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清水義範 SHIMIZU YOSHINORI 既読書籍

004 老老戦記   003 迷宮
002 ビビンバ 001 深夜の弁明  
読書感想は2010年頃以降から書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1947年、愛知県生まれ。愛知教育大学教育学部国語学科卒業。中学時代からSFファンで、同人作家として自身でSF同人誌を発行。半村良の面識を得て、大学卒業後、半村の勧めで上京し半村に師事。1977年からソノラマ文庫を活動の場とし、『宇宙史シリーズ』などSFを中心に多数の少年作品を発表した。1988年 『国語入試問題必勝法』により第9回吉川英治文学新人賞を受賞。『金鯱の夢』、『虚構市立不条理中学校』、『柏木誠治の生活』で直木賞候補になるがすべて落選。(Wikipediaより引用 2022年)


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004 老老戦記(新潮文庫)

2015年に「朦朧戦記」として単行本で発刊されましたが、2017年にタイトルを変えて文庫化された連作短編小説です。こちら(文庫)のタイトルのほうが、ストレートでわかりやすいです。

75歳以上の高齢者が入居している老人ホームを舞台にした、自己顕示欲や性欲を丸出しでハチャメチャな老人達のユーモアあふれる日常と、その少し下の仕事を引退したばかりの団塊世代の有り余るエネルギーの発奮をこれまたユーモア満載で描いています。著者も団塊世代の方ですから。

中でも、大金持ちの老人に頼まれて、南方の島を借り切って、本物の三八式歩兵銃と実弾、手榴弾を装備し、陸軍軍服を着て、日米の老人達がそれぞれ敵味方に分かれ、生きるための刺激を求めて戦うというストーリーは、実現不能なこととは言え、空想するのは自由で面白かったです。

同様に、「団塊世代の未来を守る」を唯一の目的として選挙に打って出る団塊世代の元公務員なども、数が多いうえに投票率も高い団塊世代のニーズを捕らえるのには最適です。

その団塊世代が政治の中に入っていくことで、元全学連の闘志達は「権力側にすり寄るのはけしからん!」と火炎瓶を選挙事務所に投げ込むとか、もうワケがわからなくなっていきます。

無茶苦茶ですが、ちょっと下品で下世話なユーモアと理解すれば、それでいいのかも知れません。

★☆☆

1月後半の読書と感想、書評 2022/2/2(水)

003 迷宮 (集英社文庫)
著者はSF小説を得意としながらも、ミステリーやコラムっぽい話しまでかなり幅広く活躍されている方です。私も1990年代に短編集で「深夜の弁明」「ビビンパ」などを読んでいますが、非常にユニークな方という記憶があります。

この「迷宮」は1999年初出の小説なので今から13年前のものになります。ブックオフで購入したことがバレバレでして、その場合は著者にはまったく実入りがないので申し訳なさでいっぱいです。だからと言ってベタ褒めするようなお調子者ではないので、率直な読後感想です。

まず内容はいきなり驚き連発です。このようなスタイルは決して珍しくないと解説にありましたが、いやいやどうして十分に珍しいです。解説者の場合は「俺はお前等と違ってもっといっぱい読んでいるんだぞ」という見栄がありますから、知ったかぶりでもなんでも有効に使わなければ食っていけません。

まず病院と思える室内にひとりの男が連れてこられ、かと言ってなにか拘束されているようなわけではなく、単に過去に起きた特定のある凄惨な殺人事件の新聞記事や週刊誌記事、それを題材として小説を書こうとしている人の取材メモ、手紙などを治療の一環と称され読まされます。というか小説ですから文章で表されます。治療にしてはかなり過激とも思える療法です。

読者としてはその過去の殺人事件のことにだんだんと詳しくなっていき、それを読まされている男がおそらくこの事件に関わりのある人物だと感じてきます。記憶喪失の主人公も当然それに気付きはじめます。うん、これだけでもなにかゾクゾクします。

というだけの話しなんですが、組み立てが素晴らしいというか、作者が新聞記者が書いた原稿、週刊誌のライターが書いた原稿、小説家が取材したメモ、小説家が師と仰ぐ先生にこの件で相談した手紙、先生からの返事、警察の聴取記録などひとつの事件について様々なパターンでその真相を想像したり探って書いていくのはこれは凄いし、それが一気に読めるのはたいへん面白い試みです。

ただ最後が突然終わるので、これがやっぱり清水義範氏の持ち味なんだなぁと思い知らされたり。

2月前半の読書 2012/2/18(土)

002 ビビンパ (講談社文庫)
1993/07/28読了

「BOOK」データベース
凄みを増した清水ワールドの作品群。家族四人で焼き肉屋へ出かけて食事する光景を描いただけで、ジワジワとおかしさが襲ってくる表題作「ビビンパ」はじめ、賀状だけで綴る人生、碁の迷勝負や、作家のところへ押しかけて自分の波瀾の人生を小説にしてくれという男の話など過激に知的な大爆笑パスティーシュ。

001 深夜の弁明 (講談社文庫)
1992/05/28読了

締切りなのに、書けない! 編集者に言い訳やお詫びを書き始めた作家は、ついに小説の予定枚数分の弁明を書き上げてしまった。――笑えない題材こそ笑いの宝庫とばかりに、ありふれた身近な新聞の投書欄、旅行記、解説、新人賞応募原稿、ワープロ……。当たるを幸い、知的で笑えるパスティーシュに仕立て上げた傑作集。



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