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トルーマン・カポーティ Truman Garcia Capote 既読書籍

002 ティファニーで朝食を 001 冷血  


1924年〜1984年、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身、19歳の時に掲載された最初の作品『ミリアム』でオー・ヘンリー賞を受賞。23歳で初めての長編『遠い声 遠い部屋』を出版。代表作は『遠い声 遠い部屋』(1948年)、『ティファニーで朝食を』(1958年)、『冷血』(1966年)(Wikipediaより引用 2022年)


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002 ティファニーで朝食を(新潮文庫)

1958年に発刊された中編の作品ですが、日本では1961年に映画化され大ヒットしたオードリー・ヘプバーンが主演した同名の映画のイメージが強いでしょう。

原作の小説と映画のストーリーは同一ではないそうですが、小説では語り部の主人公で売れない作家志望の男性が、同じアパートに住む自由奔放で美しい女優というか実質的には高級娼婦になるのでしょうか、その女優が日々浮き名を流す様々な恋の遍歴を描いています。

このタイトルに出てくるティファニーとはニューヨークにある高級宝石店(レストランはなし)で、そうした「宝石店で朝食を食べるような上流階級身分になりたい」という意味がこめられています。

小説を読んでいると、登場する女性(ホリデー・ゴライトリー)は知的で清楚なイメージがあるヘプバーンよりも、当初映画で主演を望まれていた派手で肉感的なマリリン・モンロー的な要素が強く感じられます。

この文庫は1968年に一度翻訳版が出ていますが、2008年に村上春樹が翻訳した新しいバージョンです。そのふたつの違いはわかりませんが、40年を隔て、アメリカも日本の社会も言葉も大きく変わっていますので、そのあたりをうまく調整しているのでしょう。

また以前著者のノンフィクション作品で、一家惨殺事件を書いた作品「冷血」を読みましたが、これも大変素晴らしいものでした。

著者の代表作としてはこの2つの作品が次世代にも長く残されるものと思われます。

この文庫には、表題作の他、「花盛りの家」「ダイアモンドのギター」「クリスマスの思い出」の短編も収録されています。

★★☆

7月後半の読書と感想、書評 2016/7/30(土)

001 冷血 (新潮文庫)
1958年に発刊された「ティファニーで朝食を」が映画化されそれで一躍有名になったアメリカの作家さんですが、19歳の時に始めて作品を世に出し、60歳の時に心臓発作で亡くなるまで40年あったわりには作品数は少なく、短編集を含めて12作品だけです。

この作品は1966年に書かれたカポーティの最後の長編作品で、1959年に実際にアメリカで起きた一家殺人事件が元となっています。またこの作品はノンフィクションノベルという新しいジャンルを切り開いたものとして注目されています。

ノベルと言えばフィクション(想像で描いた物語)なわけですが、その前にノンフィクションがつくとどういう意味か混乱しそうですが、起きた事件と加害者と被害者、その双方の周辺にいた人達の事実を積み重ねていき、ある部分は作者の想像で描きながらも、重要なポイントは裁判記録や徹底した取材で、事実を元にして忠実に描かれた小説とでもいうのでしょうか。

もし現代で同じことをおこなえば、遺族や数多くの実名での登場人物から名誉毀損やプライバシィ情報漏えいなどですぐに訴えられそうなことも含みます。

事件は平和なカンザス州で牧場を経営する比較的裕福で、誰からも好かれている一家(夫婦と子供二人)の自宅で起きます。自宅といっても広大な牧場の中にあり、近くに住み込みで働いている夫婦の住まいを除くと、隣家といっても何キロも遠く離れた場所にしかない土地柄です。

一方、刑務所を出たばかりの二人の男が、同じ刑務所で耳にしたお金持ちの話しを思い出し、計画的に犯行をおこなうため、アリバイを準備し、遠くにあるカンザスの牧場を目指します。

そして犯行がおこなわれ、その殺害方法には相当の恨みがあるようにみえましたが、目撃者もなく、捜査はすぐに行き詰まってしまいます。マスコミは警察の無能ぶりを激しく叩く論調で、警察もほとんど犯人に結びつく証拠が残されていない中で必死の捜査を続けていきます。

犯人は誰からも疑われることなくまんまと犯行現場から逃げることができましたが、結局牧場には金は置いてなく、しかし元の仕事に戻ることもできず、メキシコや南部を二人で詐欺や泥棒を重ねながら放浪することになります。

しかし犯人のツキもそこまでで、やがてたれ込みから犯人が絞り込まれ、その足取りも警察の知ることになっていきます。

結果はわかっているものの、二人の犯人の考えや、心理状態などが迫真にせまる内容で、ノンフィクションと言いつつも十分に小説としての価値を見出せ読み応えがありました。

あとこの作品は1967年に映画化もされています(日本公開は1968年)。

1月前半の読書と感想、書評 2014/1/15(水)



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