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003 二十五の瞳
002 民宿雪国  001 さらば雑司ヶ谷


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1971年東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。帝京大学文学部卒。コアマガジンにて『BUBKA』の編集、白夜書房にて『コリアムービー』『みうらじゅんマガジン』の編集長を務める。取材で出会った白石一文の紹介により2009年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。(Wikipediaより引用 2022年)

003 二十五の瞳 (文春文庫)

2012年に単行本、2014年に文庫版が発刊されています。Amazonのカスタマーレビューでは「絶版にして欲しい」など、なかなか手厳しい意見も見られますが、この賛否両極端な感想が出てくるのもこの著者ならではでしょう。

タイトルからわかるように、壺井栄が戦後まもなく発表した名作「二十四の瞳 」をパロっている連作短編集です。

大きく4つの物語からなり、それぞれ、平成、昭和、大正、明治へと時代がさかのぼっていきます。

物語の舞台は小豆島ですが、二十四の瞳に感化された真面目な純文学派が間違ってこの本を読むと、ひどい目に遭いますのでご注意ください。

私自身まだ小豆島へは行ったことがありませんが、風光明媚で都会の猥雑さとはほど遠く、海と山の自然は素晴らしいけれど退屈さをたっぷりと味わえそうなところなのでしょう。物語を読んでいると、数々のロマンや伝説に満ちたこの島には一度は行ってみたくなります。

民宿雪国 」でもそうでしたが、著者の小説にはたくさんの「有名人」が登場してきます。この小説にも小豆島に流れ着き、荒れ寺に住まう俳人尾崎放哉や、天皇と呼ばれた若き天才映画監督と、人気絶頂の映画女優との秘めた恋の話しなど、あれこれ無謀な想像をたくましくしながら読むのは、なかなか破天荒な小説としての趣があって私は嫌いじゃありません。

天皇と呼ばれる監督が「七人の侍 」の最後の名言「今度もまた負け戦だったな 。勝ったのはわし達ではない、あの百姓達だ」を思いつくきっかけとして「買ったのは秘薬草だ」のようなダジャレには苦笑するしかありません。

★★☆

7月前半の読書と感想、書評 2016/7/9(土)

002 民宿雪国 (祥伝社文庫)
著者のデビュー作「さらば雑司ヶ谷」と一緒に買ってきた、2010年に単行本(文庫は2013年刊)で発刊された著者の3作目の作品です。

初めての作家さんの小説を読むときは、ほとんどなにも知らずに読むことが多く、その内容や展開によっては結構戸惑ったりすることがありますが、この著者の最初の本に出会った時もぶっ飛びました。

そのおかげで、この2作目は心の準備というか耐性が十分にできあがっていますので、すんなりと入っていけます。

戦後建てられた3階建ての雪国という名の民宿を経営し、洋画家としても名声を究めた男が亡くなり、その男(=小説の主人公)の謎多き過去を調べていくという連作短編を寄せ集めたような形式です。

いきなり登場してこれが主人公?って思っていた民宿経営者の亡くなった息子の友人と名乗る青年が、いとも簡単に殺されてしまい、ちょっと混乱しましたが、その後はいたって樋口節炸裂というか、面白く読ませてくれます。

主人公をよく知る証言者として、ホテルニュージャパン火災事故で有罪となった横井英樹氏やオーム真理教の松本智津夫死刑囚を思わせる人物や、作家の安倍公房氏と思われる人物、放浪して世話になった画家の山下清氏などまで登場し、うまく時代と有名人を結びつけたりしています。

とにかく前作同様、次々と人が死ぬ(殺される)ような話しで、あまり後味はよくないですねぇ。鬱傾向のある人にはお薦めしません。

3月後半の読書と感想、書評 2015/4/1(水)

001 さらば雑司ヶ谷(新潮文庫)
この作品は著者のデビュー作で、2009年単行本、2012年に文庫化されています。前から読みたいと思っていましたが、今回ようやく2010年刊の「民宿雪国」と合わせて買ってきました。

東京都内で長く働いていますが、この小説の舞台である雑司ヶ谷(ぞうしがや)付近には行ったことがなく、どこなんだろう?ってずっと思ってましたが、なんとなく地名が下町っぽい雰囲気なので、小説の内容も劇団ひとり著「陰日向に咲く 」的な内容をイメージしていましたが、大きく裏切られることに。

ちなみに雑司ヶ谷は東京都豊島区にあり、池袋の近く、ジョン万次郎や小泉八雲、夏目漱石、永井荷風など多くの有名人の墓がある雑司ヶ谷霊園や、法明寺鬼子母神堂などが有名なところだそうです。

内容は戦前から雑司ヶ谷地域を牛耳っている新興宗教の教祖の孫が主人公です。中国へ人身売買された子供を捜しに行き、そのまま5年間生死不明だった主人公が生まれ故郷の雑司ヶ谷に戻ってきます。

そしてそこで起きる縄張り争いや、教祖から命令された事故の捜査など、しっちゃかめっちゃかな展開となっていきます。途中でアホらしくなって投げ出しそうになりましたが、グッとこらえて最後まで読みました。

ま、こういうのもアリなんでしょうけど、雑司ヶ谷で素朴に暮らしている住人にとってはえらい迷惑な話しでしょう。

3月前半の読書と感想、書評 2015/3/18(水)



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