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司馬遼太郎 SHIBA RYOTARO 既読書籍

012 人斬り以蔵 011 国盗り物語(一)(二)
010 城をとる話 009 国盗り物語(三)(四)
008 梟の城 007 風神の門(上)(下)
006 春灯雑記 005 この国のかたち 四
004 酔って候 003 アメリカ素描
002 世に棲む日日 (1)  001 項羽と劉邦1・2・3
読書感想は2010年頃以降に書くようになりました。それ以前に読んだ本の感想はありません。


1923年〈大正12年〉〜1996年大阪府生まれ。 1942年(昭和17年)4月に旧制大阪外国語学校(現在の大阪大学外国語学部蒙古語学科)に入学。1943年(昭和18年)11月に、学徒出陣により大阪外国語学校を仮卒業(翌年9月に正式卒業)。戦後、産経新聞社記者として在職中に、『梟の城』で直木賞を受賞。歴史小説に新風を送る。代表作に『竜馬がゆく』『燃えよ剣』『国盗り物語』『坂の上の雲』などがある。(Wikipediaより引用 2022年)


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012 人斬り以蔵 (新潮文庫)

1964年頃に書かれた短編小説を、その後1969年に8作品をまとめて文庫化した短編時代小説集です。実在する人物と、しない人物が混ざり合わさっていて、どこまでが実際に起きた事象や行動か、あるいはまったくの創造の産物かなどわかりにくいです。

「鬼謀の人」は幕末の写真に残っている異様な顔(巨大なおでこ)をした有名な兵学者大村益次郎と、明治維新の立役者桂小五郎(木戸孝允)との関わり合いが面白い内容でした。

表題になっている「人斬り以蔵」は、土佐藩郷氏出身で剣の達人岡田以蔵と、同じ土佐藩出身の武市半平太が過激な尊皇攘夷を目指す土佐勤王党で一緒になり、以蔵は自分を取り上げてくれた武市のためとして攘夷に邪魔な相手を斬りまくりますが、出身が足軽という家系で軽く見られることに反発し、そしてなんにでも首を突っ込みたい性格を周囲にやがては疎まれ、別々の道へ進む姿を描いています。

「割って、城を」は戦国時代から安土桃山時代にかけての武将鎌田善十(鎌田刑部左衛門)と古田織部正重然が、それまでの戦国時代の武士が、命を賭けて戦うという姿から、お茶をたしなみ芸術を愛でるという姿へ変化していく様が書かれています。

「おお、大砲」は、徳川家康が大坂城を攻略した後に、不要となった大筒(大砲)をもらい受け、大切に何代にもわたり幕末まで保管してきた奈良の弱小藩を描いた作品。

「言い触らし団右衛門」は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将塙団右衛門が、自分の名前を世の中に売り込むため、様々な方法を使うことが、現在の売名行為に炎上商法を使うこととダブっていて面白いところ。

「大夫殿坂」は岡山の津山藩から、商業の街、大坂の出先機関、大坂蔵屋敷へやってきた井沢斧八郎が、その大坂で兄が新撰組の隊士に殺されたことを突き止め、その復讐をする物語です。最後の決闘シーンは、たった2行ですけど映画「用心棒」のクライマックスシーンを彷彿とさせます。

「美濃浪人」は美濃で養子に入った先の義父が医者だったことから、緒方洪庵に学び、医者として活躍する所郁太郎と、長州藩の武士で後に政治家になった井上馨が刺客に襲われ時に命を救った話し。

「売ろう物語」は安土桃山時代から江戸時代初期の武将後藤又兵衛の物語を抽出したものです。又兵衛は名高い武将ということもあり、黒田官兵衛→仙石秀久→黒田官兵衛→黒田長政→池田忠継→豊臣秀頼と請われるままに主君を変えてきたことでも有名です。一説には報酬に不満があったとか。上の「言い触らし団右衛門」にもありましたが、世継ぎではない、貧しい中からのし上がってきた武将は手柄を立てて名を馳せ、それに見合う石高を得るというのが理想だったのでしょう。でも最後は、負けるのを覚悟して大坂城へ入り、大坂夏の陣で討ち死にします。

こうした主人公にはならない脇役の人達を取り上げた小説というのも、なかなか面白みがあって良いものです。

★★☆

11月前半の読書と感想、書評 2019/11/16(土)

011 国盗り物語(一)(二)(新潮文庫)
2009年に3巻と4巻を先に読んでいます。信長が主人公として出てくるのが3巻以降なので、先に興味があるところから読みました。

この作品は1963年〜1966年に週刊誌に連載されたもので、今から50年以上も前に書かれています。その後NHK大河ドラマ 国盗り物語が作られたのは1973年のことで、そのときの主役は斎藤道三が平幹二朗、織田信長が高橋英樹という俳優陣です。今度DVDでも借りてこようかな。

