樽と東京の2ヶ所で、ガンに冒され余命幾ばくもない北海道警の元刑事と、極貧の中から苦労の末ようやく大きなチャンスをつかんだ新鋭気鋭の建築デザイナーの二人が主人公です。

この小説を読んでいると、現在の成功を守るため犯した犯罪を必死に隠そうとする主人公と、その過去を暴き主人公の生い立ちや苦悩に感情移入しつつも追い詰めていく刑事という森村誠一氏の名作「砂の器」「人間の証明」などを思い出します。

しかし森村氏の作品が、やむを得なく殺人を犯した主人公を追い詰めていく刑事に対し、こちらは殺人よりずっとずっと軽い病死した恋人の死体遺棄という犯罪に、リタイヤした刑事が手弁当でそこまで執着して追い詰められるものか?また犯人側も身近な親友や婚約者まで巻き込み混乱させて、ついには死者まで出すことになってしまい、そこまでして隠し通さなくてはいけないような重大な犯罪か?という現実感がイマイチわかないのが残念です。

身寄りのない病死した恋人をその遺言通りに故郷の海に沈めたことは犯罪には違いないですが、学校の先生や法務関係の仕事に従事しているわけでもなく、建築デザイナーという才能がすべての世界で、世間の評判が一気に落ちてしまい再起不能になるとは考えられません。逆に近年まれに見る美しいエピソードとして有名人になりそうな気がします。

あまりにも偶然の出来事が頻発するのは、ま、小説を盛り上げていくために仕方がないと思いますが、前述の犯罪の重大さを含め、もう少しリアリティさがあったほうが、興ざめすることなく泣かせられるのではと思います。そう考えるといつも泣かせる小説をサラッと書く浅田次郎氏はたいした作家なのだとあらためて思ったりして。

この小説は森村誠一氏の小説と同様、映画化されると、感動と涙を誘うそれなりに面白いものになると思います。

2010年6月後半の読書 2010/7/4(日)

008 終着駅 (新潮文庫)
2007/02/10読了

「BOOK」データベースより
愛など捨てたはずだった。恋人を事故で失った若き日に。私は虚無を抱え、アウトローとして闇に暮らしてきた。だが、光を失いながらも懸命に生きるかほると出会い、罅割れた心が潤ってゆく。私は、娘のような年頃の女性を、いつしか全身全霊で愛するようになっていたのだ―。男たちの熱き絆。そして不器用な男と女の命を賭けた恋。渾身の長篇小説。

007 十二月のひまわり (講談社文庫)
2006/01/08読了

「BOOK」データベースより
老舗の温泉旅館の息子と、下働きの息子。複雑な感情を抱きあいながらも、ともに成長した二人の前に、ひとりの女が現れる。やがて訪れる破局。そして再会。表題作「十二月のひまわり」他、全五編を収録。

006 崩れる日なにおもう ―病葉流れて〈3〉上・下 (幻冬舎文庫)
2005/12/20読了

「BOOK」データベースより
遊蕩無頼の大学生活を終えた梨田雅之は、就職を機に大阪で新生活を始める。だが社会の枠に鬱積するばかりの日々の中、彼の胸中にあった真っ当に暮らす決意は崩壊し、再び巨額を賭けた博打に溺れて精神の均衡を保つしか生きる術がなかった…。更なる自滅への道程で彼が開いた活路とは?自伝的賭博小説の傑作『病葉流れて』激動の第三部。

会社組織に身を置いて社会の枠を知ったのも束の間、放蕩生活に拍車をかけた梨田雅之は遂に大手企業を退職。ひたすら生きる実感を欲して、新たなる大博打・先物取引の世界に飛び込む―。痺れるような感覚だけを求め自ら毀れゆき朽ち果てようとした男が、必死のあげく漂着した世界とは?自伝的青春賭博小説の傑作『病葉流れて』感動の完結編。

005 カットグラス (文春文庫)
2005/10/17読了

「BOOK」データベースより
姪の病気の報に、失踪した義弟を探す並木。その男は昔、同じ女を愛した親友でもあった。時は流れても消えぬ男の約束。力作短篇集

004 朽ちた花びら 病葉流れてII (幻冬舎文庫―病葉流れて)
2005/08/19読了

「BOOK」データベースより
放蕩の限りを尽くすようになった梨田は、裏社会の本流に漂着しようとしていた――。前途が見えず死に急ぐ彼が辿り着く場所は? 鉄火場で生まれた類例なき青春小説『病葉流れて』続編!

003 病葉流れて (幻冬舎文庫)
2004/08/05

「BOOK」データベースより
将来に焦燥感を覚えていた梨田が運命的に出逢った麻雀。博打の時だけ生の実感を覚え、のめり込んでいく梨田。そして果てしなき放蕩の日々が始まる。自叙伝的ギャンブル小説の傑作!

002 天国への階段 上・中・下 (幻冬舎文庫)
2003/10/30読了

「BOOK」データベースより
家業の牧場を騙し取られ、非業の死を遂げた父。将来を誓い合った最愛の女性・亜希子にも裏切られ、孤独と絶望だけを抱え十九歳の夏、上京した柏木圭一は、二十六年の歳月を経て、政財界注目の若き実業家に成り上がった。罪を犯して手に入れた金から財を成した柏木が描く復讐のシナリオとは?大ベストセラーとなったミステリー巨編。

復讐のため全てを耐え財を成した男。ただ一度の選択を生涯悔いた女。二人の人生が二十六年ぶりに交差した時、想像を絶する運命の歯車が廻り始める。次々起こる殺人事件。音もなく忍び寄る不気味な影。老刑事の執念の捜査。生者と死者。親と子。追う者と追われる者。孤独と絶望を生きればこそ、愛を信じた者たちの奇蹟を紡ぐ慟哭のミステリー。

001 海は涸いていた (新潮文庫)
2001/07/09読了

「BOOK」データベースより
都内に高級クラブ等を所有する伊勢商事社長、36歳の伊勢孝昭は暴力団に会社の経営を任されていた。彼には殺人の過去があったが、事件は迷宮入りしていた。しかし、孤児院時代の親友が犯した新たな殺人が、その過去を呼びおこし、警視庁・佐古警部が捜査に当たる。そんな折、伊勢はヤクザ同士の抗争に巻き込まれて―。天才音楽家の妹と友人を同時に守るため、男は最後の賭に出た。


最後の無頼派作家白川道氏逝く


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