この1巻と2巻の主人公は戦国時代初頭の主役斎藤道三です。私は斎藤道三については信長の義理の父親(信長の妻の濃姫の父親)ということぐらいであまり詳しくなかったのですが、美濃の実力者として君臨するに至る長い道のりがよくわかる小説です。

もちろん時代が時代だけに想像や脚色も多いでしょうけど、下克上という言葉がこの戦国大名こそ相応しく、京都妙覚寺で僧侶だったのを飽き足らず飛び出し、乞食生活から、油売りで成功し、やがては美濃の大名を追い出して岐阜城主にまで上り詰めていきます。

こうした腐敗する旧体制を一新し、成り上がり成功物語を読むと、なんだかとても清々しい気分になれます。

この時代成功者になるためには悪知恵や、謀略などもつきものですが、最近では減少してきた人脈やコミュニケーション能力、そして情報収集能力と深慮遠謀が重要であることがわかります。現代社会でも成功者に共通する能力ですね。たぶん。

戦国時代終盤で一度は天下を取る豊臣秀吉も貧しい農家の出と言われていますが、この道三と秀吉には共通する「人たらし」の能力が長けていたことがこの小説を読むとよくわかります。

岐阜城は信長の城と思われがちですが、最初に金華山(稲葉山)に目をつけ城を構えたのは斎藤道三と言われています。今はロープウェーで一気に登れますので一度行きたくなりました。

★★★

4月前半の読書と感想、書評 2017/4/12(水)


010 城をとる話 (光文社文庫)
最初読む前、タイトルだけを見て想像していた本の中身は、戦国時代に数々の城が攻められ、そして落城してきましたので、その城をとるための傾向と分析かなと勝手に思ってました。しかしまったくそうではなく、架空の人物がある建築中の城を取ってやろうとする物語です。

解説を読んで知ったのですが、この小説は1965年に日経新聞に連載されたもので、元々は仲のよかった石原裕次郎に、映画にしたいから自分を主人公にした時代劇を書いて欲しいと頼まれたものです。石原裕次郎と時代劇というのも珍しいですね。

映画は小説が連載中に「城取り」というタイトルで舛田利雄監督、石原裕次郎主演で制作され上映されましたが、当時私はまだ7歳なので知るよしもありません。団塊世代以上の人なら観たことあるのかも知れません。

さて内容は、豊臣側と徳川側が日本を二分している1600年頃の会津の北方、豊臣側の上杉景勝と徳川方の伊達政宗が対峙する中で、伊達側が国境に戦闘用の城を築城し始めたことで、上杉側の客分がひとりで城を乗っ取ってみせると豪語します。

途中で味方につけた山賊や巫女、商人などとともに城近くの村に入り、そこの百姓を動かして城を乗っ取ろうとするのですが、伊達方もなかなか強力で、、、とまぁ言うことですが、中盤までののんびりとしたムードが一転して激しい戦闘シーンへと移っていく迫力と、知恵比べなど見どころも満載です。

11月前半の読書 2011/11/23(水)

009 国盗り物語(三)(四)(新潮文庫)
2009/12/15読了
「国盗り物語」の1巻2巻は落丁があったので飛ばして3巻から読みました。
今頃?という気もしますが、やっぱり司馬遼太郎は安心して読めますからねぇ。お口直しにもちょうど良かったかな。
内容はよく知られているとおり、織田信長の青年時代から本能寺の変までが詳細に描かれています。週刊誌への連載が始まったのは1963年(〜1966年)ですのでもう初出から46年が経っている小説ですね。
NHKの大河ドラマは1973年に放映されましたので私は高校1年生の頃ですが、ほとんど見た記憶はありません。

2009年12月前半の読書 その1 その2


「BOOK」データベースより
美濃を征服した斉藤道三は義理の子義竜の反乱に倒れたが、自らの天下統一の夢を女婿織田信長に託していた。今川義元を奇襲して鋭鋒を示した信長は、義父道三の仇を打つべく、賢臣木下藤吉郎、竹中半兵衛の智略を得て美濃を攻略した。上洛を志す信長はさらに畿内制覇の準備工作を進めてゆく…。信長の革命的戦術と人間操縦、その強烈な野性を、智将明智光秀を配して描く怒涛編。

すさまじい進撃を続けた織田信長は上洛を遂げ、将軍に足利義昭を擁立して、天下布武の理想を実行に移し始めた。しかし信長とその重臣明智光秀との間には越えられぬ深い溝が生じていた。外向する激情と内向し鬱結する繊細な感受性―共に斉藤道三の愛顧を受け、互いの資質を重んじつつも相容れぬ二つの強烈な個性を現代的な感覚で描き、「本能寺の変」の真因をそこに捉えた完結編。


008 梟の城(新潮文庫)
1999/05/19読了

「BOOK」データベースより
織田信長によって父母と妹、そして一族を惨殺された怨念と、忍者としての生きがいをかけて豊臣秀吉暗殺をねらう伊賀者、葛籠重蔵。相弟子で、忍びの道を捨て仕官をし、伊賀を売って、重蔵を捕えることに出世の方途を求める風間五平。
戦国末期の権力争いを背景に、二人の伊賀者の対照的な生きざまを通して、かげろうのごとき忍者の実像を活写し、歴史小説に新しい時代を画した直木賞受賞作品。

007 風神の門(上)(下) (新潮文庫)
1998/12/24読了

「BOOK」データベースより
関ヶ原の合戦によって豊臣家が大坂城にとじこめられてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、雲隠才蔵は人ちがいで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第にまき込まれてゆく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師・真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。

大坂冬の陣に西上してくる徳川家康の首をねらうため、雲隠才蔵らは駿府城下に潜入し、徳川の忍者、風魔獅子王院たちと血闘をくりひろげる。そして、駿府城内にしのび込んだ才蔵は、家康の寝所の天井裏に立つのだが……。人間性を抹殺された忍者たちの中で、いかなる組織にも属さず、ただひとり人間らしく生きようとした才蔵の悲哀を通して、忍び≠フ世界を現代の眼で捉えた長編小説。


006 春灯雑記 (朝日文芸文庫)
1996/02/01

「BOOK」データベースより
「春のともしびは、靄気に滲んで、輪郭がぼやけている。この本もおよそそんなものだとおもってくだされば、気が楽である」。脳死と臓器移植と宗教観、国際社会と日本の歩む道―。今日的な問題から歴史の深い襞に踏み込んで、日本の精神風土を見つめ直す濃密な長編エッセイ5編。

005 この国のかたち 四 (文春文庫)
1994/07/15

「BOOK」データベースより
昭和前期、日本を滅亡の淵にまで追い込んだ軍部の暴走の影には、「統帥権」という魔物がいた。国家行為としての「無法時代」ともいうべきそのころの本質の唯一なものが「統帥権」にあると気がついたのは、『この国のかたち』を書いたおかげである――この国の行く末を最後まで案じ続けた作家が、無数の歴史的事実から、日本人の本質を抽出し、未来への真の指針を探る思索のエッセンス

004 酔って候 (文春文庫)
1993/07/07読了

「BOOK」データベースより
幕末の混迷期、なす術を知らない三百諸侯のなかで、自らの才質をたのみ、また世間の期待を集めた「賢侯」たち。かれら土佐の山内容堂、薩摩の島津久光、伊予宇和島の伊達宗城、肥前の鍋島閑叟は「藩主なるがゆえに歴史の風当りをもっともはげしく受け、それを受けることによって痛烈な喜劇を演じさせられた」。

003 アメリカ素描 (新潮文庫)
1989/04/25

「BOOK」データベースより
普遍性があって便利で快適なものを生み出すのが文明であるとすれば、いまの地球上にはアメリカ以外にそういうモノやコト、もしくは思想を生みつづける地域はないのではないか。―初めてこの地を旅した著者が、普遍的で合理的な「文明」と、むしろ不合理な、特定の集団(たとえば民族)でのみ通用する「文化」を見分ける独自の透徹した視点から、巨大な人工国家の全体像に迫る。

002 世に棲む日日 (1) (文春文庫)
1988/10/25

「BOOK」データベースより
嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治闘争の嵐が吹き荒れる。この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。変革期の青春の群像を描く歴史小説全四冊。

001 項羽と劉邦(上)(中)(下)(新潮文庫)
1986/09/10

「BOOK」データベースより
紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。
――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望"とは何かをきわめつくした物語である。

叔父・項梁の戦死後、反乱軍の全権を握った項羽は、鉅鹿の戦いで章邯将軍の率いる秦の主力軍を破った。一方、別働隊の劉邦は、そのすきに先んじて関中に入り函谷関を閉ざしてしまう。これに激怒した項羽は、一気に関中になだれこみ、劉邦を鴻門に呼びつけて殺そうとするが……。勇猛無比で行く所敵なしの項羽。戦さ下手だがその仁徳で将に恵まれた劉邦。いずれが天下を制するか?

楚漢の天下争いは勝負がつかない。圧倒的な項羽軍の前に、穀倉のある山にのぼってこれと対峙する劉邦軍。やがて和議成って故郷に帰る項羽軍を劉邦は追撃し垓下に囲む。ある夜、包囲軍の中から楚の国の歌が湧き上がるのを聞いた項羽は、楚人はことごとく漢に降伏したかと嘆き、天が我を滅ぼしたことを知る。
あらゆる人物の典型を描出しながら、絢爛たる史記の世界を甦らせた歴史大作。





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